Sword Art Online Irregular Soldier   作:コジマ汚染患者

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サウンドトラックも有難いけど・・・






アーマードコア新作はよ。


2話 お前で28人目

荒野に降り立った黒い鴉(レイヴン)。そんな彼がGGOに現れたのはごく最近のことだった。突如として現れ、場を蹂躙し忽然と姿を消す。その台風のようなと形容される戦いは、敵味方問わず恐怖に震え上がる程に強大だった。

 

『ああ?鴉のことだぁ?知るか!あんの野郎のせいで俺はレアドロップの銃を落としちまったんだよ!』

 

『てめえ、これ以上聞いてくんな!あいつのことを思い出すだけでイライラする!』

 

現れてほんの数日で被害者は3桁に及び、ついには大手スコードロンのプレイヤーでさえ被害を受けるようになった。そして三日前、大手スコードロン三つが鴉包囲作戦を敢行。これまでの被害地域から絞り込まれたポイントにて100を超えるプレイヤーがたった一人のニュービーを襲うという、前代未聞の事態へと発展した。軽機関銃、自動小銃、果てはロケットランチャーを引っ張り出す輩まで出た大規模作戦。誰が見ても狙われた鴉は瞬殺、過剰戦力だと感じていた。しかし、全ての人間の予想を覆して、鴉は大手スコードロン三つの作った包囲網を脱出してみせたのだ。更には、脱出後スコードロンのトップ3人をワンキルしていくというおまけ付き。これには包囲網参加者のみならず、その話を聞いた、あるいは野次馬していた者までが度肝を抜かれた。その結果、スレでは多くの議論が行われた。

 

 

 

1.名無し

で、結局鴉は本当にあのクソ包囲網を脱出したの?

 

2.名無し

嘘松安定だろうが。あんな馬鹿みたいな包囲網を抜けれるやつとかw

 

3.名無し

闇風さんでも無理だろ

 

4.鴉にやられた兵士

いやガチ。俺その作戦参加してたから

 

5.名無し

マジで!?どこのスコードロン?

 

6.鴉にやられた兵士

薄塩たらこさんとこ。俺も実際にキルされたわ

 

7.名無し

kwsk

 

8.鴉にやられた兵士

鴉を昼頃に発見してから、街に逃げられないようにうまく誘導して旧市街地エリアに閉じ込めたんだよ。俺らんとこは包囲網のちょうど真ん中あたりだった。作戦では、市街地に追い込んだら直ぐにロケラン勢がブッパして逃げ出してきたところを機関銃とか小銃で滅多打ちにしてはい終わり、のはずだったんだよ。でもなぜかロケラン撃ち終わっても全然出てこない。それで今度は先遣隊を送って状況を確認しようってなったんだよ。で、先遣隊の大体10人くらい?が市街地に入っていった30秒後には、そいつらみんなキルされてた

 

9.名無し

えぇ・・・

 

10.名無し

うっそだろおい!どうせ先遣隊とかレベル低いやつだろ?

 

11.鴉にやられた兵士

いやいや、確か実際にスコードロン戦とかでも一軍に入ってる人らだった筈。んで、やっぱり居るってことで、4人くらいごとにかたまって死角をカバーしながらしらみつぶしに捜索してたわけ。俺も同じスコードロンの仲間と一緒にビル付近の車の影とかを探してたんだが、いきなり視界が鉄色一色になって、気づいたら俺リスポーンしてた

 

12.名無し

あの野次馬が撮ってた動画の最初の被害者、あれお前か!いきなり頭ぶち抜かれてたやつ!

 

13.名無し

どんまい(笑)

 

14.名無し

どんまい(笑)

 

15.鴉にやられた兵士

うるせえ!そんなにいうな!泣くぞ!

・・・で、その後のことは人伝に聞いたことだけど、見つけることはできても銃撃は全部避けられて、気づくと後ろに立たれててやられる、ってパターンでほぼみんなやられてたらしい。最終的に生き残ったのは30人くらいだったらしい

 

16.名無し

100人のハイレベルプレイヤーの内7割方ぶっ殺してんのかよ・・・

 

17.名無し

これまで集められた鴉の情報(武勇伝?)

