暑さへの耐性をお願いした筈が炎熱アンチになったんだが?   作:黒三葉サンダー

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主人公、まさかの名付けを受ける。

果たして主人公の名付け親は誰になるのか……?


名前を付けられよう!……え?

「皆でお兄さんの名前を考えるの!」

 

「え?」

 

突如立ち上がり可愛らしく拳を握りこむなのはちゃん。

 

「いいね!アリシアに任せて!」

 

「え?」

 

俺の膝の上からピョンと飛び降りてなのはちゃんに賛同するアリシアちゃん。えへんと胸を張っている。可愛い。

 

「……はぁ。まぁ確かにこれから先名前で呼べないのは色々と面倒だし、仕方ないか」

 

「ちょ……」

 

ため息をつきながらも何故か賛同するクロノ少年。君は止める方じゃないのかね!

 

「確かに。いつまでもお兄さんって呼ぶだけじゃ少しつまらないよね」

 

そして別の意味で賛同するユーノ少年。真面目な顔してうんうんと頷いている。待て、つまらないってなんだ。つまらないって。

 

「ま、まぁ待て皆!まずは俺の素性を探してもらうのが先じゃないか?幸いここはアースラ。素性探しにはピッタリだろう?」

 

震える声で皆に先ずは俺の素性探しをしようと提案。その実俺の背には冷や汗がツーッと流れる。

これは不味い!何が不味いって、この面子の名付けとか失礼を承知で言うと不安でしかない。一体どんな名前を付けられるか予想が出来たものではない。特にアリシアちゃん!君だよ!

 

「ちっ……まぁお前のいう通りだな。見たところ僕ともあまり年齢は離れてないだろうし、すぐに見つかるだろう」

 

舌打ちしたな?クロノ少年。悪意しかないじゃないですかヤダー!

 

ってえ?君そんな老けてるの?エイミィちゃんとも歳離れてるよ?俺。

 

「なんだその間抜け面は?」

 

「いや、見た目によらずクロノ少年は老けてたんだって思ってな……」

 

「喧嘩を売ってるのか」

 

滅相もない。だって君なのはちゃん達とあんまり身長変わんないじゃん。

ねぇ?という同意を込めて3人を見るとなのはちゃんとユーノ少年は苦笑いしており、アリシアちゃんはよく分かってないのか首を傾げている。

 

「アリシアちゃん。おいでおいで」

 

「なにー?」

 

トテテと駆け寄ってくるアリシアちゃんのお耳を借りてゴニョゴニョ。

 

「今度からクロノ少年のことはクロノおじさんと呼んであげなさい」

 

「?分かったー!」

 

「おいまて!お前今アリシアに何をしこんだ!!」

 

「イヤナンデモナイヨ?マジマジ!」

 

ふはは!俺を苛めた罰だ!悪意の無い純粋無垢な心から放たれる攻撃を食らうがいいさクロノ少年!!

とまぁ茶番はここまでにしておこう。ぶっちゃけこんな提案は時間稼ぎにしかならないだろう。だって俺は正式にこの世界に生まれた訳じゃないからね!探したって見つからんさ!

 

「ほれほれ!早速調べに行こうぜ!おいでアリシアちゃん!」

 

「うん!」

 

「押すな!ええい!なんて馬鹿力だ!」

 

「待ってー!私も行く!」

 

「あはは……何だかんだでクロノも楽しそうだね」

 

だろう?クロノ少年は素直じゃないからな。

 

 

─────────

 

 

「うーん、ないねぇ……」

 

「おかしい……普通なら何かしらの情報が残る筈だ」

 

エイミィちゃんとクロノ少年が難しい顔をして画面を見つめる中、なのはちゃん達には紙に名前候補を書いてもらっている。ふふ、なのはちゃんと並んで名前を考えているユーノ少年の嬉しそうな顔がハッキリとわかるぜよ。青春だねぇ。

 

「お兄さん!お兄さん!」

 

「お?なんだいアリシアちゃん」

 

「プロメテウスってお名前はどぉ!」

 

のんびりと構えていた俺の元に再びトテテと駆け寄ってくるアリシアちゃん。何事かと思いきや突如爆弾を投擲してきた!

