~同日 4月17日(水) 放課後~
僕ら4人は放課後、教室で先生に声を掛けられ校内東門まで来ていた。
経介「ここだよね……?」
桜「東門だからここで合ってると思うよ」
有悟「うむ、しかし先生の姿が見当たらないな」
明「おーい!こっちだぞー!」
千優「あ!あれ先生じゃない?」
千優が指さした方向では明が手を振っていた。隣にはかなり大きめの段ボールが3つほど積まれていた。
有悟「お待たせしました先生!ご用件は何でしょうか!?」
明「いやー、急に声掛けて悪かったな。実はこいつらを実験室に運ぶのを手伝って欲しくてな」
明はそう言って段ボール箱をポンポンと叩いた。
桜「実験室にですか?」
明「そうだな。近くにいたからお前ら4人に声を掛けたが西木と淀屋は大丈夫か?2人で1個持ってもらうつもりだが結構重いぞ、これ」
桜「えっ、そんなにですか……?」
明「まぁ……なっ!」
明はそう答えると段ボール箱を1つ抱え上げた。明のような大人でもそれを運ぶのは相当大変な様子であった。
有悟「……確かに、これは女性陣2人でも厳しそうだ。高穂君も1人で運ぶのは大変そうだな」
明に続いて段ボール箱を持ち上げた有悟もそう感じたらしかった。
経介「えぇ、心配だな……」
桜「ならきょーちゃんのは私が手伝うよ」
経介「ホント?助かるよ」
千優「なら私は担城くんのを……」
有悟「ム、気持ちは嬉しいがしかし……」
桜「……千優ちゃん大丈夫?段ボール箱に呑まれてるみたいになってるけど……」
有悟「オレは大丈夫だから無理は控えてくれ」←174㎝
千優「ごめんなさい……」←153㎝
明「はははっ、じゃあ西木は実験室の解錠を頼めるか?」
千優「はい……」
~多目的棟 2階 実験室~
経介&桜「せーのっ……」
経介「よしっ!……これで大丈夫ですか?」
既に運び込まれた2つの段ボール箱の傍に最後の1つを置いて経介はそう確認した。
明「おう。ありがとな!助かった」
千優「私は特に何もしてないですか……」
明「いやいや。正直思った以上に重くて片手で解錠するのも大変だったっぽいし助かったよ」
千優「ならいいんですけど……」
桜「そう言えばこれ、何が入ってるんですか?」
明「ん?あぁ、これの中身か?それはな……」
桜からの質問に明は照れくさそうに笑いながらこう答えた。
明「ちょっとした実験用の薬品だよ。近々化学の授業で実験をしようと思っててな。お前らが少しでも楽しいと思ってくれたらいいなと思ってよ」
経介「……!」
有悟「なるほど!先生なりの計らいと言う訳ですね!感謝します!!」
明「ま、オレがこーゆーの好きなだけなんだけどな(笑)一応他の生徒には内緒で頼むわ」
有悟「承知しました!!」
手伝いの終わった4人はそんな明の願いを聞き届けると実験室を後にした。向かう先が同じであった4人はそのまま話をしながら寮棟までの道をゆっくりと歩いて行った。
そしていよいよ彼らの足が寮棟に差し掛かろうとしていた、その時であった。
有悟「ム、あれは……」
東門の方からこちら側に向かって見覚えのある生徒が3人歩いて来るのが見えた。
経介「あ!あれ神薙さんたちじゃないかな?!おーい!!」
経介がそう声をあげて手を振ると、あちらも気付いた素振りを見せた。
経介「えーっと、どこかからの帰りかな?」
柚季「うん。みんなで花の種を植えてきたの」
経介「花の種を……?そっか、神薙さんは花が好きって言ってたよね」
柚季「うん」
瞳「柚季ちゃんだけじゃないよ、私たちは昔からよく一緒に花を育てたり摘みに行ったりしてるんだ」
経介「へぇ!凄く良い趣味だと思うよ!」
瞳「ホントに?ありがと!」
