双子島の影人形   作:小匣めもり

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皆さんこんにちは、めもりです。ついに投稿話数が2桁に乗りました!着実に進んでいるという実感が湧いて嬉しい所存でございます!忙しいなりにこれからも頑張っていくので何卒よろしくお願いします^^それでは第10話「暗い近道と明るい回り道」スタートです!


第10話 暗い近道と明るい回り道

4月11日、朝。

 

 

 

僕らは今日も有悟くんの指示で食堂に集まっていた。

 

 

 

有悟「おはようみんな。今日は全員揃っているな、素晴らしいことだ」

 

 

響香「……」

 

 

 

朝の食堂には生徒39人全員の姿があった。そう、「39人全員」である。

 

 

 

有悟「さて、今日みんなに集まってもらったのは他でもない、昨日グループLINEに届いた枷田さんのスマートフォンからのメッセージ、あれについてのみんなの意見を聞かせて欲しいんだ」

 

 

穂乃香「えーっと、確かグループLINEで言ってた話では、祥子ちゃんが理央ちゃんのスマホで電話に出てからずっと理央ちゃんのスマホを持ち歩いてて、それを先生に渡しに行こうとしたらいつの間にか無くなってたんだったよね?」

 

 

祥子「はい、そうです……。ですのであのメッセージは私が打ったんじゃないんです」

 

 

美咲「ホントだよ!あのメッセージがグループに送られて来た時、うちと祥子ちゃんは一緒にいたの!」

 

 

 

祥子の発言を受け、即座に美咲がフォローに入った。

 

 

 

舞人「なるほどな。でもあのメッセージを打ち込んだ奴が姫野じゃないなら、今は別の奴が枷田のスマホを持ってるってことだろ?そいつはどうやってそれを手に入れたんだ?」

 

 

風里「祥子ちゃんが誤ってどこかに理央ちゃんのスマホを落として、それを拾った……とか……?」

 

 

祥子「あっ、恐らくですがその線は薄いと思います。もしスマホが落ちたらそれなりの音が鳴りますから、気付かないことはないと思うんですよね」

 

 

風里「あっ、確かに……」

 

 

祥子「だから多分、その人は意図して盗ったんだと思います。枷田さんのスマホは目に付きやすいズボンの後ろ側のポケットに仕舞っていましたから、それで気付かない内にあのメッセージの発信者さんに抜き取られてしまったのではないかと……」

 

 

 

祥子は申し訳なさそうに自分の考えを伝えた。

 

 

 

和奏「まぁまぁ、そう落ち込まなくても大丈夫だよ。メッセージを送ってきたあの人がホントに霊媒師なら、何も問題はないからね!」

 

 

祥子「そうだといいのですが……」

 

 

初「でもあれが本物の霊媒師じゃなかったらやばくねぇか?そもそもあんな怪しい奴、ホントに信じていいのかよ~!」

 

 

恵「ま、そう焦らなくても大丈夫だと思うよ~。だって今日は、それを明らかにするためにみんなを集めたんだもんね♪……違う?」

 

 

有悟「……いいや、それも目的の一つだ」

 

 

恵「だよね~♪」

 

 

太一「明らかにするって簡単に言うけど、そんなことすぐにできるのか……?」

 

 

秋子「それっ!それうちも思った!」

 

 

有悟「……あるさ。1つだけはっきりさせる方法が」

 

 

友輝「あんのか!すげぇー」

 

 

菜華「待て!……今頭に思い浮かべている方法が同じなら、その手段を使えばほぼ100%、あのメッセージの送り主が霊媒師かどうかを明らかにできる。だが……」

 

 

秋子「だが……?」

 

 

菜華「……本当に大丈夫なのか?下手したら本物の霊媒師が人形たちに狙われてしまうかもしれないんだぞ」

 

 

太一「は……?」

 

 

有悟「……大丈夫なはずだ」

 

 

太一「いや、待てよ!じゃあやっちゃダメだろ!!それでそいつが死んじまったら、どう責任を取るつもりなんだよ!!」

 

 

恵「まぁまぁ、落ち着きなよ太一くん。これはあくまで可能性の話だよ」

 

