少女☆歌劇レビュースタァライト 君とキラめくために 作:レリ
皆様こんばんは、レリです。
前回の投稿で令和初と言っていましたが二度目でした。すみません。
スタリラで花嫁ジューンのひかりを当てようと引いたら虹が三つもきたのでやったと思ったら全部メモワール……ふざけんじゃねぇ!!まあ、ひかりのフィギュアが届いたから少しは気分晴れたけど……。
それでは、第七話です。どうぞ!
朝早くに校舎内の廊下を歩いている零。向かっている場所は朝、学校に着いたら必ず向かうレッスン室だ。レッスン室に着き、ノックする。
コンコン……
「入るぞ~」
「おはよう!レイちゃん!」
「おはよう」
「おはよーさん。しかし、朝早くに二人が行くのを見かけたから俺も早く来たら準備とかしてすぐに来いって言われたから来たわけだが。俺がいてもいいのか?」
「レイちゃんだからいいの!」
「その信頼というのか信用というのか……それはどこからきてるんかねぇ~」
「幼馴染としての長い付き合いってやつでしょ」
「それかもな」
「それに、いくらお手伝いでこの学校に来たとはいえ、レイちゃんも私たちと同じ仲間でライバル同士ってわけだよ!代表的なのがアレだね」
「狙うつもりはねぇんだがな。ほら、少し動いたとはいえ多少汗もかいてるはずだ。タオル持ってきたから使え。あと、スポーツドリンク」
「わぁ~ありがとう!レイちゃん!」
「ありがとう。零」
「おう」
渡したタオルで顔を拭き、スポーツドリンクを飲む二人。その光景を見ながら零は笑ってしまう。
「なによ」
「いや、編入した時と比べるとだいぶ柔らかくなったな~って思ってな」
「ひかりちゃんが?」
「私?」
「なんていうんだろうな。ひかりと接する時はなにか棘のようなものがあって、接しにくいって感じだった。だが、今は十二年前のひかりに戻ったようで接しやすくなったよ。お前たちで言う言葉を使うと、一昨日とかのひかりにはキラめきがなかった」
「……っ!」
零の最後の言葉、『キラめきがない』という言葉に異常に反応したひかり。華恋は気づいていないが、零は見逃さなかった。
「だけど、今のひかり……正確には昨日の東京タワーの時からそのキラめきを感じる」
「……そう」
「一度無くしたものはふとしたきっかけで見つかる、あるいは生まれる。再生産って感じにな」
「一度……無くしたものは……」
「ひかりちゃん!さっきのもう一回やろ!」
「うん」
再び練習に戻る華恋とひかり。すると、廊下の方から声が聞こえ始める。
『起きろ!香子!今日の鍵開け当番、香子だろ~!』
『堪忍や~……伝説のシゴキのせいでまだ筋肉痛が~……』
『あたしだってふくらはぎピキピキ!なんであたしまで早起き……』
ガラッ!
「あれ……」
「朝からお疲れさん。おはよう、双葉。花柳」
「華恋ちゃん!」
「おはよう、まひる」
「あ、おはよう。零君。華恋ちゃん……」
「開けたらもういたんだ」
「朝早くに来たからな」
「あ、おはよう!みんな!」
「おーす」
「おはようさんどす~」
「おはようございます」
「おっはよーございま~す」
「クロ、テキトーなあいさつだな」
「おはようございます」
「天堂さん!おはよう!」
「おはようございます」
「追い付くからね。絶対に」
「えぇ」
「……華恋ちゃん」
(まひる……?)
