リライターと乳部・タイラー   作:シバヤ

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10話

 

昼休み

暁が今現在、下級生のクラスに行って菅英人について調査中だ

その情報を元に俺が忠告の台本を作るんだが……

今回のはどんなのを作ってやろうか!ケッケッケッ

 

「空、どうしたの?なんか悪そうな顔してるけど」

「そうか?俺は通常運転だから気にしないでくれ!」

「そう?ならいいんだけど」

 

いかんいかん、イタズラ心が顔に出てたようだな

これも仕事仕事、遊びじゃないんだから

っと、ちょうど暁が戻ってきたから後で情報もらわんと

 

「恭平、良いところに。水着ってどこで売ってると思う?時期が時期だから、もう売ってないか?」

「なんでこんな時期に水着なんだ?えっ?変な趣味に目覚めちゃった?」

「ちげーよ!」

「水着?ああ、そっか。来週の体育って水着がいるんだっけ?」

「ふぁっ!?なにそれ初耳なんだけど!というか俺も持ってねぇ!恭平お前が頼りだ!」

「えっと、どうかな?9月だし……今ならギリギリ最終セールをやってる可能性も」

「じゃあ、ショッピングモールをうろつけば、なんとかなるか」

「多分?もしかしたら終わってるかもしれないけど……最悪、スポーツ用品店に行けばあるんじゃない?」

「そうだな。ありがとう、参考になった」

「よし、間にあわせるため買いに行くぞ」

 

そういや室内プールのことをすっかり忘れてたぜ

夏休み明けで時期的に水着なんて用意してなかったからな

 

「ちょっと待ってよ、暁、空。この街にはまだ慣れてないよね?2人さえよければ、僕が案内するよ。その歳で迷子になるのも嫌でしょ?」

「確かに、迷子になった兄を迎えに行くなんて嫌だな」

「俺を迷子にする前提にするな。ありがたいが、いいのか?」

「構わないさ。初日の約束を果たすのに、丁度いいタイミングが来たってことなんだから」

「なら言葉に甘えさせてもらいたい」

「もちろん!ついでに、おすすめの美味しいお店も紹介するよ」

「恭平のおすすめなら期待できそうだな。よろしく頼むぜ!」

「お任せあれ!」

 

俺も暁も持ってないけど七海はどうかな

もしもの時のために誘ってあげるか

ここは新しい水着を買って優しくてカッコいいお兄ちゃんってところをアピールするかね!

 

「3人ともどうしたんだ?なんだか楽しそうじゃないか」

「恭平に街を案内してもらうことになったんだ」

「そうか。行くのはいいが、外出届はちゃんと提出するようにな」

「ああ、あれね。もちろん」

「わかってるさ、それぐらい」

「……」

「な、なに……?」

「周防はそう言いながら『コンビニに行くだけだから』とたまに出さないこともあると聞いてるぞ」

「うっ……すぐに戻ってくるから面倒で」

 

じゃあ俺とコンビニに行った時は教えるために一緒に外出届を出してそれ以降は時々ってことか

寮長である二条院さんの好感度は下げたくないし面倒でもしっかり出さんとな!

 

「2人は、こんなものぐさにならないようにな」

「めんどくさがり屋でも、俺は規則は守るタイプなんで」

「反面教師というやつだな」

「3人ともひどいよっ!」

「あれ?俺も?」

「すまない、冗談だ。それで、何か目的はあるのか?」

「水着を買いに行くんだ。来週の体育で使うと先生に言われて」

「水着か……そうだな、買うなら早くしないとな」

「そうだ。もしかしたら七海も一緒に行くかもしれないが、問題ないか?」

 

何?同じ事を考えてただとぅ?

暁も何かしてカッコいいお兄ちゃんポイント貯めようとしてるんだな!

しかしこいつはシスコンの鑑。勝てるかどうか……

 

「僕は構わないけど。セールが終わってた時は、流石に案内できないよ?女の子の水着がどこに売ってるかは知らないからね」

「……本当に知らないのか?実は詳しかったりしないか?」

「サートールー……」

「な……なんだ?」

「いくら僕が女顔だからって、女装の趣味はないからね!それに、実は女だったりもしないよ!」

「プッ……ククッ……フフッ」

「よく俺の考えてることがわかったな」

「その手の事は、さんざん言われてきたからね!そういう目で見るのは止めてくれ!あと空も笑ってない!」

「悪かった。すまん」

「ゴメンゴメンって」

「まったく……失礼しちゃうよっ」

 

なんて言い方で頬を膨らませるのがそういう風に見られるんだってなぜ気がつかないんだ?

