少女☆歌劇レビュースタァライト 君とキラめくために   作:レリ

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祝!スタリラ一周年!!10連無料キラめきフェス開催!!一回目引いたら虹が二枚!結果!二つともメモワール!!一つは持っててもう一つがやちよと栞の水着メモワール!!嬉しいけどメモワールしか当たらねぇ!!

どうも、レリです。さあ、スタリラ一周年。めでたいですね~。今回はリクエストのひかりとのデート回です!!そして、リクエストしていただいた方から文字数のノルマをクリア!めっちゃ長い。疲れた。

それでは、どうぞ!


スタリラ一周年記念!

秋に入って少しずつ涼しくなり、過ごしやすい季節になってきた十月。零は今、横浜のある場所で待ち合わせをしている。

 

 

「そろそろか……」

 

 

そう呟きながら腕時計を見る。すると、こちらに走ってくる人物に気づく。その待ち合わせの相手は。

 

 

「ごめん、零。待たせちゃった?」

 

「いや、俺もさっき来たばかりだから大丈夫だ。ひかり」

 

「そっか、よかった」

 

 

待ち合わせ相手はひかりだったのだ。ひかりは青のパーカーのようなものを羽織り、その下は白のシャツで黒のスカートをはいている。

 

 

「服、似合ってるぞ。ひかり」

 

「そ、そう?ありがと///(よかった。服装のこと言ってもらえて)」

 

「じゃあ、行くか」

 

「うん」

 

 

零は、先月に四人から告白され、悩みに悩んだ結果、ひかりを選んだのだ。今日はそのひかりと付き合い初めて最初のデートである。場所はひかりがここがいいと言ったのでここ、パシフィコ横浜の近くで待ち合わせをしたのだ。

 

 

「しっかし、あと二ヶ月でここで舞台やったのも一年になるのか。まあ、来月のはじめに横浜アリーナで舞台があるけど」

 

「来月も楽しみだけど、あの時も楽しかった」

 

「それは良かったな」

 

「うん」

 

 

そう話ながら、パシフィコ横浜の近くの遊園地に向かったのだった。

 

 

「わりとデカイな。この遊園地」

 

「あの観覧車、夜になったらライトアップされる」

 

「それは知ってる。この前に見たからな」

 

「え、私、見てない」

 

「みんな疲れてたからな。最後、夜景を見ながら観覧車に乗ろうか」

 

 

そう言いながらひかりの頭に手をのせて軽く撫でる。

 

 

「うん///」

 

 

ひかりは顔を赤くしながら返事をした。

 

 

そして、それからいろいろなアトラクションを回り、遊んだ。今は二人してベンチに座っている。ベンチでは零がぐったりとしている。ひかりに膝枕をされながら寝ている。

 

 

「まさか、射撃の他にジェットコースターが苦手だなんて」

 

「……昔から絶叫系は苦手だからな。行けると思ったんだが行けなかった……」

 

「だったら乗らなきゃいいのに……」

 

「……ひかりの笑顔が見たかったからな」

 

「……バカ///」

 

 

顔を赤くしてそっぽを向いてしまったひかり。だが、手は零の頭を撫でている。

 

 

「よし、ひかり。もう大丈夫だ」

 

「ホントに大丈夫なの?」

 

 

零は起き上がり、背伸びをしながらひかりの方に振り向く。

 

 

「ひかりの膝枕で治ったよ」

 

「っ!そっか///」

 

 

ひかりもベンチこら立ち上がり、零の隣に来る。

 

 

「じゃあ、次行こうか」

 

「うん!」

 

 

そこからもまたアトラクションを回り、ゲームセンターにも寄った。そこでのクレーンゲームでミスターホワイトのキーホルダーを取ったりした。

 

 

「まさか、ミスターホワイトのキーホルダーがあるとはな」

 

「私もびっくり。でも、嬉しい」

 

「よかったな」

 

「うん。あ、私、喉渇いちゃった」

 

「俺が買ってくるよ。ひかりは何がいい?」

 

「じゃあ、お水で」

 

「水って。ジュースを言ってくるのかと思ったが。わかった。じゃあ、行ってくる。近くにベンチがあるなら座ってていいからな」

 

「わかった」

 

 

近くに自販機があったので、そこでひかり用の水と自分用のお茶を買い、ひかりがいるところに戻る。

 

 

「やめてください!」

 

「今の声……ひかり!?」

 

 

ひかりの声が聞こえ、急いで戻る。ひかりを見つけると、三人の男に囲まれていた。

 

 

「なあなあ、いいじゃんかよ。俺らと遊ぼうぜ」

 

「絶対楽しいってさ~」

 

「そうそう」

 

「と、友達を待ってるので……」

 

