何を料理する?
喫茶店…調理場
バルカン「どうしよっかな〜。」
調理場にエプロン付けて立つバルカン。
バルカン「料理対決するって勢いで言っちまったしな…。いつも配給やら作って貰った奴とか食べてたからな。しかも料理なんてした事無いし。」
その場その場の事しか考えてなかった。
バルカン「とりあえず……焼き鳥?いやそれ料理じゃねぇな?ハンバーグ?オムレツ?ん〜…作り方分からん。」
殆どの料理の作り方なんて知らないバルカン。何作ろうか悩んでいた。
バルカン「炊き込みご飯とかわ……アァァ…!料理めんどくせぇ!かと言ってカップメンとか出したら絶手ェ馬鹿にされる…!ヤベェ…!どうしよう!」
マーダーにはどうしても勝ちたい。しかし料理なんてやった事が無いし。作り方すら分からなかった。
バルカン「もういい!グダグタ考えてるからいけないだ!適当に逝くぞ!オォラァ!」
バルカンは行動に出る。
油の入った容器を大量に取り出した。
バルカン「そしてファイアーッ!!」
そして大きな中華鍋に入れ始れ加熱し始める。
バルカン「ごちゃごちゃやって不味くなるならシンプルに…」
そして冷蔵庫に入っていた鶏肉(デカイ奴)と鮭(丸々一匹を取り出した。
そして熱々の油の入った中華鍋の前に二つを手に持った。
バルカン「逝ってやるぜ!…油へポーンッ!!」
ジュゥゥッ!!ボォォォォォッ!
バルカン「熱ぅい!油熱っつ!」
中華鍋なシューーット!を決め込んで逝く。
当然かなり高温の油が跳ねバルカンに飛び散り中華鍋に火が上がった。
バルカン「火事騒ぎなんて真っ平ごめんだが……取り敢えず………全速前進だぁぁぁ!突っ走れぇぇぇ!」
もう突っ走る事にした。
5分後……
バルカン「出来たぞ。鮭の揚げ物と鳥の揚げ物だ。」
ヘリアン「油でギトギトなんだが……」
バルカン「気にしたら負けだぞ?」
テーブルの上に乗っていたのは油塗れの鮭とチキン。ヘリアンは一応見た目は大丈夫だなと安心した。
バルカン「ほら。取り敢えず鳥から食わせてやるよ。あく口開けろよ。」
ヘリアン「分かった…」
ヘリアンは油塗れのチキンを食べた(食べさせられた)。
ヘリアン「……思っていたより普通だな。普通に美味しい。油塗れなのを除けばだがな。」
バルカン「そうか!そうか!ならもっと食わせてやるよ!」
バルカンはヘリアンの顔にチキンを押し付ける。
ヘリアン「ちょっ!止めろ!顔が…!油塗れに…!熱い!本当止めて!」
バルカン「あっ…すまん(素直)あと鮭も食うか?いや食わせる。」
バルカンは油塗れの鮭を一部切って皿に乗せた。
ヘリアン「ちょっと待て!内臓取って調理したのか!?待て!口に近づけるな!」
バルカン「グチャグチャウルセェ!さっさと食え!」
ヘリアン「ふがっ?!」
ヘリアンに衝撃が走る。
内臓処理していない為揚げる際に内臓の苦味が身に付いてしまい。途轍もなくって程では無いが不味かった。
ヘリアン「うぇっ!不味っ!苦っ!魚はちゃんと内臓を処理しろ!内臓食べれる奴もあるが全部って訳じゃないんだぞ!」
バルカン「そうなのか?まぁただ油へポーンした料理だからな。仕方ない仕方ない。」
ヘリアン「油へポーン?お前……!火事起きたらどうする気だ!危ないだろ!」
バルカン「結果良ければ全て良しだろ?火事なんて起きなかったし。」
そんな口論している中、マーダーが何かをトレイに乗せて運んで来た。
マーダー「私の料理出来わよ。お手製ハンバーグ。どうぞ。」
バルカン「いつの間作ってんだよ。作ってるなら一言かけろよ。」
そこにはパセリやジャガイモが添えられたレストランで出そうなハンバーグがあった。
ヘリアン「見た目は……満点だな。」
マーダー「さてと…お召し上がり♪」
ヘリアンはハンバーグを食べた。
ヘリアン「美味い…食べて口に含んだ瞬間に肉汁が溢れ出てくる。そしてソースに絡みつき更に旨さが昇華している……料亭で出されても違和感無いぐらいの出来だ…」
マーダー「ありがとね。ふふ…もう勝負は決まったも同然よねぇ?バルカン。」
ヘリアン「どうした?手が震えてるぞ?」
バルカンは何かを察していた。とても恐ろしい事を。もし間違いだったら恥を欠く羽目になるが…
そして勇気を持ってその一言を言い放った。
バルカン「その………
ハンバーグの肉………何使ってんだ?」
場が静まり返った。
マーダー「ふふふ……ヒミツよ♪」
その後、ヘリアンの判定の基勝負は引き分けになった。理由としてはハンバーグの原材料が怪し過ぎるという理由だった。
味は美味しいけど原材料不明…
貴方なら食べる勇気がありますか?
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