少女☆歌劇レビュースタァライト 君とキラめくために   作:レリ

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おはようございます。レリです。さあ、やっと完成しました。お待たせして申し訳ありません。第二話なのに文字数が三千文字を突破してしまいました。

それでは君とキラめくために、第二話です。どうぞ。


第二話

「到着~!」

 

「星光館……ここが学生寮か」

 

「そうだよ。じゃあさっそく私たちの部屋に」

 

「行かねぇよ!!別の部屋が用意されてるかもしれないからそっちに行くわ!!」

 

「え~」

 

「え~じゃない!!」

 

「仲がいいね、二人とも」

 

「……昔と変わらない」

 

「そうなんだ」

 

 

バイクを駐輪場に置いて星光館の中に入る。

 

 

「ここ、使われてない部屋だな。鍵も開いてるし、ここが俺の部屋か?」

 

「そこ、昨日までひかりちゃんが使ってた部屋だよ」

 

「ここじゃないな」

 

「……零なら使っても構わない。それに今は華恋とまひるの部屋にいるから」

 

「さらっと言ったな。っていうか男が女の子が使った部屋なんか入れるか」

 

「……零はそういうことしないってわかってるから」

 

「信用されてるのか俺は」

 

 

嬉しいような嬉しくないような気持ちになる零である。

 

 

~♪

 

 

「ん?電話だ。もしもし?……はい。はい、わかりました」

 

「レイちゃん、誰から電話?」

 

「先生から。まひるに鍵を渡しておいたからその鍵で空き部屋に入ってくれってさ。さあ、まひる。鍵を出すんだ」

 

「……エ?ナンノコト?」

 

「急に片言になったな!?何を企んでいる!まひる!」

 

「ベツニナニモ?」

 

「まひるちゃん、何をしようとしてるの?」

 

「ゴニョゴニョ……」

 

 

まひると華恋とひかりが集まり、何か話している。話してる内容は聞こえない。

 

 

「なるほど!」

 

「……いい考え」

 

「でしょ♪」

 

「お~い、さっきから何を話している?」

 

「レイちゃん!」

 

「なんだよ」

 

「私たちの部屋で過ごさない?」

 

「絶対やだ」

 

「即答だね」

 

「いきなり何を言い出すかと思えば。女子三人の部屋に男が泊まれるか!」

 

「……なら、私たちの部屋をきれいにしたりとかいろいろ手伝ってほしいことがあるから早く来て」

 

「なっ!?ひかり、お前、卑怯なことを……!」

 

「手伝ってほしいな~」

 

 

俺は手伝いで編入したということを彼女たち三人は知っている。だから手伝ってほしいといい、部屋に入れさせるつもりなのだ。

 

 

「わ、わかった……手伝うよ……」

 

「やった!」

 

「どうぞ~」

 

「お邪魔します……ってホントにちらかってるのかよっ!!」

 

「……言ったでしょ。部屋をきれいにしてほしいからって」

 

「そういえばひかりは片付けができないんだったな。どいててくれ、君たち。五分できれいにしてやる!!」

 

「レイちゃんの目に炎が見える……」

 

「ここは零君に任せた方がいいかもね。私たちは部屋の外で待ってよう」

 

「……うん」

 

 

燃えていると言っていいほどに零から炎を感じなからおとなしく部屋をでる。扉を閉めた瞬間にガタガタと音がし始めた。

 

 

「もう始めた……」

 

「五分待ってみよう!」

 

 

 

 

~五分後~

 

 

 

『終わったぞ』

 

「ホントに五分で終わったの!?」

 

「へ、部屋の中がどうなったのか気になるね」

 

「……入ってみよう」

 

 

ガチャッ!

