目の腐った青年はシンデレラ城に迷い込む   作:なめ!

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注意!
今回は筆者的に今迄で一番の駄作です。キャラ崩壊してるし、文章もこじつけ気味です。正直筆者は読み返した時にウェッってなりました、それが嫌な方はブラウザバック推奨です。

誤字報告、ありがとうございました。


1、2話 〜side奈緒〜

「クソッ!クソッ!」

 

朝5時頃。まだ朝早く、人気の少ない路地を、感情に任せてがむしゃらに走る。

 

「なんでだなんでだ!なんでだよ!」

 

流石に息切れしてきて、走るのをやめて立ち止まる。身体を支えきれなくて、道脇の電柱に寄りかかる。憎たらしいくらい爽やかに晴れた空を、八つ当たり気味に睨みつける。

 

「なんであいつは、あんなこと、言ってんだよ……!」

 

–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

あたしは昨日、ぶっ倒れてた比企谷が心配で、今日も様子を見る為に346の女子寮に泊まらせて貰った。今日も学校だったが、ここは東京。朝早くに学校に向かえば、電車等でトラブルが無ければ間に合う。いつもは自分の身体を優先して帰る所だが、今回ばかりはそうもいかなかった。なんせあたしの気になってる人だ。あと加蓮も何故か泊まりたがっていた。加蓮は優しいからきっと比企谷のことを心配してたんだろう。でもなんか鬼気迫る感じだったな。なんでだろ?まぁとにかく、身体が弱い為、無茶は厳禁と帰って貰った。

 

今朝いつもより早めに設定した目覚ましのアラームより、30分早く起きたあたしは、事務所に迷惑だと思いながらも居ても立っても居られず、急いで学校に行く準備をして、比企谷がいる346プロに向かった。1分1秒でも早く、あいつの容態を知りたかった。いつもの通り裏口からと思ったけど、早すぎて鍵がかかってたので正規の入り口から入る。入ったところで時間を確認。

 

4時45分。早すぎる。あたしどんだけ比企谷心配だったんだよ。ちょっと恥ずかしくなってきたぞ。ええい‼︎どれもこれも全部比企谷の所為だ!あとで文句言ってやる‼︎そう思ったあたしは、意気揚々と、比企谷が寝かされている部屋に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その部屋に着き、ドアノブに手をかけたあたしは直ぐこの部屋に早く着いてしまったことを、後悔した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

聞きたく無かった。いつも捻くれまくって斜め下の返答を返してくるとてもめんどくさい、でもとても優しくて強いあいつが、あんなことを言うなんて、知りたく無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“死ねなかったのか”なんて、聞きたく無かった。

 

 

 

–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

あの後学校に着いたあたしは、教室のドアを開けた。こっちを見たクラスメイトは全員ギョッとして驚いている。今あたしはとても人には見せられない、アイドルらしからぬ表情になっているんだろう。

 

「かみなー……大丈夫?」

 

あたしの友達の由比ヶ浜結衣が心配そうに聞いてくる。

 

「大丈夫。ちょっと今気分悪いからほっといてくれ。」

 

思ってたよりぶっきらぼうな返事がするり、と口から出て行く。謝りたいが、今のあたしにそんな余裕はない。早足で自分の席に着くや否や机に突っ伏する。もう今日は誰とも話したくない。

 

あたしは、あれからずっと比企谷のことを考えていた。なんであいつはあんなところで倒れてたのか。なんであんなことを言ったのか。あたしの知らないところであいつに何があったのか。考えとかなきゃ、ココロの中で未だドロドロと湧き出る負の感情を、抑えきれなくなるから。

 

「かみなー。ちょっといいかな。」

 

誰かに声を掛けられる。この声は結衣か。優美子が慌てて結衣のことを止める。いいぞ優美子。そのまま止めてくれ。あたしは今話せそうに–––––

 

「ヒッキーのことについて、話したいんだ。」

 

–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

「それで、話ってなんだよ。」

 

「さっきも言ったけど、ヒッキーのことだよ。ヒッキーと仲よかったかみなーには、ヒッキーのした事、ちゃんと知っててほしかったんだ。」

 

それなら、聞かなくちゃいけない。

 

「ヒッキーが退学した理由を–––––」

 

「ちょっと待って。」

 

比企谷が、退学……?