 

友輝「そうだぞ太一~、まずはその方法ってのを聞いてみようぜ」

 

 

太一「……全然乗り気じゃねぇけど……分かった」

 

 

有悟「うむ、ならば説明しよう。といっても簡単なことだ。この方法では霊媒師の退路を断つのさ」

 

 

太一「……退路を断つ……?」

 

 

有悟「あぁ、我こそは霊媒師だという者にこの場で出て来てもらうのさ」

 

 

蓮「……要するにCOさせるってことだよな……?」

 

 

有悟「そうだ。だが、もし本物の霊媒師がこの場でCOせず、後にCOをしたとしてもそれは認めず、そいつは人間の敵と見なす」

 

 

初「えぇ、なんでだよ!」

 

 

太一「……意味が分かんねぇ」

 

 

茜「待って!多分今回、メッセージの送り主が理央ちゃんのスマホを使って霊媒結果を報告したのは、自分の名前を隠して人形たちに狙われないようにするためだと思うんだけど、その方法だとメッセージの送り主が本物の霊媒師だった場合、折角の作戦が無駄になっちゃうよ!」

 

 

有悟「大丈夫、その辺はオレも理解している。今回、我こそは霊媒師だと名乗り出てもらうのは、あのメッセージを送った人物以外だ。つまり誰も名乗り出る者がいなかった場合、あのメッセージの送り主は本当に霊媒師であると信じていいということだ」

 

 

太一「……そういうことかよ」

 

 

有悟「あぁ。だが、COした者がいた場合はメッセージの送り主にも名乗り出てもらうぞ。それでないと意味がないからな」

 

 

太一「まぁ、その場合はそうだな」

 

 

恵「うんうん♪もし誰かが霊媒師だって名乗り出た後に、メッセージの送り主が名乗り出なかったら、昨日のメッセージは全部嘘!名乗り出た人が本物の霊媒師ってことになるね~」

 

 

怜菜「あ、待って。もしかするとこれ、本物の霊媒師をあぶり出すために仕掛けた人形側の罠だったりしないかな」

 

 

初「……?どーゆーことだ?」

 

 

怜菜「もしメッセージの送り主が本物の霊媒師じゃないなら、今説明された通りに物事が進んだ場合、本物の霊媒師がCOするでしょ?本来ならそこでメッセージの送り主にも出てきてもらって、占い師を頼りにどっちが本物の霊媒師かを判断しようって話だけど、メッセージの送り主が人形側で霊媒師が誰かを暴くために成り済ましをしているなら、自分がメッセージを送った真の霊媒師ですとは名乗り出ない。それであとは枷田さんのスマホを持ってるって証拠さえ消してしまえば、自分が誰かバレることなく邪魔な霊媒師をあぶり出せて、人間側は損しかしないってことよ」

 

 

初「はぁ~、なるほどな~!お前頭いいな~!!」

 

 

経介(確かに、凄い推理だ……)

 

 

怜菜「いえ、そこまででは」

 

 

恵「いやいや、怜菜ちゃんは実際頭いいと思うよ~♪でも、それ先に言っちゃうんだね。これでもう嘘つきは釣れなくなっちゃったよ。今のみんなの反応からしてそこにまで考えが至らなかった人も多かったみたいだから、本気で霊媒師と対抗しようとしてるバカな人なら、釣れる可能性は十分あったのにさ。怜菜ちゃんならそこまで考えてると思ったのに残念だなぁ……?」

 

 

 

恵はそう言い終えると、横目で怜菜の様子を窺った。

 

 

 

怜菜「……確かにそうね。私の考えが浅かったわ、ごめんなさい。以後、気を付けるわ」

 

 

恵「……」

 

 

有悟「まぁ、その通りになるのが一番最悪なパターンだが、今は影人形に関する情報なら何でも欲しい。それにこのまま放置しておいて、でたらめな情報に惑わされることになる方が嫌だからな。オレは予定通りCOをしてもらうつもりだ」

 

 