「そのお友達も女の子かな?だったらその子も一緒に誘えば問題ないって」

 

「いえ、彼氏です」

 

「チッ、んだよ、男かよ。んな奴ほっといて俺らと遊ぼうぜ」

 

「い、いやです」

 

「いいから来い!!」

 

「いや!!」

 

 

リーダーらしき男に腕を掴まれ、強制的に連れてかれそうになるひかりだが、必死に抵抗する。だが、男に力で勝てるわけもなく連れてかれる。

 

 

「(零…!)」

 

 

ひかりは、今ここにいない零を頭に思い浮かべながら、目を強くつむる。すると…。

 

 

「おい、貴様ら」

 

「あぁ?……っ!?」

 

「零!!……っ!」

 

 

想い人の声が聞こえ、振り向くと両手にペットボトルを持った零が立っていた。だが、今の零は誰にでもわかるくらいに殺気を放っていた。そのせいで、三人組の男たちが怯んでいる。

 

 

「貴様ら、俺の彼女に手を出すなんていい度胸してるな」

 

「な、なんだと!この子はな!俺らと遊びたいって言ってるんだ!邪魔するな!!」

 

「ほう?現に彼女は嫌がっているようだが。教えてやるよ、雑魚ども。今、この場で不利なのは貴様らだってこと。わかってるのか?」

 

「!……チッ、行くぞ、お前ら」

 

 

そう言って、男たちは去っていった。ひかりは走って零に抱きつく。

 

 

「すまん、ひかり。遅くなって。大丈夫だったか?」

 

「……」

 

「ひかり?」

 

「……怖かった」

 

「もう大丈夫だぞ。安心しろ」

 

 

震える手で抱きついているひかりを安心させるように優しく撫でる零。少ししたらひかりも落ちつき、零から離れた。

 

 

「さっきはありがと」

 

「どういたしまして。ひかりが無事でよかったよ」

 

「うん。でもあんなに殺気を出すのはどうかと思うけど」

 

「ひかりを無理矢理連れていこうとしてたからな。大事な彼女を守るために放った殺気だったからな。けど、そこまで出してたか?」

 

「出してた。私でもちょっと怖いって思っちゃったし」

 

「マジか……」

 

 

彼女の言葉で軽くショックを受けている零。それを見て、ひかりは小さく笑う。

 

 

「さ、行きましょ」

 

「あぁ」

 

 

 

 

水分補給もし、ほとんどのアトラクションを回ったのでもう乗るやつが観覧車だけになってしまい、夜まで待とうと遊園地の中を歩いて、外に出て改めてパシフィコ横浜を見るために入口近くに来た。隣は海なので、潮の香りがして、秋風が少し肌寒くなってきた。パシフィコ横浜の隣にある広場で座り、のんびりとしていた。ひかりは零の肩に頭を置いている。

 

 

「遊びまわる以外にもこんなふうにのんびりするのも悪くないな」

 

「そうね。もう少ししたらまた歩く?」

 

「そうだな。ショッピングモールみたいな場所もあったからそこにでも行ってみるか」

 

「うん」

 

 

そして、広場から出て、駅があるところにたくさんのお店があったのでそこに向かおうと歩き出す。

 

 

「だいぶ混んできたな。ひかり、はぐれるなよ」

 

「わかった」

 

 

ドンッ!

 

 

「きゃ!」

 

「!ひかり!!」

 

 

人でだいぶ混雑してきて、はぐれないようにひかりの手を握ろうとした瞬間、ひかりが人混みにのまれ、どこかに行ってしまった。否、連れていかれたのだ。

 

 

(クソ!!やらかした!!最後にひかりを見た時にひかりに向かって伸ばされた手があったな。おそらく、チンピラか、新手の誘拐か。どっちにしろ、助けに行かなくちゃな。まずは……)

 

 

コインロッカーにあるものを入れてあるのでそれを取りに行き、それからケータイでひかりのケータイのGPSを確認すると、わりと速い速度で移動していた。

 

 

「車か!!クソ!!場所は……赤レンガ倉庫の近くか!ここからならこの道のが近道だな。待ってろよ、ひかり!」

 

 

零は、ひかりの元にダッシュで向かいながらどこかに電話をするのだった。

 

 

 

場所は変わって赤レンガ倉庫の近くの人気のない倉庫に閉じ込められているひかり。

 

 

「んー!んー!!」

 

 

手足に口と縛られているため、助けを呼ぶ声も逃げ出すこともできない。前には何人も男たちがいる。

 

 

「(この人たち、さっきの)」

 

 

そう、ひかりを拐ったのは先ほど遊園地でひかりをナンパしていた男たちだったのだ。

 

 

「それにしても、結構な上玉を見つけましたね~アニキ」

 

