魔法少女リリカルなのは 〜オーロラ姫の凍りついた涙は誰のために〜 作:わんたんめん
遅れて申し訳ないです(土下座ぁ)
新年早々からこんな感じですが今年もよろしくお願いします!!
「…………いつまで沈んでいる。これ以上の悪目立ちは避けたいのだが。」
「ヒイロさんには慰めるっていう選択肢は無いんですか!?」
なのはが食堂でヒイロのことを『お兄ちゃん』とよんでしまう自爆行為をしでかした後、しばらく彼女はヒイロがいるテーブルに沈んでいた。
それを心底から面倒くさいと思ったヒイロは彼女に言葉を投げつけるが、慰めの意思を微塵も感じられないその言葉になのはは首を勢いよく挙げながら恥ずかしさを未だに孕んだ目線でヒイロを睨む。
「知らん。どう考えても気を抜いたお前のミスだ。」
しかしそれすらもうっとしそうに目を細めながら歯牙にもかけずに一蹴するヒイロになのはは再びテーブルに沈む。
「うぇ〜ん……………フェイトちゃんやはやてちゃんに聞かれたら何されるかわからないよー…………。」
机に突っ伏し、うなだれた様子でそう言葉を溢すなのは。その際にチラリと構って欲しそうな目線をヒイロに向けるが、肝心の彼は食堂に置かれたテレビに目線を向けており、まるで興味など微塵もない様子だった。
「それで、お前が俺を尋ねてきた用件はなんだ?」
目線すらも向けずに尋ねてきた理由を聞き出し始めたヒイロになのははがっくしと肩を落とす。しかし、いつまで経っても用件を言い出さないのは時間の無駄なのは彼女自身もわかっていたため、若干不機嫌ながらも沈んでいた体をムクリと起こすとヒイロの元を尋ねた理由と頼みを話し始める。
「……………用件はわかった。」
「良かった。流石にこればっかりは私じゃ力不足だから………。」
その理由と頼みを請け負う意志を示したヒイロになのはは表情を綻ばせながら感謝の言葉を述べる。
「問題ない。奴の戦闘スタイルから鑑みるにザフィーラも適任だろうが、ここでは動物の形態でいるしかないようだからな。」
「うん、それならその時はよろしくね。時間はかかると思うけど、あの子達ならすぐにそのレベルまでいけるだろうから。」
そういうとなのはは席から立ち上がり、食堂を後にして行った。
(……………そういえばエリオとキャロに口止めお願いするの忘れたけど………大丈夫かな?)
ふとよぎった不安だったが、善良な二人に限ってそんなことはないと信じて教導に向かっていった。
しかし、子供というのは善良であることは確かでも極めて純粋な存在であることを彼女はまだ知らない。
そして日付を跨ぎ、今日も同じようになのは主導のFW四人の教導が行われていた。
しかし、その教導にはいつもと違う点が一つあった。立ち会っている人間の存在があったのだ。
機動六課の隊舎が立っている臨海部の近海の小島に投影された都市部のホログラムに立っているのは、ヴィータ、フェイト、そしてヒイロの三人であった。
「一応、今回アイツらの使うデバイスを第三段階に上げるための抜き打ちテストみたいな感じなんだが、お前らの目線から今のアイツらはどんな感じだ?」
ヴィータからの言葉にフェイトは満足そうな表情を浮かべ、スバル達の実力が着実についていっていると認識する。ヒイロはジッとなのはと模擬戦を行なっているスバル達から目線を動かさないでいたがーーーー
「…………さほど問題はないように見られる。連携も取れている上に現在のデバイスの出力が奴らの実力に追いつかなくなっているようにも見受けられる。奴らの使用するデバイスにリミッターを設けているのなら、取り払うのもいい頃合いだろう。」
「ん………なら、合格ってことか。」
なのはから頼まれたことの一つでもあるティアナ達に対する模擬戦に関して、ヒイロがそう評価を下すとヴィータも同じ意見なのか、頷くような素振りを見せた。そのタイミングで模擬戦が終了したのか、なのは達が集まっている様子が目に入った。