 

 

 

「「「うわぁ~~」」」

 

 

ちらかっていた部屋がたった五分で物凄くきれいになっていた。太陽の光りで部屋全体がキラキラと輝いている。

 

 

「あ、思わず零君に任せちゃったけど下着とかは……」

 

「少々躊躇ったがやけくそできれいにたたんだ。下着とかは小さい頃から華恋とひかりのを見てきてたから大丈夫だったけどまひるのがな……すまない。タンスの前に置いた」

 

 

 

言われた通りタンスの前を見たら下着や服がきれいにたたまれていた。

 

 

「すごい、私よりきれいにたたんでる……」

 

「母さんに叩き込まれたからな。料理も一応できる」

 

「じゃあ後で私たちに料理作って!」

 

「……零の料理、久しぶりに食べたい」

 

「また後でな」

 

「零君、すごい女子力……」

 

 

ここに来ても尚、役に立つことを教えてくれた母親に心の中で感謝している零である。

 

 

~♪

 

 

「今度は誰だ?また先生?なんの用事だ?はい、もしもし……はい、えっ!?わかりました。すぐに行きます」

 

「今度はなに?」

 

「学校に俺宛の荷物が一つ届いたらしいんだけど、それが重すぎて動かせないみたいなんだ。ちょっと行ってくる」

 

「誰も動かせないんじゃ零君が行っても動くかどうか……行っちゃった……」

 

「バイクで行ったね。どんな荷物なんだろ?」

 

 

~♪

 

 

「「「っ!!」」」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

(俺宛の荷物で重すぎる……まさか……)

 

 

バイクを運転しながら届いている荷物の中身を推測する。考えが合っていれば……

 

 

「来たな、岡峰。それだ」

 

 

学園の正面玄関で待っていた先生がそこに置かれている物を指さす。

 

 

「これですか。迷惑をおかけして申し訳ありません。すぐにもって帰ります」

 

「持てるのか?」

 

「大丈夫です、よっ!」

 

 

腰ぐらいまでの長さの棒みたいのが入ってる物を持つ。重すぎて動かせない物をいとも簡単に持ち上げた零を見て、驚いている先生。

 

 

「それではご迷惑おかけしました」

 

 

背中にしょい、バイクの元まで走り出した零。それを見た先生は。

 

 

「頼もしいお手伝いさんだ」

 

 

そう呟いていた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「やっぱ親父からか。これを持っていったら目立つと思って置いていったのにまさか送ってくるとは。っていうかどうやって送った?」

 

 

差出人を確認すると父親の岡峰一哉と書かれていた。

 

 

タッタッタッ!

 

 

「ん?誰だ?」

 

 

誰かが走ってくる音が聞こえ、隠れて見てみる。

 

 

「華恋?なにしに来たんだ?校舎に入っていく?……追いかけるか」

 

 

届いたばかりの荷物を段ボールから出し、ふろしきのようなものにくるまれた物を持ってあとを追う。

 

 

「こんなところにエレベーター?地下でもあるのか?」

 

 

下行きのボタンを押すと……

 

 

ガシャンッ!

 

 

「え?うおっ!?部屋全体が下に移動してる!?」

 

 

バキィ!

 

 

「嘘だろっ!?うおぉぉぉぉぉぉぉっ!?」

 

 

壁が壊れ、放り出された零。何回か回りながら落下していき、明かりが届いていない暗い場所に着地する。

 

 

「オーディション二日目、渇望のレヴューの開演です。トップスタァを目指し、歌って踊って奪い合いましょう」

 

 

戯曲:The Stra Knows

 

 

「ここは、まさか舞台裏?なんでこんなところに………ん?これはどう見てもマントだな。使われていないのか……一応羽織っとくか」

 

 

落ちていたマントを羽織る。すると足元が揺れ、足元全体が上に上がり始めた。

 

 

「え?まさかこれセットなのか!?やべ!舞台に!」

 

 

気づいた時はすでに遅し。舞台に上がってしまった。

 

 

ヒュンッ!

 

 

「っ!!」

 

 

キンッ!

