貞操観念逆転で男女比率1:9とかどんな罰ゲームですかね   作:annwfn666

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ちっとシリアス多め?でもないか?中々先に進めませんね。

イチャコラも少なめ、無理にぶっ込んでもおかしくなるからなぁ~悩みどころです。

そういうイチャコラは短編で切り離すかな?と思う今日此の頃です、本編でも自然な流れなら入れていきますけどね。

3月下旬に妖精追加ですか、また資源とコアとチケットが飛んでいく…と言ってもすぐさま20連だ~とかは無理ですけど。

>>ヤ〇チンじゃないかな

それは一瞬考えたんですがね~字面が嫌でした、それだけですハイ



「原作で叶わないシーンって、涙腺緩くなるね」

-彼の退室直後、ペルシカの研究室-

 

『…何の話だ?』

 

「いや、此方の話だよヘリアン、いいタイミングだったね」

 

返事とも独り言もつかないペルシカの返事に反応した相手、それはヘリアンだった。

 

『ああ、M16から部屋を出たと連絡があったからな…それで、どうだった?』

 

早速とばかりに結果を聞くヘリアンにペルシカは素直に内容を伝える。

 

「まずドローンから、性能は高水準の普通の代物だね、もう彼に返しといたよ。付け加えることと言えば、パーツが全て鉄血製ということくらいかな?ああ、誤解しないでね、鉄血が組み立てたという意味じゃなく、鉄血人形を分解してそれを材料に組み立てた、というのが正しい説明になるね」

 

『成る程、エクスキューショナーが最初から出向くとは考えにくい、恐らくヤツの前に先遣部隊が派遣されたはずだ、その人形を利用したのだろう。ただ問題は…誰がやったか、だが』

 

「流石に其処まではね…ただ、腕は良いよ?それは間違いない」

 

『お前がそういうのだから相当、か。で、本題の彼の方だが…』

 

その問いにペルシカは、少し顔を顰めつつデータをヘリアン側に送る、それを軽く見たヘリアンは絶句した。

 

『此れは…本当なのか?』

 

「残念ながらね、彼には軽めに加工したデータを見せておいたけど」

 

それは彼が先程見たCTスキャン映像、だが彼女らが見ているものは彼が見たものと違い一切の加工をしていない。まず心臓と融合していると言われたコアだが心臓と完璧に置き換わっており、胸の中心に真円を描いている。其処から伸びた枝は上半身どころではなく頭部から爪先まで、全身くまなく行き届いている。

 

「特に著しいのは脳だね、神経組織がほぼナノマシンに置き換わっている。此れは憶測だが一度彼は脳に著しいダメージを負い脳死状態になったのではないかな?それを補うためにナノマシンに置き換えたがそれが進んで…」

 

『この状態か、全身に枝を伸ばしているのも強化という意味合いよりは』

 

「ん、生命維持、補助と考えるべきだと思う。ああ、因みに彼の機械に対するリンク、ハッキング能力だっけ?此れは恐らく彼を産み出した組織も想定していない能力じゃないのかな?脳をナノマシンに置き換え、半ば電脳化してしまった彼だからこそ使えるようになったんだろう」

 

それは本当に偶然なのか、調べるすべはない。そしてヘリアンは聞かなければならない、口に出したくなどない吐き気すら覚えることを、それが彼女の役目だから。

 

『彼は…ヒト、なのか?』

 

それはあんまりな質問、だが、この調査結果からは何を言うのかと非難することも難しい。神経、脳がほぼ置き換わっている存在、果たしてそれはヒトと呼べるのか?だが、罵られることすら覚悟したヘリアンの問への答えは軽いものだった。

 

「ん?人間だよ?DNA鑑定の詳しい結果は分からないけど、少なくともモンゴロイドであることは判明してるよ、多分、日本人かな?顔つき、皮膚の色からしてね。あぁ、君の言わんとしていることは理解してるよ、体が色々と置き換わっている存在をどう定義するか、人工臓器や補助電脳が発達した時も揉めたっけね?」

 

証拠は一応あるよ、と先程のケモミミ装備の彼の画像と何らかのパターンが記録されたデータを表示させる、ヘリアンの視線がどちらに注目していたかは…お察しください。

 

「画像…後でまとめて送るかい?」

 

『んんっ! …頼む…で?これは…何のパターンだ?』

 

「彼の脳波だよ、付けてもらった猫耳、そういうデータ収集も兼ねてるんだ。あぁ、代わりに色々と役立つものも入れてるから怒らないでよ?で、此れは間違いなく人間のそれと同じパターンだ、人形ともそれ以外とも一致しない、間違いなく彼は人間として思考している。ま、そういう意味では安心していいと思うよ…君も難儀だねぇ」

