少女☆歌劇レビュースタァライト 君とキラめくために 作:レリ
皆様、お待たせいたしました!!
レリです!
ふぅ、なんとか今年中には出せた……。
それでは、どうぞ!!
この日、星光館ではオーディション最終日を告げる知らせが来ていたのだった。
零は華恋とひかりとまひるの部屋でななが作ったバナナの蒸しパンを食べていたのだった。
「……最終日、オーディション最終日って」
「華恋ちゃん、こぼれてるこぼれてる」
「どうしよう、なにをすればいいんだろう」
「……」
「ひかりもこぼしてるぞ。あと食べ方が小動物みたいだぞ」
「三人とも出て行きなさい!」
「「「え?」」」
「最終日なんだから気持ちも部屋もきれいにしておきたいの!」
「あ、じゃあ、手伝う!」
「私も」
「俺も。てか三人って俺もか」
「零君はありがたいけど二人は余計に散らかるからダ~メ!零君は幼馴染同士なんだから二人といてね」
「了解」
二人はまひるに無理やり部屋を追い出され、零は自分から外に出る。外に出ると華恋とひかりが同じタイミングで蒸しパンを食べていた。
「いよいよ動きがシンクロしてきてるな」
「どうする?」
「どうしよっか」
「どこかに出かけるか?」
「う~ん……あ、約束、思いだした!」
「約束?」
「行こ!」
「え、ちょ、あ」
「走ると危ねぇぞ!」
華恋とひかりの後を追う零。華恋が言っていた約束は覚えていたのでなんなのかすぐにわかっていた。
それからは先日にひかりを探しにあちこち回った水族館巡りをした。華恋がひかりから送られてきた写真を照らし合わせてどの場所だったのかを見つけていた。そして、最後に東京タワーへと足を運んだ。
「開いてた~!」
「あんま大きい声をだすな」
「あうっ」
華恋が両手を上に上げながら声をあげる。その左側にはひかりがいて右側は零がいて、華恋にチョップしている。
「約束ってこれ?」
「また三人で来ようって約束したでしょ?」
「約束は守らないとな」
「ひかりちゃん、覚えてなかった?」
「ううん、覚えてた」
「それじゃあ、楽しもうか」
「「うん!」」
それから東京タワー水族館に入り、中を周り、その後はショップに向かった。そこで零はあることを思いだす。
「そういや二人の髪止めってここで買ったんだっけ?」
「そうだよ!」
「俺も髪止めじゃないけどなんか買おうかな」
「ならそれは私たちが選ぶ。零は待ってて」
「なんか最近有無を言わさせないことが多くなってきてないか?わかった。待ってるよ」
零は二人と離れて一人で商品を見ていく。東京タワーのショップなだけあって東京タワーのミニチュアなどがたくさん置いてある。東京タワーのミニチュアの中にライトがあり、東京タワーが光っている。そこで零は立ち止まり、それを眺める。そして、フッと口角があがる。
「懐かしいな……」
思い出すのは十二年前、三人で舞台『スタァライト』を観た帰りに寄り、このライトアップされた東京タワーのミニチュアの前で華恋とひかりの二人がスタァライトごっこをしているのを観客役として見てたこと。すると、零の前に十二年前の自分たち三人の姿が現れる。少しボヤけているからきっと幻影だろう。
「懐かしい思い出……だな」
「あれからもう十二年経つんだね」
「そうね」
「早いもんだな」
隣に華恋とひかりが来る。零は少々驚いたが三人とも十二年を思い出す。
