今回は原作にはないこの小説独自の設定が多分に含まれていますので苦手な方は今すぐブラウザバックをお願いします。
ISの旧サイトにあった紋章の謎のデザイナーズノートを見つけてしまったのが運の尽きでした……(今回の話はデザイナーズノートで明かされた裏設定をかなり拡大解釈して今回の話を作りました。)
また、ここから少し自分なりの解釈も挟まるのでもう少し話数を重ねて暗黒竜と光の剣編が完結した頃にでも自分なりの紋章の謎の考察を活動報告にまとめたいと思います。
余談ですが紋章の謎(英雄戦争編)はリメイクの新紋章の謎をベースに書いていますが暗黒竜と光の剣編に関してはSFCの紋章の謎をベースにしています(リフやダロスたちは出るよ!)。
※今回は余韻を残すため、ステータス及び設定公開はお休みします。
翌朝、俺は早起きをしてターバンに会いに行った。
ターバンの予定は既に掴んである。
今日はオレルアン王に謁見しており、王と政治について意見を交わしている。
そのため俺は、謁見の間へと足を運んだ。
ちなみに俺は軍師なので許可申請の必要もなく謁見の間に入る事ができる。
「では、私はこれにて……うん?サトシではないか、何か王に用事か?」
ターバンは話が終わり引き上げようとしていたところだ。
そこに出くわしたため、ターバンが「話なら場所を変えて」と立ち去ろうとしたが、流石に王にも許可を貰うに越したことはないので頭を下げて『王にも話が』と伝えてみた。
王も二つ返事で承諾したため、そのまま謁見の間にて共に話を聞いてもらうこととなった。
「実は私に1年程カダインへと留学をする許可をいただきたいのです。」
「何、カダインとな!」
「サトシよ、そなたのことだ。何か思うことがあるのか?」
カダイン行きはかねてよりウェンデル先生から直接王にも進言されてはいたが流石に唐突な話題だ、王は驚きを隠すことなく目を丸くしている。
ターバンも急な話題に少し険しい顔をしている。
だが、決意した俺はその決意を真剣に二人へと伝えた。
「正式な軍師となりましたが今の私はオレルアンの一部しか知らぬ未熟者。このままではいざという時にお役に立てません。それに、かねてよりカダイン行きに関してはウェンデル先生より勧められていたこともあります。カダインへの道筋を考慮してもアリティアやグラを通ることもあり、これからのためにも今一度外を知ろうと思います。」
「ふむ、なるほど……」
実際には別に理由があるがいつもの如くベラベラと嘘という名前の方便を使う。
ちなみにウェンデル先生のルートは既に把握済である。
アドリア峠を超えてアリティアを経由してカダインに行くのである。
原作紋章2部にてマルスたちがアカネイアに向かった際に使った道筋そのままだったのである。
レフカンディ領を抜けてアカネイアを経由するルートではない理由は、あのアドリア侯ラングにある。
アドリア領についてはラングのバカが既に好き放題して政治には無関心らしく、山賊などが横行しそのためにウェンデル先生自ら民を救うために経由しているんだとか。
「うむ、心得た。サトシには何か考えがあるのだろう。王……いや、兄上よ。どうかサトシのカダイン留学を許可していただきたい。」
「ハーディンよ、そこまで信頼するか。」
「王も以前より打診はされていたはず。私はサトシより聞いていたため詳しく把握しておりますが……」
王とターバンは二人で話し合っている。
嫌だとかそういう雰囲気はない、むしろ快く送り出すために事後について意見を交わしている。
さて、この辺りでカダイン遠征の目的を改めて脳内でまとめてみることにしよう。
理由は2つあり、1つはガーネフの動向を知ること。
あまり深入りは出来ないだろうがもうあと数年もすればメディウスは生き返り暗黒戦争が始まってしまう。
そのための敵情視察が目的である。
もう1つの理由は学院内の地理について正確に把握し隠し部屋なども含めて存在を明らかにすることである。
暗黒戦争の際、学院にはグルニアのユベロ王子とユミナ王女が監禁されていた。
正史でマルス王子がカダインに乗り込むのがわかっているので暗黒戦争のうちに救出することで俺がグルニアに上手く取り入れるようにするためである。
カミュさえ寝返ればとりあえず英雄戦争フラグは1つ潰えることになる。
メディウスが人間を憎む限り暗黒戦争は避けられない。
だが、英雄戦争は元々ニーナがいつまでもカミュに対して未練タラタラだったこととアカネイア貴族の腐敗によってターバンが利用されたからである。
