双子島の影人形   作:小匣めもり

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皆さんこんにちは、めもりです。前回、いよいよ犠牲者が出たということで、早く続きが読みたいと思っていて欲しいという期待を胸に、(自分なりの)急ぎ足で8話を完成させて来ました!果たしてどのような展開が待ち受けているんでしょうか……。それでは第8話「最後の夜に」スタートです!


第8話 最後の夜に

僕らがこの現場に到着して、5分くらいが経過しただろうか。僕は未だにこの状況を上手く飲み込めないでいる。

 

 

 

経介(まさか、本当に人が……)

 

 

 

ここは双子島南西の海岸。今回の事件が起きたのは、その海岸に隣接してある少しゴツゴツした崖の上である。

 

 

 

響香「理央……」

 

 

 

響香はここに来てからずっと、膝元の理央に何度も何度も呼び掛け続けた。しかし返事は一向に返ってこない。それでも響香は呼び掛け続けた。静かな波の音と3人のすすり泣く声が、その光景の虚しさを際立たせる。

 

 

僕らは今日、かけがえのないクラスメイトの命を1つ、失ったのである。

 

 

 

泰斗「……なぁ泡瀬、もう……」

 

 

恒也「いいんだ。今はそっとしといてやれ」

 

 

泰斗「でもよ……」

 

 

恒也「お前の言いたいことも分かる。でも残念ながら、オレらがあの子らに掛けられる言葉はねぇよ」

 

 

泰斗「……」

 

 

茜「響香ちゃん……」

 

 

 

泰斗だけでなく、他のみんなも同じ気持ちだった。ただ見ていることしかできない自分たちに、彼らは無力感を覚えた。

 

 

 

有悟「一体誰が……」

 

 

 

それから少し経ってのことだった。

 

 

 

碧「こっちだ!こっち!」

 

 

菜華「生徒が倒れてると言うのは本当か?!」

 

 

蓮「大丈夫なんだろうな!?」

 

 

 

事件現場を見た有悟からの一斉連絡で、島に散らばっていた生徒全員が海岸に駆け付けた。

 

 

 

有悟「む、皆来たか」

 

 

凉太「ハァハァ……お前の連絡見て走って来たけど、倒れてる奴はどこに……って、うおっ!!」

 

 

真琴「うわっ!マジで倒れてんじゃん!これ結構ヤバくね?」

 

 

秋子「理央……」

 

 

雪紀「え……まさか、死ん……でるの……?」

 

 

初「は?いやいや。流石にそれは……なぁ?」

 

 

有悟「いや。残念ながら……だ」

 

 

初「え……」

 

 

 

有悟はそのことをLINEでは伝えていなかった。しかし、そうであると確信していなかったからではない。そんなこと、先に着いていた彼女らの表情を見ればすぐに分かった。有悟と一緒にここに来た、他のメンバーだってそれは同じだ。だから彼らには、そんな事実など疾うに知っている響香の呼び掛けが、とても淋しく聞こえたのである。

 

 

凉太「一体、いつから倒れてるんだ?」

 

 

瞳「……分からないけど、悲鳴を聞いて駆けつけた頃にはもう……」

 

 

和奏「じゃあもう、あの声は聞けないのね……」

 

 

恵「信じたくはないけど、そうみたいだね」

 

 

銘「さっきまで、確かに生きてそこにいたのにね……」

 

 

怜菜「……儚いものね。命って」

 

 

 

後から来たメンバーも、広がっていた光景を目にしてその場に立ち尽くした。やがて響香の呼び掛ける声も止み、海岸には打ち寄せる波の音だけが静かにこだました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから少し経ってのことだった。

 

 

 

明「……やっぱり、そういうことだったか」

 

 

彩「そうみたいですね」

 

 

 

有悟「!先生方……!」

 

 

 

騒ぎを聞きつけた明と彩が海岸にやって来た。

 

 

 