「ところでここに来たってことはもう決めたのか?」
「うん!」
「いいもの見つけた」
「ほう。どんなのか楽しみだな」
「はい!レイちゃん!」
「私たち二人から」
そう言って出されたのは黒い剣がデザインされたペンダントだった。
「よく見つけたな」
「なんかこの時を待ってたって言わんばかりにあって最後の一個だったの」
「レイちゃんならこれだねってひかりちゃんとすぐに思ったから買ったんだ」
「ありがとな。大切にするよ」
「うん!」
「気に入ってもらえてよかった」
「それにしても、ここも変わってるようで変わってないね」
「所々改装はしてるんだろうが昔のままってところが多いんだろうな」
「十二年前はここでスタァライトごっこやったね」
「あの時は零はお客さん役だった」
「そうだったな。だが今は…」
「零も舞台に立つ」
「びっくりしたよね~」
「一番びっくりしてるのは本人だぞ。手伝いで入ったってのにまさか舞台に立つことになるとはな。まあ、最初で最後だろうな」
「「え?」」
「え?」
「レイちゃん聞いてないの?雨宮さんから」
「雨宮がなにか言ってたのか?」
「来年の百一回聖翔祭も同じ役で出てもらおうって言ってた」
「初耳だぞ……」
「来年もフローラ役とクレール役をとらないとだね、ひかりちゃん」
「他の人には渡さないよう頑張ろう」
「うん!でも、ひかりちゃんもライバルだからね」
「たとえ華恋でも容赦はできない」
「なんの話だ?」
「「なんでもない!」」
「お、おう。そうか」
二人の息ぴったりで何も言えなくなる零。すると、華恋がひかりに手をさしのべスタァライトごっこを始める。ひかりもそれにのってスタァライトのセリフを言っていく。零はそれを前回同様見るだけ。だが、その時の零は先日に父親の一哉が言っていたことを考えていた。
(俺のことが好き……か。好きになってくれるのはすごい嬉しいが俺自身が誰が好きなのかがわからない……いや、わかっているんだ。俺が、誰が好きなのかを……ん?)
二人しか見ておらず、考え事をしていたので気づかなかったが三人の周りに店にお客さんとして来ていた人たちが見ていたのだ。
(やべ、いつの間にかギャラリーに囲まれてる。早いとこ退散するか)
その後、華恋とひかりもギャラリーに気づいて顔を赤くして固まっているのを半ば強引に手を引っ張りながらお店を出たのであった。
店を出た先に向かったのは近くのあの公園だ。公園のベンチに二人を座らせ、零はひかりの方のベンチの背もたれの縁に寄りかかる。
「いつの間にかギャラリーに囲まれててびっくりした……」
「だね……」
「ちょっと恥ずかしかった」
「ちょっとね」
「ちょっとっていう割には結構顔赤かったぞ」
「「そんなことない!……たぶん」」
「息ぴったりだな」
そう話しているうちに笑いがこぼれる。すると、華恋が口を開く。
「また来ようね。ひかりちゃん、レイちゃん」
「おう。そうだな」
「うん……華恋、いつか、また……」
「ひかり?………っ!」
ザッ!!
ひかりの言葉に違和感を覚え、ひかりに目を向けた瞬間、零はある気配を感じ夜天の剣を引き抜き、気配のした方向を見る。が、そこにはなにもない。公園の遊具があるだけ。
(なにもいない?いや、一瞬だが見えた……あれは、十二年前の……ひかり……?)
