目の腐った青年はシンデレラ城に迷い込む   作:なめ!

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どうも。最近やっと髪を切って、前髪がなつきちみたいにならなくなった筆者です。

UA10000件突破!お気に入り250件突破!皆さん、ありがとうございます!筆者はとても嬉しいです!引き続きこの作品をよろしくお願いします!

それと今作の設定なのですが、原作と少し変えています。時系列的には、夏フェスが終わり、クローネが始動するあたりなのですが、そこから変えて、美城常務とのいざこざはもう終わっていることにしています。CPの解体騒動も無いし、NGのゴタゴタも無いです。クローネは始動しますが、ああいう敵対するって感じではないです。

それと連絡です。実は筆者は学生で、部活に入っているのですが、今週から1週間、部活が長くなる為、執筆の時間をあまり取れません。ですので、来週は投稿出来ないかもです。


3話

今現在、346プロダクションの一室にて、その床には2つの屍が転がっている。……あ、屍っていうのは例えで死んでないよ?そもそも2つの内1つは俺だし、死んでたら意識無いんだから語りも出来ないしな。

 

……って、誰に話してるんだ俺は。現実逃避し過ぎて遂に頭狂ったか?

 

まあいい。それでなぜこんなことになってたのかというと、時は数分前に遡る。

 

回想……はいいや。めんどい。2話見ろ。

 

まぁ要約すると、俺と高垣さんの会話シーンを、今この部屋にいる2人に見られてたのだ。もしかしたらもっと前からかもしれない。考えたらきっと俺は恥ずかしさで死んじゃうだろうから考えないし言わないけど。

 

……え?あれは会話シーンじゃなくてイチャイチャシーンだって?チョットナニイッテルノカワカンナイデスネ。

 

因みに2つの内もう1つは高垣さんである。膝を抱えて手で顔を隠して転がっているが、隠していない耳が真っ赤になっている。可愛い。

 

あと俺も同じようになっている。きもい。

 

「あの、ちょっといいですか……?」

 

震える声で問いかける高垣さん。

 

「な、なんだ?」

 

一体何を……ハッまさかっ⁉︎

 

「高垣さんっ!やめ……」

 

「いつから、聞いてましたか……?」

 

ノオォォォォォォオオオオン‼︎⁇

 

ダメだって!ダメだって高垣さん‼︎そんな質問したら……

 

「……あー。ゴメン。そこの人が泣いてるところから。」

 

「すみません。盗み聞きするつもりはなかったのですが。出るタイミングを掴めず……。」

 

いやぁぁぁぁぁあああああ‼︎やっぱり!やっぱりだよ!テンプレだよ!最悪だよ!鬼!悪魔!ちひろ!ちひろって誰だよ!もうわけワカンねぇよおぉ‼︎

 

「あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁぁあああああ……」

 

「ぃゃぁぁぁぁぁあああああ……」

 

2人揃って悶絶する俺達だった。するとロックなイケメンが目をそらしながら

 

「その、ゴメンな?ホント。」

 

と一言。くっ殺!

 

〜閑話休題〜

 

その後、人殺してそうな男の人とロックなイケメンの2人の必死の励ましのおかげで、俺達はなんとか立ち直ることが出来た。今は2つの対面に並んだソファーに俺と高垣さん。男の人とイケメンの2人ずつで座っている。

 

「ま、まぁ漸く2人も落ち着いてきたところだし、そろそろアタシ達も自己紹介しよう!」

 

「そうですね。そうしましょう。」

 

「そうですね!比企谷君もいいですか?」

 

「え、あ、はい。大丈夫です。」

 

俺の肯定によって自己紹介が始まる。

 

「では私から自己紹介をさせて貰います。346プロダクションアイドル部門所属、シンデレラプロジェクト担当プロデューサーの武内と申します。どうぞよろしくお願いします。」

 

「あ、こちらこそよろしくお願いします。」

 

プロデューサーだったのかこの人。怖い顔してるからてっきりそっちの方の仕事してると思ってた。よかった……。

 

「じゃあ次はアタシだな。」

 

次に口を開いたのはロックなイケメン。この人もプロデューサーとかだろうか?

