少女☆歌劇レビュースタァライト 君とキラめくために 作:レリ
コロナウイルスが猛威をふるっていますね。かからないように予防を徹底しましょう。
さて、前回でアニメ編が終わり次回はスタリラ編だと言いましたがあれは嘘だ。はい、ごめんなさい。今回はOVAですね。タイトル通り、零の休日です。零がどこかに出かけるというお話ですね。今回はあるキャラたちが出ます。話し方がわからないのでそこはご了承ください。では、どうぞ!(ちなみに文字数は一万五千文字を突破しています)
オープニング曲
Roseliaで『Song I am』
「以前いた地域に遊びに行く?」
休日の星光館で零が出かける準備をしながら華恋とひかりに話し、華恋が呟く。
「あぁ、休日だし久しぶりに行こうかと思ってな。あいつらとも会ってないし」
「う~ん、私も行きたいけど……」
「悪いが今回は俺一人で行きたいと思ってるんだ。だから……」
「そう言うと思った。だから今回は留守番してる。だから、今度は一緒に出かけよう」
「わかった、すまないな。じゃ、行ってくる」
「「いってらっしゃい!」」
バイクを走らせ、聖翔に来る前にいた地域に向かう零。
場所は変わり、零が以前いた地域にあるライブハウス『CiRCLE』。そこに集まるのは六バンド全員。三十人という大人数でCiRCLE内はいっぱいだ。
「友希那~、どう?」
「ダメね。これっていうのが浮かばない」
「私たちもですぅ……」
「なんかすごく難しく感じる……」
「私たちもこの曲の次が何がいいのかわからなくて行き詰まってるよ……」
「みんなが笑顔になる曲はどれがいいかしら?」
「浮かばないのなら休憩してリフレッシュしたら何か浮かぶんじゃない?」
「そうですね。まりなさんの言うとおり、少し休憩にしましょう」
今、彼女たちは次のライブに向けてセトリなどを考えている。誰もがあまり進んでいないようだ。ちなみにここにはいないがRASもそのライブに出ることになっている。RASは別の場所でやっているらしい。
「はぁ、彼がいたらこんなのはすぐに終わらせていたでしょうね」
「彼……って誰のことですか?」
「そういえばましろちゃんたちは知らなかったね!彼って言うのは零先輩のことだよ!ですよね、友希那先輩!」
「えぇ、その通りよ。零ならこれをすぐに終わらせていたからね。彼がいなくなってからだいぶ経つけど、やはり彼の才能のありがたみがよくわかるわ」
「(れい先輩……か)」
「ん?どうしたの?シロ」
「え!?いや、なんでもないよ!」
「?そっか」
「(まさかね……)」
「ほほ~、それはそれは。で、どこで行き詰まってんだ?」
「ここよ」
「どれどれ。これならこの曲で繋げたほうがいいぞ」
「え?あ、これは……今までつまってたのが嘘みたいにしっくりくるわね」
「ならよかった」
「流石ね。零」
「伊達にRoseliaでこういうのをやってただけあるね、零」
「そりゃどうも」
『……………………ん?』
バンドメンバーで話している中、ちゃっかりと会話に入っている存在にようやく気づき、その存在にゆっくりと顔を向ける全員。そこには、左手に他のセトリなどが書かれている紙を持ち、右手を顎にあてて考えている仕草をしている零がいた。
『………………』
いるはずのない人物が目の前にいることで驚きで固まっていると、視線に気づいたのか紙から視線を外し、そこにいるバンドメンバーたちに目を向け、右手を上げ……。
「よう」
軽くあいさつする零。
『零(君/兄/先輩/さん)っ!?』
「気づくの遅かったな」
「ちょ、ちょっと待って!」
「な、なんで零がここにいるの!?」
「ひまりとリサは落ち着けって。せっかくの休日だし久しぶりに行こうかと思ってな」
「いつからいたの!?」
「十分ぐらい前かな?」
「いたなら普通に声かけてよ!!」
「かけようと思ったんだがみんな悩んでるみたいだったから脅かすついでに手伝うかと思って」
「手伝ってくれたのはありがたいけど脅かさなくていいよ!」
零とリサの漫才のようなことを見ながらいまだ固まっているのが数名。残りはなぜ零がここに?とこれは幻覚?と唸っているというカオスな状況。だが、そんな中に一人だけ零に近づく人物が。
「……お兄ちゃん?」
「うん?」
『はい?』
唐突な発言。それを聞いて零も固まる。零は声をかけてきた人物、ましろを見る。
「あれ?お前もしかしてましろか?」
「やっぱり零お兄ちゃんだ!」
自分に気づいてくれたのと久しぶりに会えたという嬉しさで零に抱きつくましろ。その光景を固まって見ているのと、先ほどから驚きの連発でもう頭の処理が追いつかないみんな。
「久しぶりだな。大きくなったな~ましろ。ところでなんでましろがここにいるんだ?」
「私もバンドやってるから」
「ましろがバンド!?パートは!?」
「ボーカルだよ」
「やっぱボーカルだよな」
