リライターと乳部・タイラー   作:シバヤ

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2話

「アストラル使いが住み着いてるって情報があったが……まだ子供じゃないか!」

 

ひとりの男が言う

子どもはどう見ても歳が1桁あたりの子供だ

 

「……だれ」

「俺は君に話があって来たんだ」

 

その男はそう言うが、周りの男達の手には拳銃が握られている

いくら子どもが幼いとはいえ、銃というものは知ってた

それに反応すべく、手からオーロラの鉤爪のようなものを出した

 

「それが君の能力か……銃を下ろせ。警戒させてしまっては話ができない」

「…………」

「悪かったな、護身用のために持ってたんだ。でも俺は君に危害を加える気は無い。話をしに来たんだ」

「……はなし……?」

 

男からは敵意がない

だが信用出来ない、いつもそうだった

 

「俺たちは、君を迎えにきたんだ。アストラル能力者である君を」

「ぼくは……アストラル使いじゃない……」

「けれどその腕のものはアストラル能力だ。大丈夫、俺たちは君の味方だ」

「こんな力、願わなければ……書き換えなければこんなことにはならなかったんだ!」

「書き換える?一体どういうことだ?」

「話したって誰だって信じてくれない!あんただって同じだ!」

「俺は信じてやる、絶対にだ。だから話してくれないか?」

 

大人は皆同じ、自分に都合がいいようにしか解釈してくれない

アストラルなんて馬鹿げてる力を嫌ってる人が多いのにさらに馬鹿げた力は誰も信じない

そう、みんな同じなんだ

 

「ぼくは、望んだ力を手に入れられる。アストラルだって欲しいと思っただけだったのに……」

「…………」

「それだけで親に捨てられた!どんなに話しても信じてくれなかった……あんただって──」

「信じる」

「……え?」

「普通ならそんな力があるなんてにわかには信じられん。でも君は苦しんで助けを求めてる。ならそれだけで十分信じれる」

 

この人は……こんな子どもの、まるで嘘のような話を信じるのか……?

でもその人は本気で信じてる、そう感じ取れた

 

「俺と来てくれるか?」

 

手を差し伸べられた

大きく、底から引っ張ってくれるような手を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん……あぁ……夢か」

 

父さんに拾われるなんていつの夢だよ……

懐かしいんだか辛いんだかよくわからねーな

ん、このいい匂いは……

きっともうご飯が出来てるんだろうな〜

気分好調で居間に向かう

 

「おっはよー!七海!」

「おはよう空君。今日も朝から元気だね」

 

我が最愛の義妹、在原七海に朝の挨拶を言う

家事は全部やってくれて、容姿も非常に可愛らしい

我が家の癒しの存在だ

 

「そりゃ朝から七海の作った美味しいご飯が食べられるんだからな」

「ありがと。わたしは暁君を起こしてくるから先に食べちゃってていいよ?」

「うぁーい。いただきます!」

 

全く、妹に起こしてもらうなんて駄兄だな

まてよ……七海に起こしてもらえるなら目覚めも良さそうだな

まさかあいついつもそれを狙ってか!?

暁……意外に策士か?

あ、これ美味い

 

「おはよう、空」

「グッモーニン、サットール!」

「なんだよそのウザイあいさつ」

「なんとなく?それよりこんな朝早く起きるなんてなんか用事か?」

「暁君は補習があるんだって」

「補習……ぷっ」

 

俺は補習なんて受けてないからな!

勉強が出来るかって?ふっ、そこそこだ!

もちろん身体を動かすことなら問題ないぜ!

 

「さすがに怒るぞ?」

「わりィわりィ。でも このままいけば留年して七海と同じ学年になって俺のことは先輩呼びだな!」

「わたしは同じクラスでも楽しそうだし全然いいよ」

「兄の威厳を保つために留年する訳にはいかないな」

 

弟と妹は補習を受けず、兄だけ補習受けるわ

妹に起こされるわでもう兄の威厳なんてないんじゃないのか?

 

「毎日妹に起こされる兄に威厳も何も……という正直な気持ちは、妹は優しいので密かにしまっておいたげる」

「それ言ってるんじゃ?」

「そういうことは言わなくていいの。それより暁君、早くしないと遅刻しちゃうよ?」

「わかってる」

「それじゃ俺は部屋にいるから。七海、何か用があったら呼んでな」

「うん」

 

朝食を食べ、俺は部屋に戻る

休みなんだし部屋で溜まってた番組見たり漫画読んだりしなきゃいけないからな!

