熱狂と血、そして金に塗れた地下闘技場。数多の人ご犠牲となったであろう凄惨な場所の観客席には多くのギャラリーが集まっている。多くは金を持て余し裏社会に通じずる政治家や権力者が多額の金を賭けて遊ぶ娯楽施設。
そんな闘技場にバルカンは立っていた。
ボクシングの用に自己紹介が終わるとバルカンと対戦者はリングに上がった。すると上から巨大な鉄格子がゆっくりと下がり逃げ場を無くした。改めて違法なデスマッチなんだなと痛感したが、やる事は変わらない。
相手は大柄な男、自己紹介なんて聞いてないバルカンは集中力を高めてかまえた。
バルカン「(最速で、最短で、真っ直ぐに、一直線に…)」
鐘の音がなったと同時に脱力。
最速で、最短で、真っ直ぐに、一直線に。一瞬でトップスピードを引き出す。そしてそして相手に最低限怪我をさせないようにアゴを掠める様に当てる。
「!?!?」
観客席は騒然、1秒も掛からない内に懐に潜り込み相手は前に体勢が崩れ、声を上げるまでもなく気絶。アッパーを決めている瞬間は素人じゃ到底見えない高速と化していた。
完全に伸びて起き上がる気配は無く一戦目はバルカンの勝利となった。
バルカン「さっさと次の対戦者こいよ、腹減ってるしさっさと終わらして飯食いてぇんだよ!」
面倒臭い、さっさと終わらしたい。そんな気持ちが先行する。次の対戦相手は戦術人形。ってアレ?なんか見た事ある気が?と思いジロジロと見てみる。
バルカン「
トンプソン「お前こそこんな汚ねぇ場所になんでいがる… 」
なんで居るかは分からないしあんまりやる気は起きないがバルカンは一戦目とは違う構え方をした。右手を上へ左下を下に。空手の天地上下の構えを取った。
バルカン「悪いが私はもう後退のネジはずしてあるんだよ。もう二度と大切なモノを失わないようにな!」
構えたまま前進、腹に攻撃するもフォースシールドで防がれた。
トンプソン「効かねぇよ!」
バルカン「生温いわッッ!!」
反撃とばかりの強烈なパンチや蹴りの応酬、しかしその攻撃を意図も容易く逸らした。そして隙を見て反撃に出る。トンプソンの胸に五段突きを放つがフォースシールドで防がれた。
バルカン「フォースシールド面倒臭いな」
トンプソン「それが武器だからな」
バルカン「ならそれをブチ抜けばいい話だな」
トンプソン「こいつ、フォースシールドをブチ抜く気か?そんな無謀な事を)」
フォースシールドはレーザーや爆撃おも耐えられるサブマシンガンの盾の様な物。そんな物を素手で破壊するなんて無謀、不可能に近い。
バルカン「舐めんじゃねぇぞ!ウラァァァァァ!」
さっきまでの空手では無くただひたすら全力で下から上に向かって拳をフルスイング。当然フォースシールドを張るが自動車がぶつかったかの様な衝撃で身体が浮き上がり吹き飛ばされる。
バルカンは更に追撃と言わんばかりに鉄格子に当たり受け身が取れないでいるトンプソンの足を掴み強引にリングへ叩き付けた。
フォースシールドといえど吹き飛ばされ、更に投げ飛ばされ床に激突したダメージまでは受け止め切れなかったようだがフラフラと立ち上がる時にバルカンはトンプソンの腕を両手で掴んだ。
バルカン「怪我するけど死にはしない、ごめん」
トンプソン「ッッッ!?!?」
言葉にならない悲鳴が響く、それは技とは言えないモノだった。ただ全力で腕を握り締め、人工血液の逃げ場を無くす様に圧迫させ破裂させる握撃と呼ばれる荒技を繰り出した。
人工筋肉もろとも破裂し腕の内部骨格が露わになった。痛みで悶絶している所を全力で拳をフルスイング。
その一撃をモロにくらい完全にノックアウト。試合続行不可能という事で二戦目もバルカンが勝利した。
このまま行けたら勝てるとそう確信していた。しかし、次の相手にバルカンは戦慄した。
2mのガタイ、そして何よりその筋肉だった。
胸がまるで尻の巨大、腕が顔よりもデカい。技が通用するのか?と疑問に思う程の巨体と筋肉。そして何よりピチピチの本部で何度か見た事のある様な服を着ていた。
バルカン「え、MP5?え?ん?えぇ…(困惑)」
理解が追いつかなかった。