暑さへの耐性をお願いした筈が炎熱アンチになったんだが? 作:黒三葉サンダー
「さぁ全力で来なさい!」
「うっす!宜しくお願いします!」
試験官に元気よく一礼する。礼儀と元気は必要不可欠!
待ちに待った最後の実戦試験。いい機会なのであれを使うとしよう。
っとその前にオッス皆!嘱託魔導師になるべく最後の試験を受ける俺、ルージュ・テスタロスです!
いやぁここまで長かったぜ。日夜徹夜して勉強した筆記試験、意味の分からん儀式魔法うんぬん、アリシアちゃん(使い魔)との連携。どれもこれもが難題だった……。
しかぁし!長ったらしい試験も残るは最後!抑圧された欲望を今!解放する!
「イフリート!出番だぜ!」
『Genehmigung.IFRIT,Sind Bereit!』
出現した正三角形の魔法陣に右腕を突っ込み、ガントレット一体型パイルバンカーことイフリートを装備する。結局PT事件じゃ使う機会が無かったしな!初運用だぜ!
因みに現在はあの鎧を着けてない。クロノ少年からあまり目立つなと言うご指示を受けたのだ。なんかあんまし変に目立つと色々と眼をつけられて今後動きにくくなるらしい。自由を愛する身としてはそれは困るのでやむを得ない。
で、でもパイルバンカーくらいなら大丈夫だよね?リボルバーナックルなるパンチ兵装の話も聞いたことあるし、パイルバンカーだってあっても可笑しくないよね?ね?
「なっ!?古代ベルカ式だと!?」
「っ!行きます!」
不味いなんぞ試験官が何かに驚愕したっぽい!早速やらかしたんか俺は!?パイルバンカーはセーフじゃないのか!!
とにかくすぐに終わらせるのが吉だよね!!ね!?
「胴体がら空きぃ!!」
「くっ!?速すぎる!!」
動揺している試験官の懐へ余裕でホイホイ!しかし何やらバリアっぽいものを張られる!流石玄人、バリアを張るのが速い!
ならやり過ぎない程度に上から押し潰す!!
『イフリート!出力50%程で頼むぞ!!ちょっと吹き飛ばすくらいで!』
『Jawohl』
威力をセーブした右ストレートをバリア越しにかますが、やはり玄人のバリアを貫くことはできない。いや出来たら色々と目立つな。セーブしてよかった。
さあ行くぜ!!俺の必殺技、パート1!!
「っ!!ふ、ふふ!まだ君の拳は届いては───」
「(出力50%で)ぶちこめイフリート!!」
『schießen!』
カチン!と言う音が鳴った瞬間。
パイルバンカー内から爆発したような衝撃と共にパイルが勢いよく打ち込まれる!!
うぉぉ!?出力50%にもかかわらず腕が反動で持っていかれそうになる!?
このままではヤバイと思い咄嗟に右腕を後ろに下げるが、余裕でバリアを貫通したパイルが試験官のバリアジャケットすらも破壊して派手に吹っ飛んでいく。
……あっちゃー……こりゃいかんよなぁ……わっはっは!
「きょうかぁぁぁぁぁん!!」
取り敢えず吹き飛んだ教官を回収しなきゃ!!
──────────
「……で?」
「は、はい。一応試験は合格しました。えぇ!……そ、その代わりお偉いさんとちょこっと、ちょこーっとだけお茶してきました!」
「……何してるんだこの馬鹿やろう!!」
「あいったぁぁぁ!?」
後日、試験内容を報告したらクロノ少年にデバイスで思いきり叩かれるのであった。
個人的にルージュとクロノの相性が良い感じに見える。
気のせい……だろうか?