不敗の魔術師が青春するのはまちがっている。 作:佐世保の中年ライダー
由比ヶ浜には内密に、来たる彼女の誕生日を祝う為のプレゼントの買い出しに複合型商業施設へと訪れた当人の由比ヶ浜を除いた奉仕部の面々だったが、八幡と雪ノ下とは別行動をとり其処で期せずしてその当事者である由比ヶ浜と
ヤンは由比ヶ浜への誕生日プレゼントの買出しだと云う事を彼女にはぐらかして此処で出会った経緯を説明し、然る後別行動を取っていた八幡と小町の比企谷兄妹と雪ノ下、その三人と合流すべく彼らが居る下階へと下ると其処では八幡と雪ノ下が彼等よりも少し年嵩と思われる見目麗しい女性と相対していた。
「うん、確かにフレデリカが言う様に雪ノ下さんと面差しが似ているね。」
彼等の元へと歩を進め近付くに連れて次第にはっきりとしてゆく身体的特徴を見留めて、ヤンはその女性をその様に評し共に歩むフレデリカと由比ヶ浜もそれに同意し頷く。
そしてヤン達はごく普通の音量で八幡と雪ノ下、そしてもう一人の女性に声が届く程の距離へと接近し努めて平静を装い(とは言えヤンは常からあまり他者に対して冷静さを失くした姿を見せる事の方が珍しいのだが)声を掛ける。
「やあ待たせたね八幡、と雪ノ下さんも一緒だったんだね。」
側方より聞こえた自身の名を呼ぶ聞き慣れた声に八幡と雪ノ下は、そのどうにも下手な芝居じみた声音のする方へと顔を向ける、同時に件の雪ノ下によく似た面差しのある女性もまた声の主に視線を送るのだった。
そこに居たのは先だって別行動を取る前とは違い収まりの悪い黒髪の頭部に黒いベレー帽を着装し頭を掻いている同級生男子と、髪を少し桃色掛かった茶色に染めて片側側頭部にお団子を作った所謂シニヨンと言われるヘアスタイルに纏めた同級生女子の姿を先ずは見留め。
「おうヤン、由比ヶ浜も一緒か。」
其れまでこの雪ノ下の姉と思われる女性と対峙していた事で緊張し強張っていた表情を若干緩め、そして少しの安堵感を顕に八幡はヤンと由比ヶ浜の名を呼ばわり。
「……あらこんにちは由比ヶ浜さん偶然ね、まさか休日に貴女に逢うとは思わなかったわ。」
雪ノ下もまた八幡の倣う様に由比ヶ浜へと呼びかける、その表情と声音に由比ヶ浜に対する雪ノ下の親愛の思いが込められている。
「うん、やっはろーゆきのん!」
自身に暖かな笑みを湛え挨拶の言葉を贈ってくれた大切な親友のその様子に由比ヶ浜は安堵の思いからか、明るく朗らかに返事を返す。
それは由比ヶ浜が先程遠目に見た雪ノ下の表情が小町達が言う様に様にひどく緊張し、警戒でもしているかの様に思われたからだった。
「ああ、申し訳ないもしかしてお取り込み中だったかな。」
ヤンは八幡達三人を軽く見渡して経緯は解らないが、先程感じたその三人の空気感の様なものからどうにもあまりよろしく無い状況だと察しつつも社交辞令的に詫びると、女性へと向き直り。
「どうもはじめまして、失礼ですがもしかすると貴女は雪ノ下さんのご親族の方でしょうか、私はヤン・ウェンリーと申しまして雪ノ下さんとは同じ部活に所属していまして……。
そうですね、言うなれば同じ釜の飯ならぬ同じポットで淹れられた紅茶を飲んだ仲とでも言ったところでしょうかね、まあ当然ながらもその紅茶を用意してくれているのは他ならぬ雪ノ下さんなのですがね。」
ヤンはその様にその女性に対して自己紹介をするのだが、それは八幡や雪ノ下が件の女性に対して何故だか理由は解らないが、警戒心を抱いている様であったのでその雰囲気を幾分かでも和らげるべく少し
