お姉ちゃんにあった。
凄く、凄く優しくて泣きそうになった。
こっちまで1人できたの?頑張ったねって抱き締めてくれて、小さなことだけど、全てが肯定される包みこまれる暖かい表情に、認めてもらえた様で救われた気分だった。
「お姉ちゃんって、呼んでいいん…ですか?」
ぎゅーっと抱き締めてくれてくれた手を離して、カントーにくると連絡しなかった私に呼ぶ権利なんてあるのだろうか。そんな意味合いを込めて投げ掛けた。
ナナミお姉ちゃんは惚けたあとおどけたように「当たり前じゃない」と笑った
「グリーンにも会いに行きましょうか」
「え!?」
「レッドくんも帰ってきたコトだしびっくりするわねあの子」
クスクスと楽しそうに言われても反応に困る。流石、母さんの娘だけのことはある。しかし次の台詞に思わずガバッと顔をあげた
「あ、ついでにジム戦挑んでみる?」
「……!」
「レッドくんがあなたも強いって言ってたから」
「……行く。行きます。」
ふふ、なら私も一緒に行くわ。準備してくるからちょっと待っててね?頭を一撫でしてからナナミは席をたった
まずは一発…殴らないと気が済まない!グッと拳を握りしめ決意を新たにした。
どきどき、そんな可愛らしいものじゃない。心臓が破裂しそうな勢いで己を主張し手には冷や汗
一発殴ると決意を新たにしたつもりで、お姉ちゃんには大丈夫だから、と微笑まれたがとうとう目標としていた兄に会えるんだ…緊張しないはずがない。
うわああああやばい
ホントにどうしよう!
かれこれ10分ほど入り口の前で立ち往生していた
「お姉ちゃん…」
私が緊張している、と分かってくれているからか嫌な顔ひとつせずにこにこと安心させるように笑っている姉に助けを求める
「大丈夫よ」
ふふ、と控えめに笑ったあと手を握りゆっくりと進み出した
え、ちょ、まって!!思わず顔がひきつる。しかし彼女はそれを良しとせずいつもの笑みを浮かべるだけだった
重そうなしかし実際は軽いであろう扉を押して開き握った手を離さずに小さな声で呟いた
「あの子に会うために来たんでしょう?」
「……」
「私もその子たちも皆一緒だから、」
その話はこの人にはしてないはずなのに、見透かされた様に大丈夫よ。とやんわり笑むお姉ちゃんを見上げ、ギュッと握り返す
「……お姉ちゃん…私のバトル見ててね、頑張るから!」
うん、頷いた姉に見てもらいたい。始終笑みを絶やさなかった姉を安心させるよう私も頑張る、今日の私はチャレンジャーだ。カントー最強のジムリーダーに挑む私は挑戦者
「リク、ここのジムはちょっと複雑だから、」
「ふく…ざつ…」
「動くパネルだから、足元に気を付けてね…チャレンジャー以外はホントは入っちゃダメだから、
私先にグリーンのところで待ってるわね?」
「了解、です!」
じゃあまたあとで、手を振り別れを告げ入り口でお姉ちゃんは話をつけにいった。うし、まずはここの攻略からだ。
(うううああああ!)
(ちょ、まって目廻ったってばっまって止めてってばぁああああ!!)
((あーあ…))