すいません!勘弁して下さい!
自分には難し過ぎました!
ごめんなさい!
そんな訳で…
ある日のVA-11 Hall-Aでの一コマ
スミス救出作戦から二日後、謹慎1日目の夜、バルカンはVA-11 Hall-A、通称ヴァルハラというBARでカクテルを飲んでいた。当然禁酒中なのでノンアルのカクテルだ。
BARの薄暗く落ち着く雰囲気の中、本当は酒を飲みたい。だがスミスと付き合っている以上女の子らしくしたい、その為バルカンは飲みたくても我慢できていた。それとジルの作るカクテルが美味しいって理由もあったが…。
そんな時、バルカンの一つ隣の席にフードを被った女性が座ってきた。少しボサボサだが綺麗な黒い髪の女性は精神的にかなり疲れている様だった。
「ビール頼む… アルコールキツめガツンッてしたヤツだ。」
ジル「わ、分かりました…。」
ジルは早速カクテルでアルコール度数が高めのビールを作りビールジョッキに注ぎ女性に渡した。
「ングングング… プハァッ〜…!やっぱり酒は偉大だぜ…!」
豪快にビールジョッキを一気飲みして飲み干した。その飲みっぷりにバルカンは喉をゴクリと鳴らした。
バルカン「すげぇ飲みっぷりだな、見てて気持ちいいくらいの飲みっぷりだ…!名前なんていうんだ?」
バルカンが気になって名前を聞いた瞬間、その女性は少し考えたがすぐに答えた。
エスク「…… エスク… エスクだ。すまんが訳あって本名は言えねぇ…。」
バルカン「そうかエスクか…!ノンアルしか飲めないが一瞬に飲むか?奢るぞ?」
エスク「そうかぁ?そりゃありがたい!そういやオメェなんでノンアルしか飲めねぇのか?もしかして弱いのか?」
バルカン「いや… 飲みたいしアルコールには強い方だと思うけど…。ちょっとした事があって本格敵に禁酒してんだ。」
エスク「そうか…。分かったぜ。でも話相手は欲しいからいいか?」
バルカン「そういうの大歓迎だ。んで何から話すか?」
エスク「そうだな〜… 」
エスクはそういうと腕を組んで考えた。そして暫く時間が経ち話し始めた。
エスク「最近辛い事ばかりでさ〜…。俺の親友と一緒に遊んでたんだがちょっとした事で喧嘩になっちまったんだ。殆ど私が原因なんだけどな?…どう謝ればいいかな〜って考えてんだけど分からない…。どうすりゃいいかな?」
バルカン「う〜ん…。素直に謝ってみりゃいいんじゃねぇか?あれこれ考えるより「ごめんなさい」って一言謝ればいいと思うし。」
エスク「………… そりゃそうだな…。グダグタしてんなんて俺らしくねぇな。」
エスクはそう言うとアルコールのキツめのビールをもう一杯一気に飲み干した。心なしかさっきより気持ちがいい飲みっぷりになり、それを見ていたバルカンはお酒を飲みたくなったが我慢した。
その後、バルカンとエスクは閉店ギリギリまで飲み明かし最後にまた飲もう、と約束をしてお互い帰っていった。
バルカンの新しい飲み友が出来ましたな…