「ぷふっ何それ!?同じ釜の飯ならぬ同じポットのお湯ってぇ、アハハハっ可笑しい〜、もう笑わせないで君ぃ。」
それがどうやら雪ノ下の姉の笑いのツボに入った様でさも可笑しいとばかりに彼女は笑い出すのだった。
そして一頻り笑った後で彼女は態度を改めると、とても気安い感じにこう述べた。
「じゃあ君の事はヤン君と呼ばせてもらうわね。私は雪ノ下陽乃、君のお察しの通り私は雪乃ちゃんの姉だよ、よろしくね。
それから出来ればそちらの君達の事も教えてもらえないかな。」
「ええどうぞご自由に、では私は姓で呼ぶのでは雪ノ下さんと混同してしまいそうなので、お名前かもしくはミス雪ノ下とでも呼ばせてもらいますよ。」
「うん、了解!」
どうやらヤンの戯けた態度が功奏したのだろうか、彼女へのファーストコンタクトは概ね良好と言って差し支えないものとなった様だ、続いて女性陣二人が挨拶をする運びとなり先ずは。
「はじめまして雪ノ下さん、私はフレデリカ・グリーンヒルと申します、色々至らぬところはありましょうがどうぞよろしくお願い致します。
それから私は此方のウェンリーさんの婚約者でもありますので、どうぞウェンリーさん共々よろしくお願いしますね雪ノ下さん。」
ヤンの左後方一歩程下がった位置からスッと前へ出てフレデリカは丁寧な会釈と共に挨拶の言葉を述べる、そのフレデリカの異国人とは思えない程の丁寧な日本的な所作と、その幼いながらも溢れ出る為人によって培われている様にも思われる気品に雪ノ下の姉は思わず彼女に見惚れてしまい数瞬の間言葉を失ってしまった。
「そっ、そうなんだフレデリカ・グリーンヒルちゃんね、よろし……えっグリーンヒルって、貴女ってもしかしてあのグリーンヒル商会の……。」
そして我に返りフレデリカに答えようとするのだが、何やら彼女にはフレデリカのファミリーネームであるグリーンヒルと云う姓に思い当たる事柄が在ったらしく、驚愕の色が見て取れる表情と声音で確かめる様に問うと。
「ええ、確かにグリーンヒル商会は私の父の会社ですが、光栄ですわ雪ノ下さんに父の会社の事をご存知頂いているだなんて。」
柔らかな物腰と微笑を崩さずに返事を返すフレデリカに雪ノ下の姉陽乃は何やら思案でもするかの様に押し黙ってしまった、しかしそれはほんの僅かな時間の事で彼女は直ぐ様気を取り直すと先の様なフレンドリーな態度で応対を再開するのだった。
しかしヤンと八幡の二人はほんの一瞬の僅かな時間だったが、彼女の表情が薄暗くそして何か気不味そうな表情になっていた事を見逃してはいなかった。
その表情に八幡は戦慄を覚え、そしてヤンは『これは何と言うか、関わり方を考えて付き合わなければならない人物の様だな』心中密かに雪ノ下陽乃と云う人物にその様な印象を抱くのだった。
『どうも彼女は何やら色々と抱え込んでいるみたいに感じられるな。』
ヤンは更に陽乃に対してその様にも感じていたのたが、何故その様に感じたのかは後程述べるとしよう。
「そりゃあねえ、グリーンヒル商会と言えば日本贔屓で知られるドワイト・グリーンヒル氏が一代で築き上げた貿易会社として有名だからね。」
「ええっ!?リカちゃん家ってそんな凄いお家だったんだぁ。」
陽乃の返答にグリーンヒル家の詳細を知らない由比ヶ浜が思わずとばかりに驚きの声を上げ、その声は意外な程に大きく周りの視線がヤン達一団に向きそれに気が付いた由比ヶ浜は羞恥のあまり縮こまるのだった。