 

「え、あ、え、比企谷が、退学?え?」

 

「えっ⁉︎かみなー知らなかったの⁉︎」

 

「あ、あぁ。一体、いつから……」

 

「4日前だよ。そっか。その日かみなー休んでたもんね。その後も結構忙しそうだったし。」

 

比企谷は、そんな前から……。なんで、気づけなかったんだよ……!

 

「悪い。続けてくれ……。」

 

「……うん。わかった。今まで、ヒッキーが何をしてきたか、話すよ。」

 

それから結衣は、これまで比企谷がなにをしていたのか教えてくれた。職業見学でのチェーンメールのこと。千葉村でのこと。文化祭、体育祭でのこと。最後に、修学旅行でのこと。だが話を聞く限り、比企谷が悪いことをしているようにしか聞こえなかった。

 

「覚えてない?文化祭での戦犯とか、ヒッキーが言われてたの。」

 

あれ、比企谷だったのか。聞き覚えはある。ひどい奴もいるもんだなってあの時思って、直ぐに忘れた。

 

「でも、だとしたらなんでそんなことしたんだ?すげぇ優しいあいつが。あいつは、なんの理由もなくそんなことする奴じゃない筈だ。」

 

「うん。ヒッキーは、自己満足だーなんて言ってたけど、多分違うと思うんだよね。今までヒッキーが関わった相談事は、全部解決してるんだ。どんな無茶な依頼でも、殆ど依頼通りの結果が出てるの。その代わりに、自分が傷ついて。」

 

比企谷が、傷ついて……?

 

「ヒッキーのお陰で文化祭は成功したし、さがみんは今もクラスに打ち解けてる。本当なら責められてたかもしれないのに。」

 

「ヒッキーのお陰であたし達のグループもまだ壊れずに仲良くやれてる。本当なら今頃もうみんな仲良く出来なくなってたかもしれないのに。」

 

「きっと、ヒッキーは依頼してきた人達が苦しい目に合わないようにしたんだろうなぁ。」

 

「でも。」

 

「どんなにわかろうとしても、ヒッキーのやり方はあたしにはわかんない。あんなに傷ついて、どうしてあんなことを出来るのかか、わかんない。もっといいやり方があったんじゃないか、ヒッキーを傷つけないやり方が、あったんじゃないかって、ずっと考えちゃう。でもそんなのは、全然見つかんなくて。きっとヒッキーは、そのことを知ってて。」

 

「優しいヒッキーは、言わないだけで。あたし達じゃ治せないところを治して、全部背負っていって。」

 

「ヒッキーさ、自分を犠牲にして誰かを助けた後、いつもちょっとだけ、強がるんだ。平気そうな顔して。いつもみたいに振る舞うの。」

 

「でも、そのときヒッキー、凄く、凄く、辛そうなんだ。」

 

知らなかった。全然知らなかった。隣にいたのに、見ていたのに、気づけなかった。なんだかそれが、めちゃくちゃ悔しい。

 

「そんなになるまで頑張っても、その頑張りに気づいてくれるのはほんの少ししかいなくて。」

 

「ヒッキーの退学が知らされた時、みんな殆ど笑ってたんだよ。関係なかった人も、ヒッキーに助けて貰ってた人も、みんな、笑ってて。笑ってなかった人なんて、数える程しかいなかった。」

 

「おかしいって思った。なんでみんなの為に頑張ってたヒッキーが笑われるのって。でも、あたし、なんも言えなかった。」

 

「なんも言えなかったんだ。最低だよね。あたし。いつも助けてくれた人を、かばうこともしなかった。」

 