つまり、英雄戦争を回避ないし形を変えることによりターバンの生存と救済を目標にするにはカミュとニーナはこの際結婚して構わないのである。
許すかは知らないが最悪あのニーナにまともな政治が出来る気がしないのでこの際駆け落ちしても構わない。
というかボアやティータには悪いがお隣の大陸にでも駆け落ちしていただきたいくらいだ。
最もアカネイアとバレンシアはカダイン北にあるフリアの街でしか繋がりがないからそうなるかはわからないが。
「して、何故にカダインまで?」
「はっ、これからのオレルアンのため……そして、ハーディン様のために見聞を深めてより一層国のために働くためでございます。」
「ふぅむ、流石というべきか……」
話し合いは終わったらしい。
とりあえず聞かれた質問にはテキトーに答えてみた。
昔から、というか前世の時から俺はこういう時にはそれっぽい答え方をする人間だったが……やはりというか、国と主君を想うからこそと勘違いしてくれたらしい。
最終的な目標を考えた場合あながち間違ってはないが。
「で、いつ頃に旅立たれるのか?」
「今から5日後、ウェンデル司祭がカダインより参られます。その際にご一緒させてもらおうかと。」
「なるほど、確かにそろそろウェンデル司祭が来られるようになる時期であったな。」
「うむ、司祭も我が城に来るからには挨拶があった故にわしも承知しておる。では……オレルアン王国国王として軍師サトシに命ずる。カダイン魔道学院への留学をし、見聞を深め再びこのオレルアン城へと帰還せよ!」
「はっ!ありがたき幸せ!」
まさかの王からの命という形で留学が承認されてしまった。
反射的に頭を垂れその命を拝命する。
ターバンはここで席を外し、俺も共に謁見の間を出ていった。
「しかし、遂にサトシもここから旅立つのだな。」
「いえいえ、これもすべてハーディン様が我らを開放し職と家を提供していただいたおかげです。これからも、ハーディン様へと忠義を尽くさせていただきますよ。」
謁見の間から出た俺らは道すがらターバンと一時の雑談をしつつ廊下を歩いていた。
ターバンが恩人なのは事実だし、ニーナやボア如きに人生を壊される謂れもない。
オレルアン王が現在所持している命のオーブもその頃にはすべてを打ち明け封印の盾に収めるつもりであり、英雄戦争のキーになる封印の盾についても予め計画は立ててある。
それから数時間後。
昼食の時間に俺はザガロたちに夜俺の私室に顔を出すように伝言をお願いしたため、4人が座れるように部屋を片付けていた。
そして約束の時間に4人はやってきた。
「どうしたんだサトシ、俺たちを集めて今度は何をするつもりだ?」
「今日はたまたま非番だったが、くだらない理由で呼ぶようなサトシではないだろう?」
ウルフとザガロが口を揃えて俺に話しかけてきた。
俺は全員に椅子に座るよう呼びかけ座ったのを確認してから決定事項を伝えた。
「次にウェンデル先生が来た時、俺は軍師としてのスキルアップのために1年間カダインに留学することが決定した。」
「えぇっ!?サトシはオレルアンを出るというのかい!?」
「嘘だろサトシ、俺達はハーディン様のためなら死んでもいいって誓ったはずだろ?我ら草原の民を奴隷の身分から解放してくれたのはハーディン様なんだぞ?」
ロシェはこの話を聞いて驚き突拍子もない声を上げ、ビラクはなんか聞いたことがあるセリフを真顔で言い放った。
まぁビラクのセリフは2部では言わせないつもりだ、ターバンの闇堕ちを回避させてみせるつもりだからな。
「だからこそハーディン様のために見聞を深めるんだよ。今はまだ平和だが、それに甘えて城で温々していてはいざという時に役に立てない。ビラク、ロシェ。ウルフにザガロも。俺たちは実戦で役に立てる実力をつけてハーディン様のために尽くそうじゃないか。すべての人を助け平等な世界を作るために。」
俺は柄にもなく演説をした。
元々ターバンは貧困や奴隷をなくし平等な国づくりをすることを目指している。
俺も前世じゃそこら辺の問題とか切実だったしな、だからこそターバンの政治は期待してる。
俺の演説に口を挟むヤツはこの4人には誰もいなかった。
「……そこまで覚悟しているなら俺たちは信じる他あるまい。ハーディン様のためにこの命を燃やすことは、俺たち5人の誓いだからな。」
ウルフは目を閉じ、静かに呟くように言葉を出した。
