魔法少女リリカルなのは 〜オーロラ姫の凍りついた涙は誰のために〜   作:わんたんめん

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ちょっとゴリラより握力が強くて(およそ10倍)骨折とか自力で治せてのうはもそれなりに制御ができるだけのどこにでもいない少年。

戦闘機人もびっくり。ぜひもないよね。


第34話 ヒイロの秘密

「そういえば、はやて。お前についでに聞いておきたいことがある。」

「ん?どうしたん?」

 

部隊長室で海鳴市での任務について話していたはやてはヒイロの突然の質問に首を傾げながらもその内容を尋ねる。

 

「リニアレールでの戦闘の際、なのはとフェイトをウイングゼロのレーダーで捕捉したアインスが二人の魔力量が少なすぎると言っていた。何かリミッターでも設けているのか?」

「あー、それかー。うん、ヒイロさんの言う通り、私含めて、スターズとライトニングの各隊の隊長、副隊長にはリミッターが設けられておるんや。」

「リミッター・・・・ですか。」

 

アインスの呟きにはやては頷きながら、管理局では『能力限定』と呼ばれる魔力リミッターの説明を始める。

 

「このリミッターを説明するにあたってまず知っててもらわなあかんのが魔導師ランクの存在や。管理局では魔力の質だったり保有する魔力の量でSSS(トリプルエス)を一番上にしてランク分けされておるんよ。ちなみに私は総合SS(ダブルエス)。なのはちゃんやフェイトちゃんは空戦S+。まぁ、Sランクより上いったら管理局でも指折りの魔導師達って言う認識で構わないで。」

「ちなみに私はA+なんです!!」

「ツヴァイもかなり将来が有望なようだな。」

「わーい!アインスさんに褒められたですー!!」

 

はやての説明に途中、総合や空戦という単語が出てきたが、ヒイロはそれぞれ総合的に見てSSランクだったり、空での戦闘能力を鑑みてのS+であるという認識で済ませた。だが、魔力の質や量だけで判断しているということはその人物自体の実力を換算しているわけではないように思える。

 

「・・・・魔力の質など、ということはそのランク=実力という訳ではないということか?」

「まぁ、そうやね。話は戻すけど、その魔力ランクは部隊を編成するにあたってもかなり面倒な制約みたいなもんがあるんや。」

「・・・・大方、Sランク以上の魔導師を中心的に集められなくなっているといったところか。」

「そうなんよ。まさにその通りで、そのままのランクで私達やシグナム達を編成すると管理局が設定した部隊ごとの保有魔力量の上限を余裕でキャパオーバーしてしまうんよ。」

「・・・・なるほど、それで魔力の質や量をリミッターをつけることで下げたのですか。」

 

アインスの結論にはやては大きく頷くことでその結論が間違っていないことを示した。

 

「要は裏技みたいなもんや。アインスが感じたなのはちゃん達の魔力量の低さはそのリミッターのせいなんや。」

「リミッターということはそれを外すことも可能なのだろうな。その権限のようなものは個人で所有できるのか?」

 

ヒイロの推察の上での質問にはやては首を横に振った。どうやらそのリミッター解除は任意でできる訳ではないようだ。

 

「そのリミッター解除の権限はなのはちゃんやフェイトちゃん達は部隊長である私が持ってる。で、私自身の方はクロノ君とカリムが持っとる。」

 

カリムという知らない人間の名前に訝しげな表情を浮かべるヒイロだったが、すぐさまはやてが六課の後ろ盾になってくれている聖王教会という組織の騎士というざっくりとした説明でひとまずヒイロは納得の形を示した。

 