「アタシ達も向かうか。」
「そうだね。ちょっとなのはに聞きたいこともあるし、ね。」
フェイトの含ませ気味な言葉にヴィータは首を傾げたが、ひとまずなのはのもとへ向かうことにした一行。
突然現れた教導の場に姿を現したヒイロ達にスバル達は何事かと思っているような表情をうかべていた。
彼女らがその表情を浮かべるのも、今回の模擬戦が抜き打ちテストを兼ねている故に仕方がないことだろう。
「実は今回の模擬戦、デバイスの第二段階クリアの見極めテストだったんだけど…………。」
なのはの突然のカミングアウトにスバルとティアナは目を見開いて驚いたような表情をし、キャロとエリオはあまり状況をつかめていないのか、呆けたような顔をしていた。
「うん、まぁ、変にみんなが肩肘張らないようにするための配慮的なもので伝えなかったんだけど………そこら辺は置いておいて、三人ともどうだった?」
なのはに視線を向けられたフェイトはヴィータに模擬戦の評価を聞かれた時と同じような満足そうな笑みを浮かべた。
「合格。」
「まさかの即決。」
「はやっ!?」
何かしらの評価云々をつらつらと述べるより先に下されたフェイトの合格通知にティアナとスバルは揃ってフェイトの判断を下したその速さに驚嘆する。
「ま、こんだけみっちりやっていて問題があるようなら大変ってことだ。ましてやこの先から出てくる敵はかなり厄介だからな。」
ヴィータのいう厄介な敵、というのがなんのことを指しているのかを察したスバル達は表情を強張らせる。言うまでもなく、アフターコロニーのモビルスーツのことであろう。
「ヴィータちゃんの言うこともその通りだけど、今伝えたいことは第二段階はこれで終了ってことかな。後でデバイスのリミッターを一段階解放するから、シャーリーのところに行ってきてね。」
「明日からは基本的にセカンドモードでの訓練だ。こっちもさらに厳しく行くから、気張れよな。」
『はいっ!!!』
ヴィータの言葉にスバル達は力の入った返事を持って、それに応えた。しかし、そこでティアナが何か引っかかったのか、疑問気な表情を浮かべる。
「………明日からですか?」
時刻は現在11時を回った頃だ。仮に昼の食事の時間を取っていたとしてもデバイスのリミッター解除自体にはさほど時間はかからない。にも関わらず午後からではなく、次の日からセカンドモードでの訓練を行うことはどうやっても午後には空白の時間が生まれる。
そんな疑念からでた言葉だったがなのはは少しばかり申し訳なさそうな表情を浮かべながら頰をかいた。
「そう。訓練の再開は明日から。今の今まで訓練尽くしだったから、切りのいい今日はみんなに思い思いの時間を過ごして欲しいの。」
なのはがそう言うとスバル達は久方ぶりの休暇を得られたことに嬉しそうな笑みを浮かべていた。その様子を見たなのはは少し悩むような顔をしだした。
「なのは。」
そんな彼女に一番に声をかけたのはフェイトだった。フェイトの声に振り向いた彼女は悩んでいた表情から一転、バツの悪そうな表情に変えた。
「ああー…………もしかして考えてることお見通し?」
「もっと休暇取らせてあげたらよかった………とかそんなところ?」
軽く息をつきながら出されたフェイトの言葉になのはは苦笑いを浮かべ、彼女の言葉に間違いがないことを示した。
「………なのはの気がかりはわかるよ。これからもっと大変なことになるのは目に見えているから。」
「まぁ、そうなんだけど。ヒイロさんも休息は大事って言っていたしね。」
そう言うとなのははホログラムとはいえ質量がきちんと存在するビルの壁に背中を預け、興味が無さそうに憮然とした態度をとっているヒイロに目線をむける。
「この事件が済んだら、もう少しペースは落とすつもりだよ。とはいえ、この機動六課としていられる期間はそんなないからどこか駆け足気味になるのは避けられないと思うけど。」