菜華「……私もそれでいいと思うぞ。まぁ最も、私はメッセージを送ってきたのは本物の霊媒師だと思うけどな。怜菜や恵みたいに頭がキレて、霊媒師をあぶり出してやろうと考えて行動していたならともかく、さっき恵が言ってたように、本気で霊媒師に成り済まそうだなんてハイリスクなことそうしないと思うからな」

 

 

恵「……僕もばななと同じ意見だね。あのメッセージは恐らく、信用していいとものだと思うよ」

 

 

有悟「……それは今から明らかにすることだが……どうだ?みんなは賛成してくれるか?」

 

 

縁「私はそれで大丈夫です!」

 

 

秋子「うちも!」

 

 

太一「まぁ、それならオレも賛成かな」

 

 

美咲「うちも賛成するけど……、これもし理央ちゃんが霊媒師やったらどうするん?」

 

 

銘「その場合は……最初は霊媒師が偽物だって判断はつかないけど、後に占い師と霊媒師の意見の食い違いが何回も起こるはずだから、それを見て判断すればいいと思うよ!」

 

 

美咲「そっかそっか!そもそも成り済ませるような役職と違うかったね……」

 

 

銘「うん!」

 

 

有悟「……よし。反対意見はないな。それでは早速、メッセージを送ってはいないが自分こそが真の霊媒師だという生徒がいれば、手を挙げてくれ」

 

 

 

有悟がそう合図を出すと、緊張からか食堂は静まり返り、物音一つ聞こえなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

凉太「……挙手なし……か?」

 

 

有悟「……あと少しでCOタイムを終了する。もう一度言っておくが、この機を逃せばCOのチャンスはもうないぞ」

 

 

経介「……」

 

 

 

有悟はそうみんなに告げ、少しだけ時間を設けたが、挙手する者は一向に現れなかった。

 

 

 

恵「……これはもう決まりかな?」

 

 

菜華「そうみたいだな」

 

 

有悟「……うむ。ではメッセージの送り主が霊媒師である。ということだな」

 

 

和奏「まだ美咲ちゃんが言ってたみたいに理央ちゃんが霊媒師って可能性も残ってるけどね」

 

 

有悟「……その通りだがまぁ、今はあまり考えなくてもいいだろう」

 

 

銘「うんうん!」

 

 

経介(一先ず、霊媒師の件に関しては安心しても良さそうかな……?)

 

 

有悟「……と、いうわけだ。今日も朝から収集をかけてすまなかったな。だがみんなのお蔭で、ゲーム全体から見ればごくごく僅かなものだが、確実に進歩することができた。感謝する」

 

 

恒也「確かに、確実に進歩できた感はあるよな」

 

 

初「収穫あり!って感じだよな~!」

 

 

菜華「……さて、全員食事も済ませていることだし、そろそろ教室に移動しないか?ここに留まっておく理由もないだろう?」

 

 

恵「それもそうだねぇ、じゃあそろそろ移動しますかぁ」

 

 

 

霊媒師の騒動も一段落し、一時解散の流れになったかのように思えた、その時だった。

 

 

 

碧「なぁ、一ついいか?」

 

 

 

今まで黙って話を聞いていた碧が口を開いた。

 

 

 

恵「……どうしたの?まさか自分が霊媒師だとか言い出さないよね?」

 

 

碧「違う、そうじゃない。さっき有悟が言ったろ?ゲーム全体から見ればごく僅かだが、確実に進歩できたって」

 

 

有悟「……確かに言ったが、それがどうかしたか?」

 

 

碧「……なんで最後まで、このゲームをやり切ろうとしてるんだって思ってな」

 

 

経介(……え?)