 

「アタシは木村夏樹。夏樹とかなつきちって呼ばれてる。まぁ、好きに呼んでくれ。元はバンドやってたんだが、今はココでロックでカッコカワイイアイドルを目指してるんだ。よろしくな!」

 

うん。流石アイドル。受け答えもイケメンだ。

 

……アイドル?

 

ちょっと待て。346プロに男性アイドルなんていたか?いや、いない。てことはまさか……⁉︎

 

「も、もしかして木村さんって、じょ、女性だったんですか?」

 

「木村さん……?ま、いいか。苗字呼びは慣れないから、いつか呼び方変えてくれよ。んで、女かだって?アハハ。女だよ。アタシ。まぁこんなカッコしてるからいつもよく間違えられてんだ。だから気にしないでくれよ。」

 

木村さんは少し苦笑いをしながら答えてくれた。確かに、顔立ちは中性的で口調も男勝りだが、ちゃんと出るとこは出ているしそういえば一人称もアタシだ。

 

「マジですか……。すいません。間違えてしまって。」

 

「いいよ。気にすんなって。」

 

「ありがとうございます……。」

 

木村さんは俺の肩をトントン叩きながら励ましてくれる。いや、ホントいい人だなこの人。一瞬で惚れて告白してフラれるぞ。フラれちゃうのかよ。アイドルなんだから当たり前だよ。

 

「じゃあ、次は私ね。みんな知ってるだろうけど、高垣楓です。346プロでアイドルをしています。お酒(・・)が好きな25歳。まだまだ現役で頑張ります!おっしゃーけ(・・・・・・)!ってね。」

 

瞬間空気が凍る。成る程。これが本物か。寒い。場を凍らせたご本人はやりきった感全開でドヤ顔してる。うざ可愛い。

 

「……あ、アハ、ハハハ……。」

 

「……。」

 

木村さんは困った様に苦笑い。武内さんに至っては何も言えずに首の後ろに手を当てている。仕方ない。心苦しいが、俺がちゃんと、言ってあげねぇと……!

 

そのダジャレ、つまんないって、言わねぇと!

 

「高垣さん……。」

 

「はい!何でしょう!」

 

言え!言うんだ!

 

「……。」

 

「……!」

 

「そ、そのダジャレ、面白い、ですね……?」

 

「わぁ!本当ですか!」

 

ダメだったよ。俺には無理だ。あんなにキラキラした表情、崩せる程俺精神鍛えられてねぇよ……。前の2人を見ると、よく頑張ったって表情でうんうんと頷いていた。よかった!わかってくれる人がいてよかった!

 

「じゃあ、次は比企谷君の番ですね!」

 

「え?俺もやるんですか?」

 

「いや、逆になんでしないと思ったんだよ⁉︎」

 

「では、お願いします。」

 

「あ、はい。比企谷八幡です。」

 

「「……。」」

 

「はい。よろしくお願いします。比企谷さん。」

 

「はい。こちらこそ。」

 

そう言って武内さんと握手をする。さっきから妙に親近感が湧くのはやっぱり目なのだろうか?女性2人は固まっている。何があった。

 

「あの、どうしたんですか?」

 

「「……それだけ?」」

 

「え?」

 

「「自己紹介それだけ(かよ)⁉︎」

 

「他に何かしら無いのかよ!好きな食べ物とか、趣味とか!」

 

「え?必要ですかそれ?」

 

すると木村さんと高垣さんは互いに目を見合わせて、物凄く呆れたようにため息をつく。何で?いいじゃん名前だけで。

 

「まぁいいです。比企谷君のソレはいつか直すとして、自己紹介も終わったことですし、早く本題に入りましょう。」

 

ねぇ、なんなのそのどうしようもない奴みたいにな言い方。傷つくんですけど。それに武内さんも同じような自己紹介だったのに何で俺だけ?ねぇ何で?