「まあな。さっきは、あの男がいたから失敗したが、ここなら思う存分やれるな。おい、お前ら、最初は俺からだ」

 

「じゃあ、アニキの次は俺で」

 

「おい、ずりぃぞ!俺がアニキの次だ!」

 

「俺だ!」

 

 

順番の取り合いで言い争っている男たち。だが、リーダーらしき男はゆっくりとひかりに近づいている。

 

 

「(いや……来ないで……助けて、零!)」

 

「そう怯えるなよ。すぐに気持ちよくなるからよ。へへ」

 

「(いや……いや……いや……)」

 

 

ひかりはもう、この後の展開を想像し、涙を流す。

 

 

「泣く顔もきれいだなぁ。興奮してくるぜ」

 

 

男には逆効果でさっきよりも早く近づいてくる。

 

 

「(……零、助けて!!)」

 

 

ひかりが願った瞬間……

 

 

 

バキッ……ガラガラガラ……ズズン!

 

 

 

倉庫の扉が内側に倒れた。バラバラになって。扉が倒れたせいで倉庫内に土埃が舞う。外の太陽の光が倉庫内を照らす。

 

 

「な、なんだ!?」

 

「と、扉が!?」

 

 

光が照らす中、光の向こうから一人の影が見える。倉庫に近づいている。倉庫内に入ると、その影がはっきりと誰なのかわかる。

 

 

「んー!(零!)」

 

「待たせたな、ひかり。すぐに助けるからな」

 

「お、お前は、さっきの!」

 

「やっぱり貴様らだったか。彼女を返してくれないか」

 

「誰が返すかよ!おい、お前ら!!」

 

 

リーダーらしき男の声で隠れていたのか、先ほどよりも多い人数が鉄パイプやらナイフやらを手に持ち、零を囲む。

 

 

「やっちまえ!!」

 

 

男の指示で、零を囲んでいた男たちが一斉に襲いかかる。零の姿が見えなくなり、男たちが襲いかかっているため土埃が舞う。

 

 

「あれほどの人数なら無事じゃすまねぇだろうな。じゃあ、あいつらに任せて俺は楽しむとしようか。おい、助からねぇけど彼氏の前でせいぜい鳴けよ」

 

「(嘘……零……いや……私のせいで……ごめんなさい……華恋も……みんなも……ごめんなさい……)」

 

 

ひかりがもう何もかも諦めた目をして俯いた瞬間……。

 

 

「ぎゃあ!!」

 

 

ドゴッ!!

 

 

「!?」

 

「なんだ!?」

 

 

男の悲鳴が聞こえた瞬間、リーダーの男とひかりの間を零を囲んでいた一人の男がぶっ飛ばされてきた。ぶっ飛ばされてきた男は気絶している。

 

 

「な、なんでお前が飛んでくるんだ!?」

 

 

リーダーの男は零の方を見る。

 

 

「う、嘘だろ……」

 

 

土埃の中には大勢いた男たちはたった五人しか立っておらず、真ん中には右手に漆黒の剣に左手には赤い剣を握った零が立っていた。零の足元には真っ二つにされた鉄パイプと刃を砕かれたナイフが何本も落ちている。

 

 

「汚ならしい手で俺の彼女に触れるな、雑魚が」

 

「な、なんだと!おい、お前ら!さっさとやっちまえ!」

 

「おらっ!」

 

 

五人の内の一人が鉄パイプで殴りかかってくる。が、鉄パイプが真っ二つにされ、男がすごい勢いで後ろにぶっ飛ぶ。この時、零は動いていない。否、動いていないように見えた。

 

 

「は?」

 

 

リーダーの男は呆気にとられてボーっとしてしまう。ひかりも驚いて目を丸くしている。

 

 

「遅いし構えも悪い。これじゃあ、敵に攻撃できないしカウンターでやられて終わりだぞ。っと、どうした?雑魚ども。もう終わりか?」

 

「調子にのるな!」

 

 

キンッ!

 

 

「な!?」

 

「お前がな。そこで寝てろ」

 

「え?へぶっ!!」

 

 

今度はナイフを持った男が襲いかかってきたが、ナイフの刃の部分を紅華の剣で斬り、男の横腹を蹴り、ぶっ飛ばす。男は気絶し、動かなくなる。

 

 

「さて、残りはこの二人とそこの貴様だけだ」

 

 

ゆっくりと、男たちに恐怖を植えつけるように歩いて近づく零。

 

 

「ヒッ!」

 

「怖いか?それが貴様らが彼女に味あわせたちょっとの恐怖だ。彼女はこれの何倍もの恐怖を味わったんだ。覚悟はできてるよな?」

 

 

