貞操観念逆転で男女比率1:9とかどんな罰ゲームですかね 作:annwfn666
一応E3-4まで漕ぎ着けましたが未だ一回も削ってません、その分、こっちが書けるというのがまた
後、感想欄で会話文での説明~についての言及がありましたがあの程度なら個人の好みの域かと思います、もっと長いの知ってますし。そういう事で今後あったとしても、ご容赦ください。もう出してしまったので、そうないとは思います
病院内の捜索をしないのは、したいけど出来ないからです。
「すでに夕方、時間がない」「彼を守りながら回るのも難しい」「AR小隊も其処まで電子戦には強くない(だった筈)のでロック解除が一寸」「無理せずとも後続が来れば任せられる」
と言った理由から
-同日夜半、グリフィン本部-
その日、グリフィンはかつて無い狂乱に包まれた。夕方辺りに任務に出ているAR小隊から入った緊急連絡。
『任務中、微弱な通信電波を感知。発信元を特定、大戦時には存在していた研究施設と判明。其処でコールドスリープ状態だったと思われる人間を一名保護、未成年13歳前後で性別男性。緊急性はないものの、回収部隊を要請する
尚、研究施設内部にてナノマシンを使用した人体強化プランを研究していたと思われる。此方では侵入は不可能、そちらからの人員を派遣しての調査を提案する』
偶々、通信室に用のあったヘリアンもまた報告の表示された画面を二度見した挙げ句、手に持っていた紙コップのコーヒーにアルコールか、はたまた薬物が混入していたのかとタップリ一分は悩むほどに混乱した。更にその報告をヘリアンから受けたクルーガーもまた、両目を見開いたまま10秒は身動き一つしなかった、ヘリアンが一瞬、通信回線がラグったかと疑ったくらいに。それでも再起動にかかる時間が少なかったのは経験の差だろうか。
だがその後の行動は迅速だった、本部からAR小隊のいる区域へは遠すぎるため付近の支部へ支援を要請、其処からヘリを飛ばし明日までに迎えをやる態勢を整えた。なんと言っても男の子だ、確かに緊急性はないかもしれないが子供が傷一つでも負ってしまった場合、男性保護団体や人権屋共になんと難癖をつけられるか分かったものでないからだ。人の口に戸は立てられない、何処で漏れてもおかしくないのだから。故に悠長にしている余裕など無い、だが幸運なことにその支部に偶然、要人保護といった仕事にも明るい部隊が作戦終了後の報告、補給のためにいたのだ。今、画面越しにヘリアンと会話している相手がそう。
「説明は以上だ、最優先は子供の保護。質問はあるか?
『無いわ、ついでにAR小隊も拾ってくれば良いのね』
通信越しにUMP45の背後から「チッ」と舌打ちが聞こえて、ヘリアンは少し眉を顰めたが反応はそれだけに留めておいた。どうせ416だろう、AR小隊、特にM16との相性は最悪、どちらかと言うと416が突っかかっていっている印象だが。
「ついでというわけでもないが…よろしく頼むぞ。言うまでもないが子供に怪我がないようにな、かすり傷一つで何を言われるか分かったものではない」
『分かっているわ、どんな子でもきちんと届けるわよ、仕事ですからね』
珍しく、本当に仕事の場で感情を出すことがないUMP45が珍しくヘリアンから目をそっと逸らし、小さくため息をつく。ヘリアンも何か言おうとしたが、掛ける言葉がないことに気づき、口をつぐむ。404小隊、表に出せない任務を受ける、言うなれば汚れ仕事専門の部隊。AR小隊と真逆のそれだが、犯罪組織等に誘拐された子供の救助も行ったと聞く。先にも言ったがこの時代の男の子は貴重だ、そういった犯罪に巻き込まれることも残念ながら少なくない、薄汚い欲望のはけ口を求める人間なぞ時代が変わろうと、滅びかけようとも消えることはないのだから。
その男の子だが、この世界においてその性格はほぼ二極化される。産まれてからは施設にまとめて隔離され、蝶よ花よと育てられる、その後も虐待や犯罪の類に関わることなく育った子供はほぼ確実に『自分は特別』だと思うようになる、思ってしまう。もしくは何らかの犯罪の被害者となり、女性に対し忌避感を覚えるかの二つ。例外はいるだろうが大体がこの二つだ。404小隊も任務中に子供と接触する機会を持ち、不快な思いをしたのだろう、それも相当な。
「…信頼しているぞ。ヘリの用意ができ次第、飛んでくれ。以上だ」
『了解、信頼には応えるわよ?えぇ…』
通信を終え、ため息を一つ。色々と思うところはあろうが彼女らもプロなのだ、それを信じヘリアンは踵を返し、通信室を後にした。