 

 

有悟「どういうことだ?」

 

 

碧「どう考えてもおかしいだろ、こんなゲーム。昨日理央ちゃんが亡くなって、明先生が言ってたゲームが嘘じゃないってことが分かった。本当に殺されるんだよ、オレたちはオレたちに!こんなもの最後まで続けてみろ!一体何人が犠牲になる?残された奴はどんな気持ちになる?今のオレたちならそんなこと考えなくても分かるだろ!!」

 

 

響香「……」

 

 

千優「……叶うなら、こんなゲーム今すぐやめて逃げてしまいたいです。でも、そんなことすればリングが爆発して……!!」

 

 

 

余程つらかったのだろう。そう訴える千優の目には涙が浮かんでいた。

 

 

 

有悟「……残念だが西木さんの言う通り、オレたちの首にはこのリングが取り付けられている。これがある以上はもう、提示された条件に従うのができるだけ多くの生徒が生き残れる道だと思っていたのだが、違ったか?」

 

 

柚季「……私もそう思うよ。私は昔、兄を失って今回の件で親友も失った。大切な人を失うのは、とても苦しいことだよ。でもそれは私たちが死んじゃった時も同じ。私たちの誰かがいなくなれば、その誰かを大切に思ってる誰かが苦しむんだよ。人形ゲームの開催が嘘じゃなかった様に、先生の言葉が嘘じゃないなら、このゲームさえクリアすれば尊い命を失うことはない。それで少しでも悲しむ人が減るのなら、私は最後までやり切るしかないと思う」

 

 

小春「……!」

 

 

碧「……確かに、2人がそう言うのは分かる。でもよ、よく考えてみてくれ、オレたちは今外部と連絡を取ることができない。そんな状態が長いこと続いたら、オレたちの親やここにいない友人が何かが変だと気付いて、いずれは警察に届け出を出してくれるはずだ。そしてそんな届け出が何件も寄せられれば、警察だって無視することはできない。きっと警察が動き出して、オレらを見つけて保護してくれる」

 

 

真琴「あー、言われてみればそうか。あたしここに来るまで毎日連絡し合ってた友達いたから、その子が気付いてくれるかも」

 

 

暦「わっ、私も毎日おばあちゃんと連絡取ってたから、気付いてくれるかもです……」

 

 

真琴「……あっそ」

 

 

暦「はい。どうでもいいですよねすいません」

 

 

有悟「うむ、オレも父とはよく連絡を取り合っていたから、異変には気付いてくれるかも知れないな。だが、もしそれで捜索願が出され、警察がここまでたどり着いたとしよう。普通なら保護されてお終いだが、さっきも言った通りオレたちの首にはこのリングが取り付けられている。島から離れれば爆発するし、取り外そうにも鍵は先生方が保管していて、明確な保管場所の情報もない。おまけにあちらはスイッチ一つでリングの爆破が可能だ。無理に奪おうとしても結果は見えているぞ」

 

 

 

有悟は冷静にそう答えた。しかし、碧はそう言われるのを見越していたかのように続けた。

 

 

 

碧「そんなこと、本当にできるのか?」

 

 

蓮「……添田、少しでも多くの生徒が助かる方法を見出したいのは分かるけどよ、お前も見ただろ?体育館でこの銀のリングを付けた影人形が爆破されたのをよ」

 

 

碧「見たさ、先生が持ってるスイッチが本物なことぐらい分かってる。オレが言ってるのはそういう意味じゃない。本当に先生は、オレらに向かって起爆スイッチのボタンを押せるのかって言ってるんだ」

 

 

恵「……どういうこと?」

 

 

碧「説明会の時、先生言ってただろ?一人でも多く生き残って、この島を出ろって。それがオレたち教師全員の願いだって」

 

 

恒也「……確かに言ってたな。未だにあの言葉の意味は理解できないが」

 

 

碧「やってることと言ってることは矛盾してるけど、オレはあの言葉が嘘のようには見えなかった。先生はオレたちに生きて欲しいと思ってるんだよ。そんな先生が生徒に殺らせるならまだしも、自分の手で生徒を殺めることなんて本当にできると思うか?オレはそうは思わねぇ。人形ゲームには恐らく黒幕がいる。先生たちはきっと、そいつらに無理矢理ゲームの手伝いをさせられてるんだと思う。そう考えればこの矛盾に満ちた行動にも説明がつくだろ?だから先生はもし警察がこの島にたどり着いて、オレたちをゲームから解放しようとした場合、本当にリングを起爆しようとはしないと思うんだ。だってそれが、先生の望んだ生徒の平穏のはずだから」

 

 

恵「なるほど……ね……」

 

 