 

『此れも仕事の内さ…彼の事をそう疑ってかかる者もいる、そういう事だ。お前の出したデータだ、信頼せざるを得ないだろうな』

 

「ああ、あの…この期に及んで未だ男女の優劣に拘っているのかい?いやはや、余裕があって羨ましいことだよ」

 

『全くだが此ればかりはどうしようもないな、今後も彼に対する妨害は続くだろうが、何とか我々でフォローしていけば…』

 

溜め息が重いヘリアン、それにペルシカは手をヒラヒラ振って答える。

 

『データはありがたく貰っていく、それではな』

 

通信は切れ、部屋に静寂が戻る。ペルシカは大分冷めたコーヒーを啜りつつディスプレイに写った彼の姿をユックリとなぞる。彼女も不思議に思わないわけではない、何故、今この時に彼が現れたのか。偶然か、それとも…首を振り、考えを止める。代りに別のデータを出す、彼にも言ったAR小隊のメンタルデータ、たった数日だが彼と出会ってからの成長振りが一目見て分かるレベルなのだ。擬似的に木のようにあらわしてあるメンタルマップ、前のと重ねて比べてみれば更に分かる、2割は増していると言って良い。

 

ならば、とペルシカは思う。これは彼女らの成長にとって必要なことなのだろう、例え彼女らの望まない結末が待ち受けていようとも。それを乗り越えてまた彼女達は強くなる、そう確信した。

 

「ま、バッドエンドと決まったわけじゃないしね。それもまた彼次第か…期待してるよ?色男君?」

 

フッと笑い、データを消した。

 

 

-同時刻、IOP内演習施設-

 

 

「クシュン(はてさて、誰か噂してるのかそれ以外か)」

 

「おや、寒いですか?今すぐ暖房の設定温度を上げましょう」

 

「いえ、少しさっきのお化粧?の臭いが何処か残って鼻がムズムズするだけのようです、大丈夫ですよROさん」

 

彼のクシャミに律儀に反応し、空調をいじろうとする女性…人形を彼は止める、それに対して「そうですか、何でも言ってくださいね」と振り返りながら呟く彼女は本編で合流するのは第7戦役後と大分遅いAR小隊唯一のAR以外の銃種、SMGのRO635である。赤と黄色?のオッドアイが彼を射抜くが多分、心配してるんだろうと彼は気にしない。台詞からして生真面目なんだけど何処か抜けている印象を受ける人形だし、突発事項にはアタフタしそうだし?あと、ニチアサキッズじゃないのかと思われる戦闘台詞も気になるところである、(今更数え切れるかぁ!!)なんとなく心中で唯一、「罪を数えろ」と言われて律儀に答えたある男の台詞を叫び、吹き出しそうになって口を押さえ考えているふりをしつつ、目の前のディスプレイに視線を移す。

 

其処には室内を銃を手に進む人物のFPS視点が映し出されている、手と装備からしてM4だろう、そう、現在は先程言われていた演習をこなしている最中なのだ。まず、最初に彼とのリンク、指揮抜きでキルハウス内での演習を3回終えた所だ。今度は彼とのリンク有りでの演習となっている。基本設定は「人質となった要人救出。要人、敵テロリストの人数は不明」というオーソドックスなものだ、要人の数が不明というのがまた痛い、先程の一回目は全員救助したと思っていたら要人の秘書も拘束されており、ヤケになったテロリストに殺されかけていたのにギリギリで気付いて無茶な突入をし、人質は重傷、此方も真っ先に突っ込んだSOPMODが重傷判定、盾役のM16も中度の負傷とあまり良くない結果となった、BかC勝利というところだろう。

 

M16が慰めていたがM4は少ししょげていた、しかし残り2回は悪くない結果なのでトントンという所だろう。現在はインターバル後、彼のリンク、指揮のもとでの演習3回目である、実質最終回。ドローンなし、オマケに難易度は先程の3回よりも高めに設定されてるということだったが、彼は(ん~、本編と緊急くらい違うん?)などと独りごちてた。ドローンによる先行偵察が出来ない今、ナノマシンに頼れば敵配置も丸裸だが隠している以上は不可、と言ってもAR小隊から送られてくる各種データ(室内で聞こえる音、返ってくる反響等)からある程度の推測は容易であり、実際、最後の人質がいるであろう部屋に最速で到着、状況終了していた。因みに人質、テロリスト役を努めているのは第1世代の無骨なフレーム剥き出しの人形で、服装で区別している。

 

『人質確保、と言ってもマネキンだがな』

 