青葉「……ところで高穂くんたちは何をしてたの?学校帰りにしては少し遅いみたいだけど」
経介「あー、明先生に呼ばれてちょっとね。お手伝いをしてたんだ」
青葉「ふーん……?」
有悟「……」
経介「っそれよりさ!栄さんたちは、その……大丈夫?っほら、ここ最近……!」
経介はそう発した瞬間、場に緊張が走ったのを感じた。
経介(……そうか。僕以外の3人が投票したのは確か……)
経介がそれに気付き、しまったといった表情を浮かべたその時だった。
柚季「大丈夫だよ」
経介「えっ……?」
柚季「私たちなら、大丈夫」
青葉「ただでさえゲームのことで大変なのに、余計な心配かけてごめんね」
瞳「うん。だから有悟くんたちもそんな顔しないで?」
そう返す3人の声はとても優しい調子であった。
有悟「……そうか。これは先生からの伝言だが、無理をしない程度でいいから授業に戻って来て欲しいそうだ」
柚季「うん。これ以上皆に心配かける訳にはいかないから、明日からは普通に登校するつもりだったんだけど……そっか。先生にも心配かけてたんだね。明日会ったらしっかり謝らないとな」
経介(……神薙さんたちは、強いんだな。もし、もし僕が神薙さんたちの立場に立っていたなら、果たして僕は……)
柚季「それじゃ、私たちはそろそろ行くね!」
有悟「ム、もう戻るのか?」
瞳「うん。やらなきゃいけないこともあるし」
有悟「……分かった」
青葉「色々とありがと!じゃあね!」
3人はそう言い残すと駆け足で寮へと走り去って行った。
経介「……」
千優「……」
桜「……あっ!!」
突然、桜が何かを思い出したように声をあげた。
千優「びっくりした……。どうしたの桜ちゃん?」
桜「どうしたのじゃないよ千優ちゃん!あれ渡そうって話だったじゃん!」
千優「あれって……?あっ!」
経介「……?どうしたの?」
桜「千優ちゃんの提案でね、柚季ちゃんたちが授業に戻った時に遅れないようにって3人用のノートを2人で作ってたんだけど、それを次に会った時に渡そうって話をしてたんだよ」
経介「そうなんだ!西木さんは優しいんだね」
千優「あはは、そんなことないよ。でも、色々といっぱいいっぱいで忘れてたな……」
桜「……まぁ、無理もないよ。ほら、追い掛けよ?今渡さなきゃ意味ないよ?」
千優「うん。そうだね」
桜「よし、じゃあお二人共また明日!」
経介「あ、うん。また明日!」
有悟「寮の廊下は走らないようにな」
こうして桜たちも3人を追い掛けて行き、場には経介と有悟だけが取り残されるかたちとなった。
経介「……神薙さんたち、一先ずは大丈夫そうで良かったね」
有悟「……あぁ、そうだな」
有悟(辛くないわけが、憎いわけがないだろう。それでも、君たちはあんな風に……)
有悟「……反省はしていても、後悔はしていない。そのつもりだったんだがな……」
有悟はため息交じりにそう言った。
有悟「西木さんたちのようにとは言わないが、オレもオレなりのやり方で必ず彼女たちに報いなくてはならないな」
経介「……僕も手伝うよ」
有悟「ム、それは心強いな。……助かるよ」
それから神薙さんたちはいつものように授業に出席するようになった。心配事が一つ減った影響か、クラスはまた以前の活気を少し取り戻したような感じがした。そしてそのまま時は流れ、4月19日……
~4月19日(金) 放課後 教室~
有悟「まずは皆、今週の授業もお疲れ様」
友輝「あー、もう受けたくねぇー」
初「ホント色々と疲れるよな~。今週も色々あったし」
有悟「それぞれ大変だとは思うが今日集まってもらったのは他でもない。明日の侵攻前に全員で情報共有と現状把握をしておきたいと思ってな。協力してくれるか?」