なんぞ凄まじい名前出てきたぞおい!?

 

「あ、あはは……お兄さんは熊のヌイグルミにはなれないからちょっと遠慮しておこうかな」

 

「えー、じゃあボルメテウス────」

 

「おっとそれ以上はいけない」

 

急いでアリシアちゃんのお口をチャック。

どこで知ったのよそんな名前……トミーさんは……よし、いないな。命拾いしたぜ。

取り敢えずアリシアちゃんをなのはちゃん達のところへリリース。先達の意見を参考にするんやでアリシアちゃん。

 

「どうよ?俺の情報見つかりそうかい?」

 

「駄目だな。全くと言っていいほど情報がでない。お前なんかデータを改竄してるんじゃないだろうな」

 

「俺にそんな高等テクが出来ると思うか?」

 

「……いや無理だな」

 

「無理だよねぇ……」

 

何故かクロノ少年だけではなくエイミィちゃんにすら言い切られてしまった。くっ!どうせコンピュータに強くなかったバーストリンカーだよ畜生!

 

「とにかくまだ諦めた訳じゃない。お前には一応借りがあるからな。出来るだけ調べてやるさ」

 

「クロノ少年……!俺が女だったら君に惚れていたよ……!」

 

「気持ち悪いから止めてくれ。お前はこっちから願下げだ」

 

「ふふ、クロノ嬉しそう~」

 

「どう見たらそう見える……」

 

クロノ少年に振られたでござる。いやでもマジで君はいい男だぞクロノ少年。もっと自分に自信持ちな?

ほら、なのはちゃんも時々チラチラとクロノ少年を見ているぞ!脈ありか!?

 

 

 

お兄さん、年甲斐もなくワクワクしてきました!

 

 

 

……でもクロノ少年がエイミィちゃんとイチャイチャし始めたのでちょっと疎外感を感じました。くっそ裏山。俺にも何かいい出会いは無いものか────

 

 

「あら?皆して何してるの?」

 

 

見 目 麗 し き レ デ ィ が 現 れ た !

 

 

「クロノ少年が俺なんかの為に調べものをしてくれてるのですよ見目麗しきレディ」

 

「見目麗しきなんて恥ずかしいわ……!クロノと仲良くしてくれてありがとうね」

 

「いえいえ。リンディ艦長のお子さんは本当に良い子ですよ。むしろこちらがお世話になってますから」

 

見目麗しきレディ兼アースラ艦長ことリンディさんと会話を弾ませる俺氏。リンディさんがクロノ少年の母上だとは全く思わなかったぜ。だって全然似てないし。

因みにリンディさんは俺の言葉に恥ずかしそうにしてはいるものの満更でも無さそうだ。

 

ふっ、綺麗と言われて喜ばないレディなんて殆どいないさ!

 

……うーん、心なしかなのはちゃんとアリシアちゃんの視線が痛い。クロノ少年からは殺意さえ感じる。

 

別に取らんよクロノ少年。確かにリンディさんは俺のストライクゾーンだが、俺は人妻には手を出さないって決めてるんだ。つか彼女もいなかった俺にそんなこと出来るかい?はは!無理無理!

 

「所で、調べものはどうだったのかしら?」

 

「それが見つけるのが困難だったみたいです。まぁ無茶を言ったのは俺なんで、むしろ調べてもらって感謝してます」

 

「私で良ければ力になるわよ?あなたも事件解決に尽力してくれた人だしね」

 

「はは!ありがとうございます。ではまた今度何かありましたらリンディさんに相談させてもらいますね!」

 

「分かったわ。その時は遠慮なく言ってね?」

 

「「「………」」」

 

……まだまだ談笑したいところだが、そろそろ視線が辛くなってきたので切り上げよう。決して少し涙目になっているアリシアちゃんやジト目になってきているなのはちゃんに負けた訳ではない。そう決して今にもデバイスを取り出して攻撃してこようとしているクロノ少年にビビった訳ではないのだ。