~♪
「っ!この通知音」
「ひかりちゃん、メール……」
「うん……ありがとう、二人とも。ずっと、『私たち』でいてくれて」
「ひかり……ちゃん?」
「……」
ひかりの言葉を聞きながら夜天の剣を鞘にしまおうとする零。零は周囲を警戒しながらひかりを見る。そして、夜天の剣をしまいきった瞬間にキン!と鳴った音と共に三人の視界が暗転する。
暗転した視界に眩い光が照らされる。その光は地下劇場のスポットライトだと気づく。地下劇場には四つのスポットライトが照らされている。照らされたところには机と椅子が用意されており、椅子に座っているひかりと真矢、少し離れたところに華恋とクロがいる。観客席には純那、なな、まひる、双葉、香子がいる。
「これは……」
この現状にひかりが最初に声を出す。すると、観客席にいるキリンが説明する。
「飛び入り参加された方々がいるので、スケジュールの変更が必要になりまして。そこで、あなたたちにはレヴューデュエットをしていただこうと思いまして」
「レヴュー……デュエット」
「タッグマッチってこと?」
「ひかりちゃん!やっぱりなれるんだよ!二人でスタァに!」
「華恋……特別扱い……」
「では、天堂真矢さん、選択希望舞台少女を決めてください」
真矢が机の引き出しを開けると二つの上掛けを留めている星の留め具がある。その一つを勢いよくクロに投げる。それをキャッチするクロ。
「準備はよろしいですね?」
「Oui!」
「では、神楽ひかりさん、選択希望舞台少女を」
ひかりが真矢と同様に星の留め具を華恋に投げる。
「愛城華恋!」
「うん!」
「レヴューデュエットα、わかります」
「(え?)」
華恋とひかりvs真矢とクロのレヴューが始まる。四人はレヴュー衣装に着替え、再びステージに立つ。
「これより、オーディション最終日、運命のレヴューの開演です。どちらか一方でも上掛けを落とされたら負けとなります」
「ねぇ、華恋。さっきキリンがさっきレヴューデュエットの最後にαって言わなかった?」
「あ、うん。そう聞こえたけどなんだろうって思ったけど。なんだろうね?」
「気になるけどまずは」
「これに集中だね。行こう、ひかりちゃん!」
「うん!」
レヴュー:運命のレヴュー
戯曲:Star Divine -finale-
「始まった……」
観客席にいる純那が呟く。ステージでは剣が交わることで火花が起きる。その火花が観客席からだと光にしか見えない。
「……あれ?」
「どうしたの?純那ちゃん」
純那の声にななが反応する。純那はステージを見た後に観客席、自分たちの周囲を見ている。
「零は……どこにいるの……?」
「そういえば……」
「まさか……!」
観客席で見ている純那たちはある考えにたどり着き、ステージを見る。ステージでは、真矢とクロが華恋とひかりに同時に剣を振り下ろそうとしていた。華恋とひかりの二人は攻撃を弾かれたせいなのか体制を立て直すのに必死で防御もできない。真矢とクロの剣が華恋とひかりに当たる……その瞬間…!
ガギィィィィィンッ!!
今までにないぐらいの音量が地下劇場に響く。観客席にいる純那たちは驚いている。ステージにいる四人も同様に驚いており、固まっている。真矢とクロに至っては先ほどまで握られていた剣が二人の後方に飛ばされており、その四人の上空には二本の剣が舞っている。すると、さらにその上から一つの影が落ちてきて二本の剣を掴み、四人の離れたところにセットとしてある高台に着地する。。よほどの勢いだったからか着地と同時に煙が起こる。その煙の中から人影がゆっくりと立ち上がる。
「悪いな。こっから乱入させてもらうっ!!」
高台に着地した人影、零が夜天の剣と紅華の剣を構えて叫んだのだった。
「αって、零のことだったの……?」
「そうみたいだな。そんな事より、やろうか。最初は誰が相手だ?」
「おもしろいじゃない。最初は私でいくわ!」
「ほう、次席が相手か。いいだろう、来い!クロ!」
「はあっ!」
「せやぁっ!」
零とクロの二人が剣を振るっていると零の後ろに回り込んでいた真矢が叫びながら突きをしてくる。
「デュエットだということを忘れないでください!」
カキンッ!
「なっ!?」
驚く真矢。否、真矢だけではない。地下劇場にいる全員が驚く。無理もない。なんせ、零は真後ろにいる真矢の突き攻撃をノールックで防いだのだ。
「忘れてるわけないだろう」
「くっ!はあっ!」
カキンッ!
「今です!」
「わかってるわよ!」
真矢が紅華の剣をなんとか払い、クロもつばぜり合いから払って零が体制を崩してしまう。そこを真矢がクロに声をあげ、二人同時に剣を零に向かって振り下ろす。
ガギンッ!!