泰斗「まぁ、大切なことだからな」
晴「……」コクリ
有悟「うむ、ありがとう」
恵「んー……じゃあ、取り敢えず占い状況の確認からかなー?」
経介「そうだね。確か今はこんな感じだったよね……」
1回目
・凉太→祥子(黒)
・冷音→穂乃香(白)
・経介→有悟(白)
2回目
・凉太→美咲(白)
・冷音→祥子(白)
・経介→祥子(黒)
菜華「そうだな。それで霊媒結果は枷田さん泡瀬さん共に白だったか」
恒也「今出てる情報だけで行くと怪しいのは姫野だけどまだ何とも言えないよな」
雪紀「本人は騎士って言ってるし、響香ちゃんの例もあるしね」
祥子「……」
太一「そもそも占い師が誰と誰なのかにもよるしな」
冷音「……フンッ、疑うなら好きにしろ」
太一「あ、いや、そういう意味じゃねぇって……」
怜菜「でも、ゆくゆくはそこの真偽も明らかにしないとね」
有悟「あぁ、そこの解明もゲームの進行と共にして行く必要があるな」
航「……何にせよ今のところ一番怪しいのは姫野だし、明日姫野に監視でもつけたら?」
祥子「えっ!?」
突然の提案に驚く祥子を他所に、航は淡々と話を続けた。
航「何?本当に騎士なら問題ないし、それで特に怪しいところもなかったってなれば多少の信頼くらいは得られるようになると思うんだけど」
祥子「そうですけど……」
恵「まぁまぁ。そんなことしたら一日中緊張しちゃって落ち着けないよー。一応折角の土曜日なんだしさ」
有悟「うむ。だが一人で居ずに誰かと一緒に行動してもらうというのは良い案かも知れないな。朱谷君の言うようなメリットも確かにある」
祥子「それならいいんですけど、明日影人形だと疑われている私と行動してくれる方なんているのでしょうか……」
美咲「それなら私が一緒におるよ!祥子ちゃんのこと信頼してるし!」
唯「私も一緒にいます!」
恵「おー!美咲ちゃんと唯ちゃんならプレッシャーにもならなそうだし安心だねー」
祥子「お二人とも、ありがとうございます……」
美咲「当然だよ!」
有悟「では当人たちの都合も良さそうなことだし、明日の姫野さんは等野さんと沖鳥さんに任せるとしようか。朱谷君もそれでいいかい?」
航「ん。何でもいいよ」
有悟「よし。他の皆もできるだけ一人で行動することは避けるように。その方が安全だし、万が一の時に対応の幅が広がるからな」
縁「うん!」
友輝「はーい」
友輝「……んで、他に何の話すんだ?」
暫く間をあけた後、友輝が不思議そうな顔でそう発した。
秋子「ね。他に何かあるかな?」
真琴「他にも何も、特になくね?もー帰っていい?」
有悟「いや、それはまだ……うーむ、しかしな……」
一定数の生徒と同じく、こうなることをある程度予測できていた有悟ではあったが、このストレートな質問には少々困ったといった様子を見せた。
梢「まぁ、まだヒントが少ない状況だからね……」
茜「そうだね。ここから話が進展するかしないかは明日の様子を見ながら~って感じになるんじゃないかな」
真琴「……だってさ。もーいいんじゃない?」
有悟「うーむ……、まだ始めてからそれほど時間も経っていないし、あっけない感じもするのだが無理に引き延ばしても仕方がないしな……」
有悟が気は進まないながらも話し合いを終わらせようかと考えていた、その時だった。
柚季「あの、一つだけいいかな?」
この時間中ずっと黙っていた柚季がそう切り込んできた。
有悟「もちろん。ゲームについての提案かい?」
柚季「いや、今までの話の流れとは少しズレるんだけど、人形ゲームと島民についての情報共有です」
経介(人形ゲームと島民……?)
