魔法少女リリカルなのは 〜オーロラ姫の凍りついた涙は誰のために〜   作:わんたんめん

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コロナ騒ぎでゲーセン行きづらいので第二次スパロボα買いました^_^

ウイングゼロどこ…………?(進行度クスハルート第四話)

P.S フェイトそんはやっぱりポンコツだったよ、悲しみ)


第65話 家族の肖像

ヴィヴィオがヒイロのことをパパと呼ぶようになったのは彼女を六課で引き取ることになってからそう時間の経っていない時間であった。

 

ヒイロがフェイトのスポーツカーの下に体をねじ込ませていたことに関してフェイト自身からお小言としてもらったあと、隊舎に戻ったヴィヴィオを連れたなのはより後に隊舎に戻ったからか、入るやいなや、目に飛び込んできたのはなのはの傍らにひっついたヴィヴィオを物珍しそうに見つめている六課の面々の姿だった。

 

「えっと…………君がヴィヴィオやな?私は八神はやて。君を引き取ったなのはちゃんの友達や。よろしく。」

「………………うん」

 

先頭にいたはやてがヴィヴィオに対して目線を揃えるためにしゃがみながらの自己紹介にヴィヴィオはなのはの足に隠れるようにしながら小さく頷く。

あまり心を開いていないことの現れではあるだろうが、しょっぱなから警戒されているより大幅にマシだと思っているはやては苦いものにしながらも笑顔自体は崩さずに会話をする。

 

そのはやて達の集団の側をヒイロはなに食わぬ顔で通り過ぎようとする。

 

「あ、あれ…………ヒイロさん?いいんですか?」

 

ヒイロがヴィヴィオに関わろうとしない様子にフェイトは困惑気味な表情を見せながら呼び止める。

 

「……………問題ないだろう。奴らも引き際を弁えている筈だ。俺が何か言うまででもない。」

 

それだけ言って、ヒイロは隊舎のエントランスから姿を消す。その様子に思うものがないわけではなかったフェイトだが、ひとまずなのはの元へ向かうことにした。

 

「お、フェイトちゃんもお帰りやな。て、あれ?ヒイロさんは?一緒に病院に向かっておらんかった?」

「実は戻ってくる時から姿が見えなかったんだよね…………レイジングハート達は車にいるって言うからそのまま戻ってきたんだけど…………」

「え、そうなん?」

 

やってきたフェイトに気づいたはやてがヒイロの姿が見当たらないことに首を傾げ、フェイトに尋ねると、それになのはが怪訝な顔をしながら戻ってくる時から姿が見えなかったことを明かす。

そのことにはやては表情を疑問に染めながら再びフェイトに疑問をぶつける。

その矛先となったフェイトは呆れたように肩を竦めると、話し出した。

 

「実はヒイロさん、私の車の底にへばりついていたの…………車高が低いにもかかわらず……………」

「えっ?」「は?」

 

フェイトの言葉になのはとはやての気の抜けた声が響く。表情からも理解が追いついていないのか、空いた口が塞がらないように丸く円を作っていた。

 

「………………それって、病院からずっと?」

「多分、そうだと思う……………」

 

辛うじて出たなのはの疑問にフェイトは肯定を持って無言で頷く。そのことになのはは乾いた笑いを出さざるを得なくなってしまう。

 

「ええっと…………ヒイロさんに怪我は…………?」

「何事もなかったかのように平然と戻っていったよ?」

「おおう…………それは何よりなんやけど…………。」

 

とりあえず部隊長としてヒイロの安否を確かめるはやてにフェイトはこれまた呆れた様子で怪我一つなかったことを告げる。いい知らせではあるのは確かな筈なのだが、はやての顔には苦笑いのようなものが終始浮かび上がっていた。

 

「ママ………………」

 

そんな時、ヴィヴィオの寂しそうな声が3人の耳に入る。思わずハッとなると目線をヴィヴィオに向けると、繋いでいるなのはの手をギュッと握りしめながら不安そうな顔をしきりに右往左往させている光景が映った。

 

