これは、誰にも助けて貰えなかった並行世界のバルカンのお話
あっ、言っておくけと
並行世界と言う世界の壁を越えられる存在は数少ない
世界を越え結末を変えられるなら私か万能者
それかもしくは過去の…
コホンッ…
さて、では覗きましょう
え?私?
自己紹介はまだだったわね
私は人形の賢者、神隠しの主犯、
私の名前は
じゃ、仲良くみていきましょう♪
街に雨が降る、彼女は一人衣服が水でグチャグチャになりながらほっつき歩いていた。誰も彼女を気味悪がって近寄ろうとしない。
バルカン「(もっと… 雨が強くなればいいのに…)」
今思えば何故
鉄血に身体を弄りくり回されても尚、意識ははっきりしていた
小隊で行動している時、人類人権団体の過激派に捕まり他の小隊員と一緒に何十回も犯されても尚、私だけは狂いもしなかった。
鉄血に他の小隊員が頭を撃ち抜かれ死ぬ中、四肢が欠損し腹に風穴が開こうが私だけが生き残った…
そんな生き残った私に他の戦術人形は気味悪がって罵声、虐め、嫌がらせを受けた。
何故お前だけ生き残った!
味方を殺したな!
死神だお前は!
疫病神!
お前も死ねば良かったのに…!
そんな罵声が日常的に聞こえる
バルカン「(世界が全部雨音だけになりゃいいのに… そしたら雑音が聞こえなくなる…)」
誰も私なんか心配してくれはしない。
「?… おいどうした?
こんなに濡れて。濡れてると風邪引くぞ。ほらタオル」
一人の男性が話しかけてくる。
黒みがかった茶髪でショートヘア。瞳は黒。服装は薄めの茶色い革ジャンに紺色のズボン。傘さして私に何故かウサギの柄の入ったタオルを渡してきている
正直どうでもいい、雑音が私に話しかけないで
バルカン「私に、構わないで…」
「ちょっ、ちょっとm…… 行っちまった… 俺何か悪い事したかな?」
バルカン「(なんで私だけが生き残る… 壊され、犯され、誰からも助けて貰えない… なのに何故私は生き残る… 私は死を呼ぶ死神だからか?それとも疫病神だからか?)」
幾ら考えても答えは出ない。
ただ、雨音と自分の身体を伝う滴の触感が感じる
そんな雨音の中、警報が鳴り響いた。
雨音だけ聞こえていればいいのにこんな音は雑音でしかない…
バルカン「雑音…また鉄血か… 邪魔しやがって」
ニョルニルを起動させ私はブースターで空に飛び上がり邪魔者がいるところへと向かった…
最近、鉄血の襲撃は散発的になったと聞いてたけど…
ハイエンドがいるなこりゃ
逃げようと人混みが起きている。
さっさと終わらそう
バルカン「ウサギ柄の… タオル…」
うつ伏せに倒れているのは……
やっぱり、みんな居なくなるんだ……
…
コイツらのせいだ…!
全部コイツらが悪い…!
私がこうなったのも全部全部…!何から何までコイツらの…!
バルカン「お前たちのせいだ…全部…全部…
壊してやる、この拳で…
お前たちなんて… 粉々にしてやる…!!」
全部粉々にした……
私から幸せを奪った奴らを…
バルカン「(鉄血は全部倒した… でも…)
…全然、気分が晴れない…」
『?… おいどうした?
こんなに濡れて。濡れてると風邪引くぞ。ほらタオル』
……!?
関係ない!だれかの為に戦ってんじゃねぇ!
私は私の為に戦ってんだッ!
誰が犠牲になったって関係ない
それはどうしようも無い事だから…
はぁ… 雨、降ってきたな…
どうすれば気持ちが楽になるのだろう
何をすれば……、分からない…
バルカン「どうして、私は生き残ったの…
私の生きてる意味って何……
誰が教えてよ…
苦しいよ…」
誰か… 助けて……
完全にシンホォでギアのXDのリスペクト
完全鬱展開です…
これ以上いくと救いようがない……
ま、やぁ、本編とは関係無しですし?(苦笑)