別ジャンルの小説で知っている方はお久しぶりです。
PCが使えない期間を上手く使いたいがためにまた思い付きで投下していきます。
スマホ更新なので文章構成に問題があるのはご了承ください。
アカネイア大陸の北東。アカネイア王国の北にある草原の国オレルアン。
アカネイア暦585年の現在では、まだドルーアが復活しておらず大陸には平和が訪れていた。
しかし孤児などはやはり存在しており、それなりの数の孤児院が存在していた。
「……おい、大丈夫か?」
「見たところ怪我はないみたいだけど……」
紫の髪をした2人の少年たちが、倒れている少年を見つけ声をかけていた。
少年たちは近くの孤児院に住んでおり近くで4人で遊んでいたところ、倒れている少年を見つけたのだ。
すぐに一緒にいた赤毛でオールバックの少年と緑髪の少し地味な少年が院長先生を呼びにいっている。
そう、この4人こそ後にハーディンに仕えるオレルアン狼騎士団の重鎮になるビラク、ザガロ、ロシェ、ウルフである。
そして、この出会いが後に彼らの運命を変えることになったのである。
「……うーん、ここは……」
それから数時間が経ち、駆けつけた院長先生に保護された少年はゆっくりと目を覚ました。
もちろん、ウルフたち4人もその場にいた。
「大丈夫か?お前も両親を亡くしたのか?」
ザガロが少年に声をかけた。
少年は力なく返事をするがまだ本調子ではなく、ゆっくりと会話に応じていた。
(……ここは、どこだ?)
俺は、心の中で自問自答をした。
俺の名前は『永峰 智(ながみね さとし)』。こう見えても高校3年の漫画研究会の部員である。
でも、学校から帰るときに飛び出した猫を助けるために車の前に飛び込んで……そこからの記憶がない。
改めて冷静になって4人の顔を見てみることにした。
赤毛のオールバックな髪型をした青年。緑髪で少し髪が跳ねている髪色以外は目立たない青年。紫の髪色をした優しそうな青年。そして美形であり緑髪の青年に似つつも片目が下ろした前髪で隠れている青年。
まだまだ歳は6歳前後だが、俺はこの人たちを知っている気がした。
……もしかして、俺は死んであのゲームの世界に転生したのか?
ファイアーエムブレム紋章の謎。
お母さんが好きでシリーズが全て揃っており、自分も中学生の時にリメイクの新紋章の謎からプレイを開始し、案の定やり込むくらいハマってしまったわけで。
この4人は、その紋章の謎に登場したオレルアンの騎士団にいた4人に似ていたのだった。
「俺はサトシ、母さんが殺されて逃げてる途中に気を失ったんだ。」
軽く嘘を混ぜたが、母さんがファイアーエムブレム好きなのは事実だから利用することにした。
そしてみんなが自己紹介をしてくれた。
「俺はウルフ、こう見えても最年長だ。よろしく。」
「俺はザガロ、地味って言うなよな。」
「僕はロシェって言うんだ。よろしくね。」
「俺はビラク、ホモじゃないけどよろしく頼むよ。」
改めて自己紹介を聞いて納得をした。
ビラクたちがまだ小さい。ということはまだドルーアは復活してないみたいである。
そう判断した俺は見た目を確認するために顔を洗いたいと言って立ち上がった。
幸い、少しふらつくが特に日常生活をするには問題ないぐらいには回復しているらしい。
「洗面所はこっちだ、俺についてきてくれ。」
ウルフが先導して案内してくれている。
ザガロたちも一緒についてきてくれた。
やがて到着して顔を洗い、鏡を見ると更に驚いた。
髪色こそ青に近いけど……顔つきとかはルフレに近いのか?