青葉「ねぇ!先生、どうしよう……、理央が……!!」

 

 

彩「……落ち着いて、栄さん。悲しいことだけど、取り乱しちゃだめよ」

 

 

青葉「でも……!!」

 

 

彩「……」

 

 

恵「……ねぇ、明先生。これをやった犯人ってもしかして?」

 

 

明「……そうだ。これが黒い侵攻。犯人はお前らの中にいる、殺害権を持つ誰かだよ」

 

 

恵「……だよね」

 

 

穂乃香「待ってよ!!じゃあ人形ゲームって実際に……」

 

 

航「……そう、みたいだね……」

 

 

千優「……」

 

 

経介(やっぱり、そう……だったのか……)

 

 

 

彼らの中で、ずっと半信半疑だったものが確かなものへと変わった瞬間だった。まだ目の前で起こっていることすら処理できていない彼らの中には、この事実をどう受け止めていいのかが分からない者もいた。

 

 

 

明「……と、まぁ、そういうことだ。念のため生死の確認がしたい。泡瀬、ちょっと代わってくれるか?」

 

 

響香「……」

 

 

 

響香はうつむいて何も言わないまま、しばらく理央の顔を見つめていた。そしてその場を明に譲るため立ち上がろうとした、その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響香「!!!」

 

 

 

咄嗟に、響香は立ち上がろうとした足を元に戻した。

 

 

 

太一「……なぁ泡瀬、離れたくない気持ちは分かるけどよ、ここは一旦先生にそこを譲ろうぜ……」

 

 

響香「……」

 

 

柚季「……響香ちゃん、どうかしたの?」

 

 

 

柚季は響香のその表情から、先ほどまでとは明らかに違う何かを感じ取った。

 

 

 

美咲「……?どうしたん、響香ちゃん?何か様子が……」

 

 

有悟「泡瀬さん、すぐに立ちたまえ」

 

 

舞人「おいおい、なにもそう急かさなくても……」

 

 

響香「……」

 

 

有悟「立つのが嫌ならば座ったままでも構わない。ただ、即刻両手を上げ、その足をどけたまえ」

 

 

響香「……!!」

 

 

初「……?お前さっきから何わけわかんねーこと言ってんだ?」

 

 

有悟「……その足の下に何もないのであれば、できるよな?」

 

 

経介「足の……下……?」

 

 

響香「……」

 

 

 

有悟からの突然の指示で、響香はゆっくりとその足をどけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮「……うおっ!!」

 

 

暦「ひっ!!!」

 

 

茜「これは……」

 

 

 

響香が足をどけると、先ほどまで彼女のスカートで隠れていた、あるものが姿を現した。そう。そこに落ちていたのは、血がべっとりと付着した、先の尖った鋭利な石であった。

 

 

 

千優「うっ……」

 

 

桜「千優ちゃん!しっかり!!」

 

 

晴「気持ち悪い……」

 

 

有悟「……まさかこの事件、君が……」

 

 

響香「違う!!私じゃない!!!」

 

 

柚季「え……」

 

 

有悟「だったらなぜ、それを隠す必要があったんだ?反応は見ていた。気付いていなかったとは言わせないぞ」

 

 

響香「知らなかった!!先生に場所を譲ろうとしたらいきなりこれが出てきて……、慌てて隠しちゃっただけ!!どうしてそうしたのかは自分でも分からないけど、ホントなの!!私はこんなことやってない!!!だから、信じて……」

 

 

 

有悟からの問いに答える響香は必死だった。そんな彼女に、今度は真琴がこう問い掛けた。

 

 

 

真琴「じゃーさ、何で隠した石をこっそり拾おうとしたの?」

 

 

響香「えっ……」

 

 

真琴「びっくりした?あたしもちゃんと見てたんだよねー。担城が両手上げろって言ったのはそーゆーことでしょ?」

 

 

有悟「……そうだ」

 

 