零の前にいる二人の男は、恐怖で足が震えて動かない。

 

 

「ぐふっ!!」

 

「ぎゃあ!!」

 

 

零は丸腰の二人を容赦なく蹴り、気絶させる。そして、リーダーの男を見てまたゆっくりと歩きだす。

 

 

「く、来るな!この女を殺すぞ!!」

 

「っ!!」

 

 

リーダーの男はひかりの首にナイフを突き立て、零を脅す。零は、表情一つ変えずに立ち止まる。男は勝ち誇ったような顔をしてひかりを連れたまま外に出ようとする。

 

 

「一歩でも動いたらこの女を殺すからな。一歩も動くんじゃねぇぞ!!」

 

「……わかった」

 

「へへ、よし、来い。お前、暴れでもしたら殺すからな」

 

「……」コク…

 

「よし、おま(ドゴッ!!)ぐお!!」

 

 

リーダーの男がひかりを見て脅し、零に顔を向き直ると顔面に夜天の剣の持ち手の部分が直撃する。拍子にひかりを掴んでいた手とナイフを離す。その一瞬に零はひかりを抱き上げ、男から離れる。夜天の剣も回収しながら。

 

 

「紐を斬るからじっとしててくれ」

 

「……」コクコク

 

「よし、ひかり……おっと」

 

「零……零、零!」

 

 

紐を切ると、口を縛っていた紐を自分で取りながらすぐに零に抱きつく。ひかりは、零に抱きつきながら泣いている。

 

 

「怖かったよな。遅くなってごめん。もう大丈夫だ」

 

 

ひかりを落ち着かせるために撫で続ける零。すると、リーダーの男が起き上がる。零は、リーダーの男を睨む。リーダーは、夜天の剣が鼻に当たったのか鼻血を出している。

 

 

「テメェ、動くなって言ったよな……」

 

「言われた通り一歩も動かなかったぞ」

 

「動いてんじゃねぇか!」

 

「お前は、一歩も動くなって言ったんだぞ。バカか、お前。もういい、彼女は返してもらった。これで思う存分やれる。覚悟はできてるよな?」

 

 

ひかりは零の後ろに立ち、零はひかりの前に夜天の剣と紅華の剣の鞘を交差するようにして守るように刺す。そして、リーダーの男に近づく。

 

 

「え、ちょ、おい。話を聞けって。待てよ、おい!」

 

 

男は後退りながら、叫ぶ。だが、零はそれを無視して近づく。そして、一瞬で男の目の前に行き、夜天の剣の持ち手の部分で腹をど突き、紅華の剣の柄で肩を叩き、最後に顎目掛けて蹴りあげる。男は宙を舞い、地面に落ちた後は口から泡を吹いて気絶した。

 

 

「それがひかりに怖い想いをさせた罪だ」

 

 

零は、男にそう呟き、ひかりの前に刺した鞘を抜き二本の剣をしまう。そして、背中に担いだ途端にひかりが抱きしめてくる。

 

 

「無事でよかった。ひかり」

 

「……すごく……怖かった……それよりも……私のせいで……零が死ぬんじゃないかって思ったら……今まで感じたことがない気持ちになって……」

 

「俺があんなので死ぬわけないだろ。それに、俺はひかりにもしものことがあったらと思ったら気が気じゃなかったよ。本当に無事でよかった」

 

「……ありがとう」

 

 

今、この倉庫では零とひかりの二人の空間だ。周りには気絶している男たちがたくさんいるが、そんなのはお構い無しだ。

 

 

「なぁ、ひかり。そろそろ……」

 

「いや……」

 

「えっと、そろそろ帰ろ……」

 

「いや!!」

 

「ちょっ!待て!く……首が……!」

 

 

ひかりの抱きしめがより力が入り、零の首をしめてしまう。

 

 

「あ、ご、ごめん……」

 

「ふぅ。なぁ、ひかり」

 

「なに……?まだ離れたくないよ」

 

「まあ、それもあるけど違う。ひかり、俺たちは付き合ってるんだよな?」

 

「……零は私と付き合ってなかったの?」

 

「ごめん、言い方が悪かった。だから再度首をしめようとするな」

 

「……じゃあ、なに?」

 

「その、俺たちって……いや、やっぱなんでもない」

 

「え、そこで言うのやめる?すごく気になるんだけど」

 

「今はまだだな。もう少し待ってくれ」

 

「ここで言っちゃえばいいじゃん」

 

「場所を考えろ、場所を」

 

「場所って……あ」

 

 

今の場所は何人も男が倒れている中心に二人がいる状態。この状態では、ムードも台無しだ。

 

 

「わ、わかった」

 

「よし、じゃあ、移動するか」

 