誰もが決まったと思った。ステージで地に膝をついているのは真矢とクロの二人だ。零は紅華の剣をステージに置くように突き立て、夜天の剣を肩にのせている。
「いったい、何が起こったの……?」
「あんな速い動き……すごすぎです、岡峰君……」
「普通、あんな動きできないわよ……」
「そうか?」
零は二人に押しきられて体制を崩してしまった、否、わざと崩したのだ。二人に隙というものを見せて同時に斬りかかってきたのを狙って素早く紅華の剣を逆手に持ち替えて、すごい速さでその場で回ったのだ。威力が強すぎて二人は後ろに吹き飛ばされてしまったのだ。
「これはレヴューデュエットのはず。なら零は誰とペアなの」
「俺にペアはいない」
「え?」
「俺にとってのこのレヴューは四重奏……レヴュー四重奏(カルテット)だ」
「レヴュー……」
「四重奏(カルテット)……」
「まさか、岡峰君は四対一でやるというのですか」
「その通りだ、天堂。だから、華恋、ひかり。すまないが二人にも容赦はしないぞ」
「レイちゃん……」
「零……」
「やるしか……ないのかな。ひかりちゃん」
「あ、言い忘れてた。俺は勝利にこだわっていない。トップスタァはお前らの誰かがならないとな」
「え、じゃあ、なんで」
「なんで、か。これが今の俺ができること、かな。さあ、構えろ。華恋、ひかり」
「私は……嫌だよ。なんでレイちゃんと戦わなくちゃいけないの?三人で合格しようって言ったじゃん!あの時の約束は嘘だったの!?レイちゃん!!」
最初は声は小さかったが、最後につれてだんだんと声が大きくなり、最後は怒鳴った華恋。それを聞いた零は表情一つ変えず、黙って華恋を見ている。
「嘘……だったの……?」
「華恋……」
華恋の弱々しい声を聞いてひかりが華恋に視線を向ける。
「嘘を言った覚えはない」
「え……?」
「大切な幼馴染とした約束に嘘なんかつけられるか。つけたら俺は一生後悔するだろうな。お前らと三人で舞台に立ちたいさ。だからこそ、このオーディションで本気のお前らと戦いたいんだよ」
「レイちゃん……」
「さっきも言ったが俺はトップスタァになろうなんざ思ってない。なるのはお前たちだ」
「零は、どうするの」
「俺は、トップスタァへの道しるべさ。ふさわしいと思った者をトップスタァへと誘う者。それが俺さ。だから……」
紅華の剣の切っ先を華恋とひかりに向ける零。
「全力でかかってこい!華恋!!ひかり!!」
「零……」
「ひかりちゃん。ひかりちゃんはどうしたい?」
「私は……」
「と、こんな感じに言っとけばいいだろ」
「え?」
「れ、レイちゃん?」
「いや~、悪かったな。華恋、ひかり。今のは俺が登場するのにどういうセリフを言えばいいかわからなくてとっさに言ってたやつだ。強いていえば、演技?」
「え~……」
「……」
「岡峰君……」
「零……アナタって人は……」
「まあ、呆れられて当然だよな。だが、さっきの言葉に嘘偽りはない」
「それはわかってるよ。レイちゃんが演技だったとしてもこれが本心なんだっていうのはすごい伝わったから。ね、ひかりちゃん」
「うん」
「乱入者とはいったが基本はなんら変わらん。レヴューデュエット、再演だ。俺はたまに出ようって思ってるから。だが、その前に。華恋、ひかり。さっき言ったやつからスタートだ、全力でこい」
「レイちゃん……わかった!」
「いくよ、零」
「いつでも」
運命のレヴュー再演
「はあぁっ!」
「せやぁぁっ!」
華恋とひかりが同時に零に斬りかかる。それを零は……。
「ふっ!」
カキンッ!
二人の攻撃を防ぎ、凪ぎ払う。
「こんなものじゃないはずだろ?お前たち二人の力はぁ!!」
今度は零が華恋とひかりに斬りかかっていく。零は高速で二本の剣を振るっていく。零の猛攻は、剣で防いではいるが防ぎきれていないため衣装が少しずつ切り傷が増えていく。そのうち、上掛けが落とされそうな勢いだ。零の猛攻にひかりは脱出できたが華恋がまだ零の猛攻をくらっている。ひかりはパートナーの華恋を守るために離れたところから自身の武器の短刀を零に向かって投げる。
キンッ!
