【戦勇の世界へ】腐女子系エリート二人+a【トリップ】 作:雨の雫
「おはよー」そんな挨拶が飛び交う。
(うん、学生の性分は勉強だな)
今日はテストが返される日でもあって、数人はソワソワしていたり、気分が落ち込んでいた生徒もいた
(まぁ..私たちには関係ないけどな)
そんなことを思いながら頬杖をついて、友人を待つ
窓側の席をというのは素晴らしいもので、窓から見える風景が綺麗である
私は普段、窓の風景を眺めながらまだ来ない友人を待っている
そして、その友人が来たら私は「おはよ!」と言って手を振り
その友人は決まって笑顔で「はよ」と言って手を振り返してくれるのだ
...だが毎週金曜日だけは違った
窓の風景を眺めながら私はあること思っていた
(ロスアルが足りない...!!)
――私こと、黒木瑠亜はロスアルが大好き健全な腐女子です
(だが今日は...そのロスアルが拝められるかもしれない...!!)
それはそうだ、だって今日は..
「戦勇。第三章22話が連載される日じゃねぇかぁああああああああああああああああああああっ!!!」
「うっせぇえよ!!この腐女子がッ!!」
どこからか私が暴走(笑)したときに来るツッコミ担当の鈴木京太が走ってきた
肩で息をしており、相当遠い場所から走ってきたのだろう
そういえば朝は図書委員の仕事があるって言ってたな
...図書室って、この校舎の反対側にあるんだっけか
「「うわぁあ...お疲れ様..」」と、周りの生徒は心の中で手を合わせた
ちなみに京太は、小学校の時からの腐れ縁であり、私が暴走した時に唯一止められる有難い人物の1人なのだ
「知るかッ!こちとら、金曜まで1日8時間しか寝れなかったんだよ!!」
「十分、寝てんじゃねぇかッ!!」
「私は、10時間寝ないと意味がない!!」
「嘘を付け!!お前、3時間でも生きていられるだろ!!」
4月の頃はこの風景をみるとなんだなんだと人がたくさん集まってきたが、数ヶ月経つとみんな慣れてしまったようで
特に気にしてはいなかった
むしろ、恒例行事になってしまっている
というか、この暴走を止めようとする京太が見たいという理由で結構なギャラリーが集まったりする
「フッ..!お前等には私のロスアルが見たいという心が分からないだろうな!!」
「分からないし、分かりたくもねぇ!!」
数秒で断られてしまった(´・ω・`)
「おい、京太!お前を腐男子にしてやろーかぁあああああああああああっ!!」
「だが、断る!!そして、蝋人形にしてやろォかぁあああああああああああっ!みたいに言うな!!」
「良いツッコミだ...だがMyangel!アルバさんには劣るな!!」
「もうヤダ!!この人!!」
周りの人間は「京太が...折れただと?!」と心底驚いた顔をして事の終わりを見守っていた
さっきから、ジョジョ立ちで決め顔を決めている少女こと、黒木瑠亜は普段、こんなにボケをしない..むしろツッコミ担当だが
金曜(第一金曜除く)になると、戦勇。の事について語りだしロスアル大好き腐女子になってしまうのだ
だから...京太は...犠牲に..クッ..!!
お前の事は忘れない...ッ!!(30秒くらいは)
「いや?!俺まだ生きてるから!!そして短いな!!もうちょっと覚えててほしいな!!」
「お前なんて覚えていてもあんまり意味無いだろ」
「ひでぇ?!」
厄介なことに暴走すると、ご覧の通りSモードに入る。このSモードで泣いた人間は数多く
教師ですら泣き、校長ですら泣いた。え?ナレーターをしている僕ですか?...勿論泣いたよ!コンチクショウ!(泣)
ま、主にこのSモードの被害者は京太一人なのだが
そして問題なことが2つある。まず1つ目
この学校に2人しかいない、文武両道のエリートの1人がこの黒木瑠亜である
正直、信じがたいが事実の事であるから、直のこと信じられない
んで、2つ目が..
「おい!!黒木瑠亜ッ!!出てこい!!」
「...ゲッ..」
おい、いつの間にそんなに不良を呼んできたと言わんばかりの人数の不良が先ほどまでの和やかな登校風景をぶち壊していた
そう...2つ目の問題は...
「今日こそ戦ってもらうぜぇ!!黒木瑠亜...いや!!黒狼!!」
「ちょっとやめてくれる?!そんな名前で呼ぶの!!頭悪そうじゃねぇか!!」
黒狼と呼ばれた瑠亜は窓から身を乗り出しギャーギャー叫ぶ
沢山いる不良の内、リーゼントが決まって居る不良がまるで挑発するように叫んだ
「あん!?紅狐はどうしたぁ?!ビビって逃げてんのかぁ?」
「日向はまだ学校来てないっつーの!!というか、その名前で呼ぶのやめたげて!!私のもあれだけどすっごく恥ずかしい!!」
そう...この黒木瑠亜は兄が不良であり、この町で2番目に喧嘩が強い奴の妹なのである
何で問題なのかっていうと...
ここは特進科だ。なのに、こうも不良が来たりエリートの一人がギャーギャー騒いでいたら困るのだ
貴方の学校の特進科に、エリートなのに喧嘩の強い腐女子がいますか?と聞いたら100人中99人はNOと答えるであろう
残りの一人はここの生徒であろう
「おい!!瑠亜!また喧嘩吹っかけたのか?!
「べっ...別に暇だったわけじゃないんだからねっ!!」
「何その唐突なツンデレ!!え?!暇だったの?!」
「はい!」
「良い返事!!...というか、あれ止めて来いよ!!また説教食らうぞ!?」
「...それは嫌だな..今日アニメイト行くし」
「どんな理由だ!!」
ごもっともであるが、他の特進科の生徒も早くこの騒動を終わらしてほしいと思っている
それを感じ取ったのだろうか、瑠亜は自分の頭をかきまわして「分かった」と一言言って、準備運動を始めた
「いや?!早く行ってくれない?!」
「えぇ..準備運動しないと色々きついんだよ」
「知るか!!お前のまいた種だろうが!!」
「はいはい、行きますよー行けばいいんでしょー」
「何かイラつくな!!」
深呼吸をすませ、呼吸を落ち着かせる。
そして、窓に手をかけて重力に任せて落ちる
あ、一つ言っておこう
ここは4階だ
クルクルスタッ!
顔面着地...なわけではなく、空中で一回転したかと思うと下にいた不良の顔面に着地した
数人の不良は怯えたような顔をしており、その顔を見ると非常に滑稽であった
思わず笑いがこみあげてくる
だけど、そんな笑いも飲み込み叫んだ
「かかってこいよ、愚民共」
この一言でさっきまで呆気にとられていた不良共は
我に返り雄たけびをあげ瑠亜に襲い掛かった
これが私の日常