バルカン「グルルァァァァァッ!!!」
その目には最早理性は残っていない。獣の様に唸り声を上げ今まで以上の高速で死神へと突っ込んで行った。
バルカン「ガァォァァッ!!」
ブースターを使い殴り掛かる。当たる瞬間バレットブースターを起動、三発同時に使用し死神を殺さんとする。死神は大鎌で防ぐも大鎌の持ち手は折れてしまい衝撃を殺し切れず吹き飛ばされた。そして木がへし折れ反対側の木に衝突し止まった。
しかし、そこまでしても死神は平然と起き上がり折れた筈の大鎌は元に戻っており平然と構えていた。
バルカン「ガルルルルゥッ!!ウガァァァァァァァッ!」
ガッチャン…。と右腕の腕甲から太い薬莢が三つ出した。その薬莢を身体を回転させ裏拳で殴り飛ばし死神へと飛ばす。しかし、大鎌で三つ切り落とす。そして殴り飛ばすと同時に突撃。死神も迎え内斬りかかる。
そんな戦術人形でもあり得ない様な常軌を逸した攻防をナイトメアは辺りを警戒しながらいつでもサポート出来る様にしていた。
ナイトメア「(こんな動きしてして身体が持つ筈が無い…!それにしても死神は硬すぎるし強い…!あんなの攻撃まともに受けも平然と立ち上がるなんて…)
…魔剣!隙を見てバルカンを回収して逃げるよ!余りの良い状況じゃない!」
魔剣「う、うん…」
戦術人形でもあり得ない常軌を逸した動きをしている理性を失ったバルカン。その戦いは正に自分の命すら厭わない戦い方をし明らかにバルカンにダメージが入っている。
更に深刻なのはアルケミストが【毒】と言ったモノだった。その効果は魔剣に出始めていた。
魔剣「うっ… 身体が痺れる… 」
ナイトメア「これは不味い……!
(これ以上は危険だ…!アーマースーツ着てる私は兎も角、魔剣と暴走してるバルカンは不味いッ!)」
一方その頃、木を蹴り獣の様に銃弾を躱し死神を殴り殺さんとするバルカンと距離を離すべく大鎌に備え付けられている機銃で掃射する死神の苛烈な戦いが繰り広げられていた。
バルカン「グァァァッ…!」
未だに獣の咆哮の様に吠え理性を感じさせ無い。
しかし、勝負は遂に決しようとしていた。
死神の放っていた機銃からカチカチと引き金の音が聞こえ弾丸の雨が止んだのだった。
その隙を見逃さずバルカンは木を蹴り上げブースターを使い突進した。
バルカン「ガルルルルアアァァァァァッ…!」
勝負が付いた…。
…と思いきや死神は大鎌を振り上げ、そして振り下ろす。そして、あろう事か大鎌の刃がバルカンに向かって飛んで来る。
流石に空中、しかもスピードがかなりついていて幾ら身体能力があったとしても避けられ無い。
大鎌の刃がバルカンの身体を切断…
…する事は無かった
ナイトメア「うおぉぉぉぉ!」
P.A.C.S【コキュートス】の左腕でガードした。そしてその左腕は切断された。
ナイトメア「バルカン!ごめん!」
バルカン「グガァッ!?」
ナイトメアは残った右腕でバルカンを掴むと軽く能力発動し今後の活動に支障が出ない程度に凍らし動けなくさせバルカンを回収。
死神は更に大鎌の刃を飛ばしナイトメアを倒そうとするが【コキュートス】のスピードは想像より速く一発も当たらなかった。
ナイトメア「はぁ… あんな
でも… うわぁ… 帰ったらスミスに殺されたらどうしよう… 全身凍傷になってるよこれ」
遠距離攻撃が機銃しか無いと錯覚させ、油断した所を本命の刃を飛ばし切断し殺す。軽装甲だが【コキュートス】の腕を斬り落とす威力を持った刃、もしバルカンがまともに食らっていたらひとたまりも無かった。
魔剣「さ、サブい… 」
ナイトメア「しかもアレ絶対にコーラップス技術使ってるよ、大鎌直ったり次々と刃を飛ばしたり… 」
魔剣「そんな事より帰りたいよぉぉ!ひっぐっ!うぁぁぁんッ!」
ナイトメア「うわぁ!ガチ泣き!?」
この後、
暴走した理性を失ったバルカンは義体の高負荷による損傷と言う重症を負ったが命には別状は無かった。