ヴィヴィオの母親ーーーそれはいわずもながクローンの元となった聖王、その母親、つまり過去の人間のことを指す。しかし、その対面を果たすには少なくとも数百年は時間を下らないと叶わない。つまり、彼女の求める母親に会える可能性はゼロだ。

 

『一番の被害者は聖王のクローンである13番目の娘だろうな。』

 

聖王教会で六課を設立させた訳を話した時のヒイロの言葉が3人の中で思い起こされる。あまりにも残酷な運命。この先に一切の孤独を味わってしまうだろう少女の未来に、なのは達は気まずそうに表情を暗く落とす。

 

 

その孤独をこの場にいる三人は知っていた。フェイトは自身が元々クローンであったが故に、はやては幼い頃に両親を亡くした故に、何よりなのはは家族にも考えがあったとはいえその孤独を味わった。味わってしまった。

 

だからーーーー

 

「……………じゃあ、一緒に探そっか。」

 

なのはがそう切り出した瞬間、そんなあてもない、そもそもとしてそのアテが存在すらしないことを知っていながら探そうとしているのかと思ったはやてが一瞬ギョッとしたような目線を見せる。

 

「でも、それはとっても時間のかかること。だからその間だけでも私のことをママって呼んでもいいよ?私にそれが応えられるかどうかはわからないけど…………」

「なのはちゃん、それはーーーー」

 

つづけざまに出たなのはの言葉でその真意に気付いたはやては出かけた表情をなんとか押し留めながらも改めてその意志を確認するかのように問いかける。なのはが言わんとするのは里親が決まるまでの間、彼女自身を母親と見立てることだ。しかし、それは一時とはいえ母親を持ったヴィヴィオに必ず訪れる別れを押し付けるようなものだ。それ故にはやてはなのはにその確認をしたのだ。

 

「………………やっぱり子供に寂しさを感じさせるのは色々とまずいことがあると思うから、ね?」

「…………なら、私からはなんも言わへんよ。でもなのはちゃんにもやることは色々あるから、いくらかみんなにお願いをまわしておく。」

「…………ありがとう」

 

理解を示し、なのはの手伝いをすると言ったはやてになのははどこか儚げな笑みを浮かべる。

 

「フェイトちゃんもそれでええか?」

「うん。私も名乗り出ようかなって思っていたから。」

 

ついでと言わんばかりのものだったが、フェイトにも確認をとるとわずかに笑みを見せながら一応なのはと同じ考えを持っていたことにはやてはふと思いついたようにヴィヴィオに視線を向ける。

 

「………………遺伝子的にはフェイトちゃんの方が合ってそうやな。髪色とか、目の色も片方おんなじやし」

「そ、それは言わないお約束……………」

 

遠回しに血縁的に似ていないといわれてしまったなのはは苦笑いを浮かべるしかなかった。

 

「いいの……………?」

「もちろん」

 

母親代わりになるというなのはの言葉にヴィヴィオは気が引けているような目線を向ける。しかし、なのはが安心させるために笑みを浮かべながらの言葉に少しでも安堵したのか表情を柔らかなものに変えた。そのことになのは達もつられるように和やかな表情を見せる。

 

「…………………?」

 

だが、しばらくすると柔らかな表情を見せていたヴィヴィオが今度は忙しなく辺りを見回すように視線を右往左往させる。その様子はまるで何か探しているかのように見えた。

 

「…………どうかしたの?何か怖いものでもあった?」

 

ひとまずなのはがヴィヴィオにそう声をかけるとヴィヴィオはそう言う訳ではないらしく、フルフルと首を横に振った。

 

「パパは…………ここにいるの?」

 

(パ、パパってこられちゃったね…………)

(どうしよ、これは流石に厳しいものがあるような…………誰かやってくれる人いるかなぁ…………)

 

ヴィヴィオにパパの所在を尋ねられたことになのは達は念話で対策会議を始める。困惑気味な声を上げるなのはにはやても困り果てたように頭を抱える。決して男性がいないわけではないが、それを任せられるほどの余裕を持った人員がいるかどうかは別問題だった。

 

(でも…………ヴィヴィオの言葉的にパパって呼びたい人がいるんじゃないかな?この六課に……………あれ?)