最近流行りの『マイユニット』の枠なのか。
不思議なことがあると考えながらもルフレみたいな見た目になってしまった自分に染々と転生した事実を噛み締めることになった。
そして部屋に戻ると院長先生がおり、当てがないことを話せば孤児院に暮らしていいと言われたのでここで暮らすことになった。
この先暗黒戦争が待っているしその後は英雄戦争。
カミュのことや2000年先のギムレーのことを考えるとバレンシアにも行っておきたい。
Echoesの要素があるならアルムとセリカもアカネイアに来てテーベの地下迷宮に行くかもしれないし。
少なくとも原作知識を使って悲劇は回避できるものは回避したい。
そのためにも、ビラクたちと仲良く出来るのはありがたかった。
それから2年後。
アカネイア暦587年のとある夏の暑い日。
俺はビラクたちと5人で近くにある森を探検する名目で密かに訓練をしていた。
狩りで獲物を取り、同時に弓や槍の腕を磨く。
近くにある森は、絶好の訓練場所であった。
しかし、森でウルフが弓で大きな猪を仕留めたときに孤児院のある小さな集落の警鐘が鳴り響いた。
「村の警鐘だ、何があったんだろう。」
「さぁ、ただ何かヤバいことが起きたかもしれない」
俺とビラクで状況を相談し合う。
ロシェは不安そうにしており、ザガロは辺りを見渡していた。
俺たちは一度戻ることにした。
村は山賊が襲いかかったために壊滅した。
とあるRPGとは違い、山賊が村を彷徨きあちこちに村人の死体が転がっている。
俺たちは見つからないように散開して孤児院を目指した。
狩りで獲物を仕留めるためにこうして散開して一気に畳み掛けるやり方を練習していたのが救いだった。
無事全員合流したまでは良かったが孤児院はまさに焼かれたばかりであり、外には仲間たちの死体や山賊の死体が転がっている。
入口付近を見れば、院長先生が魔道書を手にとって戦っているのが見える。
「エルファイアー!」
「ちぃ、やるじゃねぇか!」
院長先生のエルファイアーが山賊の1人を焼き尽くした。
足元から吹き上げる炎に山賊たちは苦戦をしていた。
しかし、俺たちはここに来たことを後悔することになる。
「お頭!ここのガキがまだいたようですぜ!」
「何?そりゃ本当か!」
後ろを振り向けばザガロとロシェが山賊に捕まっていた。
ウルフとビラクも武器を取り上げられ首筋に斧が近づけられている。
俺もすぐに山賊に捕まり人質にされてしまった。
「さぁ、こいつらの命が惜しけりゃ金を出して抵抗を止めろ。」
「くっ……仕方ありませんね。」
院長先生はエルファイアーの魔道書を地面に置き、解放しなさいと訴えながら手をあげた。
「よし、観念したな……仲間の仇だ、死ね!」
「ウルフ……皆を頼みましたよ……エレミヤ……先に逝く兄を…許してくださいね……」
こうして、俺たちがまんまと人質に取られてしまったせいで院長先生は目の前で散々いたぶられた挙げ句に最期は首を斧ではね飛ばされ死んでしまった。
院長先生の死を前にしてあのウルフまでもが目に涙を浮かべていた。
「お頭、ガキ共はどうしやす?」
「奴隷として売り捌けば高い金になる。近くに奴隷を買っている族長がいたからそいつに売り払うぞ」
俺たちは抵抗することも許されずに、族長のところに売り飛ばされた。
送られた先は近隣の小部族の族長。しかし、その族長があくどい族長でありことあるごとに金を騙しとり奴隷は容赦なく虐げ、金と女に生きる典型的なクズだった。
俺たち5人はここで満足いく食事すら与えられずに馬車馬のように働かされることになった。
それから更に2年が経過した。
食事は1日1食、それも固いパンと冷めたスープだけを与えられる暮らしをしていた。
この時だけは5人揃って会話が出来るため皆この時間だけが楽しみだった。
『いつまでこんなことしなきゃいけないんだろう』
ロシェは静かに呟いた。
『ダメだよロシェ、下を向いてちゃいけない。』
ビラクがそれを励ますように肩を叩きながら寄り添い話しかける。
『あぁ、それにもしかしたら誰か解放してくれるかもしれないしね』
俺もそう告げた。
実際、暗黒戦争のことを考えるともうすぐハーディンが奴隷を解放しにかかって来るだろう。
幸いここは俺たちが暮らしていた孤児院から離れていない族長の家だ。
オレルアン城から距離は少し離れているが族長クラスの不祥事をあのターバンが見過ごすとは思えないからだ。
ウルフが希望を持ちすぎるなと指摘したがスルーして食事を終えた時、外から普段は聞こえない悲鳴や断末魔が聞こえてきた。
「何かあったのか?」
「山賊がまた来たのか?」
ザガロとビラクが口々に意見を出した。
俺はやっとハーディンが来たかとようやく安堵した。
程なくして一人の青年がこの牢屋みたいな5人の部屋にやって来た。
口髭こそまだ生えてはいないが白いターバンを被った出で立ち。