「で、でも、私は、まだ離れたくない」

 

「ひかり、しっかり捕まってろよ」

 

「え?きゃ!」

 

「よっと」

 

 

零は、抱きついているひかりをお姫様抱っこする。

 

 

「ちょ、れ、零!///」

 

「腰が抜けて立てないってことぐらい気づくさ」

 

「っ!……バレてたか」

 

「落ち着くまでこうするよ。外に出るぞ」

 

「うん。ところでそれ、使って大丈夫だったの?」

 

「ご心配なく。親父には知らせてある。派手にやってこいってな」

 

「おじさん……」

 

「外はもう暗い。あそこに行くぞ」

 

「あそこって?」

 

「忘れたか?昼間の約束を」

 

「約束……あ、そういえば」

 

「じゃ、行くぞ。お姫様」

 

「も、もう!///」

 

 

それから、倉庫を出たら何台ものパトカーが来ており、警察官十数名が待っていた。警察官たちは零に向かって一斉に敬礼する。ひかりは顔を赤くしながら戸惑っており、零は苦笑いしながら後のことを任せた。警察官たちは倉庫の中に入っていき、気絶している男たちを誘拐犯で逮捕した。遊園地近くまで来ると、ひかりも落ちつき、自分で歩いた。そして、夜になったパシフィコ横浜付近の電気の明かりを見ながら約束の観覧車に乗ったのだった。

 

 

ゴンドラの中は二人っきり。観覧車に乗る人がおらず、すぐに乗れたのだった。

 

 

「綺麗……」

 

「そうだな」

 

「ねぇ、零」

 

「なんだ?」

 

「さっきの話の続き、いい?」

 

「もちろんだ。もともとここで言うつもりだったしな。続きを言うぞ。俺たちって、結婚を前提に付き合ってるでいいんだよな?」

 

「え」

 

「え?」

 

「そ、そそそ、それって、つまり///」

 

「まあ、そういうことだ。ここの綺麗な夜景を見ながら言いたかった言葉だ。神楽ひかりさん、俺と結婚してください」

 

「……!」

 

 

ゴンドラ内で零がまっすぐにひかりの顔を、目を見て、言う。ひかりは驚きと嬉しさで涙が溢れる。口に手をおさえてもいる。

 

 

「……はい」

 

 

時間にして数秒のひかりの返事。だが、二人にとってはとても長い時間に思えたのだった。これで、二人は結婚をする事が決まった。

 

 

「……高校卒業してからだよね?」

 

「そうじゃねぇと結婚できねぇだろ」

 

 

このツッコミで二人は、軽く笑ったのだった。

 

 

「愛してる。ひかり」

 

「私も、愛してる。零」

 

 

鮮やかに光る横浜をバックに二人の影はそっと一つになったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから、数年の時が経ち、二人は二十歳を迎えたのだった。今零は、タキシードを着て、その時を待っていたのだった。

 

 

「準備できました」

 

「わかりました。それで、彼女は?」

 

「ここよ、零」

 

「おぉ……」

 

 

声のした方向を見ると、白のウエディングドレスに身を包んだひかりが立っていた。

 

 

「演目で花嫁ジューン役でウエディングドレスは見たが、あの時よりキラめいてるぞ、ひかり」

 

「ありがとう///」

 

「ひかりちゃ~ん!レイちゃ~ん!」

 

「よう、華恋」

 

「今日はおめでとう!ひかりちゃん、と~っても似合ってるよ!とってもグッド!」

 

「ありがとう、華恋」

 

「それじゃあ、私は外で待ってるね!じゃあね!」

 

「じゃあな。よし、俺たちも行こうか」

 

「えぇ」

 

 

教会で行われた零とひかりの結婚式。その場には、零の両親とひかりの両親はもちろん、聖翔音楽学園であのオーディションをやった八人の仲間たちに零が聖翔に来る前にいた地域から友希那、リサ、紗夜、燐子、あこのRoselia五人が参加したのだった。

 

 

「いや~それにしても、もう零が結婚なんてね~」

 

「お前は俺の保護者か、リサ」

 

「保護者はこっちだぞ、零」

 

「そりゃわかっとるわ!にしても、友希那たちも来れてよかったよ。Roseliaも今じゃ超がつくほどのガールズバンドで人気なんだろ?こないだはテレビに出てるの見たし、忙しかったんじゃないか?」

 

「短い間だったとはいえ、あなたも私たちRoseliaの一員なのよ?仲間の晴れ舞台に参加しないなんてあり得ないわ」

 

「ありがとさん」

 

「零君」

 

「なんだ?紗夜」

 

「君は仕事とかはどうするの?」

 

「超有名になった二人の舞台女優のマネージャーみたいなやつだな」

 

