リアルで色々忙しかったので投稿が遅くなってしまいました。
今日から復帰と言うわけで、これからもよろしくお願いします!
───暗闇に染まった世界に、一人の赤髪が特徴の男が佇んでいた。
───彼は一刻でも早くこの世界から出ようと出口を目指し、走る。
───しかし出口は見つからず、無駄な行為だと踏み、彼は疲れたのかその場に座り込んだ。
───そんな彼の元に、老人──否、老人の格好をして顔面には派手な仮面を被っている男性がやって来た。
───男性は彼に話し掛けているが、声の音量が無く、何を喋っているのかよく分からない。
───彼は男性に「聞こえない」と口にするが、声が出なく、男性には聞こえないようだ。
───彼は適当に男性の話の区切りに頷き続けると、男性は彼の胸元に鋭い凶器を突き立てた。
───話を聞いていなかった事に怒り出したのだろうか、男性の表情には怒りを浮かべていた。
───彼は胸元から刺さったと同時に流れた鮮血と激痛により、その場に倒れる。
───彼は目を瞑り、そして息を吸い、最期に言葉を口に出す。
「待ってろよ、お前ら。…絶対に俺が、助けてやるからな…。」
───その直後、彼の体から力が抜け、心臓が停止した。
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「───っはぁ!?」
真夜中、ベッドの上で眠っていたゼンは、夢から目を覚まし、急に起き上がった。
余程の悪夢だったのだろうか、彼の額には相当な汗が流れていた。
「ハァ、ハァ…今の夢は、何だ…?いや、落ち着け俺、落ち着け俺。」
彼はベッドから降り、階段で基地の一階に向かい、台所の冷蔵庫から水を取り出し、コップに一杯注ぎ、飲み干す。
彼は落ち着いて来たのかソファーに座り込んだ。
「今の夢は俺か?…いや、俺はあんな赤髪じゃないし、警察のような服なんか着たこと無いし…。彼奴は誰なんだ?」
「どうしたんですか?」
「うおぉっ!?…痛っ!」
自問自答を続けるゼンに先程まで居なかった筈のレイに声を掛けられ、彼は驚いたのか横に動き、ソファーの横の隙間に置いてあったテーブルの角に頭を打ち、咄嗟に打った場所を手で抑える。
「なんだ、レイちゃんか」
「すいません、驚かせて。…なんか見たんですか?」
「いや、大丈夫だよ。ただ喉が乾いたから水を飲みに来たんだよ。」
彼女に余計な心配をさせない為に、ゼンは誤魔化す。
「それにしては凄い汗ですよ?」
「さっき暑かったからね。仕方がないよ。」
「そうですか。」
(勘が鋭くなくて良かった…)
ゼンはレイの勘が鋭く無い事に安堵し、その場を離れようと立ち上がり、階段を登ろうとするが、
「後もう一つ聞きたい事が。」
「?…なんだい?」
彼女の呼び止めに足を止め、ゼンはレイの方向に視線を向ける。
「どうして、ゼンさんは人を助けようとするんですか?」
「え?…どうしてって言われてもなぁ…」
ゼンはレイの問いに対し一瞬戸惑うが、彼女の真剣な瞳を見ていると、やはり回答をしなければと思い、彼は口を開く。
「…もう俺は、嫌な思いをしたくないからでもあるし、やっぱり一番な理由は…」
彼は一旦区切りをしてから息を吸い、口を開く。
「…君達を、この世界から救う為さ。」
そう言い残し、彼は階段を登った。
リビングに残されたレイは、独り言を口に出していた。
「この世界から、救う…か。…まるで、お父様みたいだな。──お父様に、会いたいな…。」
彼女はそう言い残した後、ゼンに続くように二階に向かい、部屋へと入っていった。
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翌朝、宇宙防衛隊の隊員達は、ゼンのスルーされた原因を解明すべく、検証が始まった。
実際にゲルに会わせ、見えるか見えないかを聞いた所、やはり殆どのゲルが「ゼンが見えない」と解答した(その後ゲル達はリン達によって抹消された)。
どうやらスルーではないようだが、『隠密魔法』と言う一時的に自分の身を隠すことが出来る魔法を習得している可能性があるため、『魔法解明機』と言う魔法を知ることが出来る機械を使用することに。
しかし…
「彼の習得している魔法リストからは、隠密魔法という魔法は見当たりません。」
「やはり魔法ではないのか…。」
しかし彼等はまだ諦めなかった。
今度は優衣が提案した『占い方法』で隠密魔法を発見しようと試みるも…
「見当たらない…」
「隠密魔法なんて最初から持って無いんですよ。」
「じゃあなんなんだよ!」
ゼンの謎を解き明かせない事に苛立ったのか、優衣は激しく頭を掻き始める。
スルーでもなければ隠密魔法使用者でもない。
──では彼の原因は何なのか…
「──一つ、思い当たる点が。」
嫌な空気に終止符を打ったのは、今まで全く喋る事は無かなった茂だった。
彼の思い当たる点とは…?