……うん、間違えようがないよね。
「君たち、大丈夫か?」
ハーディンと思われる人が駆け寄ってきて心配そうに声をかけた。
ロシェなんか、泣きそうになっているぞ。
ザガロですら涙を浮かべているんだから無理もない。
俺は「オレルアンの王様の弟が何故ここに?」と質問をした。
子供みたいに言うならこれぐらい噛み砕けばいいか。
「族長の動きが怪しいと聞いて調査していたが、そこで君たちの話を聞いてな。さぁ、まずはここを出よう。」
そう言ってハーディンは俺たちを連れて屋敷を出た。
そして民衆に対し『我がオレルアン王国は奴隷制度を廃止し、皆が平和に暮らせる世界を作ることを約束しよう』と演説をした。
演説を聞いた皆は感動したらしい。ハーディン様のために生きるんだとあのウルフが率先して熱く語っていた。
これが紋章2部の盲信に繋がるわけか、と俺は冷静に考えていた。
その後解放された俺たちはウルフがあまりにハーディン様に仕えたいと騒ぐし反対する人もいなかったので、ハーディンにもう一度会えないか彼が宿泊する宿屋にやって来た。
もちろん連れの兵士から門前払いを食らうが構わず5人で騒いでいると中からハーディンが出て来て兵士を一喝すれば俺たちを中に入れてくれた。
しかも、宿屋の主人に金を払い俺たちの分の食事まで提供してくれたのだ。
「さて、改めて自己紹介しよう。私はオレルアン王国の王弟ハーディン。狼騎士団を率いている。」
ハーディンは食事として出された美味しいパンや暖かいシチュー、新鮮な牛乳などを泣きながら食べる俺たちを前に自己紹介をしてくれた。
いや、俺は泣いてないがロシェとビラクは泣いてるしウルフやザガロも目に涙を浮かべているんだから仕方ない。
「私はサトシ。この近くに2年前まで存在していた村にあった孤児院の出身です。」
唯一会話が出来そうな俺が冷静に身の上を明かした。
かくいうこの俺もあまりに粗末な食生活に耐えきれず泣いたこともある。食べる手を休めるつもりはない。
「そうか、あの村の……すまなかった、間に合っていれば君たちがこんな目に遭わずに済んだかもしれないのに。」
ハーディンはそういうと身分を省みることなく頭を下げた。
それを見たウルフは驚いて目を見開き、ザガロはフォークを落とし、ビラクは固まりロシェは困ったようにオロオロしている。
俺はというと……
「ハーディン様、頭をあげてください。」
とりあえず、頭をあげさせた。
いやこのターバンガチで善人だろ、それを闇堕ちさせたガーネフ許さんからな。
原作知識あるが故にこの対応は余計に困った。
「それでも我々が今生きてこうして美味しい食事が食べられるのはハーディン様のおかげです。」
そこからまず感謝をしながらハーディンにいつか狼騎士団に参加して働きたいと告げた。
まだ最年長のウルフですら13歳なのですぐには無理だがどのみち参加しなくては原作知識もへったくれもなくなる。
「うむ、わかった。まだ子供だから今は無理だが我が騎士団は見習い騎士に限れば14歳から参加が出来る。明日のオレルアンの為に共に頑張ろう。」
そう言ってハーディンが遠回しに受け入れる姿勢を見せてくれた。
そりゃあ原作でもオレルアンの連中は奴隷出身とか言ってたしな、読み通りだ。
「君たちの住む当てがないならば我が城に来るがいい、兵士には話を通しておこう。」
その言葉に俺たちが顔を見合わせ、お願いしますと言えばハーディンはわかったといって歓迎してくれた。
そして、ハーディンとの会食は終わったあとは4人1部屋ではあるがハーディンが取ってくれた部屋に宿泊することになった。
これから何が起きるかはわからないが……こうなったからにはこいつらと運命を共にしていくさ。
転生したからって、ハーレムもチートもいらない。
ただ、『マイユニット』として俺なりに幸せになってやる。
それが、今の生きる目標だ。
相変わらずの見切り発進ですがやれるだけやるつもりです。
次回から後書きにはキャラクターについての補足やステータスをまとめようと思います。
ちなみに地味とかぶっちゃけて一番扱いが悪いザガロですが私は一番大好きです。
SFCでもドーピングしてまで使ってます。
異世界転生は流行りだけどあんまり私は触れてません。
どちらかというとマイユニみたいな感じでオリ主は進行します。
なので、色々不慣れな点もありますがご容赦ください。
では、次回からもよろしくお願いいたします。
後の話に矛盾が出たので少し修正しました。
他のFEシリーズのクラスを出してもいいですか?
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出してもいいよロシェ
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だめだよロシェ