部屋に突入したM16が報告、演習終了のブザーが鳴ったところを見ると間違いないらしい。彼女の足元の丈夫な箱の中には縛られた少女のマネキンが入っている、此方が本物の人質だったようだ。作戦としては

 

M16がフラッシュバンを投げ込む

テロリストの視線が一瞬そちらへ行く

上の階からM4とAR-15に足を掴まれぶら下げられたSOPMODが窓越しにテロリストを射撃、同時にM16も突入しフォロー

 

であった、因みにフラッシュバンはその辺で拾った空き缶であり、視線を誘導するだけに投げ入れたのだ。他で倒したテロリストが無線機を所持していたのでフラッシュバン所持がバレているだろうことを逆手に取ったわけだ。最後の罠として目に見えていた人質はテロリストが化けており、油断した此方を攻撃するつもりだったようだがSOPMODの視線に映ったそいつのシャツとズボンの境目にある膨らみが拳銃サイズであることに彼が気づき、その旨伝えていたので油断したふりをして攻撃を誘ったM16に頭をブチ抜かれ、破壊判定を食らってあえなく終了となった。そして、部屋の隅にあった箱を開けてそこに本当の人質を見つけたわけだ。

 

『ん~、敵は旧世代だし銃は模擬弾だし~…不完全燃焼~!ねぇ、こいつらバラして良い?』

 

『良いわけ無いでしょ、IOPの備品なんだから。そろそろ激戦区へ赴くんだからそれまで我慢しなさい』

 

『それにSOPMOD、そんなとこ見せるとラン君に引かれちゃうかもしれませんよ?』

 

『う、うぇ!?それは嫌だー!!って、それじゃあ鉄血バラすの我慢しなきゃいけないの!?うううぅぅ…ランに嫌われたくないけど、あいつら甚振るのも…』

 

何とも可愛い…くはないな、そんな悩みに頭を抱えるSOPMODに彼はフォローを入れておく。

 

「よく分かりませんが、僕がSOPMODのことを嫌うことはあり得ないと思いますが。敵への破壊行為も作戦に支障を来たさないレベルなら特に(オイル塗れで嗤いながら鉄血解体する天使…悪くないな)」

 

そう言われて『そ、そぅ!!良かった~嫌われないんだ~良かった~』とエヘヘと笑うSOPMOD、それに他の皆も『良かったですね」『程々にね』『ま、上手くやれよ?』など三々五々、声をかけつつ部屋を後にする、数分後には此方へ合流するだろう。彼は一つ息を吐き、ディスプレイから目を離し椅子ごと体を反転させる。此処は原作でも背景として何度かみたことがある指揮所と酷似しており、後ろには地図を投影するテーブルが有る。通常ならそちらの方を注視しつつ、ドローン等から送られてくる映像をディスプレイに投影し作戦を進めていくのだろうが彼の場合は何処を見ていても同じなのだ、情報は網膜投影で処理しているのだから。

 

其処でふとROと目が合う、先程とそう変わらないようだが少し目を見開き、驚いているのが手に取るように分かる。取り敢えず彼はROの言葉を待つ間、彼女の胸に注目することにした、多分、AR小隊最大級じゃないのかな?彼女。

 

「その、在り来たりで捻りがなくてすみませんが…凄い、ですね」

 

「有難うございます、AR小隊の皆さんの力があってとは思いますが」

 

彼女の賛辞に礼を返す、胸に注目しながら…ってそろそろ視線を外しなさい。

 

「後学のために幾つかお聞きしたいことがあるのですが…」

 

「良いですよ、後、敬語はやめてもらって構いません、他のAR小隊の皆さんと同じ感じで」

 

「そうですか、ではそうさせて貰います。それでですね…」

 

そう言いつつ、彼女は彼の後ろに回り、テーブルにキルハウスの様子を映し出す、そして彼の背に身を預ける形で質問を開始した。(そういや原作でも夜戦4戦役や低体温症でも不完全ながら指揮してたな、人間不要になるん?そのうち)等と思いつつ彼はそれに答え、同時にROとの出会いも回想していた。先程ペルシカの部屋を退室し此処に向かったわけだが、どうも周りの視線が集まっていることに気づく。IOPに入ったときよりもだ、そこで気付いたのが視線が彼と言うよりもその少し上に集まっているわけだが…此処で彼は気付いた、(耳装備したままじゃない)と。だが外すにも手遅れ、既に何名かの職員に囲まれもみくちゃにされる羽目に。半分は耳に使われている技術への称賛で残り半分は彼への興味で、ほぼ全てが彼への欲望でないだけ、流石というところだろうか。AR小隊も実家(?)のような場所で強くも出にくく…としている所で迎えに来たのがROだったのだ、演習場の準備をしていたのも彼女で、ペルシカなりの気遣いだったらしい。

