少女☆歌劇レビュースタァライト 君とキラめくために   作:レリ

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皆さん、こんにちは。レリです。

前回投稿して早二週間……時が経つのは早いもので。

ひかり「…………い」

え……?

ひかり「……遅い」

え、あ、うん、ごめんなさい。それでは第九話です。どうぞ!


第九話

紅華の剣がきてから数日……。

 

 

「で、なんでお前らが俺の部屋にいるわけ?」

 

 

零の部屋にはクロと双葉がいる。

 

 

「零に話があるの」

 

「話?」

 

「そ。双葉がね」

 

「双葉が?俺に?」

 

「零。話ってのは今のあたしらの状況を知ってるよな?」

 

 

双葉たちの状況。それは双葉と花柳が喧嘩をしているということ。

 

 

「あぁ。知っている」

 

「それで、零には香子に手助けをしないでほしいというわけなんだよ」

 

「理由は?」

 

「零はこの学校に手伝いで編入したってことを知ってるから」

 

「ちょっと待て!?先生や俺はお前らにそんな事一言も言ってないはずだぞ!?」

 

「ちょっと前に華恋から聞いたんだ。あいつ、自信満々に言ってたぞ」

 

「あいつには後で伝説のシゴキよりも厳しいレッスンをしないとダメだな」

 

「アレよりも厳しいレッスンって……」

 

「まあ、そんな事より双葉と花柳が喧嘩してて双葉はクロの部屋で寝てるんだろ?そして通学のバイクは一人。花柳は歩いて行くしかない。だから双葉以外の唯一のバイク乗りの俺に花柳が助けというかそんなもんを言ってくるだろうってことか?」

 

「そうだよ。あいつも零が手伝いでの編入だっていうのを知ったらすぐに来るかもしれないからさ。だからあいつが来ても断ってくれ。頼む」

 

「花柳のためにもならないしな。わかったよ」

 

「ありがとう。零」

 

「礼には及ばんさ」

 

 

 

~♪

 

 

 

「ん?すまん。電話だ」

 

「いいよ。こっちも話は終わったから。クロ子、戻ろうぜ」

 

「ええ。じゃあね、零」

 

「あぁ、じゃあな」

 

 

手を振りながら部屋を出ていく二人。扉が閉まったのを確認して着信中のケータイを見る。画面には『岡峰理亜』と出ている。

 

 

「母さん?どうしたんだろ?もしもし、母さん?」

 

『久しぶりね、零。女の子ばかりの学園はどう?』

 

「久しぶり。居場所がないように思います。まあ、華恋とひかりがいるから大丈夫だと思うけど」

 

『あら、華恋ちゃんにひかりちゃんがいるの?懐かしいわね』

 

「まあな。で、どうしたの?」

 

『この前、一哉が零に剣を送ったって聞いたからね。どんなのかなと思って』

 

「なに、親父が母さんに言ったの?」

 

『そうよ。あの子に二本目を与えたって言ってたわ』

 

「わざわざ報告しなくても……」

 

『何を言っているの。母さんだけ知らないのはやめてほしいのよ』

 

「ごめん。で、剣なんだけど色は深紅で鍔に薔薇のデザインが施されてる。名前は紅華の剣ってつけた」

 

『紅華の……剣。いい名前じゃない。その二本で大切な人を守りなさい。華恋ちゃんやひかりちゃんとか』

 

「わかってるよ、母さん」

 

『じゃあ、用はそれだけだったから。切るわね』

 

「わかった。じゃあ、また」

 

『ええ。また今度。夏休みとかになったら帰ってきなさい』

 

「了解」

 

 

理亜との電話を切り、ケータイをポケットにしまう。するとドアがノックされる。

 

 

「誰だ?」

 

『岡峰はん。うちどす』

 

「花柳?」

 

 

(さっそく来たか)

 

 

双葉から言われてからそんなに時間が経っていないのに花柳が来たということはもしかしたら双葉が言ってたことを言いに来たのかもしれない。ドアを開け、花柳を部屋に入れる。

 

 

「どうした?花柳」

 

「岡峰はん……いや、零はん。ちょっとお話が」

 

「悪いが無理だ」

 

「まだ何も言ってへんやん!?」

 

「バイクに乗せてくれって話をしに来たんだろ?」

 

「せ、正解や……なぜわかったん?もしや、双葉はんが……」

 

 

(鋭いな)

 

 

「言っとくが双葉は関係ないぞ。お前たちが喧嘩してることは知ってる。花柳、これはお前のためだと思ってほしい。それだけだ。すまない」

 

「零はん……わかりましたわ。おじゃましましたわ」

 

 

部屋から出ていく花柳。

 

 

(案外すんなりわかってくれたな。変なことでも考えてなければいいが)

 

 

 

 

~♪

 

 

 

「オーディションか……今日は出演なんだな。相手は誰だか知らんけどやるだけだ。行くぞ、夜天の剣。初陣だ、張り切っていくぞ、紅華の剣」

 

 

そう言いながら夜天の剣と紅華の剣を掴む。その際に二本の剣は答えるかのように光ったのだった。

 

 

 

 

 

 

~地下劇場~

 

 

 

 

 

「さ~てと、相手は誰かな?」

 

 

零はレヴュー衣装に着替えている。零のレヴュー衣装は黒を基調とした服で黒のマントを着けている。

 

 

「零はん?」

 

「相手は花柳か」

 

「まさか男子の零はんが参加してるなんて……」

 

「強制だけどな。さて、やるか」

 

「こんな状況でやる気なんて…………隙あり!」

 

 

 

カキンッ!