ひかりの攻撃を夜天の剣で弾き、零自身も一旦距離を置くために後方にジャンプする。着地した瞬間を後ろから真矢とクロが斬りかかるが前転してやり過ごし、前転しながら体をひねり着地した時には真矢とクロに狙いを定め、夜天の剣を構えものすごい勢いで突き出す。真矢とクロも驚きながらもそれをかわす。かわしたところで華恋とひかりが真矢とクロに斬りかかる。
これはレヴューデュエットのはずだが、この動きようはもはやレヴューと言っていいものなのかわからなくなる。それほどまでにすごい動きなのだ。入れ代わり立ち代わりで斬りかかっているのだから。
しばらくは華恋とひかりと真矢とクロの四人で戦っている。その間に零はセットに身を隠す。その場に留まらずに動いては隠れてを繰り返しているのでどこにいるのかわからない。
「はあっ!」
「くっ!」
「せやぁっ!」
「っ!」
カキンッ!
「な!?」
「おらっ!」
クロがひかりに斬りかかり、当たると思った瞬間セットの影から零が飛び出して二人の間に入りクロの攻撃を防ぎ弾き返しす。弾き返すと零は紅華の剣を離れている華恋と真矢の方に投げ、自身もそこに突っ込む。
「っ!?くっ!」
「え?わわ!?」
思わぬ方向からの攻撃で驚いて動きが硬直してしまう華恋と真矢。目の前に紅華の剣がきたと思ったら一瞬で追い付いた零が紅華の剣を掴み体を回して左右にいる二人を押し返す。そのまま零はセットの影へと隠れる。
「はあっ!」
「くぅ!……うわ!」
真矢が華恋に突き攻撃をしてそれを剣の腹で防ぐが後方に飛ばされる華恋。華恋は剣を地面に突き立てて支えにして立とうと体を起こし、しゃがんでいる状態で息が切れている。そこにひかりが華恋の手に自分の手を添える。
「華恋!」
「ひかりちゃん!」
「「アタシ、再生産!」」
ひかりの手を掴み立ち上がる華恋。それを影から見ていた零は笑っている。そして華恋はクロと、ひかりは真矢と戦っていて華恋は高台の上で戦っており、高台の端に追い込まれた華恋をクロが剣を水平に凪ぎ払うと華恋はそれを避けた。自ら落ちるように。これを見た零は内心少し焦ったがそれが無意味だったことにすぐに気づく。なぜなら華恋の動きを予期していたかのようにひかりが短刀を使って短刀に付いているワイヤーで空中を移動してきて空中で華恋をキャッチしたのだ。真矢とクロもこの二人のコンビネーションに驚いている。
「二人で一つ……!それがこのキラめきの!!」
「私たちだってぇ!!」
クロが自分の剣をセットの壁にめがけて投げて壁に突き刺さった剣を足場にして真矢が跳ぶ。
「二人で、いや、三人であの星を!!」
華恋もひかりが投げるのと同時にひかりの足に力を入れて跳ぶ。が、力が足りなかったのか少し低い。そこを零がステージから跳び、空中で反転して華恋の足めがけて足を突き出す。華恋もそれを見て意図を読み取り、零の足に自分の足をつける。
「いっけぇぇぇぇぇぇ!!」
零の足を突き出すと同時に華恋も足によりいっそう力をいれて跳ぶ。今度は成功して高く跳ぶことができた。
「『舞台に生かされているー♪』」
「『切っ先に栄光とまれー♪』」
カキンッ!!