-S■■地区、グリフィン支部内、予備宿舎 -
「…言いたいことも分かるけど、仕事よ?私達はプロ、でしょう?」
通信を終え、振り返ることなく、誰ともなくつぶやくUMP45。それに返ってくる返事は明らかに怒気に溢れていた。
「AR小隊ってだけでも散々なのに…子供、しかも男?最高の仕事になりそうね45」
416の棘がある台詞にUMP45は肩を竦めるだけで応えた。実際、もう仕事は受けたのだ、愚痴ったところで時間の無駄、416は大きなため息を付き装備を整える傍ら、此処に到着してからずっと惰眠を貪っているG11を起こす、最初は寝袋ごと揺すぶっていたが「あとごふん…」「なんだよぅ…きょうはもうおしごとおわりって…」一向に起きる意志を見せない相手に遂に416の堪忍袋の緒が切れ、実力行使に出る。
「いい加減!起きろ!!ネボスケ!!」
一言ごとに蹴りを入れる、任務内容のせいか何時もより威力が10%増しな気がする(当社比)。
「ギャン!!痛いよ酷いよ416、もっと優しく起こしてよぉ…」
「そう起こして欲しかったら最初の内に起きなさい!アンタと来たらいつもいつも!!たまには自分で起きたらどうなの!!」
「そんなの無理に決まってるじゃん…何言ってるのさ416」
「あ゛あ゛?」
「ヒィッ!?なんか女の子がしちゃいけない顔をしてるよ416!?分かった、起きる、準備するから止めてよおおぉぉ…」
任務の前の寸劇を横目にUMP9は普段は明るい顔を少し曇らせ、姉に話しかけた。
「45姉、大丈夫?」
「何がかしら?9?」
「分かってるでしょ?その…以前の任務では…」
「前は前、今は今よ。仕事と割り切れば大した事じゃないわ、化物呼ばわりも性玩具呼ばわりも、ね…それにAR小隊の報告には性格に難あり、なんて無かったわ、意外とマトモな子供かもよ?心配のしすぎよ9、私は大丈夫」
話はそれで終わり、という風で妹に軽く微笑むとUMP45もまた準備を始める。その後姿にUMP9は小さく呟いた。
「全然、大丈夫そうに見えないよ…お姉ちゃん…」
・・・
・・
・
「全員準備はできた?行くわよ」
「はいはい、大丈夫だよ~」
「…問題ないわ」
「うぅ、眠いよぉ…」
三者三様の返事に頷き、既にアイドリング状態にあるヘリへと近づく404小隊。乗り込めば即座にヘリは発進し、一路、AR小隊がいる付近の合流地点付近へと急ぐ。本当なら今いるであろう病院まで行ければ良いのだがヘリの航続距離的に無理、よって付近の前線拠点に一度着陸、ヘリはそこに待機で404小隊が徒歩で迎えに行くことになっている。移動の間、無言というのもアレなのでUMP9が色々と話題を振り、それにHK416がそれなりに返事をする、と言った感じでそれなりに話は弾むのだが…
「いつもの事とは言え、あんま居心地よくなかったねぇあの支部。一応、指揮官に挨拶に行ったけど、さっさと出ていって欲しい感じ、満々だったし」
「予備宿舎を使わせてくれただけマシよ、前なんか敷地内のガラクタ置き場みたいな所だった時もあったわ。ま、別に良いけどね…」
「アタシは寝れさえすれば何処でも良いよ…」
最終的には愚痴になってしまう。部隊を預かる身としてはあまりコンディション上良くない訳だが、自身らの役割を考えればその指揮官の反応も仕方なし、そう結論づけざるを得ない現状に、UMP45も顔には出さないが思うところはあるのだ。そりゃあ、色々とダーティーな噂の絶えない部隊だ、長居はさせたくないのは分かるがもう少し、と考えるくらいには。
(私達みたいなのでも受け入れてくれる、そんな場所…ううん、指揮官がいないかしらね…)
三人に気づかれないよう、ため息を漏らす。だが彼女も平気な顔をしていながらも多少なりとも傷ついていたのだろう、妹がチラチラと心配そうに見ていることには気づいてなかったのだから。
正直、低体温症とかするとですね、デレるUMP45とか想像できないレベル。M16にあそこまで警戒されるとか、何やったんですかねぇ…
その分、頑張って妄想するわけですが。
人形主観によるお話はあった方が良い?無くても良い?
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あった方が良い
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無くて良い
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