「その二人って……」

 

 

紗夜が言いながら華恋とひかりを見る。二人は聞いていたのかそっと顔をそらす。ちなみに紗夜は零に敬語は使わない。理由は零が同い年なのに敬語で話されるとなんかむず痒くなるらしい。

 

 

「やはりね」

 

「やはりって、なんか噂とか流れてるのか?」

 

「えぇ。その二人は他の舞台女優とは全然違う輝き…いえ、キラめきといえばいいのかしら?それがあるって聞いたわ。その二人はどこに所属しているのかとかいろんな情報が不明。わかっているのは聖翔音楽学園の卒業生で二人とも幼馴染ってぐらい。そんなところかしら。それに、ほとんどの情報が謎なのは零君の仕業でしょ?」

 

「仕業とは人聞きが悪いな。実際そうだけど。それに二人は俺が守るって決めてるからな。情報を手に入れて引き抜きとか家に突撃されても困るしな。もしそうやって来たらどこで情報を手にいれたのかを叩き潰してでも聞く」

 

「最後……とんでもなく……怖いこと……言ったね……」

 

「そうか?」

 

「りんりんの言うことは間違ってないよ、零兄」

 

「ねぇ、零。さっきから私たちのこと言ってるけど、あなたも人のこと言える?」

 

「なんの話だ?」

 

「知らないの?零兄の噂」

 

「俺の噂だと?」

 

「影で有名舞台女優を支え、女子校である聖翔音楽学園の唯一であり、異色の男の卒業生。影の中では最も有名。っていう噂」

 

「とんでもねぇ噂だな。てか影の中で最も有名ってなんだよ。確かに華恋とひかりを支えてるけどさ、影って言い方なくない?」

 

「この影の男に関しては二人の舞台女優よりも情報がないって言われてるよ。わかってるのは聖翔の卒業生ってだけ」

 

「華恋とひかりとも幼馴染でひかりと結婚したんだがな~」

 

「大丈夫。いずれ、零のことも世間に知れわたるから」

 

「おい、ひかり。まさかマスコミに言うつもりか」

 

「まあ、当たり前じゃない?超有名舞台女優が結婚、その婚約者が二人を影で支えている人物。これだけならマスコミにとってはもう最高のネタだから」

 

「マスゴミが……いっそのこと、ホントに燃やしてやるか」

 

「とんでもないこと言わないの」

 

「でもよ~純那。それだと華恋とひかりがストレス抱えると思わねぇか?」

 

「確かにそれは言えるわ。けど、それをどうにかするのが影としての仕事じゃない?」

 

「仰る通りで」

 

 

純那に言われ、何も言い返せない零は両手を上げ、降参のポーズをとる。タキシードで降参のポーズだと変な感じだが。

 

 

「ならレイちゃんも舞台男優としてやっていったら?それなら大丈夫でしょ!」

 

「影がとうとう表舞台に現れる。いいんじゃないかしら。華恋さんの言うとおり、それなら影でこそこそとやるより表舞台で二人を支えればいいだけじゃない。そうしなさい零」

 

「最後、命令になってるぞ、友希那。それに表舞台に出るのは嫌なんだよな~」

 

「あら、どうしてですか?零君が表舞台に出ればライバルが増える。これほどやりがいがあることはおきないですよ」

 

「それはお前だけだと思うぞ、真矢」

 

「え?零君が表舞台に出たら私も脚本頑張っちゃうよ?」

 

「いや、始めっから頑張れよ、なな」

 

「は~い」

 

『ははは』

 

 

教会の外で参加者とわいわい話す零たち。零とひかりの両親は親同士で話しててこちらもわいわい話している。すると、ひかりが零のそばに来て言ってくる。

 

 

「零、そろそろ中に入ってもらお」

 

「そうだな。じゃあ、みんな。教会の中に入って食事にしよう」

 

『は~い!』

 

「昔っから返事だけはいいんだよな」

 

「返事だけじゃないよ!」

 

『あははは!』

 

 

零の呟きに華恋がツッコミをいれるという珍しい光景にみんなが笑うのだった。そして、教会の中の食事場に入ると、零はある疑問が浮かぶ。

 

 

「用意されてる食事が多い気がするな……俺の気のせいか?」

 

「気のせいじゃないと思うよ。はい、ウチの新作パン。ちゃんと人数分あるから」

 

「お、サンキュー。お前のところのパンなんて久しぶりだな。それに人数分用意するのもさすがだな、紗綾…………………………って紗綾っ!?!?」

 

 

零の独り言に当然のように入ってきて自然と零にパンを渡すポニーテールの女性、山吹紗綾。突然のことすぎて数秒経ってから気づき、驚いて声をあげる零。

 

 