①傭兵プレイやってて、報酬次第でどんな汚れ仕事もやってくれる

②使う武器が毎回違う。でも基本的に杭打ち機をよく好んで使うらしい

③戦ってる最中は調子っぱずれの英語の歌をよく歌っている

④たまにフィールドで無差別にPKしてる。なぜか28人キルするとどんなにプレイヤーが残っていても帰っていく。28人目キルしたら、「お前で28人目・・・」とかつぶやいてどっかいく。

⑤Mob戦の助っ人を依頼したやつによるとMob相手でもめっちゃ強い

⑥ザスカーにチーター疑惑で抗議文を送ったやつに届いた公式メールによると、チート使用の痕跡はなかった

 

18.名無し

有能

ってかこれだけ見るとマジでチーターかと思うわ

 

19.名無し

ってか杭打ち機って・・・

 

20.名無し

GGOでかなり不遇なデリンジャーとか光剣とかを抜いてダントツに不人気、というか使いこなせたやついなくてほぼ空気だった武器。銃撃戦が主体のGGOにおいて射程ゼロ距離、当たればVIT極振りのタンクですら抜けるけど装弾数3発、使い切ったらリロードがクッソめんどくさい上になぜか立ち止まってるか、歩いてないとリロード不可。トドメに要求STR値がロケットランチャーを超えるというクソっぷり。正直なんでこれ使ってんのか理解不能

 

21.名無し

でも鴉はめっちゃ飛び跳ねてたしAGI高いやろ?それにロケラン集中砲火に耐えきったんならVITも大分あるはずだし、杭打ち機持てるだけのSTR値足りんのか?

 

22.名無し

せやからチーターやないかって何人かザスカーに抗議文送ったんやで。でもチートじゃないらしい

 

23.名無し

最近ではなんらかのレアアイテムとかのカラクリがあるっていう説が濃厚

 

24.名無し

あ、依頼を出したことあるやつがアバターネーム知ってたらしい。鴉のアバターネームは・・・なんだこれ、ミツヤ?

 

25.名無し

いやもう鴉でいいだろ

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

突如現れた鴉・・・もといミツヤ。GGO内での名前もミツヤであるが、諸々のぶっ飛んだ話と誰かのつけた鴉という異名によってその名を知るものはいても呼ばれることはあんまりない。最後のプレイヤーを杭打ち機で串刺しにし、炸薬の入った薬莢と使い捨ての杭を排出しながらも、彼は今非常に深刻な事態に陥っていた。

 

(・・・やばい、これ原作で言うところのシノンvsベヒモスやん)

 

この男、実は狙ってベヒモスを杭ブッパしたのではなかった。学校から帰りアパートに戻ると即座にGGOへダイブ。もはや日課となったPKをしているプレイヤーをかたっぱしからキルしていくPKK(プレイヤーキラーキラー)を行なっていた最中だったのであり、たまたまでかい銃声が聞こえてきたので突っ込んでいっただけなのが実情であった。

 

(どうしよう、確かシノンはスナイパーだよな?こんな近距離になってるのに突っ込んできたりはしねえよな?ってかもうやだ帰りたい)

 

内心でヘタレつつ、努めて笑顔で固まったままのダイン達とこちらを警戒するシノンへと話しかける。

 

「あー、あんたらもういいよ?」

 

その言葉にビクッとなるダイン達。しかしシノンはその言葉に眉をしかめる。

 

「・・・どう言うことだ?」

 

意を決してスコードロンを代表してダインがそうこたえる。それを聞いたミツヤは明るい声で言う。

 

「いや、こっちとしてはあんたらに手を出すつもりはないし、これ以上やる理由もない。ならさっさと帰るに越したことはないだろ?」

 

ミツヤにしてみれば自分はいきなり現れて相手の獲物を分捕ったコソ泥である。もしここでドロップ品を寄越せと怒られてもすぐに謝って返すつもりだった。

肩をすくめるミツヤを見て、驚愕の表情のダイン。メンバーと顔を見合わせ、即座に立ち上がる。もちろん銃口は下げて。

 

「そうか、あんたがそれでいいならいいさ、こっちも藪蛇はごめんだしな」

 

そう言って立ち去ろうとするダイン達。そこへ何とは無しにミツヤは声をかける。

 

「ああ、どうせダインさんにはまた会うだろうしね。それとシノンちゃんだっけ?もまたね」

 