「うぅ、ゴメンあたしのせいで…。」
あまりの事に堪らず由比ヶ浜が皆に謝罪の言葉を述べるとフレデリカはそんな彼女に「ふふふ、結衣さん凄いのは私の父であって私自身は只の一中学生に過ぎないのですし此れからも変わらずお付き合いくださいね。」と助け舟を出し、由比ヶ浜もその言葉に素直に頷く。
「おぉやるなグリーンヒル、由比ヶ浜よりよっぽと大人でクレバーな対応してるわ、これじゃあ由比ヶ浜とどっちが歳上だか分かんねえよな。」
二人の女子のやり取りに八幡は此処ぞとばかりに突っ込みを入れる、それはヤン達がこの場に現れるまでの間に彼等が思いがけず出会ってしまった陽乃と対峙し、要らぬ緊張感を強いられていた事により失っていた精神的な余裕を回復させる為と云う一面があるのかも知れない。
「なっ、ちょっとヒッキーあたしの事またバカにした!」
そして八幡に突っ込まれた事に対して不満を口にしながら由比ヶ浜はポカボカと八幡を叩く、その様子は傍目には所謂カップルが衆目も気にせずじゃれ合っている様にしか見えない。
「おい止めろ由比ヶ浜、大勢の前でこう言うのはボッチには荷が勝ち過ぎってか、俺のメンタルがゴッソリ削られるんだからマジ止めてっつかお前初対面の人の前だろうっ!」
「あっ、そっ、そうだった……えっとごめんなさい、あ…あははっ。」
状況を察し由比ヶ浜は皆に対して慌てて謝罪の言葉を述べるのたが、その後に誤魔化し笑いを加える所が何とも彼女らしいと彼女の事を知る者達は思うのだった。
そして改めて由比ヶ浜は陽乃に向き直り改めて謝罪と自己紹介を行う、雪ノ下と自分とは八幡とヤン同様に部活仲間であり、そして雪ノ下は自分にとって大切な友人であると。
「へえそうなんだ、雪乃ちゃんの友達ねぇ。」
由比ヶ浜の発言を聞き陽乃は不敵な笑みを浮かべてそう呟く、否呟くと言うにはほんの少しばかり音量が大きいか。
更にその声音には不穏もしくは聞く人によっては不遜とも取れる様な響きが感じられただろう、現に八幡などはその陽乃の一言を聞き背筋に薄ら寒い物を感じたのか小さくその身を震わせてしまった程だったのだから。
「良かったね雪乃ちゃん、雪乃ちゃんにも友達が出来たんだね。」
陽乃は己の妹に向き治ると声質に少し優しげな成分を含ませてその様に声を掛けるのだが陽乃のその表情にはニマニマとした下世話な笑顔で、まさに仲の良い可愛い妹を揶揄する姉という様な雰囲気を醸し出しているのだが、肝心の妹である雪乃の方はどうにもその表情が冴えない物にヤンには見て取れた。
「しかも雪乃ちゃんってば友達だけじゃなくボーイフレンドまで作ってたなんてさ、いやぁお姉ちゃんビックリだよ。
比企谷君もヤン君も二人共すっごく面白そうな子だもんねぇ、私も雪乃ちゃん達と同い年だったらなぁきっと凄く楽しい高校生活になっただろうになぁ、残念だよ。」
ウリウリと自分の妹の腕を自らの肘で突つきながら下世話な発言を繰り出す陽乃だが、それを言われた方の雪乃の方は如何にも不本意だと表明する。
「べっ、別に比企谷君もヤン君もボーイフレンドと言う訳では無いわ、私達はたっ、只単に同じ部活の仲間と言うだけの事よ。」
しかし雪乃の口から発せられた言葉とは裏腹にその頬は僅かに朱に染まっているうえに、所々で言葉に詰まっている辺り雪乃の心中ではこの部活仲間達に対して彼女なりに絆の様な物を感じているのかも知れない。
だがそれはもしかすると彼女自身、未だはっきりとは自覚してはいないのかも知れない、何せ雪乃も八幡と同様これまで他者との関わりを排してきていた、故にその辺りの心情などに関して稚いと言っても差し支えないだろう。