「・・・・そのリミッターについての説明は理解した。しかし、お前も中々規則の穴を狙ったことをするな。」

「あ、わかってしまうん?」

「その魔導師ランクや部隊編成時の制限の説明さえあればすぐにその答えには行きつく。俺はリンカーコアというものがない。つまり俺は魔導師ランクで測ることはできない以上、その部隊編成時の制限に引っかかることはなければ、リミッターを設ける必要性もない。さらに民間協力者の形で敢えて公然に俺の名前を出させることで追及を受けても簡単にはぐらかすことは可能だ。魔力を持っていないから制限には引っかかっていないとな。」

 

ヒイロがそこまで言ったところではやては口角を吊り上げ、悪どい笑みを浮かべる。が、それもすぐにいつもの朗らかなものへと変わった。

 

「・・・・さすがやでぇ・・・。そ、ヒイロさんはいつでもその本気の実力を発揮できるまさに裏技を体現したような立ち位置におるんや。まぁ、ヒイロさんが自分からセーブするって言うならしゃあなしやけど。」

「・・・・・ツインバスターライフルの火力はこのミッドチルダの都市部で使うには危険すぎる。基本、俺の武装はビームサーベルだけだ。そこはお前だってわかっているだろう。」

 

ヒイロの言葉にはやては重々しく頷いた。はやてもウイングゼロの火力を目の当たりにしている。部隊長としてはもちろんのこと、管理局員として、使用することで敵は討ち果たせても、本来守るべきミッドチルダの人達を犠牲にしては本末転倒である。

 

「それは重々わかっとる。あれは都市部で使っちゃあかん武装や。使い方や状況によるけど、どうであれ被害が大きすぎる・・・。」

「・・・・使う時はお前に許可を取っておいた方がいいようだな。」

「・・・・いや、基本的には判断は任せる。私はヒイロさんがアホみたいな使い方はしないって信じとるから。」

「・・・随分と信頼されているな。」

 

はやての信頼しているという言葉にヒイロは呆れ気味の視線を向けていたが、はやての表情はそれでもなお柔らかなものであった。

その表情を見たヒイロは呆れていた視線を閉じると徐に立ち上がり、部隊長室から出て行こうとする。

 

「海鳴市の任務の件はよろしくや。それと、アインスのことも。」

「・・・・わかっている。」

 

アインスを連れたヒイロはドアをくぐり、部屋から退出していった。その姿を送ったはやてもおもむろに立ち上がると自分の机の引き出しを引いた。

そこにはそれなりに年月が経っていたのか、ところどころ毛が抜けたり、綿がくたびれたから萎んだテディベアが出てきた。

 

「はやてちゃん?その熊のぬいぐるみは・・・?」

「そっか。ツヴァイにはあまり見せたことなかったやね。これはなーー」

 

「シグナム達家族とはまた違う、私が大事に思っとる人からのクリスマスプレゼントや。」

 

そういったはやての視線はヒイロが出ていったドアに注がれていた。

 

 

 

 

 

 

はやてと一通り話したヒイロは部屋を後にし、廊下を歩いていた。その時間の中でヒイロははやてとの会話の整理をする。

管理局から下された任務は海鳴市にどうやらロストロギアの反応が現れたらしい。それの捕獲任務にロストロギアの捜査などをメインにおいている機動六課に焦点が当てられた。ざっくりいうとそのような感じであった。

部屋を出たヒイロがふと外に視線を向ける。

外の光景はそれなりに時間が経っていたのか、日は沈み、夜になりかけていた。

 

(・・・・そろそろ部屋に戻った方が賢明か。)

 

そう感じたヒイロは自室、というかなのはとフェイトと部屋にその足を進める。

その道中、隊舎の食堂のそばを歩いているとーー

 

「あ、ヒイロさんだ。」

 

ふと自分を呼ぶ声が聞こえた。どうやら食堂のテーブルが置かれてある方向からその声は飛んできた。とりあえず声のした方角へ視線を向けてみると、そこにはスバル達フォワード四人組がいた。

 

「スバル・ナカジマか。俺に何か用か?」

「うわーお、まさかのフルネームで呼ばれた・・・・。」

 