「それは仕方がないと思うよ。なのはだってティアナ達に教えてあげたいこと、いっぱいあるもんね。」
そう言ってなのはとフェイトはこれから過ごす休暇をどのようにしようか話しているティアナ達に目線を戻した。
「あ、そうだ。ねぇ、なのは。エリオとキャロを見ていて思い出したんだけどーーー」
その瞬間、先ほどまで和やかな表情をしていたなのはの表情筋は凍りついたように固まり、その和やかな顔つきのまま青ざめ、ピクピクとかろうじて表情筋が動くという奇妙で、器用なことをしだした。
そこで二人の名前が出てくることに関して、今のなのはに思い当たる節がバリバリにあったからだ。
「ヒイロさんのこと、お兄さんって間違って呼んだって本当?」
「…………ねぇ、それって今どんな感じになってるのかな…?」
なのはの事実上の肯定を示しているその様子にフェイトは頷くような仕草をする。
「時間が時間だったから………昼時の食堂っていうのもあったし、割と広まってるかな………。」
「うう…………ヒイロさんは一応年下なのに………年上としてのプライドが………。」
「なのは、年齢を盾にしてマウント取ろうとするのはあまり良くないと思うよ…………?それになのはには恭也さんがいるでしょ?最近会えていないのは察せてはいるけど。」
渋ーい顔を浮かべるなのはにフェイトは苦笑いを浮かべるしかなかった。
勝手に沈んでいくなのはに見切りを付けたフェイトは目線を再度スバル達に向ける。
(そういえば、エリオとキャロもあまり年頃らしいこと、させてあげられていないなぁ…………。)
目についたのは、エリオとキャロの姿。スバルとティアナと違い、まだそういう息抜きの定義をよく理解していないのか、二人揃って顔をそろえて困惑気味な表情を
していた。
せっかくの機会。二人にも休日には年頃らしく様々なことをさせてあげたいというのが、二人の保護観察者になっているフェイトの思いであった。
(うーん…………でも保護者としては一抹の不安っていうのがあるのも確かなんだよね………。)
しかし、同時に下手に外を出歩いて面倒なことに巻き込まれないだろうかという不安も彼女の本音の一つであった。
行かせてあげたい気持ちと心配する気持ちがフェイトの中で鬩ぎ合う。
(ついていってあげてもいいんだけど………私は私でもしもの時の隊舎待機だし…………)
スバル達の休暇は予めはやてと相談の上で決められたことだが、生憎としてフェイト達を筆頭とした隊長陣には有事の際に備えての隊舎待機が命じられている。残念ながらフェイトが思い立ったエリオ達に同行するということは叶わない。
(…………引き受けてくれるかな………。そのまえにはやてには確認くらいは取っておこうかな。)
そんな時、フェイトの脳裏にその鬩ぎ合いを解消してくれるかもしれないアイデアが閃いた。
そんな一抹の希望を抱きながら、フェイトは早速行動に移した。
「それで、はやてからの許可は取っているので休暇中の二人の面倒をお願いしたいんですけど………いいですか?」
「………………心配性な奴だ。」
そういうとフェイトが二人の面倒を頼もうとしている相手ーーヒイロはわずかに肩を竦めるような仕草を浮かべる。
さながら呆れているようにも見えるその様子にフェイトは苦笑いを浮かべる。
「…………休暇を過ごしている二人の面倒を見ていればいいんだな?」
その言葉にどこか面倒を感じているようにも見えたが、ひとまずの承諾を得たフェイトは彼にお礼の言葉を述べるのだった。
「それじゃあなのはさん、行ってきます!!」
「休暇、楽しんできてね。ティアナもね。」
「はい!!それじゃあ!!」
後ろにスバルを載せたバイクに跨り、ヘルメットのバイザー越しで表情をあまり窺えないが、かわりにハンズアップすることでなのはの言葉通り、休暇を楽しんでくる意志を示したティアナはバイクのエンジンを蒸すと、颯爽と走り抜けていった。