真琴「あ、ほら!やっぱそーみたいだし、ちゃんと説明してもらおっか?」

 

 

青葉「やめてよ!!」

 

 

 

突然、青葉が2人のやり取りを遮った。

 

 

 

青葉「お願いだからやめて!!何で響香ちゃんを疑ってるの?!響香ちゃんが理央ちゃんを殺すわけないじゃん!!それに証拠はあるの?2人のこと何も知らないくせに、適当なこと言わないでよ!!!」

 

 

真琴「……」

 

 

響香「……疑われるのが、嫌だったから」

 

 

青葉「……響香……ちゃん?」

 

 

響香「……ごめんね、青葉。石を拾おうとしたのは本当だよ。でもそれは下手に疑われることを避けるため。決して隠蔽しようとした訳じゃない。青葉の言う通り、私は殺人なんて犯してないよ」

 

 

青葉「うん……!分かってる……!」

 

 

初「んー、でもなんかそれ余計に疑われねぇか~?素直に立ち上がった方が良かったと思うんだけどな~。あー、でも一回隠しちまった以上はそうせざるを得ねぇのか……?んー、分かんねぇ~」

 

 

真琴「ま、一番怪しいのは親友が殺されたのに涙一つ流した痕が無いってとこなんだけどね」

 

 

有悟「……そう言えば、確かにそうだな。他の親友である神薙さんたちは泣いていたのにな。やはりそう言うことなのか……」

 

 

響香「だから違うって!!これには訳が……!!」

 

 

碧「そう言えば泡瀬、朝から様子が変だったよな。もしかして昨日の夜とかに何かあったのか?」

 

 

秋子「あ!そうだ!うち昨日の夜、柚季たちが3人で歩いてるの見て、いつも5人なのに珍しいなと思って声掛けたんだった!確かその時、理央が響香と2人でしたい話があるらしいから……って言ってた!」

 

 

有悟「何?!それは本当か?」

 

 

 

有悟は柚季らの方を向いてそう問い掛けた。

 

 

柚季「……それは、本当……だけど、それとこれとは関係……」

 

 

有悟「なるほど。本当なんだな。だとするとその時、泡瀬さんは枷田さんに影人形であると暴かれ、指摘されたんじゃないか?!長年の付き合いなら、それくらい分かってもおかしくはないし、そのことを本人に直接伝えるのも頷けるしな」

 

 

響香「ちょっと待ってよ!!さっきから何なの?!私のことばっかり疑って!!そりゃ私が今怪しく見えてるのは分かってるよ。でも私の話くらい聞いてくれてもいいじゃない!!どうして理央の気持ちも知らないあんたなんかに一方的に言われ続けなきゃいけないのよ!!」

 

 

美咲「……そうだよ、今の有悟くんちょっと酷いと思う。ちゃんと聞こ?響香ちゃんの話」

 

 

有悟「……確かに、少し言動が行き過ぎてしまったな。すまない。昨日の夜のこと、話してくれるか?」

 

 

響香「……あれは、理央がまだ生きていた夜の話……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4月9日、夜、~銭湯~ *この物語では過去の会話は『』で表します!

 

 

 

響香『……話って……何?』

 

 

理央『……この、人形ゲームについての話だよ』

 

 

響香『人形ゲーム……!』

 

 

理央『あぁ、安心して、私は人間だよ!実は影人形なんだ~とか、そんな告白をしたいんじゃないから!』

 

 

響香『あっ、そっか!良かった……!じゃあ、何の話なの?』

 

 

理央『……うん。単刀直入に言うとね、私、怪しいと思ってる子が一人いるの』

 

 

響香『……怪しいってことはつまり……』

 

 

理央『あっち側なんじゃないかなって』

 

 

響香『えー、凄いじゃん!私なんか全然分かんないのに……。でも、それがどうしたの……?』

 

 

理央『……私、明日その人に直接話を聞きに行こうと思うんだ』

 

 

