このメイド人形!
G&K社…訓練場…
キルハウスや射撃場など、様々な訓練施設がある。だいたいは戦術人形達がワイワイと楽しそうにやっていた。
そんな訓練場に、丁度やっと隔離室から解放された元の姿にバルカンがいた。
バルカン「成る程、、、闘争とは力の解放だ、力みなくして解放のカタルシスはありえねぇ…、か成る程成る程…」
スマホ片手にとある格闘マンガを見ながら絶賛格闘訓練中だった。
バルカン「カタルシスってなんだろ…え〜っと…
心の中に溜まっていた澱(おり)のような感情が解放され、気持ちが浄化されること…か…」
なんか方向性が間違っているがバルカンは隔離室にいた時からDG小隊とアヴァロンからお見舞いのジャックダニエルとおつまみを飲んだり食べながら考えていた。そういや近接格闘なんてやってなかったな。と、
実際バルカンが近接格闘やるとなったら高性能なフレーム任せのパワープレイが中心的な893スタイルだった。
その為、方向性が間違っているがとある格闘マンガ見ながら格闘術を身に付けようとしていた。
バルカン「取り敢えず…思っ切りって事だよな。」
バルカンは息を整え構えた。
壁に一回拳を当て殴る場所と角度を確認し深呼吸した。
バルカン「ふぅ……
死ぬぇぇぇェェェェッッッ!糞鉄血野郎共ガァァァァァッッ!」
ズドォォォォォンッッッ!
思いっきり殺気と恨みを込めて壁を殴った。凄まじい音と共に壁は崩れてバルカンの目の前には運動場が。
格闘訓練室の壁は通常より何倍も頑丈な筈なのだが…
バルカン「はぁ…はぁ…あっ…ヤベェよ、ヤベェよ…壁ぶっ壊しちまったよ…!」
メイド人形「何ごとですか?」
音を聞きつけて来たのか近くで掃除していたと思われるメイド人形が急いでやって来た。
バルカン「げっ…融通効かなねぇメイド人形かよ…」
本部にも一応清掃用に民間のメイド人形を買ったりしていた。殆どが真面目で融通が効かない為バルカンは苦手だった。
メイド人形「壁を壊したのですか…、16laboに報告し次第お手伝いお願いします」
バルカン「見逃してくれよ〜頼むから。こんな事になると思わなかったんだ。頼むよ」
メイド人形「駄目です」
バルカン「そこをなんとか…」
メイド人形「雇wa…買われた以上嘘は付けませんので」
穴の開き瓦礫が散乱した壁を見つめながらメイド人形は言った。
メイド人形「なら…私と模擬戦して勝ったら見逃してあげます。どうでしょうか?」
バルカン「は?」
何トチ狂ってんだ?このメイド人形?民生用人形と戦術人形じゃどうあがいても勝ち目はねぇ。まして特殊なフレームだぞ?私は?勝ち目なんて絶望的じゃねぇか?
バルカン「おい…それ本気でいってんの?怪我じゃすまねぇぞ?」
メイド人形「大丈夫ですよ?勝てますので」
バルカン「舐められたもんだな…怪我しても本当にしらねぇからな?」
バルカンは構えた。
バルカン「止めるなら今の内だぞ?」
メイド人形「ビビってるのですか?16labo謹製の人形が?」
バルカン「ビビってんのはアンタじゃねぇのか?まぁいい。」
バルカンはポケットからコインを出した。
バルカン「このコインを投げて落ちたら試合開始。お前は負けを認めて報告をしなければ私は何もしねぇ、まぁ報告してもしないが…始めるぞ。ほいっ…」
バルカンはコインを投げた。
場は緊張感に包まれ
そしてコインは床に落ち金属特有の音が鳴り響いた。
バルカン「ウォラァ!ホラホラホラホラホラ!問答無用じゃぁ!食らいやがれ!」
バルカンはコインが落ちると同時に殴りかかった。
メイドは微動だにせずいた。
メイド人形「本能的で力任せですね。力の使い方が分かってないという感じですね」
バルカン「フグゥッ…!」
メイド人形はバルカンパンチを躱し懐に入り腹を殴った。
バルカンのパンチの勢いも合わさりメイド人形のパンチはかなりの入になっていた。
バルカン「クソ痛えぇ!お前なに者なんだよ!」
メイド人形「言ea…タダのメイド人形ですが?」
バルカン「何で言い換えた!おかしいだろ!明らかに戦闘慣れしてやがるし!」
謎のメイド人形?に遭遇しまバルカンだった。