「ホント、最低だなぁ。」

 

掠れた声で言い終えると結衣は自嘲気味に笑う。

 

「……そっか。ありがとな。話してくれて。」

 

それだけ言い、ドアへ向かう。

 

でも、意外だった。比企谷のことをちゃんとわかってる人がいたのは、あいつはいつもぼっちたなんて言ってたが、もしかしたらあいつが言うほどぼっちではないのかもしれない。

 

それと、やっとこの行き所のない感情を、ぶつける先を見つけた。どうやらあたしは、あいつらを許すことは、出来なさそうだ。

 

–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

ドアを勢いよく開ける、大きな音が教室内に響く。

 

教室内は静かだ。音に驚いたクラスメイトがギョッとこちらを見ている。なんか既視感(デジャヴ)。だが今はそんな事どうでもいい。目的の奴に向かって早足で歩く。

 

「やぁ。どうしたんだい奈緒?結衣と話してたみたいだけど、何かあったのかい?」

 

あたしの視線の先には、みんなの王子さま。葉山隼人がいた。いつもはなんとも思わないその爽やかな笑顔が、今はどうしようもなく憎たらしく見える。

 

「なぁ葉山。」

 

「ん?なんだい奈緒?」

 

名前で呼ばれると、どうしようもなくイラつくからやめてほしい。今すぐそのスカした顔面をぶん殴りたくなる。

 

「比企谷の退学について、どう思う?」

 

周りが少しざわつく。その殆どは、あたしが比企谷のことを聞いた事への驚きと、嘲笑だった。気持ち悪い。頼むから黙っててくれ。

 

葉山は少し考える仕草を見せた後、こう告げた。

 

「仕方ないんじゃないかな?」

 

–––––ッッッ‼︎

 

……いや、まだだ。まだ感情を出しちゃいけない。もしかしたら葉山だって比企谷の退学を悔しがったのかもしれない。感情に任せてちゃ、ダメだ。

 

だが、そんな自制はいらなかった。

 

「だってあんな奴、この学校にいちゃいけないだろ?」

 

「…………は?」

 

–––––プツ、プチ、–––––

 

その時、あたしの中のナニカが切れ始める。

 

教室内にいたやつらは、その変化に気づき、押し黙った。野次馬のざわめきは、ピタリと止んでいた。

 

2人以外は。

 

「だよねー!実はウチもそう思ってたんだー!ヒキタニってホントウザかったよねー!」

 

ケラケラと、心底愉快そうに笑いながら話に入ってきたのは、文化祭で比企谷に助けて貰っていた少女、相模南だった。と言っても、コイツに助けて貰ったっていう自覚は無いみたいだけど。

 

「おっ、相模さんもそう思うかい?」

 

「思う思うー!ホントアイツマジ最低だよねー!ウチのこと散々罵ってバカにして!もうホント何様って感じ!ホント消えてよかったー!」

 

周りは誰一人として喋らない教室の中で、2人の声は、やけに大きく教室内に響いた。本来なら空気を読み、この雰囲気を察する事が出来た筈の2人だったが、今日はなぜか、それが出来なかった。そして、ある計画の成功から(なぜ)か、これまでになく気分が高揚していたからだろうか。みんなの王子さまをこれまで完璧に演じていた筈の葉山は、少しの間、演じることを、完全に忘れていた。

 

だから葉山は、優越感に浸りきった、嗜虐心溢れる笑みを浮かべて、言ってしまった。

 

「そうだね。僕も彼は死ねばいいと思うよ。」

 

–––––プツン–––––

 

あたしの中で切れかけていたナニカが、今、完全に切れた。気がついていたら、葉山を殴っていた。突然殴られて、身体を支えきれなくなった葉山は、周りの椅子や机を巻き込みながら大きな音を立てて尻もちをついた。

 

周りが一気にざわつく。

 

「え?は?」

 