「お兄ちゃんは他のをやってほしかったの?」
「うんや。小さい頃にましろの歌を聞いてたからな。幼くてもよくわかってたよ。とてもうまいなって。だからボーカルだって聞いたらなんか納得した」
「そっか。ありがとう!お兄ちゃん!」
「……零?」
「ん?うおっ!?」
呼ばれ、そちらに向くと、胸ぐらを掴まれてすごい力で引っ張られる零。そこには胸ぐらを掴んで引っ張った張本人、友希那が……。
「あ、あの、友希那さん!?お前どこからそんな力が出んの!?」
「静かにしなさい」
「ア、ハイ」
「倉田さんとはどういう関係なのかしら?」
「え、ましろとの?わかった、話すからその手を話してくれ。このままだと話しづらいから。あと、若干苦しい……」
今の零は、自分よりも身長が低い友希那に胸ぐらを掴まれている状態。体勢的に少し首が絞められているのだろう。
「答えなさい!!」
「お、おい!ちょ、友希那……くる……」
「ちょっ!?友希那!完全に零の首絞めてる!!落ち着いて!!」
慌ててリサが友希那を零からはがす。そこで友希那が零にしたことに気づき、零に謝る。
「ご、ごめんなさい。零。少し、冷静ではなかったわ」
「ゲホ、ゲホ……。あぁ、いや、大丈夫だ。ただ、あれが少しなのか?」
「何か言ったかしら?」
「イエナニモ。ところでましろとの関係だったな」
胸元の服を正しながら立つ零。そして、隣にましろがちゃっかりと寄り添う。それだけで視線が鋭くなるが無視する零。わざと咳払いをして鋭くなった視線を元に戻して説明を始める。
「ましろとは従姉妹だよ」
「従姉妹?」
「そ。まあ、ましろがこんなに小さい時から会ってなかったけどな。あの時もそうだったが、成長した今のほうがより綺麗に育って従兄弟としては嬉しいよ」
「えへへ♪」
ましろの純白の髪を撫でる零。またもや視線が鋭くなるが無視をし続ける零。
「で、そこにいる初対面の娘たちがましろのバンドメンバーか?」
「あ、はい!じゃなかった。ごきげんよう。二葉つくしです」
「やっほ~、あたしは桐ヶ谷透子!よろしく!」
「ごきげんよう、広町七深で~す」
「ごきげんよう、八潮瑠唯です」
「岡峰零だ、よろしく。ふと気になったんだが君たちは学校ってどこなんだ?」
「月ノ森学園です」
「月ノ森?確かあそこってお嬢様学校だったよな?ましろもそこなのか?」
「うん、そうだよ」
「いいとこ入れて良かったな。それにいい仲間に出会えて俺は嬉しいよ」
「ありがとう、お兄ちゃん」
「零兄!久しぶりにここに来たんだったらなんか弾いて!」
「いいぞ。まりなさん、いいですか?」
「全然いいよ!」
「んじゃ、失礼します」
スタジオに移動する全員。零は夜天の剣と紅華の剣を置いて、ベースを手にする。それをベース組は嬉しそうな顔をする。
「零兄、ベースを弾くの?」
「今日はなんかベースの気分だからな」
「あれ、その言い方だと他のもできるの?」
「零はボーカル以外全部できるんだよ」
『え!?』
ましろ以外のモニカメンバーが驚く。
「で、なにを弾けばいいんだ?」
「じゃあ、アレでいい?」
「わかった」
「え、今のでわかったの?」
「んじゃ、リサのリクエストに答えて」
リサがリクエストしたアレ。それは……。
『~♪』
「やっぱり陽だまりロードナイトだったのね」
リサがリクエストした曲、『陽だまりロードナイト』をベースで弾く零。そして、弾き終わるとベースを戻す零。
「久しぶりだったからあまりできなかったな」
「の割にはとてつもなく上手かったけどね?」
「そうか?」
「その通り。素晴らしかったよ零。さすが、羽丘で孤高の歌姫の対となる存在と言われていただけあるね」
「え、俺羽丘でそんな風に言われてたの?初耳なんだけど。それと俺が羽丘で歌ったの薫が考えた劇でだからな?それは忘れるなよ?」
「も、もちろん、忘れていないさ」
「ならばよし」
「零先輩!後でベース教えて!」
「了解した。後でな、はぐみ」
「あ、じゃああたしのドラムも教えてほしいです!零さん!」
「あこも!」
「わかったわかった」
「ねぇねぇ零君!零君がさっき置いたこれってもしかして竹刀~?ちょっと見せて!」
「あ」
「ひ、日菜!それは!」
「おねーちゃんも見せて貰おうよ!零君、ちょっと見せて!」
「ダメよ!それは……!」
「重~い!!」
『あ~あ……』
二本の剣を知っているRoseliaは日菜の行動を止めようと紗夜が声を上げるが、それで止まる日菜ではない。布に包まれた状態で夜天の剣を持とうとした日菜だったが、重くて持ち上げることができなかった。だが、日菜が触ったことにより布が取れ、夜天の剣が姿を現す。
『え……』
Roselia以外のメンバーが驚きのあまり、言葉を失ってしまう。
「れ、零先輩。なんでおもちゃの剣なんか持ってるんですか~……」
声をやっと出せたのは紗綾。
「紗綾、残念ながらおもちゃじゃない」