響香『……え?』

 

 

 

響香は理央が発したその一言に、驚きを隠せなかった。

 

 

 

響香『話を聞きに行くって、直接本人に役職を確認しに行くってこと?!』

 

 

理央『……うん。驚かせちゃってごめんね。でも私、確認せずにはいられなくって……』

 

 

響香『止めときなよ!もし理央の予想が当たってたら危ないよ!きっと狙われる!!』

 

 

理央『分かってるよ。でも一度怪しいって思っちゃったらもう、その子のことを普通の目で見ることはできない。直接反応を見て、これが誤解だって分かったら、その子とも今まで通り接することができる。それにもし予感が的中してるって分かったら、それは人間陣営にとって大きな収穫になる。だったらもう、やるっきゃないでしょ……!』

 

 

 

理央は笑顔でそう語った。

 

 

響香『……じゃあ、私も一緒に行く!その怪しい人って誰なの?2人で行けばきっと……』

 

 

理央『響香、これはね、皆のためである以前に私のためなの。だから、響香を巻き込むことはできないの』

 

 

響香『巻き込むだなんてそんな……』

 

 

理央『それに、怪しいと思ってる子の名前も、今はまだ教えることはできないよ……。私の偏見で、その子のことを平等な目で見られなくなったら、悪いもん。だからお願い、私1人で頑張らせて。響香ちゃんには、このことを伝えておきたかったんだ……』

 

 

響香『……ずるいよ』

 

 

理央『えっ……?』

 

 

響香『ずるいよ、理央。そんなこと言われたら私、理央のこと放っておけなくなるの、分かってたでしょ?……それなのに、私1人で頑張らせてって、そんなの分かったなんて言えないよ!!』

 

 

理央『響香ちゃん……』

 

 

 

響香はそう言うと、うつむいて黙り込んでしまった。

そんな響香を見て、理央はこんな言葉を彼女に投げ掛けた。

 

 

 

理央『……響香ちゃん、響香ちゃんにはね、3人のことを頼みたいんだ。もし響香ちゃんが付いて来て、私たちに何かあったら、あの子たちを取り残すことになっちゃう』

 

 

響香『……』

 

 

理央『……それにほら、私もあの子たちもみんな、響香ちゃんが大好きでしょ。そんな響香ちゃんに何かあったら、みんな悲しむじゃない?だから響香ちゃんには、ここに残っておいて欲しいんだよ……』

 

 

 

それは理央の、心からの一言だった。

 

 

 

響香『……バカ』

 

 

理央『!』

 

 

響香『そうならそうって、最初から言ってくれれば良かったのに』

 

 

理央『……ごめんね……』

 

 

響香『……絶対、無事に帰って来てね。私もあの子たちも、理央のことが大好きだから』

 

 

理央『……うん!ありがと!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

柚季「そう、だったの……」

 

 

響香「結局、理央は私の決断のせいで、二度と帰って来ることのない人になったんだ。それなのに今ここで涙なんて流したら、死んだ理央に顔向けできないよ……」

 

 

真琴「なるほど……ね」

 

 

柚季「……ごめんね、響香ちゃん。何も知らずに泣いちゃって。でももう、私泣かない!」

 

 

青葉「私も!」

 

 

瞳「私も!」

 

 

響香「ううん、謝るのはこっちだよ。何も伝えてあげられなくて、本当にごめんね……」

 

 

 

4人は理央を中心にしてその身を寄せ合った。

 

 

 

有悟「今の話が本当だとすると、泡瀬さんには本当に申し訳ないことをしてしまったな……」

 

 

銘「……これから、償っていけばいいんじゃないかな?どうやら響香ちゃんは本当に、理央ちゃんを殺してはいないみたいだからさ」

 

 

経介「えっ……?」

 

 

響香「……?」

 

 

有悟「どう言うことだ?なぜそうと言い切れる?」

 

 

 