「……だな。辛い時も苦しい時も俺たちは5人で乗り越えてきた。俺たちは騎士だからハーディン様のお側から離れるわけにいかないが、サトシならば外の知識もきっと蓄えてくれよう。俺たちがハーディン様のお側でサトシの分までお守りしよう。」
ザガロもまた、同じように目を閉じて静かに決意を口にする。
その表情は穏やかで、安心したように笑みすらうかべている。
「ビラク、僕たちもサトシに負けないように訓練して成長した姿を見せてあげないとね」
「そうだねロシェ、俺はみんなより経験が少ないから余計に頑張らなくちゃ」
ロシェもまた顔を上げてビラクに話しかけ、ビラクも相変わらずの返しをロシェにしている。
そうだよロシェは素のセリフなのがここ数年で判明している。
だが、そうやって話をしていたら新たな来客が現れた。
「サトシ、ここにいたのか」
「ハーディン様!?」
ターバンがログインしました。
最近5人で活動しているとターバンが来ることが増えた気がする。
しかし夜までターバン姿とはまた大変なことで。
「サトシよ、夜分遅くに申し訳ないが王が話があるそうだ。」
「へ?オレルアン王がですか?」
「サトシ、もう少し節度を弁えろ。」
開いた口が塞がらない。
あまりに情けない声を上げたもんだからウルフに注意されてしまったではないか。
ターバンも詳細はわからないらしく、あまり失礼のないようになとしか他には伝えてくれなかった。
しかし王様自らか……
「わかりました、王はどちらに?」
「どうも内密な話らしい、王の私室に来るようにとのことだ。」
いや普通に何があるんだ。
ターバンが無駄に真剣に語るもんだから怖すぎるって。
ターバンにすら話せない内容の話とか不吉すぎるんですが。
「サトシ、行ってこいよ」
「ザガロ?」
そこにザガロが話を持ち出した。
話は終わりにして早く王の私室に行ったほうがいいと。
流石に逃げるわけにも行かないしな。
「わかりました、ありがとうございますハーディン様。では私は早速。」
そこまで言うと俺は部屋を後にした。
ターバンも程なく出たらしく、後ろから足音が複数聞こえてきた。
ビラクたちも解散したのだろう。
俺はとりあえず王の私室に急ぐことにした。
「失礼します。」
「来てくれたか、すまないな夜も遅い時間に。」
「気にしないでください。それより、話とは……?」
俺は王の私室に着き、扉をノックして自分だと告げた。
王は自ら部屋の扉を開け、余程の話なのかと不安ばかりが襲いかかってきた。
しっかりと礼節を弁えるよう、きちんと礼儀正しく部屋に入った。
王の私室は当然初めて入るのだが室内はそこまで広くはなく流石に調度品はそれなりのを揃えてはいるがけして贅沢はしていないことが伺える程度でしかなかった。
俺は部屋に入るなり王に話の内容を聞き出そうとした。
「とりあえず、そこに座りなさい。わしはお主に頼みがあるだけなのだから。」
王に言われるがまま俺は席に着いた。
机には茶菓子と茶が用意されており、用意したはずの使用人たちは既に部屋におらず二人っきりになっていた。
普段は部屋を守るはずの騎士団員も人払いをされているのか今日は誰もおらず話を聞く人は他に誰もいない。
「わしが身体が弱いことは知っておるな?」
「はい、存じ上げております。確か妻には子供が出来ぬまま先立たれたことと王自らが病弱であり子供は無理だと……」
それはゲームでも明かされている事実だ。
オレルアン王がアドリア峠にある村でマルスに明かした事実そのままであり、そのために命のオーブを商人から買って命の糧としていたレベルである。
その後マルスが命のオーブを受け取り封印の盾を完成させたため、間接的にオレルアン王も世界を救ったと解釈次第では取りようがあるわけだが……
「うむ、だが……今から言う話はハーディン及び当時から勤務していた兵士の中でもほんの一握りしか知らぬ話題。どうか他言はしないでいただきたい。」
王は妙に話を引っ張っている。
余程内密にしたい話なのか。
歴史の裏に葬り去られた話題なのかもしれないが、ゲームの知識がある俺は構わず茶を啜っていた。
……最も、そこから語られた話で俺は盛大に茶を吹き出してしまったのだが。
「実は、わしには死んだ妻との間に子供がおったのだ。」
他のFEシリーズのクラスを出してもいいですか?
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出してもいいよロシェ
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だめだよロシェ