「わかってましたけどそこは否定しないでほしかったです……」
「お兄ちゃ、んんっ!零君、おもちゃじゃないのなら……」
先ほどまでお兄ちゃん呼びだったましろだが、周りの目を気にして名前呼びにしてきた。若干寂しいが仕方ないと決める零。
「本物の剣だよ」
『本物っ!?』
「あと、順番で持ってみなさい」
「さらに驚くから。ていうかもう日菜はわかってるけど」
「友希那先輩にリサ先輩はこの剣のこと知ってたんですか!?」
「夏祭りの時にね」
「夏祭りに零先輩と会ってたんですか!?ずるい!」
「そういう問題じゃねぇぞ、香澄!」
「えっと、リサちゃん。持ってさらに驚くってどういうこと?」
「持ってみればわかるって。ほら、最初は彩からね!」
「え、勝手に決めないでよ~!」
「彩ちゃん、ファイトー!」
「うう~、つ、次は日菜ちゃんだからね!」
立て掛けてある夜天の剣の柄を掴み、一度深呼吸してから持ち上げようとする彩。だが……。
「お、重すぎるよ~!」
例の如く、持ち上げられないのであった。
「全然持ち上がってないよ~彩ちゃん!」
「だって、重すぎるよ!これホントに持ち上げられるの!?」
「彩ちゃん、そろそろ日菜ちゃんに変わってもらったら?」
「うん、そうする!ありがとう、千聖ちゃん!日菜ちゃん、パス!」
「え~、もっとおもしろい彩ちゃんを見たかったのに~!」
「おもしろい私ってなに!?」
「っていうかあたしはもう持ったから重さはわかってるから千聖ちゃんね!」
「え、私!?」
椅子に座っていた千聖が日菜からの予測していなかった言葉で驚く。
「じゃあ、千聖。俺が鞘を持ってるから剣を抜いてみろ」
「さっきのを見てると私も持てないのはわかってるわよね?」
「わかってるけどどれくらいの重さなのかを実感するといい」
「はあ、わかったわよ」
零が鞘を持ち、千聖が柄を掴んで引き抜こうと力を入れる。だが……。
「さすがに重すぎないかしら……」
「やっぱり……持てない……ですね」
「本当に零兄しか持てない剣だね」
「え!?零先輩持てるの!?」
「持てなかったらここにねぇだろ!にしてもホントになんつう剣なんだ?零先輩しか持てない剣なんて……」
「言ってしまえば俺専用の剣だな」
「あ、あの、零先輩!」
「ん?なんだ、つぐみ」
「これなんですけど、まさか……」
「布を取ってみればわかるよ」
「え、取っていいんですか」
「蘭~、零先輩も言ってるんだし~、取ってみよう~」
「あ、モカ!」
パラ……
『…………』
「……まあ~、そうだよね~」
モカが布を取ると、紅華の剣が姿を現す。紅華の剣を見てみんなは黙ったまま。モカが代表してみんなの気持ちを言葉にする。
「零!二本の剣を持ってるなんてすごいわね!」
「零さんはまさにブシ、ですね!」
「そこじゃないよ、こころ」
「イヴさんもそこじゃないですよ」
「ははは、確かに昔なら武士だな。なんならイヴも持ってみるか?」
「はい!と、言いたいですが持てないのが自分でもわかってしまうので……」
「まあ、そうだな」
「残念です……」
「でも、イヴにはイヴの刀があるだろ?それを持っていればイヴも武士だよ」
「!はい!私も零さんと同じブシです!」
「おう。お互い頑張ろうな」
「零さん、イヴさんを落ち着かせるの上手いっすね……」
「そうか?あ、そういえば麻耶、後でこの機材ちょっと調子が悪いからそれを直すの手伝ってくれ」
「お安いごようです!」
「ねぇ零君、なんで二本も剣なんか持ってるの?」
「実は親父が関係しててな」
「確かおじさんって自衛隊だったよね?階級はとんでもなく偉いところだったはず」
「とんでもなく偉いってどの階級だ……?」
ましろの言葉に有咲が呟く。
「この剣はこの国で見つかったものなんだ。それで親父が俺なら持てるだろうって話して俺に送られてな。それで持てるから所有者になったんだよ」
そう言いながら夜天の剣と紅華の剣を背中に担ぐ零。
「鞘から抜かないの?」
突然のましろの言葉に零は驚きながらましろを見る。ふと周りを見ると、Roselia以外のメンバーが『見たい』という目を零に向けている。零はため息を吐きながら二本の柄を握り、鞘から引き抜く。
「刀身まで黒い……」
「こっちは赤、いや、紅、だね」
「そのままでも美しいが鞘から抜くとより美しい。素晴らしい剣だ」
「刀身はこんな感じだ。さてと……」
「あれ?零兄、どこか行くの?」
「あぁ。まりなさんから新しいライブハウスの場所を聞いたからな。そこに行こうと思って」
「ということは『Galaxy』に行くのね。零、もしよかったら私たちが道案内をするわよ」
「お気遣い感謝するよ、友希那。けど、大丈夫だ。だいたいの場所はわかってるから。それに、俺の移動手段だとこの人数はきついからな」
「それってどういうこと?」
「零君……今まで……スルーしてた……けど、どうやって……来たの?」
