俺が目を覚ますと、そこは野原だった。
「ん~?ここどこだ~?」
もちろんこの風景に見覚えはなく、それどころか、
「ここに来る前何してたんだっけ?」
記憶がなかった。名前も覚えていなければ自分の顔や声すら覚えていなかった。唯一覚えているのは性別が男だったということだけだ。
「そういえば男にしては声が高いな...もしかして俺、声変わり前だったのか?あ、丁度良い所に湖が。」
湖が見えたのでそれを鏡がわりにして自分の顔を見てみると、そこに映ったのは金髪の幼い顔をした少女だった。
「ん!?ど、どういうことだ?」
耳を引っ張ったり、頬をつねってみたりすると湖に映ってい少女が自分だというこがわかる。
「...俺は女だったのか?いや、でも下にはちゃんとついてるはず...?」
触ってみると確かについていた。確かについてはいたが...
「うん...ナニコレ...」
ついているのは剣の柄のような物だった。
「うん、これは完全に女になってるな...そうだ、一回抜いてみるか。」
俺の頭ではもう理解が追い付かないのでとりあえず抜いてみることにした。
そして、柄を持ち引き抜いてみると、
「あ、これ多分エクスカリバーだわ。」
まるでエクスカリバー。The・エクスカリバー。これは誰がどう見たってエクスカリバー。
「こんなものが俺のここに入ってたのか...いや何で入ったんだよこれ...」
その時、
「それは私が説明するよ。」
と声が聞こえた。
「ど、何処から声が!?」
辺りを見渡して見るが、人らしい姿は見当たらない。
「何言ってるんだよ相棒。私だよ。」
「相棒?あ!もしかして剣がしゃべっているのか!?」
「そうだよ相棒。今までずっと生きてきた仲でしょ。」
「ということはここに来る前は男で合ってたんだな...相棒、俺はここに来る前の記憶がないんだけど相棒はあるのか?」
「あるよー!」
「あるのか!じゃあ教えてくれ相棒!」
「やだ。」
「...え?な、何でだよ相棒!」
「実はね、相棒が思い出しちゃうと男に戻っちゃうんだ。だから教えない。」
「そうなのか...じゃあこのままでいいかな。」
今までに何度も女になりたいと思ったことがある。せっかくなれたんだし、この状況を楽しむしかない!
「よし、そうだな...これからどうするんだ相棒?」
「んーとねぇ、ここからちょっといったとこに大きめのムツキっていう街があるからそこで冒険者ギルドに登録するのが最初の目標かな。」
「冒険者ギルド...いい響きだ...よし、じゃあそれを目指して出発だぁ~!」
「おー!」
こうして金髪少女になった俺と聖剣エクスカリバーになった相棒は旅に出ることにしました。