 

 

 

「え……それは、まさか……」

 

「あ~そっか。こいつら使ってるのを知ってるのあいつらだけだったな」

 

 

右手に夜天の剣、左手に紅華の剣を握っており、夜天の剣で花柳の攻撃を難なく受け止め、花柳は驚いている。

 

 

「とりあえず離れてくれ!」

 

 

そう叫び凪ぎ払い、花柳を後退させる。

 

 

「しかし、花柳の武器は薙刀か。確か千華流の家元だったな」

 

「よう知ってはりますな。うちの千華流を知ってるのはそういないと思いはりますけど」

 

「なに、ちょっと調べただけだ」

 

「さいですか。このレヴューでうちが零はんに勝ったら明日からバイク乗せてってもらいます!」

 

「まだ諦めてなかったのかよ。まあ、いいや。行くぞ、香子。岡峰零、推して参る!!」

 

 

 

零と香子のレヴューが始まったのだった。結果は……

 

 

 

「負けてもうた……」

 

「薙刀の扱いは素晴らしいがまだまだだ。頑張っていこうな」

 

「はいどす……」

 

 

零の勝利で終わった。時間は五分もかからなかったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、次の日。

 

 

 

香子が学校を中退して京都に帰るということになった。

 

 

(双葉との喧嘩でそこまで考えるか。香子)

 

 

星光館では香子が既に出ていっており、双葉は考えてる顔をしている。

 

 

「双葉」

 

「零……」

 

「そんな顔してどうした?香子のことか」

 

「……うん」

 

「そんなに気になるなら行ってやれ」

 

「え?」

 

「あいつも待ってるだろうよ。今ごろ引っ込みきかなくなって迷ってるんじゃないのか?」

 

「あり得そう……よし、行ってくる!」

 

「あぁ、行ってこい」

 

 

ヘルメットを二つ持ってバイクをふかし、駅に向かっていった双葉を見えなくなるまで見送る。すると、後ろから声をかけられる。

 

 

「零」

 

「ひかりか。どうした?」

 

「さっきの見てた。零があんなこと言うなんてね」

 

「柄にもねぇこと言ったかもしれねぇな」

 

「ううん、かっこよかった」

 

「そりゃどうも」

 

 

ひかりの顔を見ると少し赤くなっていた。

 

 

「中入るか」

 

「うん」

 

 

寮の中に入り、部屋で過ごしているとオーディションを告げる音がケータイから鳴り響く。

 

 

「休日ぐらいゆっくりさせろ、キリンが。で、今日はどうなんだ?休みか。みんなにはすまんが俺はゆっくりするか」

 

 

 

 

~♪

 

 

 

「誰からだ?ひかり?ひかりがメールを送ってくるとはな。なになに?」

 

 

ケータイの画面には『頑張るから』とあった。どうやらひかりには零が休みだというのがわかっているようだ。こちらも頑張ってこいと返信をする。

 

 

「さて、休日を満喫するとしましょうかね」

 

 

 

 

その日のオーディションは終了し、次の日には双葉と香子はいつも通り仲良くなっており、二人で朝早くバイクで学校に向かっていった。その様子を零は部屋から見ていた。

 

 

「よかったな。双葉、香子」

 

 

これでまたあの二人の眩しい笑顔が見れるだろうと思っていた零であった。

 





第九話をお読みいただき、ありがとうございました。

ひかり「……なんで遅れたの」

ネタが浮かばんかった……。

ひかり「……それだけ?」

それだけだ!

ひかり「……仕置き」

え……?

ドスッ!!

ぐふっ!…………さ、刺さないでください…………ひかりさん……。

ひかり「……仕置きって言った」

だからってレヴューの短剣で刺さないでくれます!?下手したら死んでたよ!?

ひかり「……死なないようにしたから大丈夫」

どこが!?どこが大丈夫なの!?まあ、遅れたのは事実だから仕方ないけどさ……こっちでもやられると私の体が悲鳴をあげるよ?

ひかり「……遅れないようにするだけ」

こっちでは大丈夫かもしれないけどあっちだともう殺られるのはわかってるから。


ゾクッ…………


ねぇ、今どこかから殺気のようなものを感じたんだけど……。

ひかり「……早く出した方がいいってことでしょ」

なるべく早く出します……。では、以上、レリでした!


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