「バイクだ」
『!!』
この時、Roseliaとましろが考えたことは……
『(もし、一緒に行けば零(君/兄/お兄ちゃん)のバイクに乗れることができるかもしれない!!)』
と一緒だった。
「零、私たちが案内するわ」
「ん?いや、お前らはセトリとか考えてるんだろ?そっちの方を優先していいよ」
「それは向こうでもできるからさ。アタシたちが案内するから」
「さっきも言ったがバイクで来てるんだぞ。それにバイクは二人乗りだぞ」
「では、誰か一人を後ろに乗せて案内すればいいんですね」
「いや待て、紗夜。案内はしなくていいってさっきから言ってるだろ」
「それじゃあ、誰が零兄のバイクに乗せてもらうかじゃんけんで!」
「人の話を聞け」
「お兄ちゃん」
「なんだ、ましろ」
「私、勝つから」
「じゃあ、行くよ!」
「俺の意思は無視ですか……」
「零先輩も大変だな……」
「そう思うなら助けてくれ、有咲」
「ごめん、それは無理」
「即答せんでも……」
CiRCLEでRoseliaとましろの白熱するじゃんけんが始まったのであった。
「んじゃ、これ、ヘルメットな。会話はBluetoothに繋げた電話だから大声出さなくても聞こえるからな」
「わかりました」
激闘の末、勝ったのは紗夜だ。勝った時の紗夜の顔は今まで見たことのない最高の笑顔を一瞬だが見せた。その後は、まあ……。
ー回想ー
『やりました!!』
『負けたぁ!!』
『まさか、紗夜がリサに勝つなんて』
『リサ姉じゃんけん強いのに』
『それを圧倒するほどの……強さ……ですね』
『私は従姉妹だからいつでも乗せてもらえる……いつでも乗せてもらえる……』
『ましろはちょっと落ち着け。んじゃ、案内役は紗夜でいいんだな?』
『はい』
『ん?どうした、紗夜。なんか明らかにさっきとテンションが違うが。バイク怖いか?』
『え、そうなの?なら無理しないでいいよ、紗夜。アタシがかわるから!』
『いえ、それは大丈夫です。せっかくじゃんけんで勝ったのです。案内役は私がやります。いいですね?零君』
『まあ、無理してないっていうなら……うおっ!?』
『い、い、で、す、ね?』
『ハイ……』
ー回想終了ー
(最後はちょっと怖かったが……)
真面目な紗夜に襟首を掴まれる時が来るとは全く思っていなかった零であり、恐怖を感じたのであった。
「零!」
「なんだ?リサ」
零もヘルメットをかぶり、先にバイクにまたがり紗夜が乗りやすいようにバイクを傾ける。紗夜が乗ってエンジンをつけようとしたらリサが声をかけてきた。
「今度はアタシだからね!」
「はいはい。今度な」
じゃんけんをして負けた者たちが密かに話し合い、じゃんけんで勝った順で零と一緒にバイクに乗せてもらうというのが決定された。もちろん、零の意思はない。ちなみに順番はリサ、あこ、燐子、友希那、ましろだ。
「じゃ、また後でな。紗夜、道案内頼むぞ」
「お任せください。湊さん、突然抜けてしまってすみません」
「構わないわ。私がそうなるかもしれなかったのだし。後でメールするから」
「すみません、お願いします」
「よし、しっかり掴まれよ!」
バイクのエンジンをつけて軽く吹かし、出発する零と紗夜。CiRCLEでは全員が二人を見送っていた。
「零君、あの交差点を右に曲がってください!」
「右だな。了解!」
紗夜も道案内をしっかりしてくれて、難なくGalaxyにたどり着いたのだった。
「隣が八百屋か。隠れ家的なライブハウスだな」
「ここは私たちRoseliaも一度だけライブをさせていただきました。とてもいいライブハウスですよ」
「紗夜がそういうのならすごいんだろうな。さて、中に入るか」
「はい」
「あれ、紗夜さん?」
「あら、朝日さん」
眼鏡をかけた女の子が声をかけてきたので零はその女の子を見るが、当然初めて会ったので誰だかわからないので紗夜にふる。
「知り合いか?紗夜」
「はい。このGalaxyのスタッフのバイトをしているのと同時にあるバンドグループのギター担当の朝日六花さんです」
「朝日六花です。はじめまして」
「へぇ、ギター担当か。はじめまして、岡峰零だ」
「え?」
「ん?」
「あ、あの、岡峰、零、さんですか?」
「おう、そうだが。どうした?」
「お~い、ロック。なにしてんだ?」
「あら」
「あれ、紗夜さんじゃないですか。一人で家に来たんですか?」
「いえ、今日は道案内で来ました」
「道案内?一体誰を……そこの男ですか?」
「その通り。俺はここに来るの初めてだからな。紗夜に道案内してもらったんだよ」
「へぇ。で、あんたはなにもんだ?」
「岡峰零だ。そういうお前は?」
「あたしは佐藤ますきだ。って岡峰零……?」
「よろしく。なあ、紗夜。なんでこの二人は俺が名乗ったら固まってるんだ?俺なにかした?」
「いえ、たぶんお二人は……」
ガシッ!!