上掛けを留めていた星の留め具が斬られ、飛んでいく。それと同時に上掛けが落ちる。上掛けが落ちた者は…………天堂真矢。
「「ポジション・ゼロ!!」」
華恋とひかりがポジション・ゼロに剣を突き立てる。それを零は離れたセットのところで見ている。
「レヴューデュエット、終了します」
「待って!」
キリンの終了を告げる声が聞こえたら華恋とひかりの後ろからクロが声をあげる。
すると、クロは自ら星の留め具を取り上掛けを落とす。その顔は今まで見たことがない泣いている顔だ。
「負けたのは私!天堂真矢は、負けてない!」
クロは声をあげて膝を地面につき、泣いている。途中からフランス語になり話し始める。零はフランス語はわからないが真矢を想っての言葉だというのはわかる。すると、真矢もフランス語でクロに話しかける。そのやりとりを静かに見つめる三人。真矢がクロに手を出してフランス語を言う。それをクロは涙を拭ってフランス語で悪態をつきながらその手をとり立ち上がる。最後のやりとりを見た零は安心したのか口角があがる。
「勝てたんだ。私たち、あの二人に」
「……うん」
「……」
(レヴューデュエットで華恋とひかりが勝利した……。これでオーディションは終了なのか……?二人がトップスタァになって終了……になるのか……?なんなんだ……?胸騒ぎがおさまらない)
ガシュッ!
(ん?なんだ?今の音……。!二人の足元が……まさか!)
「私たちがこのオーディションの……!」
ドゴォォォォンッ!
「え!?」
「っ!?」
「なにこれ!?」
突如、華恋とひかりが立っている場所がすごい勢いで上に上がり始めた。零は動き出す瞬間に気づいたので間に合わなかったが二人が立っているステージの少し下の骨組みの部分に夜天の剣を突き刺してぶら下がっていた。星降りの塔に輝いている光の近くまで上がったステージが止まる。
「最終オーディション、悲劇のレヴューの開演です。トップスタァを目指して歌って、踊って、奪い合いましょう」
「ひかりちゃん!」
「そうよね。やっぱりオーディションの合格者は一人だけ。二人一緒には、スタァになれない」
「わかります」
「ありがとう、華恋」
「ひかりちゃん……?」
「あなたは私を覚えていてくれた。『私』と『私たち』でいてくれた。あなたのキラめきがが私を照らし、導いてくれた。私をもう一度舞台少女に生まれ変わらせてくれた。二人で……ううん、三人でスタァライトするために。でも、あなたのキラめきは奪えない。奪わせない。だから、華恋……」
カキンッ!
華恋の星の留め具がひかりによって斬られ、飛んでいく。華恋は何もせずにひかりがいるステージから落ちる。
「だから……さよなら……華恋。…………零」
華恋の頭をよぎるのはひかりの言葉と顔だった。その時のひかりの顔は涙を浮かべて笑っていた…………。
第十四話を読んでいただきありがとうございました!
前書きにもあった通り、これは今年中には出したかったのですよ。そして本来、今回のは区切って二話にするつもりだったんですけど一つにしちゃうかってなりました!(八千文字突破)繋げるのにネタ考えて書いていたらこんなに遅くなりました。ごめんなさい!ネタが浮かばなくて……。もう途中から無理やり繋げたようなところが多かったので変なところはあると思います。お許しください。
さて、皆さん、スタリラのチャットやってますか?私ですか?全然やってないです……。それより私はアマテラスのひかりが欲しくて持ってない状態でスキンがきたから、はあぁぁぁっ!?ってなってます。なけなしの初回半額分をひいていつも通りの虹が出ずに次の日になったら巫女のまひるがきて、おいこら運営!!ってなってます。運営を責めてしまってごめんなさい。けど!このまひるはひかりの誕生日後の十日までだからよしって思ってます。課金して一発で出たらもっとよし!ってなります。そしたら残ったスタァジェムをひかりの誕生日ガチャにまわします。巫女のまひるを当ててひかりのオリオンかアマテラスか花嫁のどれかが当たれば満足です……。当たってほしい……。そう思ってると絶対当たらないけど……。
次回は正月スペシャルを出そうと思ってます(書き始めたばかり)。元日か二日に出せるようがんばります。それでは、皆様、よいお年を。来年もよろしくお願いします!レリでした!!