 

久々のAR小隊全員集合である、職員たちも空気を読んで去っていき、ROに飛びつくSOPMODを見ながら彼は心の中で感動の涙をダバダバ流していた、だって原作ではねぇ…因みに既に彼女はこうして稼働状態にあるが、ある特殊な機能を付属するため、その調整に時間を食っているらしい。彼は(ああ、ラスボス対策ですね分かります。しかし開発にも時間かかるだろうし、かなり前からあのラスボスの能力は判明していた?プレイヤーが知ることが出来たのは第7戦役だよな?6では使ってない筈だし、あの電磁バリアー?的なのもアイツが出してたの?それは置いといても、それ以前に開発者は知ることが出来ていたわけだが…何処で知ったのかねぇ?)なんて考察しつつ付いていったわけだが。

 

そしてRO以外の小隊員は演習へ、ROは彼の護衛という形で残り、今に至る。そしてROは彼の後ろに張り付いたまま色々と質問してくるのだが…熱が入ってきたのか、どんどんと机に表示されるデータに近づいていく。そうなると、まぁ?ご立派な胸部装甲が彼の後頭部にグイグイ来るわけで、彼は実にご満悦だった。もげれば良いのに。

 

そこへAR小隊が合流、「何やってるんですか」とか「当てつけ?当てつけなのね?当ててるだけに!!」とか色々と姦しい会話が飛び交いつつも、久々の再会を喜ぶ。(そうなるとRO、この世界線だと結構早くに開発されていた?皆とこうも思い出話に花が咲く程度に、ん~その辺りの背景はネタバレ嫌いだから全くノータッチだったからなぁ、ストーリーも結構連打で飛ばしてしまったところもあったし…今となっては何と勿体無いことを!)

 

元々、暗い展開はあまり好きではないのでAR-15が離脱、からなんだか嫌な予感がして其処からロクに読まずに飛ばしていたので大まかな内容しか頭に入っていない、ただ、現在は他の目的もあり深層心理というか深いところにある彼の記憶を掘り下げ、サルベージできないか作業中である。ストーリーもだが製造レシピなどもそういうのはかなり漁ったので、もしも残っているなら今後が有利になる。後は戦闘方法、と言うかいわゆる隊列を入れ替え、コントロールするアレだ、それもやってみるかと動画を見た記憶がある。ゲームとは違うので参考程度にしかならないかもしれないが、編成等は勉強になるはず、大(小)竹槍なんか此処でならできそうだ!!ゲーム上で?聞くなよ。

 

「あ、ラン君放って置いてごめんなさい!つい話し込んじゃって!」

 

そんな事を考えつつ、ぼーっとしているとアタフタとM4が此方に寄ってきた。それに対し彼は気にしてないと首を振る。

 

「いえ、久しぶりに揃ったんでしょう?話しているのを見てるだけでも、その、嫌いじゃなかったですから。多分…家族って、こういう感じなのかな、って…なんだか変なこと言ってますね、僕(実際、前世の家族とか一切合切覚えてないですし。その割には娯楽関係の記憶はなぁ…なんでこんな中途半端な?)え?」

 

考えてみれば自分という存在が如何に異常か、何でこうなったのかと今更ながらに思っていたが行き成り抱きしめられる。M4とSOPMODのダブルでだ、その横からM16とAR-15が頭を撫でてくるし、ROは彼の手をギュッと握ってくるし…アレ?思った以上に深刻に受け止められちゃった?適当にこんなシーンにはこんな台詞やろ、ってペラ回しただけだったんだが…と彼は顔には出さないがかなり焦る。

 

「ん、と…有難う、ございます?心配してもらって…大丈夫ですよ、『寂しい』とか、よく分かりませんから(って俺のバカ!!んなこと言ったら!!)」

 

慌ててしまい、口から吐いて出た言葉は正直、余計なものだった。そらお前、感情ないから寂しいなんて気にしない、なんて言われて何も思わないとでも?彼を抱きしめる力は強くなるし、年長者(?)二人は心配そうに見ている、片手で握っていた手も両手で、になってるし。もう此れ以上何も言うまい、そう決断する、これ以上は墓穴を掘るだけだ。暫くしてM4がぼそっと漏らす。

 

「私達では、『家族』になれませんか?人形の私達では…駄目、かな?」

 

「駄目、じゃないです…人間とか人形とか、余り考える必要とない気がして。それに、人が僕に向ける視線…父さんやヘリアンさん、今日会ったペルシカさんなんかは何とも無いですけど、よく分からないですが、他の人からの視線を受けると、嫌な気分ってのはこういうことかなって…説明、難しいですね」

 

正直、さっさとプレイヤー開始地点へ、09区へ突入したいのだ。先の誘拐未遂と言い、対応はできるが正直、煩わしさしか感じない、戦場に近いほうが心休まるとか、何のギャグだろうか?

