S13基地…
S13地区、その治安は最悪と言っても過言では無かった。リホ指揮官が就任してから約3ヶ月、その街の警備をしようとした事がある。
結果は弾薬やらレーションが盗まれると言う事態になったが…
治安の改善をしたいがその実態が掴めない以上、どの様に改善すればいいのかが分からなかった。その為、S13基地は人員不足の為、S地区支援基地と霊亀隊と合同で治安調査をする事する事にした。
そしてS13基地の第二部隊とS地区支援基地の霊亀隊が治安調査をしている間、リホ指揮官はS地区支援基地のサバシリ指揮官と話し合いをしていた。
リホ指揮官は包帯や部屋の中でも制帽を被っているサバシリ指揮官の事が気になったが気にしない事にした。
リホ「あのモンスターの現れた時は大変やった… そう言えばS地区支援基地の近くにもモンスターが現れたって聞いたんやけど大丈夫やったん?」
サバシリ「だ、大丈夫でしたね。此方は討伐に成功しました。でもリホ指揮官は捕獲したって聞いたんですが凄いですね」
リホ「いやアレは本部直轄のEA小隊の実力のお陰なんやけどな」
こんな感じの話をしていた。それとリホ指揮官は本当は内心ビクビクしている。
リホ「(霊亀隊にスケアクロウ… 一瞬びっくりしたけど鉄血のスケアクロウとは別個体で良かった… あとサバシリ指揮官に元やけど鉄血って事バレたらどしよ… )」
その事もあり少しだけ暗い顔になるリホ指揮官、そのリホ指揮の顔を見たサバシリ指揮官は…
サバシリ「(どうしたんだろ?… どうしてそんな顔してるんだろ?なんか不手際があったとか?心当たりはない筈だけどな…)」
色々な修羅場を味わったリホ指揮官の警戒、それとサバシリ指揮官の穏やかで優しい性格、そのせいで会話が全く進まなかった。
リホ「(流石にこのままじゃ不味い…)
…その【ティガレックス亜種】ってモンスター捕獲した後が大変やったんやで? "
サバシリ「そうな…… ん?」
リホ「あとな、本部から物資貰った後身元不明の女の子が倒れてたりして大変やったんや… あっ、サバシリ指揮官今その女の子見る?何か分かるかもしれんし」
サバシリ「そうですね… 見てみますね」
なんか非常に身に覚えのある事をリホ指揮官から聞いたが、リホ指揮官はサバシリ指揮官の疑問気付かずあの女性を持ち出した。
その後、リホ指揮官とサバシリ指揮官はその女の子がいる第一仮宿舎へと向かった。
第一仮宿舎
第一部隊は基地の警備に出かけていていなかった。そしてその部屋には綺麗な金髪と褐色の肌、そしてアメジストの様な綺麗な眼をした女性がベットで寝ていた。
サバシリ「あの娘が?」
リホ「そうなんや、行方不明届の知らせとか片っ端から調べてたんやけど該当するもんは見つからなかったんや」
サバシリ「どこかの令嬢みたいに綺麗な人ですね…」
リホ「そうやと思うやろ?でも言葉もままならないし食べ方も手掴み、あとウチを見るや否や殴って来たんや…」
サバシリ「そ、そうなんですか… あの近くで見ていいですか?」
リホ「気を付けてな?」
サバシリ指揮官はその女性が寝ているベットに近寄る、その時その女性がパチリと目を覚ました。
そしてサバシリ指揮を見ると一瞬で顔色を変え怯えだす。
サバシリ「ど、どうしたの!?」
「………!!」
ベットからでて部屋の角までビクビクと震えながら部屋の角まで逃げた。サバシリ指揮官は心配になり女性に詰め寄る。
サバシリ「大丈夫だから… ね?」
ナデナデ…
「……ヒィッ……」
ビクビクビク
サバシリ指揮官は女性の頭をソッと優しく撫でた。その瞬間その女性は動かなくなった。
リホ「気絶してもうたな… 何かしたんサバシリ指揮官?」
サバシリ「いえ… 何もしてませんが… 」
この後、気絶した女性をベットに再び寝かせて二人は再び話し合い再開した。
見方を分かりやすくすると…
強大なナニカ「大丈夫だから… ね?」
ナデナデ…
甲虫「……ヒィッ……」
ビクビクビク
命の危険を感じるのわな…