フルネームで名前を呼ばれたことが意外だったのか、スバルは苦笑いを浮かべながら乾いた笑いをする。

四人が座っている机の上にはかなりの量が盛られたパスタ系の料理が置かれていた。明らかに一食分にしてはカロリー過多な気がするが、まだ幼いエリオの前にもスバルと同じくらいの量が置かれていることにヒイロは追及の口を噤んだ。

 

「特に用がないなら俺はなのは達の部屋に戻らせてもらうぞ。」

「ああっ、ちょ、ちょっとまって!!」

 

その場を立ち去ろうとした足がスバルから制止の声がかけられ、ヒイロは呆れを含んだ視線を向けながらもその足を再度止める。

その反応にスバルは苦い表情を浮かべながらもその目はしっかりとヒイロを見つめていた。

 

「えっと、一緒にご飯でも食べませんかーって思ったんですけど・・・・。」

「・・・ことわ『別に構わない。時間的にもちょうど良かったからな』・・・アインス。」

 

スバルの誘いを断ろうとしたヒイロだったが、不意にウイングゼロから出てきたアインスが勝手にその誘いを承諾してしまう。ヒイロはアインスを睨みつけるが、当の本人は何処吹く風といった様子であった。

 

「ある人間に、無口で無愛想で無神経な奴をよろしくと頼まれてしまったからな。それに彼女らとは任務を共にする以上、それなりに付き合いが長くなるだろう。交流を深めていてもいいのではないか?」

「・・・・・ちっ、余計なことをする奴だ・・・・。」

 

そういいながらヒイロは踵を返した。一瞬帰ってしまうのかと思ったスバルが手を伸ばしたが、その足は部屋へではなく、食堂のカウンターへと向かっているのをみると伸ばした手を引っ込めた。

 

「私達はヒイロの席を用意しておくか。頼めるか?いかんせん、この体ではろくなものが持てないからな。」

「あ、はい!!わかりました!!」

 

ふよふよと浮きながら手がかかるというように両腕を軽くあげ、肩をすくめるアインスの言葉にスバルは心なしか嬉しそうな表情を浮かべていた。

 

 

「スバル・・・アンタ本当によく誘えるわね・・・。顔合わせはしていたとはいえほぼ初対面のあの人を、ね。」

「いや〜、せっかく同じ部隊に入ることになったんだし、少しくらいは話しておかないとね。」

「でも、いいんですか?ヒイロさん、それほど快く思ってなさそうな顔をしてましたけど・・・。」

「うん・・・・なんだか少し怖い・・・・。」

 

ティアナの言葉に嬉しげに頭に手を回し照れ隠ししているスバルとは反面にエリオとキャロはどこか不安げな表情を浮かべている。聴取会の時にヒイロがとっていた態度が少し怖く見えてしまったのだろう。

 

「・・・・基本、ヒイロは朗らかな表情が表に出てくることはないからあまりよい印象を与えないかもしれないが、彼は存外に優しいぞ。それほど身構える必要はない。」

「そう、なんですか?」

「彼と接していれば自然と分かるものだ。」

「・・・・何を話しているんだ?」

 

エリオとキャロ、それにアインスがそこまで話したところにちょうどヒイロが料理が盛られた皿を片手で持って戻ってきた。反対の手にはなぜか何も載せられていない小さな皿があった。

 

「あれ、そのお皿、何も乗ってませんけど?」

 

スバルがそう尋ねるもヒイロは何も答えることはせずに両方のお皿を机の上に置いて席に着いた。料理の載せられた皿は自分の前に、真っ白で小さな皿は机の上に座っているアインスの前に置いた。

そのままヒイロはフォークとナイフを器用に用いて自分の皿に盛られた食材を切り分け、アインスの何も乗っていなかった皿に移した。

 

「・・・・お前の分だ。一応渡しておくが、それで足りないのであれば言え。」

 