「久しぶり~零君」

 

「マジでビックリしたわ。久しぶりだな、紗綾。てか、俺は紗綾たちを呼んでいないぞ?まさか……」

 

「俺が呼んどいたぞ、零」

 

「やっぱり親父の仕業か!」

 

「れーく~ん!!」

 

「どわっ!?」

 

 

突然後ろから抱きつかれる零。後ろを見ると猫耳のような髪型をした女性、戸山香澄。

 

 

「香澄!?がいるってことは、まさか全員いるのか?」

 

「呼んだか~?零」

 

「有咲!?」

 

「やっほ~零」

 

「おたえ!?」

 

「久しぶりだね、零君」

 

「りみ!?おい!親父!まさかとは思うが他のバンドは……」

 

「残念ながら私たちだけ。他のみんなは忙しいんだって」

 

「なんだ、そうか。てか、ポピパ全員が参加しているとは……」

 

「零」

 

「どうした?ひかり」

 

「その人たちって零が前にいた地域の?」

 

「その通り。俺は呼んでなかったんだが親父が内緒に呼んでやがった。てかおい、香澄。いい加減降りろ!」

 

「え~いいじゃ~ん!せっかく会えたのに~!」

 

「せっかくのドレスがシワになっても知らないぞ」

 

「わ!降りる!」

 

「案外すんなりと降りたな。てっきりまだ抵抗するかと思ったんだがな。もしかして、明日香になんか言われてるのか?」

 

「ギクッ!」

 

「それを言うってことは図星か」

 

「零、正解だ。実は明日香にドレスはできるだけシワにならないようにしてって言われてる」

 

 

有咲の説明で納得する零。

 

 

「れー君!あっちゃんから伝言もらってるよ!おめでとうございますって!」

 

「了解。明日香にありがとうって伝えてくれ」

 

「は~い!」

 

「じゃあ、思わぬ来客があったがそろそろ食事にしようか!」

 

『お~!』

 

零の声を二人の両親以外が返事をし、スタッフといえばいいのだろうか、その人たちが次々と料理を運んでくる。みんなは食事をしながら話したり、席を立って記念撮影などをやっている。その中にはウエディングドレスのままのひかりもいる。ポピパのみんなも初対面の元聖翔音楽学園生に自己紹介をしたりしている。二人の両親も互いに酒を飲んだりして零たちの小さい頃を思い出しながら話している。零はゆっくりと椅子に座り、出された飲み物を飲んでいる。すると、親父がこちらに来いと手招きしているのに気づき、コップを置き親父たちがいるテーブルに向かう。

 

 

「なんだ?親父」

 

「呼んだのはひかりのご両親がお前に話があるからだ」

 

「おじさんが?」

 

「あぁ。突然すまないね。零君」

 

「いえ、そんなことはないです」

 

「小さい頃から君とひかりと華恋ちゃんが一緒にいるのを見てきて、将来ひかりを託せるのは君だけだと思っていたんだ。そして、君はひかりを選んでくれた。それが嬉しかったよ」

 

「おじさん……」

 

「もうおじさんじゃないぞ?」

 

「あっ………お義父さん」

 

「それでいい。この前、ひかりが君にプロポーズされた時のことを全部話してくれた」

 

「っ……」

 

 

ひかりの父親が言った瞬間、零は片手を強く握りしめる。あの時、ひかりは誘拐された。それを零が助けた。その時は、誰も死にはしなかったが、誘拐犯たちは重症だったり軽症の者がいた。最も重症だったのは誘拐犯のリーダーだ。右肩、あばら骨が折れていたと警察の人から聞いた。ひかりは被害者だが、警察の人から聞く時に零はひかりがいない時に聞いたのだ。あの後は、プロポーズをして出来る限り誘拐されたという恐怖を忘れさせていたのだ。警察から話を聞いたらあの時の恐怖がまた出てくるかもしれないと思ったからだ。そして、零は警察からあることを言われた。それは決してひかりや華恋、大切な仲間たちには知られてほしくないと思ったのが、誘拐犯が零のことを、『紅蓮と漆黒の剣を携えた鬼神』だと言ったからだ。これを聞いてみんなはどんな気持ちになるのかと思い、今も秘密にしている。それにひかりにとっては思い出したくもない出来事だっただろうからそれをご両親に自ら話したとなると驚く。

 

 

「君は、ひかりの為に危険だったにも関わらず助けに来てくれた。それだけでも充分嬉しかったとあの子は言っていたよ」

 

「そうですか……」

 

「時々その時の恐怖心を思い出してしまうが君がいつもそばにいてくれたおかげでその恐怖心もどこかにいってしまうと言っていた」

 

「お義父さん…俺は、彼女たちに秘密にしていることがあります」

 