もう夏休み終わりだし消化せんと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は在原空。暁の義弟で七海の義兄だ

義理なのは父さんに拾われたから

俺の本当の両親はアストラル使いを非常に嫌っていて、俺が能力を使えるようになると捨て去った

そこを父さんに拾われて救われたんだ

ちなみに暁とは同い歳だけど俺の方が生まれが遅いから義弟ということになった

 

それと俺は正確なアストラル使いではない

アストラル使いには先天的なタイプと後天的なタイプがいるが俺は元々アストラル能力が使えなかった

けれど俺にはアストラル能力ではなく、別の能力があったんだ

 

それはリライト能力。自分が望む状態に書き換える力だ

名称は書き換えるという意味を持つrewriteから取り、その能力を持つ俺はリライターということになる

アストラルの話を聞き、なってみたいと望んだら能力が発動し、アストラル能力を使えるようになってしまった

自分が望む状態に書き換えると言っても重い代償もある

それは自分の命を削って書き換えてるってことだ

父さんにリライト能力を使ったら身体の急激な脱力の後に力が溢れるって言ったら代償があると考え、命を削ってるんじゃないかってことになった

だから俺は片手で数えるほどしかこの力を使ってない

この能力があることを知ってるのは父さんと暁、七海と家族だけだ

 

ちなみに俺のアストラル能力は体液操作

主に血液を操ることが出来る

傷口ができてもすぐに止血をしたり、顔の輪郭を変えたり、放出して武器を作ったり動物を生み出し使役することが出来る

それに外に放出するとアストラル粒子が関係してるのかオーロラに変わる

ただし血を使ってることにより量が多いほど貧血になるから注意が必要

 

なんでこんな自己紹介をしてるかって?

たまには自分を見つめ直すのも必要なことなのさっ

 

『空君。起きてる?』

「起きてますよ〜」

 

ドア越しから七海の声が聞こえたから返事をし、ドアを開ける

 

「今からお買い物に行くんだけど──」

「俺も行く!40秒で支度する!」

「あ、慌てなくても大丈夫だよ?」

「最愛の妹を待たすことなんて出来ないからな」

「……シスコン発言はキモいよ?」

「ごめんなさい。謝るからその冷たい視線はやめて?」

「それじゃ待ってるから慌てなくてもいいからね?」

 

よし、支度するか。着替えてスマホと財布を取って

そういや40秒で支度しなって酷すぎるよな。ジ〇リは何を考えてあのセリフを作ったんだが

あ、ちなみに1分少々かかりました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

七海と2人でお買い物に

デートって考えていい?考えちゃっていいよね?

なんて思ってるとバレて冷たい視線を喰らうのでやめておきましょう

 

「今日はなにを作るおつもりで?」

「まだ決めてないんだよね。空君は何食べたい?」

「七海のご飯は美味いからなんでもいいんだよな……」

「そういうのが一番困るんですけどー」

「って言われてもな〜……ん、あれは」

 

前方に我が家の長男様がいるじゃありませんか

兄の威厳なんて全くない長男様が

 

「あっ、暁君」

「七海?それと空?どうした、こんなところで?」

「夕飯のお買い物」

「俺は付き添い。別に言えば荷物持ちだな」

「暁君は?ちゃんと補習受けた?」

「起こしてくれた妹の優しさを無駄にせず、弟に馬鹿にされないためにも、ちゃんと受けたよ」

「よろしい。あっ、暁君は今晩何か食べたいものはある?」

「何でもいいよ」

「空君と同じこと言って、困るんですけどー」

 

さすがマイブラザー

血は繋がらずとも、考えることは同じだな!

 

「七海の料理は何でも絶品ってことだ。世界一美味しいぞ」

「そーそー暁の言う通り。七海の料理より美味いものなんて存在しないと思ってる」

「相変わらず適当だなーこの人たち。で、何が食べたいの?」

「じゃあ……チキン南蛮」

「異議なし!」

「甘酢?タルタル?」

「両方頼む」

「異議なし!」

「それしか言ってないじゃないか」

 

ううむ、突っ込まれてしまった

けど今日はチキン南蛮かー、楽しみだなー!

なんて思い、スーパー向かおうとしたら七海が足を止めた

 

「ちょっと待って、着信が──」

「なんだ?」

「え?まさかのこのタイミングで?」

「“お仕事”だって」




2話でタイトルの片方、リライターとは主人公のことです!原作Rewriteやってる人はわかるでしょうが笑
リライト能力の説明これであってるかな…
少し主人公が軽過ぎるかもしれませんがやる時はやるやつなので笑
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