そう言ってアインスの皿にそれなりの量を移していった。しかもちゃんとアインス用に小さいフォークやスプーンを置くというおまけ付きである。

 

「ほらな。」

「ほぇー・・・・。」

「ホントだ・・・・。」

「ちゃんとアインスさんが食べられるサイズまで切り分けてる・・・。」

「あの・・・その、ごめんなさい。」

 

アインスが笑みをうかべながらたった一言そういうとスバル達は意外性を持った視線をヒイロに向ける。キャロに至ってはヒイロに申し訳なさげに頭を下げている始末であった。

 

「・・・・・なんのことだ?」

 

しばらく見つめられたヒイロだったが、視線の意図が分からず、疑問気な様子を醸し出しているだけであった。

 

 

「そういえば、ヒイロさんってなのはさんとフェイトさんの師匠だったんですよね?」

「・・・・一応な。最初はフェイトにせがまれ、それを聞いたなのはが後から頼んでくる形だったがな。」

 

山盛りになっているパスタを頬張りながらスバルがそんなことを聞いてくる。ヒイロは食事の手を止めると、スバルに視線だけ向けながらそう言った。

 

「でも、ヒイロさんってリンカーコア、ないんですよね?」

「確かに俺はリンカーコアを持っていないため、魔法を扱うことはできない。そのため、俺がアイツらに施してやったのは肉体強化の方だ。特になのはは負荷がかなり高い砲撃魔法を扱っていたからな。怪我を負わないように、なおかつ迅速にやらねばならないという板挟みだったがな。」

 

ティアナの疑問気な言葉にヒイロは表情を変えることなく答える。

しかし、そのヒイロの言葉に四人は疑問気な表情を隠しきれない。

基本的に魔導師にとって重要不可欠であるリンカーコアがなければデバイスを動かすことはできない。

しかし、機動六課にきた時に、ヒイロはデバイスと思われる白い翼を展開していたのを四人は色濃く覚えていた。

 

「でも、隊舎にきた時に出したあの白い翼はデバイスなんですよね?ウイングゼロって言う・・・。」

「カテゴリー的にはそうなるのだろうな。」

「カテゴリー的には・・・・?」

 

エリオの問いに答えたヒイロにキャロが首を傾げることで疑問を浮かべていることを露わにする。

 

「推測の上、試すつもりも毛頭ないがウイングゼロは誰でも扱うことは可能だと考えている。」

「それってつまり、私やティアでもウイングゼロを使えるってことですか?」

「命の保証はしない上にお前達にゼロを扱う覚悟があればの話だがな。」

「えっ・・・・命?」

 

気軽に聞いたつもりだったが予想以上に重い言葉で帰ってきたことに思わず表情を強張らせるスバル。

ティアナやエリオ達もびっくりした表情を浮かべている。

 

「・・・・・もっとも俺はお前達にウイングゼロを触らせるつもりはないがな。」

 

それだけ言うと食べ終わったのかヒイロは先に食べ終わっていたアインスの皿と自分の皿を一緒に持って片付けていった。

アインスもヒイロの肩に乗って、ついていく形で去っていった。

 

「・・・・聞き取りの時もヒイロさん、協力する条件でウイングゼロには触らせないで欲しいって言っていたよね?」

「ええ、そうね。それが一体何を意味しているのかはあたしにはわからないけど。」

「フェイトさんは何か知ってそうな感じだったよね。」

「うん、八神部隊長にも、ヒイロさんが機動六課のことを思って言っているって。」

 

 

ヒイロが食堂から去った後、スバル達はヒイロの言葉にひっかかりを覚えたのかお互いに顔を見合わせて話し合っていた。

 

 

「ティアナさん、何かわかりませんか?」

「ちょっと、あたしも今わからないって言ったばかりなんだけど。」

 

エリオに質問を向けられたティアナは目を細めながらエリオの方を見つめる。

見つめるというより睨みつけられたエリオは乾いた笑いを浮かべながら頰をかく。

 