「それは、『鬼神』のことかな?」

 

「っ!?ど、どうしてそれを!?まさか、親父!!」

 

「一哉さんを責めないでくれ。これは、私から聞いたのだ。ひかりが言っていたんだ。あれから君がなにかを隠している雰囲気がすると」

 

「ひかりが?」

 

「あぁ。それを確かめたかったんだ。幼馴染はなんでもわかるとも言っていたよ」

 

「その通りだよ、零」

 

「わ!?ひ、ひかりか。こんなところで驚かすなよな。て、さっきの聞いたのか?」

 

「零が『鬼神』って言われたこと?」

 

「……あぁ」

 

「それは、全員が知っているよ」

 

「はっ!?」

 

「たとえ、世間が零のことを『鬼神』だと恐れられても私たちは零の仲間だよ。絶対に。だからこそ結婚したんだよ?」

 

 

ひかりの言葉に後ろにいる大切な仲間たちが笑顔で頷く。それを見て零は目頭が熱くなる。

 

 

「………はは……俺はいったい、なにに悩んでたんだろうな」

 

 

そう言いながら右手で目を隠し、左手を強く握りしめる。その左手をひかりが両手で優しく包む。

 

 

「零君。これからもひかりを、娘をよろしく頼む」

 

「はい。絶対に、なにがなんでも守りきって、幸せにします。お義父さん」

 

 

そう言って零は、ひかりの父親と握手をし、その後、めでたい零とひかりの結婚式は終了したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~数年後~

 

 

「理恵(りえ)~、二亜(にあ)~、もう少しでお父さんが帰ってくるから準備して~!」

 

「「は~い!」」

 

 

二人の子どもが玄関で待ち構える。すると、扉が開き、一人の男性が入ってくる。

 

 

「ただい(パァンッ!!)うおあっ!?」

 

 

男性が入った瞬間、二人の子どもが握っていた物、クラッカーが発射される。突然の出来事すぎて男性は変な声を上げながら驚く。

 

 

「な、なんだ?」

 

「「お父さん(パパ)!誕生日おめでと~!!」」

 

「え?あ、今日、俺の誕生日か」

 

「忘れてたの?自分の誕生日なのに。おかえり、零」

 

「案外忘れるもんだぞ。ただいま、ひかり」

 

 

仕事から帰ってきた男性、零が家の台所から出てきた女性、ひかりに返事をする。

 

 

「お父さ~ん、一緒にお風呂はいろ~」

 

「おう、いいぞ。じゃあ、少し待ってろよ。二亜」

 

「うん!」

 

「パパ!明日は私だよ!」

 

「わかってるよ、理恵」

 

 

零とひかりの二人の子ども、姉の二亜、妹の理恵。その二人に両手を引っ張られながら台所に行く零。それを笑顔で見守りながら後を着いていくひかり。この日は零の誕生日。家族から盛大なお祝いをしてもらい、嬉し涙が止まらない零。それをひかりに弄られ、零は仕返しとばかりに子どもたちに昔のひかりの秘密の話をしようとして慌てて止めに入るひかり。それを見て子どもたちは笑いあう。今日もこの幸せな時間が進んでいく。

 

 





記念回をお読みいただき、ありがとうございました!

長かった……ただただ長かった……。ノルマ一万越えってめっちゃキツい……。ぶっちゃけると文字数稼ぎにポピパのみんなを出しちゃったし。Roseliaも出てるから問題ないよね?あったらヤバいけど。

今回はちょっとやってみたかったヒロインが誘拐されるというやつをやってみました。そのせいでデートの部分が少なかったような気がしますけどね。まあ、最後は結婚式をあげて数年後に暖かい家庭ができていた。書いてたらそうなりました。零とひかりの子どもはなのはのアミタとキリエをモチーフにしています。アミタが二亜でキリエが理恵ですね。二亜の名前は零が数字だとゼロ、父親の一哉が一だから子どもは二がつく名前がいいなと思ってそれにしました。キリエの理恵はもう名前を考えるのが難しくて。最初は三がつく名前かひかりの名前に近い名前にしようと思ったんですけどなんかもう諦めました。そのせいで理恵になっちゃいましたけど。名前を考えるのはホント難しい。

では、スタリラでもガチャをやりまくりましょう。自分は舞台少女は一人か二人しか手に入らないと思うので皆様はいい舞台少女が当たることを願っています。自分はメモワールしか当たらないんでもう諦めているので大丈夫です。………………………なにが舞台少女出現率二倍だよ。メモワール出現率二倍の間違いだろ、自分の場合。

それでは皆様、自分が言える立場ではないですけど今後もスタリラとスタァライトをよろしくお願いいたします!レリでした!!
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