美咲「真実はどうなんか分からんけど、碧くんの言ってる通りやと確かに今までの行動の説明はつきそうやね……」

 

 

菜華「そう簡単な話ではないと思うが、本当に先生方が私たちのことを直接殺せるのかと言われてみれば、YESではない気はするな」

 

 

碧「だろ?だから何も最後までこんな腐りきったゲームに付き合う必要はないんだよ。少しでも長く耐え忍べば、きっと助けが来てくれるはずだ……!」

 

 

縁「あ、じゃあこんなのはどうでしょうか?今殺害権を持っている人と騎士が、こちらが指定した同じ生徒を襲撃・護衛するんです!それで人形探しも全員が行わないを選択すれば、助けが来るまでもう誰も死なずに済みます!」

 

 

秋子「なるほど!それ名案じゃない?!」

 

 

千優「私も賛成します……!」

 

 

友輝「まぁちょっと遅かった感はあるけどオレもさんせー!」

 

 

 

碧の考えを受け、縁が出した案には賛成の声が相次ぎ、今後の流れが決まった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かのように思えた。しかし中には、反対の意志を示す生徒もいた。

 

 

 

有悟「……オレは反対だな。添田君の考えは頷けるが、その通りに事を進めた場合、最終的に生きるか死ぬかは先生の判断次第だからな。オレはそんな不確定要素のある方法よりも、確実性のある方法を取りたいんだ」

 

 

響香「私もそれは反対。たまたま警察が動いてくれて、たまたまこの島までたどり着いて、たまたま先生が見逃してくれて生還できましたなんて、そんな都合のいい話あるわけないし、そんなので生き残っても私、死んだ理央に一生顔向けできないもん」

 

 

航「オレも反対かな。期待して助けを待って、いつまで経っても助けが来なくて絶望するなら、最初からそんな淡い期待を抱く必要なんてないからね」

 

 

経介(割れたな……)

 

 

雪紀「んー、確かに期待はどこまで行っても期待だもんね」

 

 

碧「まぁ、有悟や航の言うように、オレの考えは不確定要素が多い分、その通りだと期待するしかないのが微妙だよな。でも賭けてみる価値はあると思うぞ」

 

 

縁「でも反対意見がある以上、私の案は成立しませんね……」

 

 

秋子「んー、いい案だと思ったんだけどなぁ……」

 

 

恵「まぁでも案は成立しないとは言え、助けが来る期待くらいはしてもいいんじゃない?結局できるだけたくさんの生徒が助かるって目的は一緒なんだしさ」

 

 

有悟「そうだな。基本的には今まで通り、影人形を探してゲームから除外する。それが生還への一番確実な道のりだからな。助けは来たらラッキー程度がいいだろう」

 

 

怜菜「……助けが来たせいで全員爆破される可能性もあるから、ラッキーじゃなくてアンラッキーかも知れないけどね」

 

 

初「そっかー、それもあるのかぁ~」

 

 

茜「何にせよ、まずは占いだね。今はゲーム時間外だし、もうすぐ授業も始まっちゃうから、その結果を受けてじっくり話し合いができるのは放課後とかになるけど、ゲームクリアには必須級のイベントだからね」

 

 

凉太「そうだな」

 

 

有悟「うむ、それでは話し合いはここまでとして、教室に急ごうか。どんな理由があれ、授業に遅刻することだけは許されないからな!」

 

 

初「あー、そっか、授業あるのか、めんどくせーな~」

 

 

有悟「む、面倒くさいとは失礼だぞ!教えてくれる先生方に感謝したまえ!!」

 

 

初「仕方ねぇだろ~!めんどくせーもんはめんどくせーんだよ~!」

 

 

祥子「……」

 

 

 

4月11日、食堂での朝の話し合いであった……。

 




まずはここまでのご精読ありがとうございました!第10話はいつもと少し違った終わり方になりましたね?この先もこんなに風に終わり方を工夫して、話に彩りを添えられたらなぁと思いました。さて、朝時間が終わって再び占いの時間がやって来ます。その結果は?疑われるのは?次話に期待ですね^^それでは皆さん、またの機会に!

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