双子島の影人形   作:小匣めもり

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皆さんこんにちは、めもりです!今回、早めの投稿となりましたが、本来13話の最後に書くはずだった部分をこの14話として投稿しているので、内容がいつもの半分程度となっていること、先に伝えさせていただきます。文字数はいつもよりも少ないとはいえ、楽しめる内容になるように精一杯執筆しましたので、ぜひ楽しんで行ってください!それでは第14話「開廷の人形探し」スタートです!


第14話 開廷の人形探し

~同日 4月14日(日) 夜 寮棟1階 食堂~

 

 

 

経介(……明日は、人形探しか……)

 

 

 

夜なのに加え、人が少ないためか、静かな食堂の中で経介は一人、そんなことを考えていた。

食堂内は涼しく、考え事をするには最適の場所なのである。

 

 

 

経介(まぁ、でも実際どうなんだろ、今の時点では不確定要素が多すぎるし、まだ人形探しに踏み込むのは時期尚早な気もするけどな……)

 

 

 

経介はウォータークーラーで汲んできた水を飲みつつ、少し響香と祥子のことを考えた。

 

 

 

経介(……やっぱり、今後のゲームの展開は、みんなの命は、僕らの占いにかかってるんだよね……。僕は、自分には到底背負いきれないほどの大役を与えられたんだ。でも、必ず職務を全うして見せる。小春のため、桜のため、みんなのために。……そして、同じ大役を与えられた人が、僕の他にもう一人いる。それに加えて、偽物も一人いる。彼らのどちらが本物でどちらが偽物なのか、今は分からないけど、事態を誤った方向に持って行かれる前に、この偽物がどちらなのか、必ず暴かなくちゃいけない。じゃあ、僕が次に占うべき相手って……?)

 

 

 

経介がちょうど、そのことに頭を悩ませていた時だった。

 

 

 

桜「あ、きょーちゃん」

 

 

経介「……桜!」

 

 

 

幼馴染の桜が食堂に入って来て、経介に声を掛けた。どうやら2階の自部屋から降りてきたらしい。

 

 

 

経介「どうしたの?何か眠そうだけど……?」

 

 

桜「んー、ちょっと勉強しててね。眠たくなってきたからコーヒー買いに来たの……」

 

 

経介「あっ、そうなんだ!ごゆっくり……」

 

 

 

桜は経介にそう言われるよりも早く、食堂の隅にある自販機の方へと向かって行った。

 

 

 

経介(勉強か……、桜は偉いな。四宮さんが言ってたことも最もだけど、僕も勉強とゲームを両立させなきゃな……)

 

 

 

そんなことを思っていた時、彼の頭にふと、ある疑問が浮かんできた。

そして経介は自販機から戻って来た桜にこう尋ねた。

 

 

 

経介「……ねぇ、桜」

 

 

桜「ん?どしたの……?」

 

 

経介「桜はさ、誰が怪しいと思う……?」

 

 

桜「ん……」

 

 

経介「あっ、人形ゲームの話ね!」

 

 

桜「……」

 

 

 

桜はその質問にすぐに答えることはしなかった。それは考えていたからなのか、単に眠たくて頭がはたらかなかったからなのか、それとも別の理由があったからなのかは定かではないが、桜は少し経ってからこう答えたのだ。

 

 

 

桜「……特には、いないかな」

 

 

経介「……そっか!」

 

 

 

ある程度予想はできていた答えだった。彼はそれでも、何かのヒントになればと思い、桜にそう問い掛けたのであった。

 

 

 

桜「……きょーちゃんは、本物の占い師なんだよね」

 

 

経介「えっ?」

 

 

 

唐突の質問に、経介は間の抜けた声をこぼした。

 

 

 

経介「あぁ……うん、そうだよ」

 

 

経介(そっか、まだ僕が占い師だって確信は持てないもんね。幼馴染だからなんだか安心してたけど、僕のことを信用しきれないのは桜だって同じなんだ……)

 

 

桜「……そっか」

 

 

経介「あ、もしかして……、疑ってる?」

 

 

桜「ううん。別に」

 

 

経介「……そう、なら良いんだけど……」

 

 

経介(今日の桜、どこか素っ気ない感じがするな……)