 

ヴィヴィオの言葉にそう予想をつけていたフェイトだったが、途中で何か別のことに気づいたのか、疑問気な言葉を上げる。

 

(…………パパ………もとい父親って男の人だよね。でもヴィヴィオはまだ目覚めたばかりで会ったことのある男の人はすっごく限られる、どころかーーーー)

(断定できてまうなーーーーー?)

 

フェイトのその声色は最初こそ平坦なものであったが、徐々にその中に隠しきれない冷えたものが割合を増していく。それと比例して、なのはの表情もだんだん青ざめたものへと変わっていき、とどめと言わんばかりに同じように冷えた声色のはやての声がなのはの脳内で念話として響く。

 

……………どうしよう。いつのまにか処刑台に立たせられたような気分になっちゃった。

 

そう心の中で呟き遠い目をうかべるなのはだったが、それから瞬く間にひとまず隊舎内をヴィヴィオと共に回ってみることが決まってしまった。

だが、結果だけ言ってしまえば隊舎に戻ってきたはずの人物の姿が見つかることはなかった。

 

 

(うーん…………変に寿命を延ばされた気分…………)

 

目的の人物が見当たらなかったことに一抹の安堵感を感じるなのはだったが、それが一時の先延ばしでしかないことはわかり切っていたため、結果として複雑な感情を抱いていた。

はやては流石に部隊長としての責務をいつまでも投げ出す訳にはいかないため、不承不承ながらも途中で自室に戻っていった。

 

「部屋にもいないね…………」

 

時刻はすっかり夜になり、ヴィヴィオが疲れから船を漕ぎ出したところを見計らって部屋に戻ってきたなのは達だったが、明かりの付いていない部屋を見て、目的の人物、ヒイロがいないことを示していることにフェイトはポツリと呟いた。

 

「まぁ…………明日にはまた顔を出してくれると思うよ?うん」

 

そう声をかけるも、フェイトの表情はどこかふて腐れたものから変わろうとしない。

 

(……………フェイトちゃんもはやてちゃんもヒイロさんのことになっちゃうと死ぬほど面倒くさいことになるの…………)

 

そうも言いながら苦笑いを浮かべるなのはに眠たげにするヴィヴィオの姿が映ると、彼女を引き連れてベットへと向かう。

 

「なのは、もう寝るの?」

「うん、ヴィヴィオも眠たそうだからね。フェイトちゃんもシャワーとか済んだらもう寝たらどうかな?」

「……………そうしようかな。流石にワーカーホリック気味のなのはに言われるのはまずいし…………」

「その節はごめんねって私言わなかったっけ!?」

 

勧めただけなのにまさか返しにいじられるとは思わなかったなのはは思わずショックを受けたような表情をフェイトに向けた。

そんなてんやわんやはあったものの、時間が流れていき、日を跨いだ頃合い。ヴィヴィオはベッドでスヤスヤと寝息を立て、その隣でフェイトも整った寝息を立てていた。その和やかな家族の団欒のような光景になのはは自然と笑みを溢す。

 

「……………まだ起きていたのか。」

 

そんな中、唐突に部屋の扉が開いた音が微かにだが部屋に響き、なのはがそちらに目線を移すと淡々とした声と共にヒイロの姿が目に入った。

 

「ヒイロさん……………」

 

今の今まで帰ってきてからというもの、姿を全く見せなかったヒイロが現れたことになのは驚きながらヒイロの名前を呼ぶも、当の本人はそれを気にかける素振りすら見せず、もはや定位置となったソファに腰を下ろした。

 

「…………………」

 

なのはが横になっているベッドからでは、ヒイロが腰を下ろしたソファを後ろから眺めることになり、ヒイロの表情を窺うことはできない。元々ヒイロも自分から話し始める性格ではないため、妙な沈黙が部屋の中を覆う。

 

