暑さへの耐性をお願いした筈が炎熱アンチになったんだが?   作:黒三葉サンダー

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知らなかったのか?
幼女からは逃げられない!

あ、それと前話では書き損じたけどあれ。BGMで仮面ライダーカブトの『full force』を聞いて読むと盛り上がる………かも?


幼女達に囲まれた!!ポロック投げなきゃ!!

「で?お前は一体何をしてるんだ」

 

「何って……子守り?」

 

「えへへ~♪」

 

膝の上に乗っかった幼女、もといアリシアちゃんの頭を撫でると猫のようにすり寄ってきた。うーむ、やはり猫、か?

クロノ少年からの視線が痛い。なんかこう、犯罪者を見る目だ。

 

あ、どもども。アルハザードから何とか帰ってきた不死の男、俺です。

いやー、やっぱ探してみるもんですなぁ。流石の俺も途中から「あれ?これほんとにあんのかな?」的な不安が出てきてたから見つかってよかったよ!まだまだ俺のトレジャーハンターとしての腕は捨てたもんじゃないぜ!

まぁアルハザードの住人からあんまりこの事は話さないでほしいってお願いされたからね。君達にも詳しいことは内緒にするけど、取り敢えず死者蘇生は可能でした。でも使えるのは一度きり、術者は一度使ったら二度と同じ魔法を使えない、蘇生した対象は人の理から外れる、等々の問題も合った訳なんですよ。

んで一番大切なのが「人の理から外れる」ってやつな?

 

えぇ、アリシアちゃんは人間ではありません。残念な事に俺の使い魔ちゃんになってしまいました。冗談じゃなくてね。幼女を使い魔とか……犯罪かな?お巡りさん、俺です。

 

勿論やる前に奥さんにも聞いたんだよ?

 

「これを使えばあなたの娘さんは人の理から外れます。それでも良いという覚悟はありますか?」

 

って。それでも奥さんは涙を流しながらお願いしてきたので実施したって訳だ。蘇生するにしてもアリシアちゃんも反対はしてなかったんで俺は悪くない。

え?何でアリシアちゃんのが分かるかって?

 

そりゃお前、アルハザードから色々教わって来たからね。霊と喋るくらいどうってことないさね!

いやはや、まさか今までのことを全部見られていたとは誰も思ってはおるまい!……流石にテスタロッサファミリーは皆知ってるっぽいけど。

 

あぁ後、薬でぶっ壊れていた奥さんの体も治しておいた。あれで奥さんは普通の寿命を取り戻した筈だ。まぁ犯した罪が消える訳ではないから、結局数百年の幽閉は覆らないだろう。出来ることなら家族はバラバラにしたくないんだけど、こればっかりは俺にはどうしようもなかった。それでも正気を取り戻した奥さんやフェイトちゃん、アリシアちゃん、アルフちゃんからお礼を言われた時は不覚にも涙が溢れそうだった。

 

クロノ少年から聞いたが、フェイトちゃんは奥さんの目的を知らされずに協力していた件で無罪になるだろうとのことだ。これで少なくとも奥さんとは面会時間を使えば少しの間でも顔を合わせる事ができるだろう。あの人は本当はフェイトちゃんのことも大好きなのだ。だからこそ俺は奥さんを助けた事を後悔してはいない。

 

「ふわぁ……お兄さん暖かい……ポカポカする」

 

「はは!くすぐったいぞアリシアちゃん」

 

「……こいつだけでも捕まえた方がいいのかもしれないな」

 

クロノ少年止めて!この状態でバインドは止めて!抵抗できないから!仕方ないじゃん!!アリシアちゃんのこと奥さんから頼まれちゃったんだもの!!俺は悪くねぇ!俺は悪くねぇ!

 

因みに、何でアリシアちゃんがここまで俺に懐いているのか。それは先程言った通り、全て見ていたのが原因だ。相手は5才の眠り姫、そして俺は眠り姫を起こした王子様。これでおけ?なんせ相手はまだ夢見る子供だ。何が切っ掛けになるか分かったものではない。

それと取り敢えず俺のこと王子様って言ったやつ出てこい。女子供でなければ殴ってやる!

 

……俺じゃん。後でアリシアちゃんがいないときに殴っとこ。

 

「むぅ……」

 

「な、なのは?」

 

そして不貞腐れるようにジトーッと見つめてくるもう一人の幼女、もといなのはちゃん。ずっとこっちを羨ましそうに見つめてきているのだ。……おかしいな。つい昨日ほど沢山遊んであげた筈なんだけど。まだ遊び足りない?でもあんまりなのはちゃんと遊んでいると、今度はユーノ少年やクロノ少年の視線が怖いのだ。妬くな少年達よ!君達の淡い恋心は理解しているつもりなんだ!

 

でも分かってくれ!俺じゃなくて向こうからこっちにくるんだ!だって涙目でこっち見つめられたら相手するしかないじゃない!子供に優しくしちゃうんだよお兄さんは!

 

「あっ……そう言えばお兄さんの名前聞いてなかったの」

 

ジト目から一転、キョトンとした可愛らしい顔で爆弾を投擲してくるなのはちゃん。そして固まる俺。不思議そうに見つめてくるアリシアちゃん。

 

「……確かに。僕も聞いてないな」

 

「そうだね……」

 

なのはちゃんの投擲した爆弾を見事に起爆させたクロノ少年とユーノ少年。今までのらりくらりとかわしてきた問題が今ここで投げつけられるとは誰が思うものか。

 

「お兄さんの名前は?」

 

「………」

 

「………」

 

「………」

 

「…………………」

 

なのはちゃんとアリシアちゃんの期待したようなキラキラした視線が、クロノ少年とユーノ少年の早く言えや的な視線が俺に突き刺さる。

 

ど、どうする!?結局名前考えて無かったぞ!?即席で作るか!?だ、駄目だ!ここは時空管理局員の巣窟アースラだぞ!!下手な名前はすぐにバレる!!

 

何か!何かないか……!!

 

 

 

 

「………覚えてないんだ」

 

「……え?」

 

「俺は(生前の)自分の名前を覚えてないんだ。(一部の)記憶喪失ってやつさ」

 

 

 

「「「……えぇぇぇぇぇ!?」」」

 

「……はぁぁぁぁぁ!?」

 

 

間違った事は言ってないからね!!

 

 

 

 




主人公は後ろ向きで全力疾走を開始した!!
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