 

 

桜「……」

 

 

経介(まぁ、気のせいかもしれないし、気にしない方が良さそうかな……)

 

 

経介「そう言えば、小春はどうなんだろね。怪しいと思ってる人とかいるのかな?」

 

 

桜「……さぁ。気になるんだったら聞いてみたら?」

 

 

経介「あ、うん。そうだね」

 

 

 

経介がそう言われ、何となく辺りを見回した時だった。

 

 

 

経介「……あれ、今の小春じゃない?」

 

 

桜「ん?小春ちゃんいたの?」

 

 

経介「うん。今そこの前を通ったと思う!」

 

 

 

経介はそう言って食堂の正面入り口を指さした。

 

 

 

桜「そっか……」

 

 

経介「僕、ちょっと行ってくるね!」

 

 

桜「あ、うん。……私もう戻るね。勉強の続きしなきゃだし」

 

 

経介「分かった!時間割かせてごめんね!」

 

 

 

経介はそう言って桜と別れると、急ぎ足で食堂を出た。

 

 

 

経介「小春は……」

 

 

 

経介は食堂から差し込む光を頼りに、暗闇の中目を凝らして小春を探した。

 

 

 

経介「……いなさそうだな……ん?」

 

 

 

小春を探す経介の目に、ふと建物の角に立つ誰かの姿が映った。

 

 

 

経介(あれは……、誰だろ……?)

 

 

 

その姿は暗くてよく見えなかったが、幼馴染の経介にはそれが小春ではないことは分かった。

 

 

 

経介(あの人、あんなところで何してるんだろ……?まぁいいや、小春を見なかったか聞いてみよう)

 

 

経介「あの!ちょっといいですか!」

 

 

 

経介がその人物にそう呼び掛け、駆け寄って行こうとした、その時だった。

 

 

 

経介「あ……」

 

 

 

その人物は経介の声に反応し、建物の影へ消えてしまったのである。

 

 

 

経介「どっか行っちゃった……。でも今、消えたタイミング的に完全にこっちに気付いてたよね。……一体、何をしてたんだろ……?」

 

 

 

その後、経介は小春を探したが、既に部屋に戻ったのか一向に彼女は見つからなかった。

探し疲れた彼は小春にゲームのことを尋ねるのを一旦諦め、自部屋に戻ってお風呂を済ませた後、眠りについた。彼の部屋の時計は23:40を指していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~同刻 ??? ???~

 

 

 

生徒X「人形探し、明日だよ。**ちゃん」

 

 

生徒Y「うん。そうだね」

 

 

生徒X「そうだねって、分かってるの?明日また、誰かが死ぬかもしれないんだよ?」

 

 

生徒Y「うん。分かってる」

 

 

生徒X「はぁ……。頼むから、ヘマだけはしないでね。あなたの命、あなただけのものじゃないこと、しっかり頭に刻んでおくように」

 

 

生徒Y「うん」

 

 

生徒X「……全く、先が思いやられるわ。それじゃあね。私もう寝るから」

 

 

生徒Y「……」

 

 

 

バタン

 

 

 

生徒Y(この命は、私たちの命……)

 

 

 

私がここに来てからもう15日が経つけど、未だに彼女の言うその言葉がしっくり来ない。

私が彼女のことを信頼していないから?……分からない。……誰も信頼できない。

いや、忘れている気がする。人形ゲームが始まった、あの時からずっと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は信頼できる何かを、忘れてしまっている気がするんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~翌日 4月15日(月) 10:00 教室~

 

 

 

碧「は、マジ……?」

 

 

怜菜「……意外ね」

 

 

経介(……マズイ。まだ、僕は……)

 

 

 

~数秒前 教室~

 

 

 

明『えー、完全匿名での多数決の結果……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明『只今から多目的棟2階会議室にて、第1回人形探しを開催することが決まった』

 

 

響香『……!!』

 

 

祥子『……!!』

 




まずはここまでのご精読ありがとうごさいました!次回、初めての人形探し回となります!果たして、対象に選ばれてしまうのは誰なんでしょうか?理央殺害の真相には迫ることができるのでしょうか?それでは皆さん、また次話でお会いしましょう!
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