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「こんなところに要塞があったなんてな…」
「すごぉーい!」
茂に続いてついていったリン達は、廃墟に併設された古ぼけた石造りの要塞に来ていた。
「──ここだ。」
案内された所は研究所のような場所だった。
最初に視界に入ったのは円柱ガラスに注ぎ込まれた液体に閉じ込められたゲルだ。
どうやら研究されていたようだが。
その他には紙やノートが無造作に置かれていた机や、埃がかっている本が置かれている棚などが設置されていた。
「俺が散歩していたら偶然見つけたんだ。」
「すげぇな茂、能力に関しては役立たずだけどこう言う事には役に立つんだな。」
「それ褒めてんのか?嫌味まざってるけど。」
ジークと茂のやり取りの中、レイはある日記帳を見つけていた。
「何だろうこれ、日記帳みたいだけど…」
レイは日記帳を一枚一枚ページをめくりながら見始めた。
○月□日
昨日、念願のゲルを捕獲した。
今日からコイツを実験台として研究していこうと思う。
実験の結果を記録するため今日からここに記すことにした。
どんな結果なのか待ち遠しくて仕方がない。
○月△日
ゲルはやはり倒されたら謎の液体へと変化するようだ。
液体をマウスに触れさせてみた所、首を手で抑えながら倒れて死亡した。
この液体は一度触れたら酸素が奪われる事が分かった。
この液体を『酸素奪取液』と名付ける事にした。
きっと高く売れる。きっと。
「酸素奪取液って、ゲルから出るあの液体だよね…。売り飛ばそうとしていたんだ。あ、まだページがこんなにある。」
レイはさらにページをめくる。
△月○日
今日は朗報が二つもあった。
一つ目は、先日あの液体を売り飛ばした所、思ったより高額な金額で売れた。
どんどん売り飛ばせばもっと儲かる。
二つ目は、ゲルの新しい特徴が分かった。
この間ゲルに色を見せた所、赤色が見えないと言う事が分かった。
赤髪の男は見えない…と言う訳だ。
例え他の色に染めたとしても。
「赤髪?…じゃあ、ゼンさんは元は赤髪だったって事?」
日記に記されている事が事実だとしたら、ゼンは赤髪から銀髪へ染めたと言うことが分かる。
それかもしかしたら…
「おーいレイ、こっち来いよ!」
「あ、はーい!今行く!」
レイは返事をした後、読んでいた日記帳にしおりを挟み、後で読む為に鞄に詰め込み、茂の元へ向かった。
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「だから俺は赤髪じゃないですって!」
「嘘つけ、ゲルの特徴から赤色を判別しないことが分かっているんだ。例え、染めたとしてもな。」
「っ、だから染めても無いですし、元から銀髪でしたから!もういい加減にしてくださいよ!」
茂の追い込みにさすがのゼンも苛立ちを覚えたようで、声を荒げ始める。
しかし、彼はそんなのはお構い無しに追い詰めて行く。
「今のうちに白状した方が身のためだぞ、レンとやら。」
(レン!?)
「だから誰ですかその人は!?」
聞き捨てならない人名に、リンは茂に問い掛ける。
「何故あなたがその名を知っているんですか?」
茂は問いにこう答える。
「知らない訳無いだろ?『赤の狼・人食いのレン』だろ。」
「!?」
何故レンがその名で呼ばれているのかは分からないが、そんな事を考える暇は無く、彼の回答に荒げた声で返す。
「そんな名前じゃありません!彼は『召喚使いの英雄・レン』です!」
その発言に対し、その場にいた全員はその名に反論し始めた。
「は?違うだろ、『極道の頂点・桜川蓮』だろ!」
「いや、俺の世界では『大食いの天才・レン』だ。」
「『防御の天才・レン』じゃないのか?」
様々な『レン』の呼び名に、リンは混乱をし始めた。
「レンって、どれだけいるの?」
───そして彼の意識はやがて途切れ、暗闇のなかに消えて行った。
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───ここはある監視施設。
そこには、ゲル二体と、一人の少女が子供達を見守っていた。
「やはりリンという男の子はレンが大好きみたいだね」
《ソウミタイデスナ》
《デスナ》
「このまま彼の精神が病んでくれたら、私の物になるんだ。その時を待ち望んでいるよ。リン君。」
to be contenued...
レイの父親の秘密は番外編のジーク編の次に明らかになります。
ジーク編投稿はまだ未定ですがね。
中学生の小説、やはり酷いね(唐突)。
次回「第九話 異なる瞳を持つ少女」
作者が出したかった人物が遂に登場します。
お楽しみに!
※前回のあらすじは完成次第載せておきます。