そのバイクに跨る後ろ姿をしばらく見送ったなのはは自身のそばにいたキャロとエリオに目線を向ける。その二人の姿もいつもの六課の制服ではなく、年相応らしい私服姿に背中にリュックと、完全に外向けの格好をしていた。そちらの方ではフェイトが和やかな雰囲気で二人と話していたが、何より目を引くのが、いつもどおりの憮然とした様子だが、エリオとキャロのそばに立ち、さながら二人のお守りをしているように見えるヒイロの姿であった。
「あのー………本当によかったんですか?僕達についてきてもらっても………。」
「問題ない。」
エリオが申し訳なさそうな目線をヒイロに向けるが、ヒイロは変わらない様子でただ一言だけ、気にするなというように言葉を返した。
「じゃあ、最後に確認だけど、シャーリーから今回の休暇のプランはもらっているよね?」
「はい!!」
フェイトの言葉にキャロは自身のデバイスである『ケリュケイオン』の待機状態であるアクセサリーをつけた左手首を掲げる。その表情は満面の笑みそのものであり、この休暇を心底から楽しみにしていたことを察せられる。
その時にケリュケイオンからディスプレイが表示されるが、データ化された文字が書かれていたことからフェイトのいうプランとやらのことだろう。
「それじゃあ、行ってきます!!」
「い、行ってきます………。」
キャロが元気よく、エリオはどこか気恥ずかしそうに手を振り、隊舎から出かけていく。
そしてヒイロも付き添うように二人のあとを追い始める。
「ヒイロさん!!二人のこと、よろしくお願いします!!」
「………………………任務了解。」
「ヒイロ………お前の鉄面皮は見慣れていないわけではないが、流石にこの状況でかたっ苦しいのはよしたらどうだ………?」
フェイトの言葉にそう返すもウイングゼロから顔を覗かせたアインスから小言を受けてしまう。
しかし、その言葉をほぼほぼ無視するような形でヒイロは前をゆくエリオとキャロのあとを追う。付かず離れず、二人を見守るように。
隊舎の敷地からでたヒイロ達はまずミッドチルダの列車の類の交通システムを使うことにした。シャーリーという人間からもらった休暇中のプランにその旨が書かれてあったのもあるが、もっぱら遠出といえば列車がまず挙げられる。
「うーん…………。」
「…………何か問題でも生じたか?」
その列車が止まる駅に着いたはいいもののキャロが悩ましげな表情を浮かべていた。ヒイロがキャロに声をかけると、彼女は左手首のケリュケイオンから出されたディスプレイをヒイロに見せる。
「この列車が止まる路線がわからないんです………。」
「標識を探そうにもこの人だかりじゃ………。」
たまたまタイミングが悪かったのか、ヒイロ達が寄った駅は人で溢れていた。そのため、路線の居場所が出ている天井の標識を探したところで、エリオ達の身長では人だかりが壁になってしまい、それを見ることは叶わないという有様であった。
ディスプレイから乗るべき路線の名称を確認したヒイロはひとまず天井に下げられている標識に目線を移す。
「……………こっちだ。迷子になりたくなければ俺の側から離れるな。」
まだ幼い二人より身長があるヒイロは人だかりの中からでも標識を見ることができ、難なく標識から探していた路線の居場所を把握すると、二人に離れるなとそう忠告し、歩き始める。
その離れるな、という言葉から反射的にエリオとキャロはヒイロの手を握ってしまう。
列車に乗り、ミッドチルダの都市に繰り出した三人は様々な店や場所を巡り歩く。そのほとんどがいわゆる巷で噂のお店、というものだったのか、シャーリーが準備してくれたプランに記されている場所は人の行列ができていた。
その店で購入した飲食物などにしばらくは頰を緩ませていたエリオとキャロ。ヒイロは変わらぬ無表情だったが、彼を知る人が見ればどことなく和やかだとでも言いそうな雰囲気であった。
「………………?」