「ん!?」
紗夜がなにかを言おうとした瞬間にますきに両肩を掴まれる零。突然のことで驚く零。
「あんた、なにか移動手段は!?」
「ば、バイクがあるけど……」
「あたしもバイクがあるからバイクであたしに着いてきてくれ!案内したい場所がある!」
「わ、わかった……」
「おい、ロック。用事を早くすませてきてくれ」
「わかりました!」
「零君、勢いに押されましたね?」
「あんなすごい勢い押されないほうがおかしいだろ……」
「お待たせしました!」
「よし!じゃあ行くぞ!」
「用事すませるの早いね……」
その後、ますきが運転するバイクに着いていき、たどり着いたのがマンションである。
「でけぇマンションだこと」
「やはりここに連れてきたかったのですね」
「紗夜は知ってるのか。てかなんでこのマンションに連れてきたかったんだ?」
「行けばわかりますよ」
「こっちです!」
六花に案内され、マンションの最上階に行き最上階の部屋に入る前にますきがインターホンを押す。
『はい、ただいまー!』
ガチャ
「ますきさんに六花さん!おかえりなさいませ!」
「おう、ただいま」
「ただいま戻りました、パレオさん。すみません、急に抜け出してしまって」
「問題ありません!あれ、氷川さん!いらっしゃいませ!と、お初の方がいらっしゃいますね」
「こんにちは」
「はじめまして」
「この二人はさっき偶然Galaxyで会ってな。案内してきた」
「お二人を案内、ですか?」
「あ、名乗ってなかったな。俺は岡峰零だ」
「え!?しょ、少々お待ちください!!」
六花にパレオと呼ばれたカラフルな髪色をツインテにした女の子が零が名乗ると部屋に入っていってしまった。
「なんなんだよ、さっきからこの反応は……」
「まあ、中に入ろうぜ」
ますきに言われ、部屋の中に入る零たち。
「チュチュ様~!」
「どうしたのよ、パレオ」
「二人が帰ってきただけなのになんでそんなに慌ててるの?」
「じ、実は!」
「お~す。チュチュ、客を連れてきたぞ」
「マスキング!」
「お客って、誰をって氷川さん」
「SayoHikawa!?」
「おじゃまします、和奏さん。チュチュさん」
「パレオ、氷川さんがお客さんならそこまで慌てる必要は……」
「紗夜、俺は入っていいのか?」
「「え?」」
「ええ、大丈夫です」
紗夜が言うと扉を開けて零が入ってくる。なぜ一緒に入らなかったのかというと、女の子がいると聞いた零が一応部屋の前で待つと言ったからだ。
「おじゃまします。で、朝日、さんだっけ。佐藤さんも再度聞くがなぜ俺をここに?」
「えっと、君は?」
「ん?あ、岡峰零だ。よろしく」
「え、岡峰って……」
「岡峰零!?」
「またこの反応……紗夜、なにか知ってるか?」
「知っています」
「知ってんの!?」
「ええ。零君は私たちガールズバンドと同じで有名ですから」
「は?」
「零君はこっちにいる時に私たちガールズバンドのみんなのセトリを考えたり、ステージのチェックなどをしていましたよね」
「あぁ。確かにしていたが……それと関係あるのか?」
「零君が引っ越したことで私たちはあなたが引っ越した次の日に緊急でライブをしたんです。私たちにとって大切な人に伝わるライブにしようと言って」
「……」
「そのライブでこれまで手助けをしてきてくれた大切な仲間、零君を公表したんです」
「は!?」
「それからは……」
「あなたはガールズバンドの伝説のメンバーと言われるようになったのよ」
「伝説って……」
「まあ、そこまで支えていたのなら最後までやれとか裏切り者とか呼ばれてたけどそう言っていたのは少数でしたね」
「……確かに裏切り者って呼ばれても仕方ないよな。俺は君たちを裏切ったのようなものなんだしな」
「そんなことありません!」
「そもそも引っ越ししたってだけで裏切り者呼ばわりはおかしいって言った人たちが多かったわ」
「詳しいですね、チュチュさん」
「調べたから当然よ。私もその伝説に会って私たちのバンドに入ってもらいたいって考えていたから」
「零君は渡しませんよ。零君は私たちRoseliaの一員ですので」
「入ってもらおうって思っていたのは最初だけよ。今は私たちのバンドもサポートしてほしいって思ってる。まあ、会えることすら難しいと思ってた人物が今目の前にいることが驚きだけどね」
チュチュと呼ばれた女の子が椅子から降りて零の前に立つ。
「はじめまして。私、チュチュと申します。伝説のメンバーに出会えて光栄です」
チュチュが自己紹介をしてくる。零は先ほどのチュチュの言葉にむず痒く感じる。
「伝説のメンバーってのはやめてくれ。自分がそんな風に呼ばれているなんて知らなかったんだし。普通に零でいい。よろしく」
「わかったわ、零」
「私はパレオと申します!よろしくお願いします零さん!」
「私はレイ。和奏レイです、よろしくね」
「私は六花と呼んでください!」
「あたしもますきでいいぜ」
「おう、了解。よろしくな。あ、チュチュ。それとパレオ。一つ聞きたいんだが」
「What?」
「なんですか?」
「本名は言わないでいいんだな?」
「Yes。私はチュチュ。本名は言わないわ」
