【戦勇の世界へ】腐女子系エリート二人+a【トリップ】 作:雨の雫
「にしても...ここ本当に真っ白だよねぇ...」
「あぁ、気分が悪い」
二人で何にもないこの真っ白な空間の中を歩いている。
気分が悪いのは私もだけど、さっき一人でいた時とは全然違う。
さっきは酷く寂しい空間に一人ぼっちに置いてかれたようでとてつもなく不安だった
でも...今は寂しくないよ。だって今は..
「そういや」
日向の声にハッとすると、先程まできょろきょろと辺りを見渡していた日向は私の方をじっと見ていた
「な...なに?」
少し声が震える。あぁもう、なんかすっごく情けないな私。あれ、この台詞二度目?
そんな自分に思わず笑いがこぼれた。
「お前泣いてた?」
――そんな笑いは一瞬でどっかいちゃったけどねっ☆
「..ほぇ?」
突然の質問に思わず変な声が出てしまった。恥ずかしい(*ノωノ)キャッ←
っと、ふざけてる場合じゃない。
今なんて言った...?!
「いや、俺さとりあえずここに落ちた時に歩き回ってたんだけど、そん時に壁見つけてさ。蹴ってみようかと思ってたら、『ごめんね』って壁から聞こえてくるし..
明らかにお前の声だしよ。とりあえず、その声が聞こえる場所以外を蹴ってみたら実際にお前いるし...」
「へっ...へぇ...」
それ明らかに私じゃーん☆と、頭の中ではシニガミに追いかけられた私が必死に走り回ってる映像が流れている。えっちょっと待って怖い怖い!!
急遽、シニガミに追いかけられている映像から一転、自分に似たちっちゃい私達が会議をしはじめた
『泣いてたってばれる!?』
(やばいやばいっ..!ばれたら死ねる..!!)
『いやいや?!気のせいじゃないの?って笑ってごまかせば何とかなるっしょ!』
(あ!それいいかもしれない!!よし言ってこy..)
『いやなんねぇよ!!聞き忘れたのか!?【明らかにお前の声だしよ】って!!ばれてるだろ!!』
(...それもそうだな)
『というか、そもそも何で泣いてたことをばらされたくないの?』
(うぅ...それには..深い理由があるんだよ...!!)
『新人か...!!』
(あ、新人とかいるんだ不思議だな)
『この瑠亜ってやつは人に泣いてた事が他人にばれると..』
(うわぁあああああああっ!!言うなぁあああああ!!!)
『...何か本人が嫌がってるみたいだからやめようか』
(うわっ!!すっごい優しい子がいる!!って私か!!心の優しい私っているんだね!!)
ちっちゃい私にツッコミをいれながらうーんと唸っていると、おい、と日向に呼ばれた
「..何?」
「泣いてたのか?」
何時にもなく真剣な目で見てくる。普段なら闇の一部を切り取ったんじゃないか?と思えるくらいに真っ黒な目が私を見つめているのだが、今回はまったくもって違う。
いつもの闇のような黒目ではなく、真っ赤な宝石をそのままはめこんだと思えるくらいに綺麗な真っ赤。
その赤い目が私を見ていて正直怖い。別に赤い目が嫌いってわけじゃないけど...蛇に睨まれた蛙ってこういうことなのだろうか
「瑠亜」
「え...な..なに..?」
つばを飲み込む、ゴクリッ
「いや、さっきの話忘れてくれ」
「お...おう..」
..よかった....
そう思って安堵した。いや冗談抜きで本当に安堵した。
ん?でも何で話を切ったんだ?
気になっていたのではないのか?と悶々と一人考えるが生憎私は頭の回転が鈍いのでやめることにする
...おい、誰だ。今鼻で笑った奴!
正直に出て来い!今ならジャーマンエクスプレスで許してやるから出て来い
「あと、あれを見てくれ」
声をかけられて日向が指さす方向を見る
「どr...扉!?」
「おう、扉だ」
「いやいや?!さっきまで何もなかったよね!?」
「あ?そんなの問題ないだろ」
「あるわ!!大有りだわ!!」
「どこに?」
「根本的に!!しかもあれどっかでみたことある!!」
「..ドラ○もん?」
「まさかのどこ○もドア?!」
日向の指さす先には某青い狸の便利道具の一つ、どこ○もドアにそっくりのドアがそこにはあった
..だからなんで?!
「おい、瑠亜。どこ○もドアとは色が違うだろ色が」
「え?!そういう問題?!」
「どこからかドアだこれは」
「意味が分からないから!というか、何その名前!?」
「今俺がつけた」
「知ってるよ!!そこまで理解できないバカじゃないよ!!」
「バカ...じゃない...だと?!」
「どこに驚いてるの?!一応私、お前の次には頭良いから!!!」
「よっ!二番!」
「うっぜぇえええええええええ!!!」
「さて、冗談はここまでにして..」
「あ...やっと終わるんだ..」
「二番、この中に入ってみろ」
「あれ?!冗談はさっきで終わったんじゃないの?!」
「あぁ、冗談はさっきまでだ。ここからは...本気だぞ★」
「何可愛く言ってんの!?」
「それが瑠亜だからな」
「え?!嘘!?私皆にそう思われてるの?!」
「...知らなかったのか?」
「まじかよぉおおおおおおおおお!!」
「良いから逝け(ゲシッ」
日向は私思いっきり蹴る
って私死ぬ!!!
咄嗟にドアにしがみつく
「お前私を殺す気だろぉおおおおお!!」
「何で間一髪でしがみついてるんだよ...って、下真っ暗じゃねぇか」
「うん!!私のお先も真っ暗になるから!!」
「..惜しい奴をなくしn「死んでない!!死んでない!!」チッ..」
最終的には日向が引き上げてくれたのだが...
「え?!何!?何でそんなに怒ってんの?!」
「...さっきのアッパーがちょっとイラッてきて...」
「まだ根に持ってたのかよ?!」
「それと、俺の恥ずかしいことをべらべらと話してくれたからな」
「...それについては心の底からお詫び申し上げます」
これに関しては本気で謝らないといけない
いや、何でそこまで知ってんの?って話だけど聞かないで。
..べッ...別に..組の人に聞いたってわけじゃないんだからねっ!!
「とりあえず、このドアから出ても出れないって事が分かったからここから移動するか」
「そうだね」
「さ、出口w...あ」
「あ」
日向が足を滑らせて転ぶ。
日向の体はそのままドアの方向を倒れこむように後ろに落ちる
落ちるという表現は可笑しくないかって?
いや、あってるよ
だって、さっきのドア開けっぱなしなんだもの
「うぉおおおおおおおお?!」
「日向ぁああああああああああ?!」
咄嗟に手を掴む。
いや、掴んで引き揚げたかったのだが..
「あれ?!これ私も落ちるパティーンじゃねぇかぁあああああああああああああああっ!!!!!!!」
私一人の力で持ち上げられるはずなくそのまま私も黒い闇に落ちていった