「とはいえ、あそこまで覚悟やら命やら重い単語を出してきたってことはやっぱりヒイロさんのウイングゼロには何かあるってことなのよね。」

 

ティアナの脳内で何か手がかりはないかと記憶を漁り始める。とはいえ、ヒイロ関係といえばリニアレールにおける戦闘しかないため、ティアナとスバルが降り立った前半車輌のガジェットが悉く破壊されていたことくらいだ。

 

「ごめん。あたしにはこの前の出動で前半車輌のガジェットを倒したのがヒイロさんの仕業だって推測することしかできないわ。」

「そういえばヒイロさん、技術の漏洩うんぬんとか言ってなかった?」

「となると、ヒイロさんのウイングゼロはミッドチルダのとは違う技術で作られているんでしょうか?」

「やっぱりヒイロさんの口から聞くしかないんじゃないですか?」

「・・・・あの人、そう簡単に話してくれるのかなぁ・・・。」

 

キャロの提案にスバルは苦い表情を浮かべながらパスタを頬張る。表情筋がガチガチに固まっているのではないかと錯覚するほどのヒイロの鉄面皮ぶりにスバルはとてもじゃないが、ヒイロが話してくれるとは思えなかった。

 

「うーん、って、もうこんな時間じゃん!!明日もまた訓練あるんだから早く寝ないと!!」

「えーと。うそっ!?ホントだ!!朝起きれなくて寝不足になった状態でなのはさんの訓練耐えられる気がしない!!急ぐわよっ!!」

 

ふと時計を見たスバルが切羽詰まった表情をしながら食堂を出て行く。それにつられるようにティアナ、エリオ、キャロの三人も急いでそれぞれの自室へと駆け込んでいった。

 

 

 

スバル達と別れたヒイロは自室に指定されてしまったなのはとフェイトの部屋に向かっていた。

やはり夜になっているのもあるのか照明で明るいはずの廊下もまばらに人が通るだけで徐々に静寂が包むようになってきていた。

 

「あ、ヒイロさん。」

 

後ろから声をかけられたヒイロが振り向くとその先にはなのはが立っていた。おそらくスバル達の教導の事後処理を終えたばかりなのだろう。

 

「部屋に戻るのか?」

「部屋には戻るけど、明日のスバル達のメニューを考えなくちゃ。だからすぐには寝ないかな。」

「・・・・そうか。」

 

ヒイロは特になのはと言葉を交わすことなく、視線を彼女から外すと再び廊下を歩き出した。

 

「あれ・・・?ヒイロさんは部屋には戻らないの?」

「俺はまだ隊舎を回ってくる。俺が部屋にいれば気が散るだろう。」

 

首を回し、顔だけなのはに向けながらヒイロはそういった。なのはは少しばかり申し訳なさげな表情を浮かべてしまう。

 

「あの、ごめんね。気を遣わせちゃって。」

「お前にはお前のやるべきことがある。が、これだけは言っておく。無理はするな。」

 

その言葉を最後にヒイロは廊下の十字路を曲がり、なのはの視界からは見えなくなった。

ヒイロの姿が視界から見えなくなるとなのはは申し訳なさそうにしていた表情を一層深め、気まずそうな視線をする。

 

「もしかして、ヒイロさん、私の怪我のこと、知っちゃったのかな・・・。」

 

そう言葉を零すとなのはは自身の脇腹ーー8年前、貫かれて大怪我を負った部分を労わるようにさすった。

 

「ごめんなさい、ヒイロさん。私は、貴方の忠告を守れなかった・・・・。でももう二度と貴方を失うような体験は、もうしたくなかった。だからーー」

 

なのはは表情を沈めたまま暗い自室へと戻っていった。

さながら今の彼女の心情を暗示しているような、暗く、黒く、先の見えない部屋であった。

 

 




次回、ヒイロがやらかすかもしれない

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