有悟「ほう。是非聞かせてくれ」
柚季「はい。私たち、実はこの島に住んでいるある人との接触する機会が何度かあって、そこで人形ゲームのことについての話をすることがあったんです」
舞人「……へぇ、初耳だな」
柚季「まぁ、私たちの中で色々とあって話す機会と気力を失ってたので……」
碧「それで、どうだったんだ?」
柚季「はい。その方を含め島民全員が人形ゲームの存在を知っているとのことでした」
「……!!」
柚季の話にほとんどの生徒が驚いた様子を見せた。
しかし、中には予想していたのか冷静に分析を始める者もいた。
有悟「……うむ。となると島民の方々は一種の監視員といったところか?いや、しかし……」
怜菜「知っているとはどこまでを知っているの?存在?内容も?或いは真相まで……?」
柚季「あ、えーっと……」
経介「みんな、一先ず落ち着いて!」
有悟「ム、そうだな、済まない」
慌ただしくなった教室は経介の声で落ち着きを取り戻した。
これには柚季も助かったといった表情を浮かべた。
初「うーん、それだとやっぱり先生と島民は協力してるのかぁ……?」
青葉「あ、そのことなんだけど先生と島の人たちは協力してるって感じじゃなかったよ」
初「……どーゆーことだ?」
瞳「うん。その人、人形ゲームを知ってるって教えてくれてからその先も話そうとしてくれたんだけど、その先を話されたくないみたいで一部が影人形化した彩先生に半ば無理矢理止められちゃったんです」
初「え!」
経介(彩先生に……!?)
青葉「そう。びっくりしたけどそんな風に先生方から島民さんたちに向けて圧力がかかってるみたいで、二者間で協力してると言うよりは先生方の方から無理矢理協力させてるって言い方の方が合ってるような印象だったかな……」
菜華「……やはりか」
有悟「……やはりとは?凜堂さんは何か知っているのかい?」
菜華「いや、知っているという訳ではなく、実は私も気になることがあって恵と一緒に島民に関連して調べものをしていたのだが、その結果どうやら私たちと島民では開示されている情報に何ら大差はないみたいだ」
碧「どういうことだ?」
菜華「私たちが持っている端末や部屋に常備されているPCやテレビ番組の内容まで、ネット情報に関わりそうなもの全てを調査したところ島民が所持しているものと機能から構成までがほとんど同じだったんだよ。操作記録の違いなどで個人個人で多少の差は見られたものの、どの機器も閲覧及び取得できる情報の範囲に私たちのものと変わりはないみたいで、島民の持つ機器からもシークレットエリアにある情報にはアクセスできない様子だった。彼らの力関係が対等ならば先生方がアクセスできる情報に島民がアクセスできないのは適当でないからな。まぁこの推理はいくつか穴があって話すのを躊躇っていたのだが、栄さんの話と合わせると彼らの力関係についてはそういう解釈で間違ってはいなさそうだ」
恵「あ、因みに聞き込みとかはばなながやったけど、機器の操作は僕がしたから安心してよ。ばななが操作するとエラーから爆発までと大変なことになっちゃうけど、僕はこういうのは得意なんだ♪」
菜華「……む、爆発と言うかあれは機器が弾けただけだろう」
暦(ギャップ萌え……)
千優「でも、そんなところまで詮索して大丈夫なのかな……?」
菜華「恐らくは大丈夫なのだろうな。栄さんたちの話からするに本当に触れられたくない情報には先生方自らが出向いて止めに来るようだが、私の時はそのようなことはなかったからな。それに生徒にこんなものを付けさせるくらいだ。こうした会話も常に先生方には聞かれているのだろうし、こんな話をしても妨害が来ないということは少なくとも彼らの力関係や情報開示範囲については知られたところで何ら問題はないのだろうな」
菜華は首の銀のリングを手で揺らしてそう言った。
真琴「うわマジ?爆破機能付き盗聴器とか笑えなすぎ。きも」
有悟「……なるほど。一度に大量の情報が入って来て気になることは山のようにあるが、神薙さんや凜堂さんの話から察するに、どうやら島民の方々からこれ以上情報を入手するのは厳しそうだな」
恵「そうだねー。僕たちはまた別の方法を模索してみるつもりだよ」
