ラブライブ! サンシャイン!! ~KAMENRIDER DANCER~ 作:Worldsmaker
Worldsmakerです~
今回のお話でついに主人公の翔琉が仮面ライダーに変身します!
それと今後の流れについてなのですが、後1話程で序章を完結させてアニメ1期の物語へと入っていこうと考えています。
後もう少しだけオリジナルの物語にお付き合い下さいませ!
それでは、序章第2話をお楽しみ下さい!
「ヒーローに、なって欲しいだって?」
俺は目の前で頭を下げているマイク博士(で良いんだよな?)と名乗る男の言葉に首を傾げた。
「ちょっと待てよ、そもそもアンタは何者なんだ? それにそのケースの中の物は一体何なんだよ?」
俺は男が持っているアタッシュケースの中のラジカセやディスク、マイクのような物を指差してマイク博士に問う。
「……そうだよね。それを説明するのが先だったね、ごめんよ。じゃあまず僕のことから話すよ、僕はね……」
「……ッ!?」
マイク博士は自身の過去を語り始めた。
俺はマイク博士の言葉に耳を疑った。このマイク博士という男は数年前のあの凄惨な爆発事故「ノイズハザード」の生き残りであり、このラジカセやディスク、マイクは物体やエネルギーを音に変換し、再生することでそれらを実体化することが出来る「SSシステム」という技術の結晶で、あのノイズに対抗して奴らを打ち倒す為に作られた代物らしい。
……にわかには信じられない話ばかりだ。でも、口調からしてこの男が嘘を言っているようには、俺には思えなかった。
「OK、とりあえずアンタが何者で、これが何なのかは分かった。でも、何で俺にその仮面ライダーってのになって欲しいんだ?」
俺は話を聞いていて心に浮かんだ一番の疑問を博士に聞いた。博士が自分で作った物なら、博士自身がやれば良いじゃないかと考えたからだ。
「恥ずかしいことに僕は運動はからきしでね……。それに、君にはヒーローになれる素質を持っていると思ったんだ。」
「ヒーローの、素質……?」
マイク博士は俺の疑問に答えて苦笑すると、再び真剣な表情で語り始めた。
「そうさ。あの時マリーを助けた君を見て確信した。君こそこのライダーシステムを使うに相応しいとね。僕はね、強い力を持つにはそれ相応の心が必要不可欠だと考えている。その大きな力を自分の為ではなく他人の為に使える優しさを持つ人こそ、ヒーローとなるに相応しいと考えているんだ」
「心……」
「頼む! ノイズに対抗するには、これしか方法は無いんだ!!」
博士はそう言うと頭を深々と下げながらアタッシュケースを開いたまま俺に差し出して頼み込んできた。
……勿論、答えは決まってる。
「……顔を上げろよ、博士」
博士は俺の言葉の通りに顔を上げる。それを確認した俺は博士に自分の本心を伝えた。
「俺にそのヒーローの素質があるのかは正直よく分からない。でも、その力があればノイズ共から守るべきものを守れるんだろ? だったら、俺やるよ」
そのライダーシステムの力があれば自分の守りたいモノを守ることが出来るようになれる。それなら迷う理由なんか、どこにもない。
「なってやるよ、仮面ライダーに」
俺は博士からの頼みに笑顔で快く応じた。
「やってくれるかい! ありがとう……ありがとうッ!!」
マイク博士はアタッシュケースを自分の足元に置くと、もう一度深々と頭を下げながら俺の手を取り、感謝を伝えてきた。
「それで、どうやって使うんだ? これ」
俺はしっかりと握り締められていたマイク博士の手を払い除けると、アタッシュケースの中にあったラジカセとディスクを取り出して問いかけた。
「ああ、それはね……ッ!?」
博士が説明を始めようとすると、突然博士の懐からアラーム音が鳴り始め、博士は懐から取り出した音楽プレーヤーのような機械を見るとその表情を一変させていた。
「ど、どうしたんだよ……?」
俺は恐る恐る博士にそのアラーム音の理由を聞くが、何となくだが予想は付いていた。決して当たっていて欲しくない悪い予想ではあるけどな……。
「……近くでノイズが出現したみたいだ。時間がない、手短に説明するよ!」
どうやら俺の予想は的中したようだった……。
~~~
「……うわ、本当にいたよ」
俺は先程アラームを響かせていた音楽プレーヤー型ノイズ探知機「Sポッド」を博士から譲り受け(何故か博士は2機持っており、「これは君にあげるよ!」とか言って簡単にくれた。)、その画面に表示されていた座標の場所に行ってみると、そこには本当にノイズ達がいて、人々や街に次々と襲い掛かっていた。
「……あれがコモンノイズか」
博士の説明によるとノイズは確認出来る限りで2種類存在しており、視線の先で暴れている黒い怪人のようなノイズ達は「コモンノイズ」という所謂下っ端の兵隊のようなノイズらしい。
成る程な、道理で今まで写真やニュースの映像とかでも大群でいる所しか見たことがなかった訳だ。
「……まずはこれを腰に当てて装着するんだったか」