なぜ殴られたのかわからない、という風な困惑した顔をした葉山の胸ぐらを掴む。

 

「ふざけんなよ……ふざけんなよお前‼︎比企谷は、死ねばいいだと……⁉︎助けて貰っておいて何様のつもりなんだよお前‼︎」

 

「た、助けて貰った?比企谷に?一体何を言ってるんだい奈緒?そんなこと一度たりともないよ。」

 

「そ、そうだよ奈緒ちゃん!ウチ助けて貰った事なんて一度も……」

 

「あっただろうが‼︎文化祭の時だって修学旅行の時だって‼︎相模が責められないで文化祭を終えたのも、葉山のグループを壊さずに済んだのも比企谷のおかげだろう⁉︎」

 

「は⁉︎ウチ助けられてないんだけど?アイツに悪口言われただけじゃん!そもそも責められることなんて何一つ無いんだけど‼︎全部比企谷が悪いんじゃん‼︎」

 

やっぱり自覚は無かったようだ。怒りがふつふつと湧いてくる。

 

「浮っついた気持ちで実行委員長になったのも!実行委員会でちゃんと働かなかったどころか他の委員もサボらせたのも!結局本番上手くいかなくて逃げたのもお前が悪いんだろう⁉︎真面目に仕事やってた比企谷に何言われようが自業自得じゃねぇか‼︎」

 

『確かに……。』

 

『そうだったかも……。』

 

『だから相模さんあんなにクラスに来てたのか……。』

 

『考えてみれば、悪かったのってヒキタニじゃなくて相模さんじゃない?』

 

思い当たる節があったのか、周りがどよめく。

 

「だ、だからってあんなに言わなくてもよかったじゃん!ウチ傷ついたんだけど⁉︎」

 

それでもまだ食い下がる相模にあたしのイラつきは増していく。

 

「だから自業自得だっつってんだろうが‼︎今更お前が何言っても無駄だ!黙れ‼︎」

 

「ひっ」

 

未だ加速度的に増していくイラつきのせいで、顔が今迄にない程怒りに歪んでいるのがわかる。

 

「ま、まあまあ。少し落ち着きなよ奈緒。確かに相模さんが悪いかもしれないけど、ヒキタニ君だって言い過ぎだったんじゃないかな?きっとヒキタニ君は私怨なんかを混じえてたんじゃないか?そうじゃないとあんな追い詰めるような事言わないだろうし、現にネットじゃヒキタニ君の風当たりが強いじゃないか。」

 

あたしの怒気に怯えた相模に変わって、いつのまにか復活した葉山が反論してきた。

 

「あんなに負担かけた上に掻き回したらそれくらい言われて当然だろう⁉︎それにあいつは優しいんだ!自分の都合だけで人を傷つけるような事を言う奴じゃない‼︎修学旅行の時だってそうだ!あの嘘告白はお前らが板挟みをする様な依頼をしてきたからだろう⁉︎」

 

「それは君の主観だろう?僕はヒキタニ君のこと、ただ自分のことしか考えてないクズにしか見えないけどね。それに、奈緒の前でいい顔してただけだろう?優しくなんてないよ。ヒキ「優しいよ」……戸塚。」

 

葉山の言葉を遮る様に言葉を被せて来たのは、戸塚だった。

 

戸塚のことは知っている。学内じゃ結構有名だ。容姿言動性格全てが美少女の男子。男子テニス部の部長をやっていて、裏ではファンクラブがあり、王子とか呼ばれている。あたしも初めて会った時は男の娘ってホントにいるんだって驚いた。

 

「八幡は、優しいよ。2人で歩いてる時はさりげなく道路側を歩いてくれるし、僕が落ち込んだ時は本気で心配してくれて、相談に乗ってくれる。面倒くさい顔しながら色んなことに最後まで付き合ってくれるし、失敗しても“気にすんな”って優しく言って励ましてくれる。八幡はやらなくちゃいけない理由が無きゃ絶対にあんなこと言わない。絶対に。だって八幡は、とっても優しい、僕の友達だもん。」