もう狙ってやってるっしょ

 

「それより水着だよ、水着」

「さっき恭平も、スポーツ用品店って言ってたじゃないか。女子の水着も売っているだろ」

「俺たち男子はいいけど七海が選ぶような水着があると思うか!?少し考えろバーカ!」

「なんでお前が熱くなってんだよ。あとバカ言うな」

「ま、まあ空の言う通りだよ。女の子はやっぱり可愛い水着の方がいいと思うよ。素っ気なさ過ぎると周りから浮くだろうしね」

「七海でもそういうの気にするか?」

「気にするに決まってるだろ!お前何年一緒に暮らしてた!」

「七海君のことになると熱くなるな……」

「そりゃ大切な家族だからね」

 

可愛い妹のことを考えるのは兄として当然だろう

暁?こいつは知らん!

 

「で、七海のは自分で選ばせるとして、二条院さん、こういう時期外れに水着買う時って女子はどこ行ったりする?」

「すまない。ワタシはオシャレや流行物などには疎くてな。どこに行けばいいのかはワタシにも……力になれず、本当に申し訳ない」

「そんなに謝らなくていいさ」

「そういうことはワタシよりも……そうだな……三司さんの方が詳しいんじゃないか?三司さん、ちょっといいか?」

「はい、なんですか?」

「暁君と空君が水着を買いに行くそうなんだが、もし彼らの妹が水着を買うとなった場合、どこに行けば可愛い水着があるだろうか?」

「水着なら……ショッピングモールで売っていると思いますよ?確か今週末まで、最終セールをやっていたはずです」

「そうか!では安心だな、よかった」

「じゃあ、ショッピングモールに水着を買いに行くのは決まりってことでいい?」

「そうだな」

「よろしく頼む」

 

今週末ってことはほんとギリギリだったってことだな

さすが俺!日頃の行いが良いから運がいいんだな!

 

「……いい機会だ、ワタシも一緒に行ってもいいだろうか?」

「俺は構わないぜ」

「それは構わないが……予定は大丈夫か?行くのは今週末だが」

「ああ。特に予定はない。せいぜいテレビ……というか、DVDを見ようかと思ってたぐらいだ。いつでも見られる物だから、気にしないでくれ」

「へー、何のDVDを?」

「あっ、いやっ、それは……」

「……?訊くのはまずかったか?」

「まずいわけではないんだが……少々、恥ずかしくてな……」

「恥ずかしい、DVD……?」

 

恥ずかしい……はっ!まさか魔法少女的なものか!?

あの日曜朝にやってる小さい女の子向けの変身しちゃうやつとか!

 

「「…………」」

 

というかなんで暁も黙ってんの

喋り出すタイミング失っちゃったじゃんか

 

「さっきから黙り込んでますけど……2人が考えてるようなDVDじゃないことだけは確かですよ」

「決めつけはよくないと思う」

「そーですよー」

「なら何を考えていたんですか?」

「いやまあ、AV?と考えはしたんだが」

「小さい子たちが見るような魔法少女モノを」

「暁君のはやっぱり変なことじゃないですか」

「暁のエロ助」

「そもそも二条院さんはAVなんて、名前すら知らなそうだよね」

「俺も、即座に自分の考えを否定──」

「………………」

『…………』

「え、エーヴイとは……なんだろう……な?」

 

あれ?この反応……

 

「知ってるんですね」「知ってるんだ」「知ってるのか」「知ってるんだな」

「ししし知らないっ、全く知らないっ。ワタシはそんないやらしい子じゃない……ぅぁぅぁ……じゃないっ!」

「それが、いやらしい物であることは知ってるんですね」

「はぅあっ!?」

「ガバガバだな」

「ガバガバとか言ぅなぁ!」

 

意外だったな

まさか二条院さんってムッツリだったなんて

 

「ワタシが見ようと思ってたのは時代劇だ!勘違いをするなぁ!」

「恥ずかしい時代劇?」

「普通のっ、時代劇っ」

「なんだっけ?荒くれ大将軍とかが好きなんだっけ?」

「ああ。鬼金犯科帳も好きだぞ。DVDも全巻持っているし、今週は鬼金を見るつもりだったんだ」

 

時代劇はワカランチーノだからダメだな

ちなみになぜ恥ずかしいかと言うと好きな番組が時代劇だから年寄りみたいみたいな理由

好きならなんでもいいと思うけどなあ

俺なんてライダーとかガ〇ダムとか好きだぞ?