「……………六課で引き取ることにしたのか?」

「え…………あぁ、うん。そう、だね。」

 

突然のヒイロからの質問に少し面食らった表情を見せるなのはだったが、かれが尋ねていることがヴィヴィオのことであると察すると頷く声を上げる。

 

「ソイツはスカリエッティに目をつけられている。そうなっている以上、奴の戦力の矛先がこの機動六課隊舎に向けられる可能性も十二分に考えられる。その認識はあるのか?」

「………………それはそうだと思うよ。でも、ヒイロさんもおんなじことをしたんじゃないのかな?もしあそこでヒイロさんがその場を後にしなくても。」

 

ヒイロが語る危険指数の上昇になのはは結局はヒイロも同じことをしたのではないかと問いかける。その言葉にヒイロは特に返答をすることはなかったが、沈黙は肯定と見たなのはは軽い笑みを見せる。

 

「あ、そうだ、ヒイロさん。明日の朝すぐにどこか行くなんてしないでしばらくこの部屋にいてくれませんか?」

「………………何故だ?」

「変に寿命を延長されるのは嫌だからです。」

 

なのはの言葉の真意を掴みきれなかったヒイロはわずかに疑問気な顔を見せるが、せいぜいがヴィヴィオと顔を合わせる程度だと思っていたヒイロは怖がらせたあの時から時間がそれなりに経っているというのも判断して、なのはの言われる通りにすることとした。

 

そして翌朝、日が昇り、部屋に光が差し込み始めた頃合い。既に目が覚めていたヒイロはなのはから言われた通りにすぐに部屋からほっつき歩くようなことはせずにソファで座り込んでいた。

 

「……………起きたか。」

 

そんな中、ベッドの方からわずかに布が擦れたような音が飛んでくるとヒイロは寝ていた三人のうち誰かが起きたのだろうと判断し、閉じていたまぶたを上げるとソファから立ち上がり、ベッドの方へと向かう。

 

「ンニュ…………………」

 

意外にも一番初めに起きたのはヴィヴィオだった。そのことにヒイロはわずかに気がひけるような思いを抱くが、ひとまずスッキリと目覚めたわけではないのか眠た気にしているヴィヴィオに目線を向けると、近くに起きている人間がいることを察したのか、傍らで寝ているなのはとフェイトを一瞥した後、ヴィヴィオもヒイロに目線を向けた。

 

「……………パ…………パ?」

「ッ!?!!?」

『ブフッ』

 

眠た気な声で開幕早々に自身のことをパパと呼んでくるヴィヴィオにヒイロは思わず目を見開き、ウイングゼロの中にいたアインスはたまらず吹き出した声を上げる。ヒイロはとりあえずアインスに一言申したかったが、目の前にいるどういうわけか自身を父親と慕うヴィヴィオから目線を外すことも出来ず、物申そうとしたのは流れていった。

 

「パパ!!」

『待ってくれ…………笑いすぎてお腹が痛くなりそうだ…………』

 

困惑のあまりヒイロは笑い転げているような状態のアインスに殺意を抱きながらも、ヴィヴィオに対してはどうすればいいのか分かりかねている中、ヴィヴィオは先ほどまでの眠気はどこ吹く風と言いたげな晴れやかな笑みを見せながらベッドの上を歩いてくる。そのことに余計に体を強張らせるヒイロだったがーーーー

 

「あーーーーーー」

 

唐突にベッドの上を歩いてきていたヴィヴィオがこけた。おそらくベッドのスプリングの反発がヴィヴィオの歩きと悪い具合に噛み合い、彼女のバランスを崩したのだろう。しかも彼女がこけたのはベッドの端の部分。その先にクッション代わりのベッドはなく、そのままでは真っ逆さまに硬い床に叩きつけられるだろう。

 

「ッ!!」

 

そこからのヒイロの行動は素早かった。落下を始めたヴィヴィオの体に自身の右腕を滑り込ませると、若干の手荒さが入り混じったように強引にヴィヴィオの体を抱きかかえた。

 

「おい………変に騒ぐな。後が面倒になる。」

 