生徒は皆、銘のその後の発言に注意を向けた。

 

 

 

銘「……まず、今回起きた事件、凶器と思われる血の付いた尖った石が、現場に残っていた。凶器を隠すのに最適とも言える海が、目の前に広がっているにも関わらずね。つまりこれらのことが意味するのは、この侵攻は計画的ではなく、衝動的に行われたものだということ。だからもし響香ちゃんの言っていることが嘘で、有悟くんの言う通りだとすれば、昨日の時点で理央ちゃんを殺害する動機を持っていたはずの響香ちゃんが、こんな計画性のない犯行をすることは考えにくいものね」

 

 

白夜「確かに……!」

 

 

航「……なるほど」

 

 

友輝「んー、でもよ、昨日の夜、有悟が言ってたみたいなことが銭湯で起きてたけど、翌日の時間ギリギリになってもまだ自分が生きるか友達を殺すかの選択ができなくって、考えの整理も付かないしでどうしようもなくなって、つい殺しちまったってのは考えられねぇのか?」

 

 

秋子「……友輝、今の響香の話聞いた後でよくそんなこと……」

 

 

友輝「いや、分かってるよ!でもあり得ない話じゃないから、その部分はどう説明すんのかなって思ったんだよ……」

 

 

縁「……でも実際、岡成くんの言ってることって正しいですよね。私もその説明が気になります……!」

 

 

銘「……うん。確かにさっきまで説明じゃ、響香ちゃんが犯人である可能性は少ないとは言えど、完全にそうではないとは言い切れないね。……でも大丈夫!ちゃんと響香ちゃんの身の潔白を証明できるから!」

 

 

 

銘はそんな疑問に対してそう断言すると、再び響香が白であるという証明をし始めた。

 

 

 

銘「まず、事件が起きた時刻、私を含め食堂にいたメンバーは響香ちゃんが食堂にいたのを知ってるよね!」

 

 

恒也「あぁ、いたな」

 

 

初「ずっと食堂にいてたよな~」

 

 

銘「それと、さっき瞳ちゃんが悲鳴を聞いてここに来たって言ってたでしょ?」

 

 

瞳「はい……」

 

 

凉太「確かに、言ってたな」

 

 

銘「悲鳴が聞こえたってことはつまり、理央ちゃんは殺されるその直前に犯人を見てたってことだよね。それと、理央ちゃんの額を見てもらったら分かるんだけど、そこには死因と見られる外傷があるよね。これがどう言うことかっていうと、理央ちゃんは前からその尖った石によって額を殴られたってこと。警戒してなかったんだよ、殺される直前まで犯人のことを。だから、犯人はその時現場に居たんだよ。つまりその時食堂にいた私たち含め響香ちゃんは、犯人じゃないってこと。どう?分かってもらえた?」

 

 

経介(加古川さん、凄い……!!)

 

 

有悟「確かに、犯行が遠隔操作の影人形によるものなら、わざわざ目の前に姿を現すことなどしなくても良いからな。納得した」

 

 

真琴「んー、こりゃ何にも言えないねぇ……」

 

 

響香「……ありがとう、銘!」

 

 

銘「いーえ!!」

 

 

 

銘の鋭い推理により、彼らの響香に対する疑いが晴れた瞬間であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、この後のある人物の発言が、全てを振り出しに戻すことになるなど、この時一体誰が予想できただろうか。

 

 

 

 

 

 

 

「あの……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

銘「……?どうしたの?姫野さん」

 

 

祥子「その、大変申し上げにくいのですが、実は……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

祥子「悲鳴を上げたの、私なんですよね」

 

 




まずはここまでのご精読ありがとうございました!推理ものは書くのが難しいですね……(笑)ですが精一杯の力で書いておりますので、ぜひ推理をしつつ、楽しんで読んでいただきたい所存です。祥子の突然の発言により、事態はどのように変化して行くのでしょうか?それでは皆さん、またの機会に!

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