また今度この謝罪はしに行こうと思うし、と考えるミツヤ。ついでに始めてまとも(?)に会った原作キャラを今のうちに拝んどこうとガン見する。ミツヤの言葉に、ピタリと足を止めるダイン。他のメンバーも顔面蒼白でミツヤを見る。一体何事か、と面食らったミツヤの横を、何かが掠めながら飛んで行き、背後にあった壁が粉々になる。ゆっくりと、顔を引きつらせながらミツヤが視線を向けると、そこにはこちらへ向けて巨大な狙撃銃ーーーへカートを向け、呼吸を乱しながらも敵意を向けてくるシノンがいた。

 

(・・・why?)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(・・・凄い)

 

圧倒的なまでの蹂躙を見ながら、シノンはそう心の中でこぼした。距離をとってブラスターを当てようとする相手に対し、その努力をあざ笑うかのように一瞬で近づき、左手の杭打ち機を当て、無造作に引き金を引く。真っ直ぐ行って最大の攻撃を叩き込む。たったそれだけのシンプルな行動だが、それ故にその一連の動きの恐ろしさが伝わる。あの鴉と呼ばれる男は、とてつもない戦闘センスの持ち主だ。彼に接近されたが最後、誰であろうとあの必殺の杭で串刺しにされてしまうだろう。同じことを考えたのか、隣にいたダインがゾクっと体を震わせる。者の数十秒足らずで残りを殲滅したその男は、ふとこちらに視線を移す。

その顔は笑っていた。どこまでもふかく、嗤っていた。その顔、そして目に、シノンはかつて自分が殺めた男、今なお苦しめられるその男の幻影を垣間見る。息が止まりそうになり、咄嗟に目をつぶりまた開けた時には、鴉の目に男はいなかった。そのことにホッとしつつ、シノンは考える。

 

(もし・・・。もし彼を倒すことができたら)

 

あの忌まわしい過去を乗り越えられるんじゃないか?

 

そこまで考えたところで、ダインと鴉が喋り出す。どうやら彼はこちらを攻撃する気は無いようだった。

 

「いや、こっちとしてはあんたらに手を出すつもりはないし、これ以上やる理由もない。ならさっさと帰るに越したことはないだろ?」

 

そう言って肩をすくめる鴉。先程の戦闘からずっとその顔にはニヤリと悪辣な笑みが張り付いており、何をしてくるかわからない狂人のような凄みがあった。

 

「そうか、あんたがそれでいいならいいさ、こっちも藪蛇はごめんだしな」

 

そう言って立ち去ろうとするダイン。シノンもそれに追従し、他のメンバーも疲れた顔で立ち去ろうとする。しかし、そんな中鴉の放った一言に場の空気が凍る。

 

「ああ、どうせダインさんにはまた会うだろうしね。それとシノンちゃんだっけ?もまたね」

 

ダインはその言葉の意味を最初理解できなかった。否、理解したくないと脳が拒んでいた。

 

(また会う・・・!?まさか俺が鴉の標的になっているのか!?それにシノンも!?)

 

ダインの胸中に、とある噂が思い出される。『鴉は依頼さえすれば報酬次第でどんな大物でもキルしに行く』。過去に起きた「ゼクシード粉微塵事件」によって広まった噂である。単騎でスコードロン三つを相手取れるような化け物。そんな存在に自分が狙われていることに恐怖し、思わず立ち止まってしまうダイン。他のメンバーも同じ考えに至り、恐怖で足が止まる。そんな中、シノンだけは全く別の恐怖を味わっていた。

 

(ーーーーーー)

 

殺気。それも過去に自分の殺した男が向けてきていた以上のものを感じるシノン。その殺気の元凶は探さなくてもわかる。鴉と呼ばれる謎のプレイヤー、その視線ははっきりと自分を捉えていた。

 

(なん、で・・・。こんな、たかがゲームプレイヤーがどうして・・・!)

 

名乗った覚えはないが、にこやかに笑いながら自分の名を呼ぶ鴉。しかし、その目は笑っておらずむしろ冷たい、鋭い視線がシノンを貫く。ダイン達はその視線に気づいていない。つまり、この殺気は自分に向けられている。

 

(なんで、今日会ったばかりのはず・・・!それがどうしてこんな・・・!)