なにか、昨日のまひるとは違う様子に気づく零であった。
ちなみに伝説のシゴキでほとんどが筋肉痛だが、零も伝説のシゴキをやったがこれだけ動いたのならもっと動かすと言って自主トレをしていた。それを見たみんなは、どんな体力をしているのかと思っていた。さすがの真矢も苦笑いをしていた。
時間は経って次の日の朝。
「レイちゃん、おはよう!」
「まだみんな起きてないんだから静かにしような。おはよう」
「……零、おはよう」
「おはよう、ひかり」
「……っ///」
「ひかり?」
「な、なに……?///」
「朝から顔赤いぞ。大丈夫か?」
「だ、大丈夫……///」
「そうか。なにかあったら言ってくれよ。手を貸すから」
「うん。ありがとう」
「ねぇ、レイちゃん。ひかりちゃんになにかした?」
小声で華恋が話しかけてくる。ひかりには聞こえないようにこちらも小声で返す。
「変なことはしてないはずだ。思い浮かばんし」
「ホントに?」
「そんなジト目で見られても何もない……はずだ」
「ほら、やっぱりなにかあるんじゃん!」
「ば、バカ。声がでかい!」
「何の話?」
「なんでもないぞ」
「そうそう。ほら、早く行こ!」
「そ、そう」
(危ねぇ……ひかりにバレるところだった。しかし、俺はひかりになにかしたのか?確かにひかりからよそよそしいというかそういうのを感じるしな。あるとするならあの時、ひかりが俺に抱きついて泣いたぐらいしか浮かばん。それがひかりになにかを変えたのか?まさか……恋ってやつか?まさかな……)
「レイちゃん!早く早く!」
「あぁ、わかってる!」
(考えるのはあとだな)
あと少しで学校に着く位置にいる三人。すると、ひかりが声を上げる。
「どうした?ひかり」
「……忘れ物」
「寮に?」
「……うん」
「しょうがない。ひかり、乗れ」
「え?」
「忘れ物取りに行くんだろ?バイクで行くぞ。その方が速い」
「う、うん。わかった」
「そういうわけだ。華恋。すまないが先に行ってくれるか?すぐに戻ってくるから」
「うん、わかった!先に行ってるね!」
「すまないな。ひかり、行くぞ。ほら、ヘルメット」
「あ、ありがとう」
フルフェイスのヘルメットをひかりに渡し、零もフルフェイスのヘルメットをかぶる。そして、先にバイクにまたがり、ひかりが乗りやすいようにバイクを傾ける。そして、ひかりが乗ったのを確認し、バイクのエンジンをつける。
「しっかり掴まっていろよ」
「うん」
そういうと、ひかりは肩に手を置く。
「それだとダメだ。俺の腹に手を回すように掴まれ」
「え……!?で、でも……///」
「そうでもしないと落ちるかもしれないんだぞ」
「わ、わかった……」
腹に手を回してギュッと抱きついてくるひかり。背中に女性特有の柔らかいのを感じるが、気にしない。別に女気がないわけではない。むしろ、零は華恋とひかりを幼馴染としての他に異性として見ている。
「よし、行くぞ!」
バイクを吹かし、寮に向かう。
「いってらっしゃ~い!」
華恋がそう言いながら手を振り、すぐに学校に向かう。
「いいな~ひかりちゃん……私にもわかるくらいレイちゃんを意識してるし。でも、負けないからね。レヴューも……コレも……」
そう呟く華恋は夢見る舞台少女ではなく、一人の恋する少女であった。
寮に着き、零は玄関で待機、ひかりは急いで部屋に行き、忘れ物を取りに行く。
近所迷惑になりかねないのでバイクのエンジンは切っている。すると、華恋とひかりとまひるの部屋からまひるの声が聞こえる。
「なんだ?あ、ひかり。今、まひるの声が聞こえたんだが」
「……別に何もなかった」
「でもここまで聞こえるとなると叫んでいるような感じになるはずだが」
「……何もない」
「でもな」
「な、に、も、な、い」
「そ、そうか。なら早く行くか」
「うん」
ひかりの勢いに負けて頷く零。そのまま学校に向かう。
それからというもの、学校では、ひかりが常にまひるを監視しているように見える。授業の後の休憩でまひるが華恋にタオルを渡し、汗を拭く華恋。華恋は純那と双葉に呼ばれ、タオルをまひるに返し、二人の方に行く華恋。まひるは華恋が汗を拭いたタオルをじーっと見つめている。すると、まひるの隣に零が渡したドリンクを飲んでいるひかり。何も言わずにどこかに行くひかり。するとまひるはタオルを前に投げる。投げたタオルは見事に花柳の顔面に直撃していた。
(朝、ひかりはまひるの何を見たんだ?)