どっちも男の子が好きな要素で溢れててロマンがあるし

あとドリルで合体するやつも良かったな

 

「まあ、それはともかく。予定はそれぐらいだから、もし3人が迷惑でないなら一緒に行きたい」

「迷惑だなんて思ったりしないよ」

「俺もだ」

「むしろ付き合いがまだ短いんだから友好を深めたいね」

「でもなんで、男3人の買い物に二条院さんが?」

「ワタシも水着を買おうかと思ってな。授業で夏以外にも水着が必要になることもある。セールをしているという事だし、新調しようかと思ってな」

「それなら、一緒に行こう」

「ありがとう。よろしく頼む」

 

華が増えて内心喜ぶ空さんであった

だって男だけじゃむさ苦しいしね

七海はもう別枠よ

 

「そうだ、三司さんも一緒に行かないか?」

「私も、ですか?」

「もし何も要件が無ければだが」

「休みの日も、いつも取材で忙しそうだしね。ちなみに明日も何か入ってるの?」

「いえ、しばらくそういうった仕事の予定はなく、時間はあるんですが……」

「だったらどうだ?実は……ワタシはオシャレには疎いんだ。だが、たまには……可愛いものを身に着けたいと、思うこともあって……だから助言をして欲しいんだが」

「へー……意外だな」

「たたったまにだぞ!?そういうことを考えるのは、あくまでたまにだからな!勘違いするな!」

 

二条院さんが可愛いものを着たりするのか……

うん。かなりアリだと思う

というか元が可愛いんだからな

 

「それで……どうだろうか?助言を貰えるだろうか、三司さん」

「私も流行に敏感というワケではありませんから、あまり自信がありませんが」

「それでもワタシが1人で選ぶよりは……だから是非頼む!」

「……わかりました。二条院さんがそこまで言うなら」

「ありがとう!」

「なんだか悪いな。俺たちのせいで、大事になってるみたいで」

「いや、むしろワタシの方こそ。便乗してすまないな」

「でも二条院さんは、ちゃんと水着を持ってましたよね?」

「夏休み前には、授業に参加してたはずだよ?」

「それはそうなんだが……その……だな……前々から買い替えようと思ってはいたんだが機会がなくてな。しかし、このままだと……」

 

ほう……そういうことか

おっぱいを愛する1人の人間故に、何故水着を買い換えようとしてるか、その謎は全て解けた!

ちなみに俺は一紳士でもあるため、口には出さなかったが恭平はズバリと言いやがった

いくら女の子顔だからって言っちゃあ悪いこともあるんだぞ

 

「……水着がキツい、もしかして、ムネか……ムネなのか……ちっ」

 

今深い闇を見てしまった気がしたが……俺は何も見てない

 

「そっ、そういえば……私も成長して、ちょっと水着がキツくなってきているので、一緒に買い替えようかなぁ」

「そうなのか?よし、では一緒に買い替えよう!」

「……」

 

成長ねぇ。その発言に意識しちまって思わず三司さんの方を見ちまった

 

「……なんですか、空君?」

「ナンデモナイデスヨ?」

 

目を逸らしたが遅かった!

笑顔を浮かべたままこっちに詰め寄ってくる……ってそんな可愛い子が近づいてきたら後ろに逃げるって

でもどんどん距離を詰めてきて……うわわ、近い近い!

 

「本当だから、嘘じゃないから」

「へっ?」

「そっそもそも確かにおっぱいは思春期に膨らみやすいのかもしれないけど思春期を過ぎたら成長しないということではなく、女性ホルモンの増加で大人のおっぱいも成長するしマッサージや筋力トレーニングを行うことでさらに膨らみやすくなって豊胸ドン!さらに倍!」

「最後どういう意味よ?」

「だから私だって成長してるんだからねっ!成長したらキツくなるのも仕方ないのよって、太ったわけじゃないから、私もおっぱいが成長……して……本当に本当だからっ、そんな目で私を見ないでよ!ちゃんと成長してるんだからぁ!」

「そんな目で見てないからな!?ていうか落ち着け?なっ!後ろのみんなも不思議がってるから!」

「2人とも、どうかしたの?」

「いいえ、何でもありませんよ」

 

おおう、切り替えが早い

何という早業だ

 