 

 

「何が飛んできたんだ?矢?なんで矢が?」

 

 

突然飛来してきた物を切る。

 

 

「え?レイちゃん?」

 

「お、岡峰君?なんでこんなところに……それにその剣は……?」

 

「ん?華恋?それに君は同じクラスの……確か星見だったな。この矢は君が放ったのか」

 

 

零の後ろには真っ二つになっている矢が落ちている。そして、右手に漆黒の剣が握られている。

 

 

「まさかこんな形でこいつの初陣になるとはな。この剣の名前は夜天の剣だ。こいつ共々よろしくな。で、これはなに?」

 

 

今この状況を聞くと二人してポカンとしている。

 

 

(俺、なんか変なこと言った?)

 

 

「話聞いてないの?あなたも飛び入り参加なら容赦しないわ」

 

「なんでいきなり敵意むき出しになってんの!?俺なんかした!?」

 

 

説明を頼んだだけなのに星見から敵意むき出しで矢を構えられました。

 

 

「これはスタァライトだよ!レイちゃん!」

 

「スタァライト?レヴューか。って、なんで俺がこんなところにいるんだよ!!」

 

「自分から来たんじゃないの!?」

 

「知るか!!放り出されたらここにいたんだよ!!」

 

 

華恋の見事なツッコミが来るがそんなの知ったこっちゃない。

 

 

「レヴューは続行です」

 

「ん?……なんで観客席にキリンがいるの?」

 

「このまま続けるの!?こんなの昨日とはまた違うイレギュラーよ!?」

 

「昨日?」

 

「私が飛び入りしちゃったの」

 

「あぁ、なるほどな……」

 

「舞台少女たちの科学反応、予想もつかない舞台。それにはイレギュラーも必要なのかもしれません」

 

「つまり、俺もこのレヴューに参加しろってか」

 

「その通りです」

 

「嫌だよ」

 

「トップスタァには星のティアラが渡されます。参加しないのですか?」

 

「なんで男の俺が参加せにゃならん!トップスタァ?んなもん女の子たちがなるのが普通だろ!俺が参加してなんになるって言うんだ?キリン!」

 

 

あらかた理解はできたができない部分が多すぎるうえにどんどん話が進んでいって置いてけぼりでイライラが爆発してしまった。

 

周りが静かになってることに気づかずに……。

 

 

「あ、すまん。ついカッとなってしまった。俺は見学してるから二人でやっててくれ」

 

 

舞台の端に移動しようと後ろを向いた瞬間。

 

 

ヒュンッ!

 

 

キンッ!

 

 

「なんですか?星見さんよ」

 

 

矢が飛んできたのでノールックで切る。ノールックで切ったので二人して驚いている。

 

 

「逃げるの?」

 

「舞台に上がれば年齢とか関係ない。敵同士って言いたいのか?」

 

「そうよ。愛城さんも岡峰君も敵。じゃないの?」

 

「ふぅ、だってよ。華恋。その発言なら華恋も俺のことを敵として見ることになる」

 

「レイちゃんが敵……」

 

「覚悟を決めるか。おい、キリン!勝敗はどうやって決まるんだ?」

 

「上掛けを落とされたら負けとなります」

 

「俺の場合はこのマントでいいか?」

 

「構いませんよ」

 

「よし、じゃあ、さっさと終わらせるか」

 

「参加ですね。わかります」

 

 

キリンから確認をとり、状況に追いついて来れていない華恋を放っといて星見に剣を向ける。

 

 

「んじゃ、レヴューを始めようか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして謎のオーディションに参加した俺だった。結末があんなことだとは思わずに……。

 

 




第二話を読んでいただき誠にありがとうございました。オーディションはひかりが編入した次の日なので二日目から零が参戦です。最後の文字がなんか変だというのがありましたら感想までお願いします。


たった一話しか投稿してないのに評価とお気に入り登録をしてくださってありがとうございます!

評価をして下った師匠様(☆9)、ぼるてる様(☆4)、誠にありがとうございます!頑張っていきます!


第三話ですがなるべく早く投稿します!それでは一日頑張りましょう!レリでした!


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