「パレオも本名はあまり言いたくないですね」
「わかった。二人がそう言うなら何も言わないよ」
「あの、零さん」
「なんだ?和奏さん」
「あ、私はレイでいいです」
「あ、いや、でもな。同じ名前だし……」
「ならレイヤって呼んでください。バンドで使われている名前なので」
「お、それは助かる。俺もさん付けはいいよ。敬語もしなくていいし」
「いえ、そういうわけには。氷川さんにタメ口ならたぶん先輩だろうなって。氷川さんとは一個下なので」
「後輩だったのか。同級かと思ったぞ。まあ、いいや。で、なんだ?」
「零さんってなんでこっちに?引っ越ししたんですよね?戻ってきたんですか?」
「あぁ、その事か。今日はただ遊びにきただけだよ」
RAISE A SUILEN、通称RASというガールズバンドの一つである彼女たちに何しに来たのかを詳しく説明する零。
「くっ!戻ってきたのなら私たちのサポートをしてもらおうって思ったのに!」
「悪いな、チュチュ。そのかわり、今できることだけはやるよ」
「Thank You!ならさっそくお願いするわ!まずは私たちの曲を聴いてちょうだい!」
「わかった。改善できそうなところがあったら指摘するから」
それからRASの曲を聴いて演奏中の動きなどを提案したり、一人一人にアドバイスをしたりした。気がついた時には三時間もの時間が過ぎていた。
「久しぶりに真剣に曲を聴いたわ」
「さすが伝説のメンバーね。改善できるところをやった後の曲が今まで以上に素晴らしい曲になったわね。ねぇ、いつこっちに帰ってくるの?」
「いや、今んとここっちに帰る予定はないな。それに、今いるところで俺がやりたいって思ってたことができてるからたぶんそこから動かないかもな」
「そのやりたいことってこれですか?」
そう言って六花が見せてきたのは第百回聖翔祭の零が出ている部分だけが投稿された動画だった。
「これ、仮面を着けてますけど零さんですよね?」
「なぜ、俺だと?」
「いえ、雰囲気とかが似てるなと」
「ちょっと見せてください。……これ、零君ですね」
「紗夜、俺だと確定しないでくれ。他人の空似だろ?」
「あら、私たちRoseliaが零君を見間違えることはあり得ませんよ。それに、私たちRoselia全員はこの動画を何度も見返しています。零君が転校して行った学校の舞台なのですから」
「最初から詰みだったわけだ……」
「紗夜さん、この動画を見るに零さんが転校した学校って舞台とかで有名な聖翔音楽学園なんですか?」
「その通りですよ。まあ、私たちも知ったのは夏祭りの時でしたけどね。そこで零君と零君の幼馴染二人と会いました」
「幼馴染が二人もいるんですね」
「まあな。その学校に行ってまさかの十二年ぶりの再会だったけどな」
「十二年ぶりってそんなに会ってなかったんですか」
「あぁ。幼馴染の一人が十二年前にイギリスに留学して行ってな。そこから会わなくなったんだ」
「あれ?でもその学校って確か女子校だったはずでは」
「そうだよ。俺は異例の編入生であり、あの学校には手伝いとかそういう理由で編入したんだ」
「手伝い、ですか?」
「あぁ。女子校で舞台で使うセットとかも重いものがあるから女子だけでは大変だとそこの理事長が俺の母親に相談したら俺を編入させればいいと言ったんだ。勝手に決めやがったんだ」
「大変ですね。零さん」
「でもまあ、最初だけだったな。今ではもうあそこにいるみんなは俺も聖翔音楽学園にいる同じ仲間だと認めてくれてる。それが嬉しいんだ」
そして零は、聖翔音楽学園に編入して今までのことを話した。オーディションだけはふせて。第百回聖翔祭のシナリオがいかにして生まれたかなども話した。途中、紗夜が零の過去の話を録音しだしたのでなぜかを聞いたら『私だけこのような貴重な話を聞くわけにはいけません。皆さんにこの話を送るために録音をします』ということだった。
そして、話が終わるとちょうどいい時間だったので零と紗夜は帰ることとなった。すると、RASのみんながマンションの入り口まで見送ると言ったのでマンションの入り口まで話しながら向かったのだった。
「悪いな、ここまで見送ってもらって」
「全然大丈夫です」
「私たちも伝説のメンバーに出会えて私たちの曲も聴いてもらうことができたのだしこれくらい当然よ」
「零さんに出会えて光栄の言葉以外出ません!またお越しになる時を待っています!」
「まあ、零さんに出会えたのはロックがGalaxyに用事があると言って向かったから……」
「ロックに感謝だね」
「ふえっ!?そんな!本当に偶然なんです!お礼を言われることはないですよ!けど、私も一時期ポピパの皆さんのサポートをしていたと言われる零さんに会えて嬉しかったです!」
「そう言ってくれると嬉しいよ。チュチュに俺の電話番号を教えたからなにか気になるところがあったら電話してくれれば協力するから」
「その時はお願いします」
「どんどん電話しちゃうわよ!」
「どんとこいだぁ!」
「相変わらずノリがいいですね、零君」
そんな話をしていると後ろから気配を感じ後ろを見ようと振り返った瞬間、男の声が聞こえた。
「情報は本当だったんだ……!やあ、みんな!俺だよ!久しぶりだね!」