しかし、その平穏な時間も突如として途切れる。ヒイロが一瞬眉を顰めたのだ。次いで、エリオが何か違和感を感じたように辺りを見回し始めた。
先ほどまで和やかな雰囲気だった二人の様子の突然の変化にキャロは困惑気味に見つめている。
「エ、エリオ君?それにヒイロさんもどうしたんですか?」
「何か………音がする。引きずるような音が………!!」
「これは………地下からか。さほど深くはないようだが…………。」
「ヒイロ、ウイングゼロが生態反応を検知した。ここから然程離れていない地点だ。」
しばらく辺りを見回すエリオに対し、ヒイロはアインスからの報告と自分で聞き取った音でまっすぐとした足取りで歩き始める。
そのヒイロについていくようにエリオとキャロも続くと、彼がたどり着いたのは開けたメインストリートから路地に入り込んだ建物と建物の間であった。
「あれは…………!!」
路地を見つめたヒイロが立ち止まると二人も同じように路地を見つめる。そこにはおそらく地下に広がっていた水路に続く、開けられたマンホールの側にぐったりとした様子で横たわるエリオ達よりまだ幼いボロボロの少女の姿がそこにあった。
「エリオ、六課にすぐに連絡し、シャマルを呼べ。キャロ、回復手段は何か持っているのか?」
「わ、わかりました!!」
「回復魔法なら、多少は………。」
「今はそれで時間稼ぎは十分な筈だ。」
エリオがデバイスから六課にコンタクトを取り始めたのを確認するとヒイロはキャロを連れて横たわる少女に駆け寄る。少女に近寄ったところでヒイロは少女に足枷のように繋げられている一つの箱が目についた。それは鎖で繋げられてあったが、その鎖は途中で切断されたのか、余った部分がだらんと垂れ下がっていた。
「これ………レリックが入っている箱です!!」
「何…………?」
「高エネルギー反応を検知………中身に入っているのはレリックで間違いないようだ。」
キャロの言葉にヒイロは眉を顰めるがアインスの報告でそれに間違いがないことを認識する。
「ヒイロさん!!シャマルさんは数十分で来てくれるそうです!!それとスバルさんとティアナさんもこちらに向かっているそうです!!」
「了解した。」
エリオからの報告を耳にしながらヒイロは少女の容態を確かめる。目の前で力なく横たわる少女は荒い息を吐きながら、肩で息をしていた。見たところ目立った外傷は見受けられないため、何かから逃げてきたというより、彷徨っていたところを疲れから地表に這い出てきたと言ったところが正しいと思える状況だろう。
しかし、ヒイロは先ほどキャロの言葉にあった、少女に繋げられている箱はレリックが入れられてあるというのに一つの可能性を思いついていた。
(この少女が例の13番目の娘か…………?)
ドクターJからのメッセージにあった13番目の娘。レリックが関わっているということは目の前で横たわるブロンド髪の少女が件の13番目の娘、つまり聖王のクローンである可能性は否定できない。
「仮にクローンであれば、本来人間に備わっている細菌に対する抗体が一切ない可能性がある。」
「えっと、それはどういうことなんですか………?」
ヒイロの言葉があまり理解できなかったのか、キャロは首をかしげる。
「………本来であれば造作もないほどの軽度な風邪でも死に至る可能性が十二分に存在するということだ。さらにはコイツは劣悪な地下水道を通ってきた。どれほどの時間をコイツが彷徨っていたかは知らんが、場合によっては容体が急変する。」
「ッ………わかりました!!すぐに回復魔法をかけます!!」
ヒイロの言葉に危機感を抱いたのか、キャロはケリュケイオンを展開すると柔らかな桃色の光が少女の体を包み始める。浅かった息が多少良くなったのを見るに回復魔法が効いていると判断したヒイロはアインスにレーダーによる周囲の警戒を頼むと本職であるシャマルの到着を待つことにした。
クローン云々についてはうろ覚えなので、違うところがある可能性大です。