少女☆歌劇レビュースタァライト 君とキラめくために   作:レリ

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メリークリスマス



byレリ


短編 クリスマス

星光館のキッチンで洗い物をしている零。外は真っ暗で時刻も12時を過ぎていた。洗い物をしながらリビングを見ると眠っている者が何人かいる。

 

零は華恋たちに誘われてシークフェルトの寮から帰って来てそこでクリスマスパーティーをやっていた。パーティーで疲れてその場で眠っているのと寝る前にお風呂に入っているのと別れており、零は最後に風呂に入ろうと考えているので先に洗い物などを片していく。

 

 

「零君」

 

 

後ろから小さい声で呼ばれたので振り替えるとパジャマ姿のまひるとななが立っており、二人してエプロンをつけようとしている。

 

 

「お風呂あがったよ。あとは任せて」

 

「零君はお風呂でゆっくりしてきて。そのまま部屋に戻っていいから」

 

「わかった、頼む。華恋とひかりは?一緒に入ったんじゃなかったのか?」

 

「途中までは一緒だったんだけど二人して早く出ていったよ?」

 

「そのあとはわからないな」

 

「そっか。じゃあ風呂入ってくるわ」

 

「うん。さっきも言ったけど出たらこっちに来ないで部屋に戻っていいからね」

 

「手伝わなくていいのか?」

 

「零君のおかげで二人でやればすぐに終わる量になってるから大丈夫だよ」

 

「そこまで言うのならわかった。お言葉に甘えるよ。じゃあ、おやすみ」

 

「「おやすみ」」

 

 

零が風呂に入る準備をするためにリビングを出て姿が見えなくなったところでまひるとななは小さくハイタッチしていた。

 

 

「ゆっくりって言ってたけど俺はそこまで長風呂でもないんだよな」

 

 

零自身は風呂でゆっくりして疲れをとるということをあまりしない。たま~に行く温泉旅館などではゆっくりするが。

 

あまり長く入らずにサッと出てきた零はパジャマに着替えて部屋に戻る際、チラッとリビングを見るとすでにまひるとななはおらず、リビングで眠ってしまった者たちだけが残っている。部屋に戻る前にまひるとななが毛布を持ってきて寝ている皆にかけたようだ。寝ているうちの一人の純那にかかっている毛布がズレているのに気づいたのでそっと直してから部屋に戻る。

 

 

扉を開けて中に入り電気をつける。

 

 

「なにこれ?」

 

 

部屋のど真ん中にドデカイ箱が置いてあり、綺麗にリボンがついている。プレゼントボックスだ。

 

 

「マジでなんだこれ?さっきはこんなの無かったぞ。ん、手紙?」

 

 

箱の上に手紙が置いてあり、手にとって開いてみるとまひるの字が書いてあった。

 

 

『零君にちょっとしたプレゼントだよ。ちゃんと綺麗に開けてね?』

 

「プレゼント……か」

 

 

手紙を机に置き、手紙に書いてあった通りに綺麗にリボンを取り、いざ蓋を開けようとした瞬間、

 

 

バッ!

 

 

「おわ!?」

 

 

勢いよく蓋が開き、ビックリして数歩下がり出てきたのを見た瞬間固まった。

 

 

「め、メリー、クリスマス、零///」

 

「レイちゃん!メリークリスマス!///」

 

 

プレゼントボックスから出てきたのはサンタコスを着た華恋とひかりの幼馴染み二人だった。

 

今の状況は二人が出てきてすぐに零が片手で自分の目を隠しているのと二人は赤面しているまま。それには理由がある。理由は、二人がサンタコスをしているのは問題ない。クリスマスなのだから。だが、そのサンタコスに問題がある。はっきり言うと布の面積が少なすぎる。当然、肌の露出が多く、恥ずかしさで赤面しているのだ。それを見ないために目を隠している零。……なんだこの状況。

 

 

「なにしてんの、お前らは」

 

「え、えっと……///」

 

「これは……///」

 

「……とりあえずこれでも羽織っとけ」

 

 

パーカー二つを取り出して二人に投げる零。二人は黙ってそれを羽織る。羽織ったと音で判断した零は目を開けるとファスナーをあげて隠して欲しい前の部分を隠していない二人がいた。

 

 

「ファスナーをあげろ!!」

 

「そ、それはできない!///」

 

「なんでだよ!?」

 

「こ、これは私たちから零へのく、クリスマスプレゼント、だから!///」

 

「だからってなんでそんな格好を!?第一この箱はどうしたんだよ!?」

 

「まひるちゃんとばななが思いついたって言って……///」

 

「ノったら、こうなった……///」

 

「あいつらぁ……」

 

 

これでまひるが頻繁に言っていた理由がわかった。箱の中にいる二人のために早く戻れということだったのだ。

 

 

「ちなみに私たちは部屋に戻れません……」

 

「は?」

 

「鍵、持ってない……」

 

「はぁ!?」

 

 

二人を帰させないために鍵を持たせていない状態で零の部屋にいさせたとなる。

 

 

「……今頃計画通りと思ってるだろうな」

 

 

零は自分の部屋にいて今はこんな風になってるんだろうな~と想像しているまひるに向かって愚痴る。

 

 

「……久々に三人で寝るか」

 

「……う、うん///」

 

「……そうするしか、方法ないから、ね///」

 

 

零の性格上、二人を放っておくことはしない。それが幼馴染みならなおさら。それを見越しているまひるは策士と言ってもいいかもしれない。

 

布団を敷き、三人は布団に入る。ちなみに位置は零が真ん中で左右に華恋とひかりという川の字だ。

 

 

「こうしてると昔を思い出すね」

 

「昔もこうやって三人で寝てたね」

 

「懐かしいな」

 

「ねぇ、レイちゃんはさっきの私たちを見てどう思ったの?///」

 

「……掘り返さないでくださいませんかね、華恋さんよ」

 

「私も気になる///」

 

「……正直、綺麗だと思ったよ。他の男には見せたくないって思った」

 

「「……レイちゃん/零以外にはやらないよ///」」

 

「……さ、寝るぞ。もう遅いんだしな」

 

「うん。おやすみ、レイちゃん」

 

「おやすみ、零」

 

 

総意ってすぐに寝息をたてる二人。パーティーで疲れたのだろう。一方、零は、

 

 

(眠れるわけねぇだろ……)

 

 

先ほどの姿とどっちを向いても美少女の顔が間近にあるという状態にひたすら理性と戦っていたのだった。

 

 




はい、クリスマスということで初めての短編を投稿させていただきました。短編って言っても二千文字は突破してるけどね。

二人のコスは胸と腰しかない服です。そして最後に川の字……おい、零そこ代われ。

ちなみにこれは一昨日思いついてめっちゃ早く書いたので変な部分があると思います。さっき書き終わったしね……。

それでは、レリでした!

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