「どなたですか?」
「嫌だなぁ、忘れちゃったのかい?一時期君たちのサポートをしていた零だよ!久しぶりだね、紗夜!」
零、と名乗った男は両手を広げながら近づいてくる。そこを零が男と紗夜たちの間に入る。
「な、なんだ、お前は!邪魔をするな!」
「紗夜、これは以前にもあったか?」
「いえ、こんなこと初めてです」
男をガン無視して零は紗夜に聞くという二人してとても落ち着いている。紗夜の後ろにいるRAS(特に六花が慌てている)が少なからず慌てている。
「チュチュ、これって……」
「えぇ。まさか本当に出るなんてね」
「知ってるのか?チュチュ」
「えぇ。少し前に伝説のメンバーの名前を名乗ってガールズバンドに近づこうとした輩がいたらしいの。でもあくまで噂だから本当かどうかはわからなかったの」
「なるほど。つまり、今目の前にいる奴がそいつってことか」
「誰が偽物だ!俺は正真正銘彼女たちをサポートした零だ!!お前こそ何者だ!!今すぐ彼女たちから離れろ!!」
男が興奮しながら叫ぶが、零は頭に手をあてながらため息をする。
「紗夜、あのライブの時に公表したんだよな?その時、フルネームを言ったのか?」
「いえ、名前だけ公表しました。名字だけはみんなで話して公表しないようにしようと話になったので」
「なるほど。なあ、あんた。あんたが彼女たちをサポートしたのなら自分の名前ぐらい言えるよな?」
「と、当然だろ!!それがなんだ!!俺は零だ!!」
「名前だけじゃなくてそのサポートした奴のフルネームを言ってみろ。本人なら間違えないようがないよな?ちなみに発言は一回だけだ。言ったあとすぐに紗夜に答えを言ってもらう」
「な!?お、俺の名は……さ、佐崎零だ!」
「違います」
「誰だよ、佐崎零って」
男が頑張って考えた名前をバッサリと切り捨てる紗夜。零に至っては呆れている。ちなみに男は顔を赤くしながらぷるぷる震えている。
「そ、そういうお前は何者なんだよ!!」
「俺か?俺は岡峰零だ」
「え……同じ……名前……」
「彼こそが私たちをサポートしてくれていた伝説のメンバー、岡峰零君です。あなたのような人、私たち誰一人知りません。お引き取りください!」
「だってよ。わかったならさっさと失せろ」
「ま、まさか……本人がいるなんて……!クソ!!だったら!!」
男が隠していたナイフを出して紗夜に突きつけてきた。
「やられたくなかったら俺のところに来い!!」
「ひ!」
六花が怖がって声をあげるが、レイが近くに寄せて落ち着かせる。
「物騒なもん持ってんな。そっちが脅してるのならこっちも遠慮なくやらせてもらうか。今すぐそのナイフを置いて投降しろ」
「お前バカだな!!俺のほうが優勢なのになんでお前がそんなこと言うんだよ!!伝説と言っても所詮バカなんだな!!ガールズバンドの裏切り者ならさっさとそいつらを裏切ってみせろよ!!」
「そんなこと!!」
紗夜が男の発言に食って掛かる前に零が紗夜の前に手をかざす。紗夜はゆっくりと零の顔を見ると落ち着いているように見えるが怒っているのがわかるほど零の鋭く射ぬく目が男を睨んでいる。
「零君……?」
「俺が言えた義理でもないが落ち着け。もう一度言う。ナイフを置いて投降しろ。こちらも実力行使に出ることになる」
「ぬかせ!!」
「仕方ないか。我、これより実力行使に出る」
「うおぉぉぉ!!」
男がナイフを構えて突っ込んでくる。それに零も突っ込む。零の行動にRASのみんなは驚き、男は勝ったとニヤリ顔をする。だが、紗夜だけはアレのことを知っているので落ち着いている。零と男との距離がある程度縮まった瞬間…………。
カキンッ!!
その場ではありえないはずの金属同士がぶつかる音が響く。男は目の前にいる零に驚きの顔を向け、RASのみんなも驚きの顔をしている。
キン……
男の後方に男が持っていたナイフの刃と柄の繋ぎ部分が切断され真っ二つの状態で落ちる音が静かすぎるその場によく響く。
「…………な……何が……おき……ぐふっ!?」
いまだに何が起こったのかわからず呆けている男に零が腹に突きをして気絶させる。男はゆっくりと地面に倒れ、すかさず零が拘束するためにどこから出したのかわからない縄を使って拘束する。
「ふぅ、行動終了っと。みんな、ナイフの刃の破片とか飛ばなかったか?」
そう言って夜天の剣と紅華の剣を鞘にしまい、振り返る零。二本の剣と先ほどの素早さを見て驚いて固まったままのRASにわかっていたけど安心した顔をしながら零に近づく紗夜。
「わかってはいましたが無茶はしないでください」
「いや、あんな奴余裕で倒せる。てかあんな奴は俺にとっては弱すぎる」
「そうかもしれないですが油断は禁物ですよ」
「わかってる。ちゃんと気をつけてるさ」
「本当にわかってるんですか?」
「わかってるわかってる」
「もう……」
「ちょ、ちょっと待ちなさい!!零!!さっきの動きとその剣はなに!?」
「全く見えませんでしたよ!?」
「気がついたらあの男のナイフが飛んでいってたよな!?どんな速業なんすか!!」
「その二本の剣、もっとよく見せてください!!」
「説明お願いします!!」