「……やっぱり胸のことか?」

「そういうこった。あまり話さないようにしよう」

 

暁は当然意味を知ってたが、お互い口に出さないように気をつけなければ

 

「七海さんが一緒に水着を買いに行くかわかりませんが、少なくともここにいる人たちで水着を買いに行くということで」

「七海は俺が確認して、後でみんなに連絡するよ」

「うん!わかった!」

「よろしく頼む」

「ずいぶん賑やかなパーティだな。楽しそうで何よりだぜ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「というわけで、お兄ちゃんたちは水着を買いに行くわけだが」

「七海はどうする?水着は?」

「持ってきてない……というか、持ってた水着は数年前の物だから。絶対に合わないと思う」

「だったら、買いに行かないとマズイね。七海ちゃんって顔に似合わず結構いいモノ持ってるもんねぇー。そりゃあ収まるわけないよねぇー」

「ちょっ、ちょっと千咲ちゃんっ!こんなところで何を──ッ!?」

 

確かに七海は立派なモノを持っている

というか七海という存在自体が言葉で表せないものだとお兄ちゃんは思う

 

「そんなに恥ずかしがらなくても。誇るべきモノだよ、それは。うんうん」

「なぅっ!?まるで見てきたかのような言い方は止めて欲しい……」

「ちゃんと見たよ。一緒にお風呂に入ったじゃない。そもそも服の上からでもわかるしさ。むしろ並んでお風呂に入るとき、私の方が恥ずかしい……同じ歳なのに……聞いて下さいよ、お兄さん方。七海ちゃん、浮くんです。ぷかぁ〜って浮くんですよ」

「浮く……だと……!?」

「だからぁ、そういうこと言わないでってばぁ!空君も食いつかないでぇ!」

「落ち着けって。大きな反応すると、余計に注目を浴びるぞ」

「ぅっ、〜〜〜っっ」

 

そっかぁ……浮くんだぁ……

そんなにおっきいだなんて思わなかったよ

 

「とにかく、一緒に行くってことでいいんだな?」

「うん、迷惑じゃないなら。わたしはいつでもいいから、よろしくお願いします」

「わかった」

「ああ、せっかくだし千咲ちゃんも一緒に来ないか?」

「え?いいんですか?」

「千咲ちゃんさえよければだけど」

 

七海以外はみんな俺たちの友達ってことになっちゃうしな

いくらみんな顔見知りとはいえ、同い歳の友達もいた方が七海的にもいいだろうし

 

「是非お伴したいです!それで、七海ちゃんの水着を選びたいな!」

「え?わたし?自分のじゃなくて?」

「ダメかな?」

「選ぶのはいいけど……あんまり派手なのとか、露出が多いのは困るよ」

「わかってるってば。派手だったり、露骨に露出が多すぎると、下品に見えるもんね。そこら辺は考慮する。それに最終的な決定権は、七海ちゃんが持ってるんだから。無理強いなんてしないよ」

「それなら……いいかな」

「やった!」

 

これでパーティは揃ったぜ。なかなか愉快なメンツになったな

こっからの学院生活もこのメンバーを中心に仲良くなって行く気がする

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、任務の時間だ

と言っても今回俺はサポートで、行動するのは暁だ

情報を頼りに適切な台本を仕上げ、暁にはその通りに行動してもらうだけ

 

『こちらレヴィ6。準備完了。いつでも始められるぞ』

「りょーかい。録音はバッチリ。それじゃミッションスタートだ」

 

録音は念のためってやつ

何か問題が起きれば証拠としても役立つし、脅しでも使える

あとは暁がやってれるだけで俺はお終いっと

 

『ぁっ……ぁぁ……はふぅ……』

「ん?おいっ、何が起きた」

『いや、忠告しただけで気絶したんだが』

「マジ?やりすぎたかなぁ?」

『でももし同じようなことを繰り返したら、今度こそ命が危ないかもしれない。だからこれぐらいの方がいいかもしれない』

「そうだな。それじゃ最後撤収する前に証拠品よろしく」

 

さて、あとは暁がこっちに戻ってくるのを見届けて無事任務完了

……なんだこれは

外に何か張り巡らされて……マズイ!