 

そんな俺の心の嘆き?愚痴?は当たり前の様に全員に聞こえず、話は本題に移る。

 

「そう、ですね……。」

 

武内さんが首の後ろに手を当てる。微妙に、空気が変わる。気がつけば、全員が居住まいを正していた。それにつられて、俺も座り直す。

 

「聞かせて貰えますか?なぜ貴方は倒れていたのか、その背景に、何があったのか。」

 

「っ……。」

 

咄嗟に俯いてしまう。それはこの人達には関係無い話だ。話したくないし聞かせたくない。それにこれを聞けば、きっと彼らは幻滅するだろう。それは、嫌だ。彼らに、高垣さんに、嫌われたくない。いつも嫌われてる俺らしくない、自分本位で果てしなく醜い理由だが、断ろう。俺は、大切な人に、立て続けに嫌われるのを耐えられる程、強くない。

 

「それは–––––」

 

断ろうと顔を上げて、出した声を、飲み込んでしまう。だって、仕方ないだろ?あんなに真剣な表情、無視出来るわけない。

 

「大丈夫。誰も比企谷君を嫌いになんか、なりませんよ。」

 

高垣さんが、優しく微笑む。他の2人も、力強く頷く。

 

ははっ。いっそ清々しいくらいの手のひら返しだな。俺。

 

……話そう。この人達は、こう言ってくれた。これに答えないのは、流石に笑えない。

 

「わかり、ました……。」

 

そして俺は打ち明けた。倒れてた理由。心に強く残っている高校2年になってからの出来事。その時の行動とその理由。生じた感情、想い。出来る限り丁寧に、ありのまま、伝えた。この話は決して、軽くはないし、普通の人が納得出来ない様なところもあっただろう。でも彼らは、しっかりと聞いて、受け止めてくれた。

 

「……とまぁ、長かったと思いますけど、こんな感じです。聞いてくれて、ありがとうございます。なんかスッキリしました。」

 

これでもう、嫌われただろうな……。でも、この人達は、ちゃんと聞いてくれた。だから、受け止めよう。これからきっと、辛くなるけど、それでも、これが唯一、俺がこの人達に出来る、恩返しだか–––––

 

「比企谷……アンタ、スゲえよ……最高にロックだよ……。」

 

え?

 

「どうして……どうして比企谷君が虐げられるんですか……!比企谷君は、ただ、みんなを助けようと、しただけなのにっ……。こんな、の、絶対、おかしいわよ……。」

 

え?

 

何でだ?何でこの人達は–––––

 

「責めないん、ですか……?」

 

「え?何で比企谷を責めるんだよ?」

 

「確かに自分をもっと大切にしてほしいとは思いますけど、責めることなんてしてませんよ?」

 

不思議そうに、本当に不思議そうに言う2人。

 

「だって、俺は、最低な事ばっかしてんですよ?本当に、人が嫌がって、軽蔑する様な事を何回も、何回も……。」

 

「別に比企谷は、自分の都合とかでそれをやったんじゃなくて、あくまで問題を解決するためにそれをしたんだろ?」

 

「え?えっと、まぁ、はい。そうですけど。」

 

「だったらいいんじゃないかな。」

 

「…………へ?」

 

木村さんの言葉に困惑する。いいって、何で……?

 

「い、いやだって、それでも俺はあいつらを貶めたんですよ?目的があったにしろ許さ……」

 

「確かに、比企谷君のやった事はいけない事です。」

 

そう言って、高垣さんは俺の言葉を遮る。その顔は、どこかやるせない様な表情で、でも、直ぐにその顔は、優しく、温かく、微笑む。

 

「でも、比企谷君がそれを苦しみながら、それでも誰かの為に頑張ってやったのは、直ぐわかります。」

 

最後に高垣さんは、さっきからの予想外の2人の発言の数々に、目を見開き固まってる俺の肩にぽん。と手を置き、こう言った。

 

「大丈夫。貴方は悪くない。私は、貴方の味方です。」

 

力が抜ける。思わずソファーの背もたれに寄りかかり、乾いた笑いをあげてしまう。

 

……まさか、責められるどころか、慰められるなんてな。

 

「ありがとう、ございます……。」

 

「……比企谷さん。」

 

さっきから一貫して口を開かなかった武内さんが、口を開く。

 

「はい。」

 

武内さんは俺を真っ直ぐに見据え、言った。

 

「アイドルのプロデュースに、興味はありませんか?」

 

 

 

 

 




今度はなつきちと武内Pが出てきましたね!因みになつきちは筆者の推しの1人です。とてもカッコイイと思います。
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