「そうっすね、貴女の妹曰く俺は部の備品だそうですからね、なので決して俺と雪ノ下の関係は貴女の思っている様な物とは違うっすよ。」
「もう、ヒッキーそれってきっとゆきのんは冗談で言っただけなんだから、真に受けちゃ駄目だよ。」
「ふふふっ知りませんでした、雪乃さんって所謂ツンデレと云う属性をお持ちの方だったのですね。」
「うんうん、普段クールな雪乃さんだからねぇ、コレは破壊力抜群だよ。」
雪乃の言を肯定する如く、八幡が自虐交じりに以前彼女に言われた事を口に出せば、由比ヶ浜は八幡を窘めつつ雪乃をフォローしフレデリカと小町も場の空気を和らげようと口を挟む。
「なっ、何を言っているのフレデリカさんも小町さんも、私にその様な属性などと言う物がある訳無いでしょう。」
「…………。」
しかしそれでも八幡は陽乃に対する警戒心を緩めてはいない様だし、雪乃の方はこの場で姉と絡む事を快く思っていない様だと、ヤンは先程から感じていた。
ならば二人の為にもそろそろ陽乃にこの場から退場してもらった方が良いのではないかと結論付け、ではどうするかと思案し周囲を見渡すと。
『うん……あれは。』
ヤンは自分達から少し離れた位置にて数名の陽乃と同年代だと思われる男女が足を止めて此方の方に目を向けている事に気が付いた、それはおそらくは陽乃の学友であるのではないかとヤンは当たりを付け、それを利用してみる事にした。
「あー、お取り込み中失礼、ミス雪ノ下、あちらの我々を見て居られる一団ですがあの方々はもしかして貴女のお連れの人達ではありませんか。
もしそうなのであれば、あまりご友人を待たせるのはよろしく無いのではと、老婆心ながらご忠告して差し上げようかと思いましてね。」
ヤンが陽乃に対しその一団の方を指し示すと彼女とそしてこの場に居る皆がその方向に目を向ける、確かにヤンが言う様に其処にはこちらを窺う陽乃と同年代だと思しき一団の姿があった。
陽乃はその一団から再度ヤン達奉仕部一行に向き直ると少し芝居がかったおちゃらけた態度で「いやぁそうだったよ私ってぱ、久し振りに雪乃ちゃんに会えて嬉しくて皆の事そっち除けにしちゃってたよ」とその一団が自らの学友達である事を認めた。
「てな訳で皆を待たせてるから残念だけど私もう行くね、それと雪乃ちゃんと皆も突然呼び止めてゴメンねーっ。」
「それと雪乃ちゃんは母さんが心配してるからさ、たまには実家に顔を出しなさい。」
「………ええ、そのうちにね。」
陽乃のその指示に雪乃は躊躇いがちに返事をするのだが、その声には常の彼女から醸されている強い意志の力が感じられなかった。
それは彼女が何かしら母親に対して隔意でもあるのだろうか、そんな彼女の姿を目に留めたヤンと八幡はその様に感じるのだった。
「あっそうだ、比企谷君とヤン君だったね、君達ってとってもイイ感じに面白い子達だね、お姉さん君達の事すっごく気に入っちゃったよ、それじゃまた会おうね、お姉さんとの約束だ・ぞっ。」
パチリとウインクを一つ送り手を振りながら陽乃は機嫌良さ気な笑顔を見せて二人に別れの挨拶を。
「……いや、別に俺の事はお構いなく間に合ってますから。」
その言葉に八幡は努めて平静を保とうとしながら返事をするのだが、その顔は若干ながら頬の辺りが引き攣っているのが僅かな期間ながらも付き合いのある者達には理解出来た。