菜華「そうだな。今の情報量ではまだ気になっていることが本当のことかも分からないからな。それについてはまた進展があった時に全員に話をさせてもらうよ」
有悟「あぁ、そうしてくれるとこちらとしても有難いよ。神薙さんたちも貴重な情報提供感謝する」
柚季「ううん」
有悟「……さて、今日の目的は十分と言えるほど達成できた。様々なことが積み重なって皆疲労も溜まっていることだろうし、今日の話し合いはこれで解散としよう。最後に、明日も生存確認を行いたいから全員朝の7時に食堂へ集まってくれ。連絡は以上だ。協力ありがとう。皆無事で!」
こうして思わぬ量の情報が共有されることとなった19日放課後の会議は終わりを迎えた。
怜菜「お疲れ様。銘、今回の話どう思った?」
銘「そうだね。考えられることがいくつかあってそれについての意見を聞かせて欲しいんだけど、この後の予定は空いてる?」
怜菜「大丈夫よ」
茜「私も同席いい?」
銘「それはもちろん。梢はどうする?」
梢「私は遠慮しとこうかな。今日はもう帰って早めに寝るつもり!」
銘「分かった。気を付けてね」
梢「うん!」
碧「……」
蓮「お疲れさんー!そう難しい顔すんなよ。進展あってよかったじゃねぇか」
碧「……まぁ、そうだな」
蓮「疲れた頭じゃ考え事も捗らねぇぞ?こんな時は銭湯行こう!銭湯!」
碧「それもそうか……おい凉太。お前も行くか?」
凉太「……ん。いや、大丈夫だ」
碧「……?」
蓮「あいつもあれから色々と思い悩んでんだろう。今はそっとしといてやろうぜ」
碧「……そうか」
ガララッ
凉太「……」
2人が出て行った頃には教室に残っている生徒は凉太を含めて僅か数名であった。
静かになった教室には話し声がよく響いた。
経介(……はぁ、流石にちょっと疲れたな。……でも、やることは山積みだ。しっかりしないと!)
小春「お疲れ、きょーすけ」
経介「あ、小春!……そっちこそ、やけに疲れてるみたいだね……?」
小春「……うん。さっきの話を聞いて何だか不安が増しちゃってね。私難しいことはよく分かんないけどさ、みんな頑張ってくれてるから一生懸命考えないとって思ってるんだけど、考えれば考えるほどどうしてこんなことを考えて毎日怯えながら過ごさなきゃいけないんだろうって思っちゃって……」
経介「小春……」
小春「前にもこんな話聞いてもらったのに、ごめんね」
経介「小春が謝る必要は無いよ。海岸で3人で話した時に言ったでしょ、みんなでこの島を出ようって。そう言ったことも、小春が話してくれたことも僕はちゃんと覚えてるよ。だから安心して。小春の気持ちを無下にはしない。それでも不安だったら、いつでも話を聞くよ」
小春「そっか……うん。ありがと。元気出た!」
穂乃香「……」
和奏「うーん、大丈夫?グッバイレイニーしよ?」
冷音「あまり塞ぎ込むな穂乃香。気疲れもあって脳が情報を処理し切れずに混乱してるだけだ。少し経てば落ち着くはずだ」
和奏「うんうん。深く考え込まなくても、自分にできないことは誰かに任せて、誰かにはできないことを自分がやればいいんじゃない?それにほら、そーやって穂乃香みたいな子が苦しまないようにって、私たちみたいな人がいるんだし」
穂乃香「……うん」
冷音「それに安心しろ。お前は絶対にここから出してやる。オレの占いの能力はそのための力だ」
穂乃香「うん……」
和奏「わ、何?カッコいいお兄ちゃんじゃん。その調子で私もここから出してよー」
冷音「……フン、お前は穂乃香のついでだ」
和奏「お。それはどーも(笑)」
凉太「……」
学園の生徒たちが今日もそれぞれの思いに揺れる中、その時間は刻一刻と迫って来ていた。そして……
??<……時間だ。今日も手筈通りに頼んだぞ>
4月20日(土)、朝0時。
その先に待ち構えているのは彼らにとって二度目の悪夢か、それとも……
まずはここまでのご精読ありがとうございました!と言う決まり文句ですが暇潰しなら精読でもなくなくないかとふと思ってしまいました。思っただけなので特に気にはしていません。さて、21話からまた侵攻が始まりますが、彼らに牙を剥いているのは誰なのでしょうか?彼らはそれを乗り越え真相に辿り着くことができるのでしょうか?次に狙われるのはあなたかも知れません……()