俺はSポッドを着ていたパーカーのポケットにしまうとラジカセ型の装置「サウンドライバー」を取り出し、博士からの説明の通り自分の腰にサウンドライバーを当てると、ドライバーの横からベルトが勢いよく飛び出して俺の腰に巻かれていった。
《Soundriver!》
「おぉ……。で、次にカバーを開けてこれを入れるんだよな」
俺はドライバー中央にあるカバーを開け、左手に持ったディスク「ダンサーライダーディスク」をドライバーに挿入した。
《DANCER! Get set!》
カバー部分を閉じるとドライバーから機械的な音声が発せられ、その後に軽快な待機音のような音楽が流れ始めた。
「……何か良いな、この音楽」
俺はドライバーから流れる待機音に合わせてその場でターンを1回決めると右手を前に突き出し、指をパチンと鳴らしてある言葉を叫んだ。
「変身ッ!」
《Here we go! DANCER!!》
《Hop! Step! Let's DANCE!!》
掛け声の後に左手でドライバー上部に付いたレバーを倒すと、機械音と共に俺は光に包まれ、身体は光から現れた鎧に覆われた。
「おぉー、本当に変身出来た!」
俺は感動のあまりに仮面ライダーの鎧に包まれた自分の身体を見回す。一通り見終えた俺は暴れているノイズ達へと視線を移した。
「よーし、仮面ライダーダンサーの初ステージだ。さぁ、アゲて行くぜッ!!」
ダンサー、それがさっき決めた今の俺の名前だ。
俺は高らかに叫び、暴れているノイズ達の群れへと駆け出した!
「フッ、ハァッ! オラァッ!!」
俺はコモンノイズの大群に突っ込み、次々と殴り、蹴飛ばしていく。俺の一撃を喰らったコモンノイズ達はその場に倒れ、爆発していった。
「凄ぇ、これが仮面ライダーの力か!」
俺は両方の拳を握り締め、改めて自分が強大な力を手に入れたということを自覚する。
「ん? アイツは……?」
俺はコモンノイズ達を全滅させると、その奥にいたとある一体のノイズに目が行った。そのノイズはオオカミの頭を持った獣人のような姿をしていた。
「成る程な、アイツが博士の言ってた「ユニークノイズ」ってヤツか」
ユニークノイズというのはコモンノイズ達とは異なり、特有の姿や能力を持ったコモンノイズよりも遥かに強力なノイズらしい。
「ッ!! グルルルル……!」
獣人のノイズは俺の存在に気が付いたのか、唸り声を上げて低く身構えている。
「ガアァアアアアッ!!」
そして、俺のいる方目掛けて勢い良く飛び掛かって来た!
「おっとぉ!?」
俺は上から襲い掛かってくるユニークノイズを間一髪で避ける。
「まるで狂犬だな……さしずめハウンドノイズ、と言った所か?」
「ガルァッ!!」
「うぉッ!?」
しかし、ハウンドノイズはすぐさま俺の避けた方向へと脚を突き出して蹴りを放ち、俺はそれを喰らって数メートル先へと飛ばされてしまった。
「痛てて……流石ユニークノイズ、そう簡単には倒せないか……でもッ!」
俺は態勢を立て直すと、ドライバーの前に右手をかざす。すると、右手の中に光の粒子が集まっていき、ドライバーやライダーディスクと共にケースの中に入っていた特殊なマイクを形作った。
《MIC Slasher!》
「行くぜッ!」
俺はその特殊な形状のマイク「マイクスラッシャー」を変形させ、短剣形態「ブレードモード」にしてハウンドノイズの身体を連続で斬り付けていく。
「ハァッ!」
「ギャウッ!?」
俺の連続攻撃の最後の一撃でハウンドノイズはその身体をふらつかせながら後退する。
「フッ!」
俺はマイクスラッシャーを変形させ、拳銃形態「ガンモード」にするとマイク部分をハウンドノイズに向けてトリガーを何度も引いた。
「グルウゥッ!?」
マイク部分にある銃口から放たれた光弾はハウンドノイズの身体を撃ち抜き、ハウンドノイズはダメージのあまりに苦悶の声を漏らしながらその場に崩れた。
「さぁ、そろそろフィニッシュといこうか!」
《It's showtime!》
俺がマイクスラッシャーを投げ捨ててドライバーのボタンを押すと、ドライバーからは機械音と変身の時とは違う待機音が流れ、右足には光が集まっていく。そして、サウンドライバーのレバーを倒し、機械音が鳴ると同時に駆け出してそのまま勢いよく跳び上がり、急降下しながらエネルギーを纏った右足を突き出してハウンドノイズの腹部に叩き込んだ!
《Here we go! Climax finish!!》
「ハァアアーッ!!」
「グ、ギャァアアアアアアアアアアアアーッ!!!」
ハウンドノイズは断末魔の叫び声を上げながらその場で大爆発した。
俺はその様子を確認し、腰からドライバーを外して変身を解除した。
「ふぅ……」
これが俺の、仮面ライダーダンサーの初陣だった……。
次回、「動き出す物語」
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