 

「それに……」

 

「ヒキタニじゃなくて比企谷。人の名前をさっきからわざと間違えてる人の方が、クズで最低だと思うな。僕は。」

 

にっこりと微笑んで、戸塚は告げた。顔は笑っていたが、目は笑ってなかった。あれはマジでキレてる。怖い。

 

教室内がしん、と静まり返る。

 

「……フフッ……アハハッ!アハハハハハ‼︎」

 

すると突然、葉山が大声で笑い出した。今迄見せた事が無かったその反応に、ここにいる全員が驚く。

 

「……ふぅ。ごめんな。少し笑い過ぎたよ。で、奈緒。聞いてもいいかい?」

 

「……なんだよ?」

 

「クズをクズと言って何が悪いんだい?」

 

「ッッ‼︎‼︎」

 

「ダメ!神谷さん!」

 

「落ち着いてっ!」

 

葉山を殴ろうとするが、クラスメイトに止められる。

 

「離せッ!離せよ!比企谷は、比企谷はお前らの為に頑張ってたんだ!それなのに!お前は!比企谷をクズだと⁉︎ふざけんな!ふざけんなよ‼︎」

 

「だってそうだろう?他の事にしても、千葉村に行った時だって、体育祭の時だって、いつもあいつは最低な方法を選んでいった。学校にだって切り捨てられている。つまりそういうことさ。俺達の為とか、そんな事どうだっていいんだよ。」

 

「いいわけ無い!比企谷は!ボロボロになってた!死のうと、してたんだ!死ねなかったのかって、言ったんだ!そんなの、いいわけ無い‼︎」

 

それを聞くと葉山は残念そうな顔をした。

 

「……はぁ。なんだ、死ななかったのか。」

 

「–––––」

 

……あぁ、そうか。

 

「……離してくれ。」

 

「だ、ダメだよ神谷さ–––––」

 

「もういい。」

 

「え……?」

 

「離してくれ。」

 

「っ……!」

 

やっと掴まれていた腕が自由になる。あたしはそのまま鞄をひっ掴みドアへと向かう。

 

「おい。一体どこへ行くつもりだ?神谷。」

 

声のした方を向くと、いつからいたのか、そこには平塚先生が立っていた。その隣では結衣が驚いた表情で固まっている。だが今の私には何かを言う気力すらなかった。だから無視してドアを開ける。

 

「そうか。具合が悪いなら仕方ないな。早退報告は私がしておこう。ちゃんと療養する様に。」

 

「…………はい。」

–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

ドアがピシャリ、と閉められる。彼女は確かアイドルだったな。全く比企谷め。ぼっちなんて言ってるくせにあんな美少女誑かしやがって。けしからん。

 

……まぁでも、なんだかんだ言って、ちゃんと考えてくれる奴はいるじゃないか。よかったな。比企谷。

 

……だがさっきの神谷の発言は、また今度、ちゃんと聞いておかなくちゃな。聞過ごすことは出来ん。退学させてしまったとはいえ、私の大事な生徒だ。彼の心が折れたのなら、治してやるのが教師というもんだろう。

 

「さて、と。」

 

まずは周りを見てみる。散乱した椅子と机。怯えた表情をした生徒達。正に修羅場の後だな……。

 

「お前ら。取り敢えず席につけ。」

 

今日は授業はやめだ。勉強熱心な生徒には申し訳ないが、致し方ない。それよりも、私はこいつらに愛のある教育(説教)をしなければならん。だから、話してもらおうか。

 

「お前ら。何があったのか、詳しく聞かせて貰おうか!」

 

 

 

 

 

 

 




『文化祭の戦犯』は学校内でこんな感じで言われてそうだなって思って筆者が勝手につけました。

なぜ奈緒が嘘告白の事を知っているのか、ですが、八幡退学後に海老名さんが結衣に→2人での会話シーンで知るって感じです。
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