やはり彼は陽乃に対して警戒心、もしくは苦手意識を抱いているのだろう。
ヤン達に背を向け片手を振りながら歩き去ろうとする陽乃の後ろ姿にヤンは頭に乗せたベレー帽の上から、その頭を掻きつつ静かな声音でその去り行く陽乃に声を掛けた。
「ああ、ミス雪ノ下呼び止めて失礼ですが、一言よろしいでしょうか。」
「………ん?何かな。」
ヤンの呼び止める言葉に陽乃が振り返るとヤンはその頭上のベレー帽を取り去り右手に持つと、常の彼らしく他者から見ると少しとぼけた仕草と口調で以てその一言を告げるのだった。
「その何と言いますかね、不躾で失礼ですが私が見たところ貴女は随分と重そうな荷物を抱え込んでいる様に見えるのですが、どうですかたまにはそんな荷物なんぞ草原の木陰の元に放り出して枕にでもして昼寝でも楽しんで見ては如何ですかね。
そうすればもしかしたら心も身体もリフレッシュ出来るかも知れませんし、またはこれ迄と違う何かを見つける事も出来るかも知れませんよ。」
ヤンの言葉を受け陽乃は訝しげな視線を彼に向けると、つい先程までの気安さを感じさせた声音とはまるでかけ離れた少し低い音声で持って陽乃はヤンに問うのだった。
「それってどう言う事かな」と、その問い掛ける時の陽乃の表情もまた先程迄の人好きのする明るく朗らかな歳上の女性と言った風情が鳴りを潜めていて、その表情は見る者によっては背筋に薄ら寒さを感じる者も居るかも知れない程の仄暗さがあった。
「おっとこれは失礼、どうやらお気を悪くさせてしまいましたかね。」
しかしそれを受けたヤンはまるで何処吹く風とばかりに平常心を保ったまま、形ばかりの謝罪の言葉を述べると口を噤みその深く澄んだ黒瞳を彼女に向け静かに見つめる。
「……………。」
見つめ合う二人、ヤンと陽乃の間に得も言えぬ沈黙の時空間が形成される、だがそれはほんの僅か数秒間程度の極短い時間で終わりを告げる。
先にその沈黙を破ったのは陽乃の方であった、彼女はヤンへと向けていたまるで其れまで目に見え無い力を発していたか視線と固かった表情をふっと和らげ。
「フフフ、いやぁ怖いね……まるで底が見えない深い深淵でも覗き込んでしまったのか、もしくは私の全てをまるで見透かしているみたいだね、全く君って一体何者なのかな。」
ヤンに対して感じた思いを素直に口にした、その言葉には嘘偽りの無い陽乃の純粋なモノだった。
「ふむそうですねぇ、何者かと言われても私としては極々普通の一般的で模範的な一高校生としか言えないのですが、まあ付け加えるならば商売人の家に生まれながらその商才をまるで受け継ぐことの出来なかった出涸らしの次男坊と言った所でしょうかね。」
「いや、模範的な高校生は酒がどうのとか言わないからな。」
「そうね私も比企谷君に同感ね、模範的な高校生は昼寝が趣味などと公言などしなしでしょうしね。」
陽乃へのヤンの返答に八幡と雪乃からの反論の物言いが付くのだが、それはヤンにとってはある意味フレンドリーファイア味方撃ちの様な物だろう、なのでヤンとしては当然の如く反論を試み。
「イヤイヤ待ってくれ君達、それは只の見解の相違と言うものではないかい、どこからどう見ても私は人畜無害な一般人だろう。」
ヤンはそう言って皆に対して同意を求めるのだが誰もその反論に首を縦に振る者はなく、その反論は満場一致で否決されてしまい。
「はあ、いやはやまさかフレデリカや小町君までとは。」
不本意だとばかりにヤンの静かな嘆き節が呟かれるのだった。
もっと文才が欲しいものです。