呆けている彼女にそう小言を立てると、片手で抱きかかえたヴィヴィオの体をそっと地面に下ろした。

 

「ご、ごめんなさい……………パパ。」

 

迷惑をかけたことを悪く思っているのか、そう謝罪の言葉を言って顔を俯かせたヴィヴィオにヒイロは僅かに肩を竦ませる。最初こそ聞き間違いと思っていたヴィヴィオのパパ呼びはどうやら完全にヒイロ自身を対象としているらしい。

 

「何故俺をそう呼ぶ?」

「?…………パパはパパだよ?」

 

理由を尋ねてもヴィヴィオは不思議そうに首をかしげるだけだった。その反応に答えを得ることはできないと判断したヒイロはヴィヴィオにそれ以上追及することはしなかった。

 

『………………彼女は聖王のクローンだ。クローンである以上、この子に肉親と呼べる人間は既にこの世にはいない。だったら彼女の好きに呼ばせた方が、彼女の心の安定に繋がると思うが?』

 

いつのまにかヒイロの肩の上に乗り、ヴィヴィオに聞こえない程度の声量で耳打ちをしてくるアインスの言葉にヒイロは少しばかり思案に耽る。

 

「……………俺がそれに応えるかどうかは別だ。」

『そうか。まぁ…………お前ならそんなに邪険な態度は取らないだろう。』

 

あくまで別問題と言い切るヒイロにアインスは少しばかり困った笑みだけ見せると、再びウイングゼロの中に戻っていった。ちょうどそのタイミングで再びベッドから衣擦れ音が響いてくるとなのはがムクリと上体を起こしている姿が目に入ってくる。

 

「う〜ん……………あ、ヒイロさん。ちゃんといてくれたんですね。」

 

腕を真上に伸ばして眠気を飛ばしたなのはは近くに立っていたヒイロに目を合わせるとそんなことを言ってくる。そして自然と彼の足元にいたヴィヴィオに目線が持っていかれると何か察したように気まずそうな表情に変えた。

 

「あの〜……………実は昨日からヴィヴィオがパパを探していたんですけど…………」

「今しがたコイツ自身の口から飛び出たところだ。」

 

そう言って顔をヴィヴィオに向けたヒイロの様子になのはは少しだけ困り果てた笑みを浮かべた。

 

「ママー、おはよう。」

「……………うん、おはよ。ヴィヴィオ。」

「……………お前が母親代わりか。」

「私は自分から進んでだったんですけど…………ね?」

 

どうやらヴィヴィオは完全に自らの意思でヒイロを父親と選んでしまったらしい。そのことがよほど面倒だと感じているのか、わずかにだがため息のような息遣いをこぼした。

 

なお、そのあと一番最後にモゾモゾと起きたフェイトはヒイロのことをパパと呼ぶヴィヴィオを見た瞬間ーーーーー

 

「詳しく…………」

 

「説明してくれるかな?」

 

「今、私は冷静さを欠こうとしているから」

 

 

と一言話すたびに脂汗を流しているなのはにジリジリと詰め寄っていく光景が出来上がったが、実害が一切なかったため、ヒイロはそれら全てのやりとりを完全にスルーし、ヴィヴィオに集中していた。

 

 

 

 

 

「……………すっごく懐いていますね…………。」

 

そして現在、そう言葉をこぼしたのは珍しいものを見ているかのような目でヒイロの膝の上で寝息を立てているヴィヴィオを見つめるスバル。その周りには同じように寝ているヴィヴィオを見つめているティアナをはじめとするフォワード陣の姿があった。

 

「黙っていろ」

「し、辛辣ッ!?」

 

帰ってきた言葉が想定を遥かに上回った刺々しいものに思わずスバルは驚愕と衝撃が入り混じった表情を見せる。

ヒイロがその言葉を出した理由が単純にスバルが鬱陶しかったからか、はたまた寝ているヴィヴィオを起こさないためのものだったのかはヒイロ自身にしか知り得ないことだ。

 




前話では、祝いのコメント、ありがとうございました^_^
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