 

「レヴィ6!外に出るのは待て!」

『もう外に出てしまっ……なんだ……?ただの水?』

「今すぐそこから離れろ!」

 

周囲には糸のような物、地面には水溜りがいくつか

目を書き換えて特別性だからわかるがこれはアストラル能力で作られたものだ

つまり触れれば使用者に見つかってしまう厄介なタイプ

 

『懲りずにまた三司さんを襲いに来たか』

『なっ!?』

『だがそうはさせん。ワタシの大事なクラスメイトには、指一本触れさせないぞ!そこに直れ、曲者め!成敗ッ』

「この声って二条院さんだろ!?どうしてここに!いやっ、まずは逃げるんだ!」

『わかった!』

 

チッ、ここに来てイレギュラーかよ!

ここは目が効きつつ姿が小さい昆虫系を暁まで向かわせるか!

 

「ビートル、暁のところまで行くんだ!」

 

昆虫系は血の使用量が少しででき、機動性に優れてる

鳥型も機動性に優れてるが、大きさ的に糸に触れてしまう可能性も有る

昆虫系は小さいからセンサーに触れることなく、すぐに追いつくだろう

 

「暁、今ビートルを向かわせた。まずどっかに身を隠すんだ」

『ああ。だがステルスを使ってるのになぜかこちらの行動がわかってるかのようなんだが』

「恐らく二条院さんのアストラル能力だ。水を使ってるな?」

『そうだ。水の弾で攻撃された』

「やっぱりな。その周囲に目で見えない水の糸が張られている。それに触れてるから行動が知られてるんだ」

『そういうことか……』

「だからまず身を隠し、動くんじゃないぞ。そっから俺も何か打開策を考える」

 

何かいい打開策はないのか?

暁が見つからず、かつセンサーに触れないで移動する方法……

クソっ!何も見つからねぇ!

 

『よく聞け、曲者。ここは完全に包囲している。逃げ場はないぞ、大人しく出てこい。素直に出てくればよし。出てこないなら、多少の怪我は覚悟してもらおう』

 

書き換えて超天才的な頭脳にし、瞬間思考能力を手にすれば

いや、それじゃもう間に合わない。今から俺が動いてセンサーに触れれば!

 

『出てくるつもりはないか……そうか、残念だな』

「待ってろ!今から俺がそっちに!」

『そこっ!』

『やったか!?』

『にゃぁぁっ!?』

 

何だ今の鳴き声!?

暁の肩に乗ってるビートルに視線を渡すと、猫が一匹いた

もしかして……助かったのか?

今回のはあの猫に反応したってことになって警備員と二条院さんはそこから立ち去った

 

『ぷぁ!はぁー……はぁー……本当にヤバかった』

「暁、無事か?」

『なんとかな。最後二条院さんが放った弾なんて俺の隣、ほんの数十センチ横に着弾したからな』

「そっか……俺も焦ったぁ……ゴメンな、何も打開策浮かばなくて」

『いや、空がいち早く危険を知らせてくれたからな。助かったよ』

「そう言ってもらえるとこっちも助かる。それで水の糸なんだが普通じゃ見れない。脳の情報処理能力を上げて見れるくらいだ」

『ああ。今こちらでも視認できた』

「能力使いながらだから戻るのも大変だけど我慢してくれ。人が近づいて来たらそのビートルが知らせてくれるから、お前はその糸とカメラにだけ意識を傾けてくれ」

『了解。これより帰還する』

 

三司さんが言ってた機材の設置まで時間がかかるから、マンパワーでなんとかするって言ってたけどアストラル使いの能力のことだったのか

こりゃまた面倒な

とりあえず、七海に報告しとくか

スマホで七海の連絡先を出し、コールする

 

『もしもし、空君?』

「七海、今暁の部屋にいるよな?」

『うん。いるよ』

「それなら良かった。暁は今から帰還するんだけど、ちょいとな。戻って来たら怪我がないか見てあげて欲しいんだ」

『まさか……暁君何かミスしたの!?』

「いや、忠告に関しては問題ないんだけど面倒なことが起きてね」

『面倒なことって?』

「警備にアストラル能力が使われたんだ。それで俺も暁も良きせぬ事態が起きちゃってな。なんとか無事にやり過ごしたけど戻るのもちょっと一苦労で」

『そういうことならわかったよ。知らせてくれてありがと、お兄ちゃん』

「俺からの連絡はこれだけ。後は暁が戻ってくるまで待っててあげて」

『うん』

 

あの能力をなんとかしないと、この後も面倒なことになるな

斬ったり触れたりしたら知られるだろうし、そうなると触らずに進むってことしか方法がないのか……

面倒すぎて嫌になるぜ

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