 

「だからみんなと一緒にいられる、ウン、楽しいんですよね、こういうのが。昨日のお風呂でもUMP9さんからも「家族だ」って言われて嬉しかったんだと思います。人形なんて構いません、皆といられたら…きっと、僕にとってそちらが幸せ?何だと思います」

 

まだ疑問形ですけど、と続ければ皆は嬉しそうに笑う、まぁ裏事情を知ってるM16さんだけちょっと渋い顔だが意見は挟まない、長女は空気を読める。

 

「話は尽きませんし、正直、彼とも話し足りませんがそろそろ時間です。演習も終了しましたし今日はもう、帰られるのですよね?」

 

若干、寂しそうなRO、本当はそのまま彼に、AR小隊について行きたいがまだ調整は終わっていない。無理に行くのは我儘というものだろう、だが近い内には合流できるはず、そう彼女は信じて彼の手をそっと離した。それを受け、彼を中心に部屋を出、ペルシカの部屋へと向かう。

 

「そう言えば明日、ラン君に就く戦術人形と顔合わせがあるみたいですね、どんな娘が来るんでしょうか?」

 

「誰かさんみたいに灰汁が強くない娘が来てくれれば良いわね…」

 

「ちょっとAR-15、何で私の方見るのさ…」

 

「別に?気のせいじゃないかしら」

 

「勝利厨のくせに…(ボソッ)」

 

「SOPMOD?」

 

「べぇ~つぅ~にぃ~?」

 

「ほら、その辺にしておけ。迷惑だぞ」

 

「「ふんっ」」

 

「実際、どの程度の戦力を渡されるのですか?行き先は激戦区と聞きました、少なくとも2小隊分は必要と思いますが」

 

「そうだな、それを編成できるくらいは回せるだろうとヘリアンが言っていたよ。後は私達AR小隊と…404がいるからな、何とでも出来るさ」

 

「そう、ですね…(そんな上手くいくかって~の)」

 

和気藹々と雑談する中、彼は心の中で冷めた笑いを浮かべていた。確信を持って言える、女尊男卑に凝り固まった上層部は必ず妨害してくると。誘拐未遂など軽いジャブにすらなっていない、とりあえず借金漬けにしていた奴を捨て駒にしただけ、彼の警備体制を見る意味合いくらいしか無かっただろう。此処からだ、と彼は気を引き締めた。

 

人は愚かではないが賢くもない。

 

例え滅亡の危機にあろうと、首を絞められ目の前に剣が迫ろうとも。城下に火を放たれ後は腹を切るか首を括るかこめかみを撃ち抜くか、そうなるその寸前まで一致団結なぞ望むべくもない、強大な敵へ人類一つで立ち向かう?ハリウッドでやれ。

 

(ほんま、信長さんは正しかったんやなって、回さない方のノッブね。あ~そういや黒王様は結局誰だったんだか?大工の息子さんはミスリードっぽいよな、タンクデサント知ってたらしいから結構近代かぁ、あ~こうなると俺も意外と未練たらったらよな?)

 

どうしようもない、と口の中で自身を嘲笑う。だがそう、どうしようもないのだ、だったら今此処で自分を守り、信じてくれている彼女等のために力を使わずなんとする?

 

(邪魔するってのなら良いさ、それを踏み潰し、粉砕し、進んでいくだけだ。ああ)

 

彼の瞳、深い蒼が一層深くなる。

 

(彼女等が笑っていられるなら…()()()()()()()()()




ROを出したいがためにぶっ込んだ話な気がする、原作的には可動してたかすら怪しいけど気にしない。

演習内容についてはツッコミ勘弁してください、そういう事もするだろうという事で。

体を人工物に置き換えた人間をどう定義するか、攻殻機動隊等でも扱ってましたね。「チタン製の頭蓋骨の中に入っているのが脳だと、誰が保証する」とかだったかな、技術が進めばそういう問題も。

やっぱ、イチャコラセクハラ勘違いさせてるほうが筆は進むな~、早いところそれが出来る体制まで持っていきたいですね。

人形主観によるお話はあった方が良い?無くても良い?

  • あった方が良い
  • 無くて良い
  • 本文途中で挟む程度で

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