マーダーの帰還から1日後、バルカンとマーダーは訓練場へ来ていた。いがみ合う二人、それを見るのはペイロードと死神、ペイロードの監視する事で許可を得たミニガンだった。
ペイロード「また喧嘩… 喧嘩する程仲がいいって証拠ですからね」
死神「そうなんデスか〜 でもミニガンと私はずっと仲良しデス!」
ミニガン「わぁッ!くっ付くな!」
訓練場の外で死神がミニガンに抱きついていた頃、二人は防具とヘッドギアを付けて模擬格闘戦をしようとしていた。
模擬戦とはいえ緊張が走る。負けたらバカにされたり色々と笑われて弄られる。流石にそんな事は嫌だからだ。
バルカン「お前とこういう風に戦うって中々ないな…」
マーダー「そうね、でも私は今も根に持ってるからねぇ?私の顔をグチャグチャになるまでぶん殴った事をねぇ」
バルカン「その事まだ根にもってんのかよ?」
マーダー「腕一本へし折っても模擬戦なら文句言われないわよねぇ」
最初の因縁を晴らさんとファイティンポーズを取るマーダー、バルカンは対極に冷静に空手の様に片足を後ろに下げて拳を構えた。
マーダー「貴方〜… 雰囲気変わったわね… 面倒臭い」
バルカン「そりゃ変わるさ、特訓したんだからな… 無力化して終了してやんよ」
マーダー「そう、なら…やってみろってんのよ!」
突然走り出したマーダーはそのまま飛び込み飛び蹴りをバルカンの顔面に向かって放った。バルカンは素早く横に避け回避した。
そして、バルカンは攻めに出る為、一歩を踏み込んだ。その瞬間にバギィッ!と言う音を立て床が抜けた。バルカンはそれに構わず二歩めを踏み込んだ。
そして三歩目を踏み込んだ瞬間、バルカンは異様な雰囲気を纏った拳を放った。マーダーはその異様さを察知しすぐさま避けた瞬間、その拳は壁に当たった。
ズゴォォンッッ!!!
マーダー「私を殺す気なの馬鹿ッ!?」
バルカン「すまんッ! ここまでの火力になるとは…流石は【三歩必殺】だな……」
その技は、特訓中の仮想敵で現れた万能者の装甲(薄かった所)をぶち抜いた【三歩必殺】だった。
その威力は凄まじく拳が鉄筋コンクリートの壁を貫通していた。
マーダー「それにしても中断ねこれじゃ、床は抜けてるし壁が壊れちゃったから…」
バルカン「あっ、ヤベェ… やっちまった〜…」
その後、しっかり訓練場の修理費を請求されたバルカンだったが、丁度良く依頼があり、その報酬を差し引く形になった。
依頼の内容は護衛依頼、新興宗教だがかなり良心的で評判も良くこれと言って束縛や決まり事が特に無いと言うかなり自由な宗教。その教祖の護衛らしい。
ただ、その教祖の噂は疑う余地すら無い程に完全にデマと断定出来る程の物だった。天候を変えたりと超常現象起こす。身体能力や知力は人の域を凌駕している。正体は神の子やら龍神、とファンタジーなあり得ない物ばかり…。
ペルシカから話を聞いたペイロードが言うには護衛依頼と同時に監査もする予定らしい。幾らかなり良心的で無害そうだとはいえそれでも宗教は争いの元となる可能性が高い為だ。
そして二人の模擬戦の後日、EA小隊は護衛様の装甲車に乗り込んだ。
フラグ回収出来ましたな…
さて… どうなる事やら〜…