「わかったから少し落ち着けって!」
零は自分が所有する二本の剣、夜天の剣と紅華の剣を話してなぜ零が所有者なのかもくまなく説明した。
「夜天の、剣……」
「紅華の剣……か」
「お父様が自衛隊のお偉い様でこの剣を渡してきた……と」
「しかもこの二本は日本で見つかった物で零さん以外誰も持てない……ですか」
「紗夜さんは知っていたんすか?」
「はい。これは他のグループも知っていますよ」
「って言ってもさっき教えたばかりだけどな。紗夜たちRoseliaは前の夏祭りで教えたしな」
「じゃあ、さっきの零さんはどう動いたんですか?」
「さっきのか?簡単だよ。さっきは……あ、ちょっと待ってくれ。警察来たからこいつ引き渡してから話す」
「え、警察?」
零が不意に警察が来たと言うとさっきまで聞こえなかったサイレンの音が聞こえる。
「いつの間に呼んだのですか?」
「いや、この騒ぎで通行人が通報したみたいだ。呼ぶ手間が省けて楽だわ~」
「そういう問題じゃないよね?」
「もしかしたら零さんも連行されるんじゃ……」
「あ、いや、それは大丈夫」
「なぜそう言いきれるの?」
「まあ、そのうちわかる」
やがて一台のパトカーが到着し、二人の警官が降りて零を見ると驚きの顔をして急いで敬礼をする。RASのみんなが驚いているのを尻目に気絶している男を警官に引き渡して何があったかを包み隠さず説明する零。二人の警官は納得して男をパトカーに乗せて去る前に零に敬礼をしてその場をあとにした。
後日談。零と偽った男はネットで紗夜があるマンションの入口で目撃という情報があり、近いので行ってみると本当に紗夜がいて、情報になかったRASがいて驚いたが嬉しい誤算だと思って伝説のメンバーである零だと偽ればガールズバンドの子たちと仲良くなれると思ったのと、上手くいけば恋仲になれるかもと下心で行ったということと以前にも同じ事をしてあるグループのガールズバンドに接触していたことを警察から聞いた零とガールズバンドのみんな。まりなさん曰く、ガールズバンドのみんなは全員今までにないくらい怒っていたという。
「うし、お待たせ」
「さっきからありえない光景だらけでもう何がなにやら…」
「零、さっきの警官の行動も含めて説明して」
「はいはい。まずはさっきの男にやったことだな。あれはただ夜天の剣でナイフの刃と柄の部分を斬ったあとに紅華の剣で真上に飛ばしただけだよ。で、警官の方は親父のせいだ」
「お父さんの?」
「昔、なんか自衛隊と警察との合同で対人戦の模擬試合があってな。そこになぜか知らんが親父に無理矢理連れていかれて、そこで俺も対人戦をやってから警察の間では俺は敵にしていけないって話になったらしい。ある意味要注意人物にされちまったわけだ」
「それだけでそうなるって、一体どんなことしたのよ……」
「ちなみに何回戦ったんですか?」
「えっと、確か十回だな」
「戦績は?」
「全勝したな。ほとんど瞬殺してた」
「そりゃ警察でもそうなりますって」
「ま、俺の昔話はこれで終いだ。さっきの奴のせいでだいぶ時間かかっちまったからな。そろそろ帰らないと」
「そうですね。零君はこのまま帰っていいですよ。私は自分で帰りますので」
「却下。そんな事をする俺だと思ってるのか?」
「思っていませんよ」
「なら、早く行くぞ。てなわけで紗夜を送ってから俺も帰るわ」
「さすが長くいただけあってお互いのことをよくわかってるわね……わかったわ。さっきは守ってくれてありがと。また後でちょっとアドバイスもらうかもしれないからその時はお願いね」
「おう、任せろ。じゃあ、またな!」
その後、零は紗夜を家まで送り届け、すぐに星光館に帰宅し門限ギリギリの帰宅で華恋とひかりと純那にこっぴどく怒られ、その数日後の警察からの連絡が華恋たち全員に聞かれており今度は全員から怒られる羽目になった零であったのだった。
お読みいただき、ありがとうございました!
今回はバンドリキャラをほぼ全員出させていただきました!喋っていないキャラもいますがそこはごめんなさいです。ましろのポジションはやっぱ従姉妹ですよね。ましろかわいい……。バイクに乗せるの誰がいいかなと考えましたが意外な一面を見せる紗夜をみたいというのをいただいたのでしてみました。RASの口調が全然わからない……。最後の部分なんですが、例え休日でも零にトラブルはつきものなんですよ。それでも圧勝はしますが。
さて、皆さんはスタリラでガチャってますか?自分は前回投稿した後に人魚姫のガチャを引いたら二回目あたりで見事に当てて学校別のガチャではシークフェルト限定をやる前のステップで烏天狗を当ててシークフェルト限定を引いたら酒呑童子と源義経とマッチ売りの三人が一気に出て絶好調!!と叫びましたね。後日のシーズン限定ガチャでラストの十連だ!と引いたらアマテラスの真矢様が当たってマジで絶好調!!となりましたね。
突然ですがアンケートをとるのでご協力お願いします。内容は新しい作品を投稿するのはどれがいいか、です。初のアンケートです。ご協力お願いします!
それでは以上、レリでした!
エンディング曲
ガールズバンド全員で『夢を撃ち抜く瞬間に』