そう思わずにはいられない零だった。
放課後。零は先生の手伝いをしていた。先生から言われたのではなく、自分から手伝いを率先してやっている。
「助かったよ、岡峰。私一人だとちょっと大変だったからね」
「いえ、これくらい手伝いで編入した身としては当然です。もちろん、このような編入じゃなくても手伝いますが」
「頼もしいよ。もう大丈夫だ。ありがとうな、岡峰。帰っていいぞ」
「はい。失礼します。さようなら」
「あぁ。気をつけて帰れよ」
「はい!」
先生と別れ、荷物を取りに教室に向かう零。
~♪
ケータイからオーディションの着信音がなる。
「オーディションか……今日はどうなんだろ」
ケータイをポケットから出して画面を見る。
「は……?」
零がこのような声を出す理由はケータイの画面に書かれた文字だった。それは、前回は休日とあった場所が今は『見学』と書かれていたのだ。
「見学?休日じゃなくて?まあ、いいか。とりあえず夜天の剣だけ持って行くか」
夜天の剣を持ち、地下劇場に行くためのエレベーターに向かう。そして、地下劇場に入る。
(見学って書いてあったから入れたが前回は入れなかった……やっぱり、休日の人は入れないんだな)
「お待ちしておりました」
「キリン……」
「あなたには、これからは見学として他の方のレヴューを見ていただきます。無論、出場もあります」
「なんで俺が見学なんだ?」
「あなたはレヴューなどの知識はほぼ皆無。なので、見学で勉強をしてもらおうと思いまして。それに。飛び入りが二人となるとスケジュールの調整もしなくてはならないので」
「強制参加させた間違いだろ。で?俺はこれから誰と誰のレヴューを観るんだ?」
「すぐにわかります。席に座るなり、そのまま立ったままご鑑賞でも構いません」
「わかった。観やすい位置に行くわ」
「わかります」
キリンがいる場所から離れた場所に移動し、席に座る。すると、幕が開く。
「始まるか……誰なんだろうな」
「星屑溢れるステージに、可憐に咲かせる愛の華!99期生、愛城華恋!みんなをスタァライト、しちゃいます!」
「華恋……相手は?」
「キラめく舞台は大好きだけどキラめくあなたはもっと好き。回る回るデュエットでずっとあなたと踊れたら。99期生、露崎まひる。ずっとそばにいたのは、私なんだよ」
「ま、まひるちゃん……」
「それでは、オーディション四日目、嫉妬のレヴューの開演です。トップスタァを目指して、歌って、踊って、奪い合いましょう」
「……まひるか」
まひるが立っているセットを見る零。すると、そこにある物に目が入る。
「ん?あれは……『レヴュー 第九十九回聖翔祭 舞台裏』?」
まひるの隣にある物に書いてある文字を読む零。
「あぁ、緊張でドキドキが止まらないよ~」
「大丈夫だよ、まひるちゃん。私がそばにいてあげる」
「華恋ちゃん」
「うん」
「え……!?それ、私……!?」
「そばにいてくれる?ずっと?」
「うん、ずっとそばにいるよ。まひるちゃん」
「あぁ~華恋ちゃ~ん」
「わ~い!」
「まひるちゃん、あの~……」
まひるの一人芝居(?)を見た華恋は困惑している。
「これが、私に見えるもの。私が欲しいもの。私が持っていないもの。華恋ちゃんがこのキラめきで照らしてくれるから私は頑張ってこられたの。あの日、約束したよね。ずっと一緒にいてくれるって…………だから渡さない。ひかりちゃんも皆も全部ぜ~んぶやっつけて私と華恋ちゃん。二人で運命の舞台を~!」
嫉妬のレヴュー
戯曲:恋の魔球
「今までのまひると比べるとキャラ崩壊しているような……」
観客席で呟く零。華恋のことになるとまひるのキャラはだいぶ変わるというのを今、零は知ったのだった。当のまひるはセットから飛び降り、まひるの武器、バトンをクルクルと回転させながら……
ドゴォォォォォォンッ!!
「…………………………は?」
ステージに叩きつけたのだった。威力はステージにヒビが入るほど。
「え……?え……!?…………あわわわっ!」
「あはは、あはは!」
全速力で逃げる華恋。笑いながら華恋を追いかけるまひる。もはやレヴューでもなんでもないような気がする。
「なに…………?これは…………」
零の独り言のように呟く。それを……
「嫉妬のレヴューです」
「んなもんわかってるわっ!!!!」
キリンが言った瞬間にツッコム零であった。その零の叫びは地下劇場に響いたのだった。
第七話をお読みいただき、ありがとうございました。
前回の投稿からだいぶ時間が経ってしまってすみませんでした。
VSレヴューで何度か花嫁ジューンのひかりがいる編成と戦ったのですがその編成に勝ったことが全くありません。アマテラスのひかりがいる編成も何度か勝ったけど負けが多い……。そして思う。皆さん強すぎない?って……。自分も強くしようとガチャを引くのですが、虹がきてよしって思うとメモワール……。あれ、最近メモワールしか当たってなくね?って思う。自分、運営とかに邪魔されてるのかな……。それともただ単に運がないだけ?どっちなんだろ……。自分で言ってて悲しくなってくる……。
まあ、後書きはこの辺で終わりにして。それでは皆様、おやすみなさい。レリでした!