 

あまりの恐怖にシノンの手は、無意識に自らの相棒であるへカートを構え、そして気づいた時には狙いも定まらないままに引き金を引いていた。

 

「・・・参ったな」

 

銃弾は、鴉を掠め、背後の壁を破壊していた。しかし、そんなことは気にもとめていない様子で鴉は笑っていた。

 

(私は・・・何を・・・)

 

無意識に発砲してしまったことに自分で驚き、固まるシノン。ダイン達も突然の事態に何が何だかわからないと言った面持ちである。全てのプレイヤーが動かない中、鴉は踵を返す。

 

「・・・こんなものか・・・」

 

そんなつぶやきを残し、荒廃した市街地を走っていく鴉。それを確認し、シノンは顔を真っ赤にした。

 

(こんなもの・・・ですって・・・?)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ええ知っていましたとも、そりゃいきなりガン見されたら不快ですよね。

 

【お仕置き?】シノンガン見してたら容赦なくへカートぶっ放してきた件について【ご褒美?】

 

いやね?たしかにガン見しすぎだったとは思うしそこは反省してるよ?でもまさか「キモ・・・」とか通り越してへカートぶっぱは心にくる。しかも打った本人はすっごい鬼の形相やったし。つい自分への罵倒をつぶやいてすたこらさっさしてもしょうがないと思うんだ。シノンちゃ・・・さんももう虫をみるかのような目で見てきたし、これはもう仲良くはなれないっぽいなぁ・・・。いやでもお茶くらいはしたかったなぁ・・・。

 

「・・・全く呆れるな」

 

恥ずかしさとシノンへの恐怖で走って逃げてからしばらく。走るのをやめて歩きつつ、そんな益体も無い考えを巡らせるミツヤ。

 

「おっ、こんなとこにセーフエリアあんじゃん。はー、さっさと帰ろ・・・!」

 

街へ戻るまでの道にある安全地帯へと歩き出そうとするミツヤだったが、咄嗟にその場にしゃがむ。すると、先程まで頭のあった場所を亜音速の弾丸が通過していった。ミツヤはしゃがんだ体制からすぐさま岩場へとヘッドスライディングを決め、身を隠す。

 

(・・・っぶねー!?なんだ!?)

 

心の中で叫びながらも周囲を少しずつ索敵スキルで下手人を探していると、はるか後方にプレイヤーを示す光点の反応を一つ発見する。それをじっと見て、ミツヤは驚愕する。

 

(・・・アイエエエ!?シノン!?シノン=サンナンデ!?)

 

そこには、先程別れたはずのシノンがいた。シノンは、あの後ダイン達が止めるのも聞かず、制止を振り切ってミツヤを追いかけ、狙撃を仕掛けていたのだった。

 

(ちょっ!?何がどーなってんだ!?さっきたしかに不機嫌そうだったけど、まさかそこまで見つめられたのが不快か!!)

 

そこには、岩場の陰に隠れたまま、アイエエエと呻く鴉が一羽いた。

 

一方シノンのほうも、驚愕の中にいた。

 

(どこまでふざけているの・・・!最初の一射を避けるなんて・・・!)

 

スナイパーの利点である「最初の狙撃までは弾道予測線による回避ができない」という必殺の一撃を避けられたことに、シノンは唇を噛みしめる。基本スナイパーとは相手に位置を悟られることが死を意味する。鴉ほどの強敵ならなおさらだ。また、スナイパーの強みである最初の狙撃を避けられた時点で、次の狙撃からは弾道予測線が出る上、それを避けるためには場所を変えて1分待たなくてはならない。シノンは圧倒的不利だった。

 

(・・・でも、奴との距離は十分にある。まだ狙撃ポイントの変更は可能・・・!絶対に仕留めてみせる!)

 

目にいつも以上の殺気をたぎらせ、神経を研ぎ澄ましていくシノン。鴉のこぼした言葉、それが自分の先程の咄嗟の射撃のことだと考えているシノンは、まるで期待外れだ、と言われたように感じていた。これまでトラウマを克服するために作り上げてきた自らの技量を嘲笑われたと。

 

(ふざけるな・・・!私は強くならないといけないんだ・・・!だから・・・!)

 

「消えろ・・・!鴉『イレギュラー』!」




だれか・・・私に文才をください・・・。
オリジナル設定込みなら書きやすいだろ(笑)とか思ってた自分を殴りたい・・・。

ミツヤ「ほんますんません、また謝りに行きますので」

ダイン「俺狙われてる・・・!?」

ミツヤ「ほんまシノンちゃんかわゆす」

シノン「殺気!!ぶっ殺す!」

ミツヤ「アイエエエ!?」
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