 

「すいません。まだ疲れが取れてないみたいなので、これで失礼しますね」

 

「あら大丈夫?ゆっくり休んでね」

 

「ありがとうございます、リンディさん。ではこれで」

 

リンディさんとの会話を終わらせ、なのはちゃん達が書いてくれた紙を貰いそそくさと全速前進する。お、俺の辞書に撤退の2文字は無いのだ(震え)

 

 

 

────────────

 

 

 

『という訳なんだよフェイトちゃん』

 

『そ、そうなんですか。大変?でしたね』

 

フェイトちゃんとアルフちゃんがいる部屋の前で壁に背を預けて念話する俺とフェイトちゃん。何故か俺はここにいることを許されているので、面会は許されていないが念話は出来るのだ。え?アリシアちゃんを置いてきて良いのかって?

大丈夫大丈夫。アリシアちゃんは俺の位置が分かるみたいだし、今はなのはちゃん達が遊んでくれてるだろう。

 

『それで、どんな名前が出たんですか?』

 

『んーとね────』

 

紙に書かれた沢山の名前をフェイトちゃんと話していく。中二チックなものから明らかにネタだとわかるもの、きちんと考えたんだろうなぁって名前が沢山ある。アカイとかメテオとかツヨシとか。一体何を基準にして考えたんだろうか?

 

『ふふ、沢山ありますね』

 

『でしょ?子供の発想力ってすげぇと思うんだ』

 

念話だけどもフェイトちゃんが楽しそうにしてるのは分かる。いやー、自分の名前でネタを振った甲斐があるってもんだ!わっはっは!

なんせフェイトちゃん達は正式に判決を終えるまでは部屋から出ることが出来ない。きっと退屈してるに違いない。

 

『……ありがとうございます』

 

『ん?どうしたのかな』

 

『あなたには感謝しているんです。母さんを救ってもらって、お姉ちゃんを救ってもらって、私も救ってくれました。沢山助けてくれました』

 

一言一言噛み締めるように呟くフェイトちゃん。この娘も相当大変だったろうに。よくこんな真っ直ぐに育ったものだ。まぁちょっと年齢の割りには落ち着き過ぎかな?とは思うことはあるけど、それもまたフェイトちゃんの魅力なので全面肯定。可愛いは正義。

 

……俺ってロリコンなのかな。いやきっと違うよね。

 

『可愛い女の子が悲しそうにしてた。だったら助けるのが男ってやつさ。それがいい男の条件ってやつかな』

 

『……ふふ。そうですね。とってもかっこ良かったですよ。お兄さん』

 

『いやぁフェイトちゃん程の美少女に言われると流石に照れるなぁ!』

 

ね、念話で良かった……!ぶっちゃけ予想以上の言葉かつ破壊力だった!誰も見てないな?……よし見てない!

危ない危ない……。きっと今俺の顔は赤くなってるやもしれん。気を付けねば……!

 

『……お兄さん。私も名前、良いですか』

 

『お?勿論だとも!是非聞かせてほしい』

 

『えっと、ですね───────』

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日。

 

 

 

 

「お兄さん!名前は決まったの?」

 

「おーなのはちゃん。決まったよ!」

 

なのはちゃんと出会い頭に昨日の成果を聞かれる俺。皆のお陰で候補は沢山あったが、俺が決めたのは。

 

 

 

「ルージュ。ルージュ・テスタロスだ」

 

 

 

「うわぁ……!素敵な名前なの!でも誰も出してなかった名前ですねお兄さん?誰が考えたものなんですか?」

 

「あはは!なのはちゃんもよく知ってる娘だよ!」

 

俺はそう言ってなのはちゃんに笑いかけた。まぁなのはちゃんは少し首を傾げて考えてるけどね。

 

 

中々いい名前だ。ありがとうね。

 

 

 

 




と言うわけで主人公の名前がルージュ・テスタロスに決定しました!パチパチー!

一体誰が名付け親なんだ(すっとぼけ)
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