大変です、現在なぜか上空(推定……いや、落ちたら確実に肉体が無くなる高さ、恐ろしい!!)にいます。ヒビキとソウルは山を降りる(飛び立つ)ときに、女の子から連絡が来て戻らなくちゃいけないそうで別れた。それにしてもここはドコだろう、速いよレッドさん。
「振り落とされるぞ」
「が、頑張ってますぅううあああ!」
そう、現在彼の手持ちであるリザードンの背にしがみついている状態
何だろう、音速?や、流石にないか…分速?え、もう分速何千㎞の世界。目眩がしてきた
「…もうしばらくしたら着く」
「り、了解で…す!」
なんとか踏張るリクにレッドは面白いものを見る目、つまり好奇な目で見ていた。さすがにこの風圧に耐えるのがきつくなった頃ようやくレッドが手を差し出した。
「落ちる」
「むしろ落として下さい」
げっそりと叫びすぎて痛めた喉を気にしながら疲れ切った顔で言った。
ほら、見えた
レッドさんの声に顔を上げれば小さな町がみえた。ショップもない小さな町だった。こんな平和なところに兄と姉が住んでいるのか。
降下するリザードンの上でバランスをとりながらレッドさんとわたしも降りる準備をする。次回は乗る時があれば安全運転安全飛行でお願いします。
レッドいわく一度博士…おじいちゃんのところへ向かうと教えられた。
うん、もとから会う予定だったから即答した。
着いた汚れ無き白き町。
レッドが帰ってきたことで研究所は大騒ぎ。完全に空気なリクは諦めたように肩を落とす
…シロガネ山の伝説…いや、この人の事だ、どうせなんの連絡もなしに何年も山に籠っていたんだろう。それが急に帰ってきたんだ。嬉しいやら驚いたやら色々あるんだろう
しかし、だ。
いい加減にこの空気な扱いは止めていただきたい。そこの博士、孫の顔忘れるのもいい加減にしてよ。向こうでもテレビや雑誌に載ってたから顔は覚えてるがどんな人か関わりがないため解らない
まあ今みた感じでは慌ただしいイメージしかないが。
完全に蚊帳の外、適当な椅子に座り落ち着くのを待つことにしたリクはころころと指でボールを転がした
レッドが短い受け答えをして話を打ち切った後、私を呼んだ
「リク行くぞ」
「え、ちょっと待ってください…私も博士に用事が…!」
腕を引きドンドン先に進むレッドに慌てて制止をかける
なんだ、と言わんばかりに足を止め振り返るレッドに博士を指差す。お願いまだ用事があるの、挨拶と愚痴とやっぱり挨拶があるの!
「レッド、その子は?」
「やだな、初めまして博士…否おじいちゃん」
シーンと先程まで騒然としていた研究所が一気に静かになった
「おじいちゃん?」
「うん、私の祖父」
レッドが尋ねて来たので見上げながらコクコクと頷く。手紙のやりとりは数回したから存在を知らない何てことは絶対にない。
「リク…リクか?」
「え…覚えててくれたの…?」
弾けるように私を見る博士に良かったと安堵した直後だった。博士に怒られた
「来るなら来るで前もって連絡を寄越しとくのが常識じゃろ?急で吃驚したぞ」
怒られた、というよりは諭された。しかしそれはレッドにも確実に言えることでは…、と寸でのところで呑み込んだ
ぽふっと頭に手を乗せられた
何かと思い顔を上げれば「遠いところから頑張って来たんじゃな」
誉められたことに心を弾ませていたが次に出た台詞に体を凍りつかせた
「それで、グリーンとナナミには会ったのかね?」