謹慎中、グリフィンの本部支援部隊の育成のプログラムに参加する事になったバルカンは炎天下の中、周りの戦術人形と一緒に走っていた。
バルカン「……だ、ダルい…。」
ジュリコ「こら!そこサボるな!もう一周増やすぞ。」
バルカン「うげぇっ…、マジかよ!」
400mトラックを10周で計4km。参加者は50人、何人かは生まれつきの戦術人形だがほぼ民間用から戦術人形になる人形達だ。そして教官のジュリコと言われる戦術人形。
バルカン「なんで戦術人形がこんな事しなきゃなんねぇえんだよ……。早く終わらねぇかな」
戦術人形は身体能力が人間より高いし、鍛えた所で変わらない。なのに何故走らされてる?もっと実戦形式な訓練を期待していたバルカンであったがこのマラソンでやる気が無くなっていた。
ジュリコ「全員12分以内にゴール出来なかったら5周追加だ。」
その言葉に周りの戦術人形達は慌ただしくなり走り出した。
横暴で理不尽な訓練で何の意味があるか分からない。バルカンは少しイライラし始めた。この話しを聞いてバルカンは全力で走り出した。追加で走るなんて嫌だからだ。
バルカン「クソォ!ブッチ切ってやる!」
彼女はこれでもI.O.P.社謹製のハイエンド個体、ほぼマラソンなのに全速疾走でペースは全く落ちず、4キロを11分で走破した。
だがしかし、他の戦術人形達も続々とゴールする中、ある事件が起きた。
「はぁ…、はぁ…、やっと着いた…ッ!」
ジュリコ「12分30秒、はい全員5周走れ!連帯責任だ!」
最後の一人が時間をオーバーしてしまった。
この瞬間、なんとも言えない雰囲気に場が包まれ、険悪な視線が最後遅れてしまった人形に向けられた。
結局、追加で皆んな5週走った。
そして、その後の訓練も平凡なモノだが理不尽な事を要求され心身共にボロボロになったバルカンだった。
薄暗い鉄血工造の研究室、培養槽の中には黒髪の少女が眠っている。そしてある試作鉄血ハイエンドの計画は最終段階へと移行していた。
エージェント「本当に宜しいのですかエリザ様。
エリザ「構わない、裏切り者を粛清する者に感情なんて付けるから揺さぶられ裏切る。…本当は……。いや何でもない、リーパーの感情のプログラムを全部消せエージェント。」
エージェント「……了解致しました…。感情に関するプログラムを全部消します。」
エージェントはリーパーの呼ばれる人形の感情プログラムを消去した。
エージェント「余りにも危険過ぎます…。この力は…。」
エリザ「影響があるのは人間と人形だけ。他の下級人形の随伴は出来ないけど…。対策はされると思うけど此方は遠距離から攻撃すれば良い。彼女に近付かなければいいだけだ。」
新たな波乱、そして強敵が起動しようとしていた。
難産だった。
この一言に尽きる