暑さへの耐性をお願いした筈が炎熱アンチになったんだが? 作:黒三葉サンダー
※プトティラは出てきません。
「うーん……はっ!?ここは!?」
ガバッと起き上がって辺りを見回す。暗くてよく分からないが、ひんやりした空気にゴツゴツした手触り。何より固すぎるベッドに違和感を感じた俺はよく目を凝らしてみた。
どうやらここは洞窟の中みたいだ。そんで俺はベッドみたいな形をした岩の上に寝転がっていたと。
「そりゃ固いに決まってるだろ!いい加減にしろ!」
一人で岩のベッドにツッコミを入れる俺。しかしそんなツッコミは虚しく洞窟内に響くだけだった。
こう、なんか、寂しい……
い、いかんいかん!こんな時にふざけてる場合じゃないぞ俺。こんな意味の分からん状況下に送られるとは思ってもなかったぞ!?
「えー……人どこ……?ここ……?」
ざっと見たところ生活感は一切なし。体をペタペタ触ってみると、生前の頃の肉体のまま───だと思う。ダメだうろ覚え過ぎる。これは転生の反動とかか?
にしても洞窟内だってのに全然寒くないな。むしろ涼しいくらいだ。一瞬浅い洞窟なのかと考えもしたけど、灯りで照らされてるこの空間じゃ浅いとは考えられないだろう。
え?なんの灯りだって?
なんか知らんけど石壁に埋まってる緑の石っぽいのが淡く光ってるんだよ。お陰で洞窟内はとても綺麗です(語彙力)
「んー、取りあえず外に出てみっか」
荷物は無し!無一文!転生したと思ったらいきなりハードモードで草不可避。むしろ草木も生えない。
その上ここがどんな世界なのか、はたまた人間様はいるのか、事前情報全く無し!
鬼かな?
取りあえず外に向かって微速前進!全速前進は先がどうなってるか分からんから却下。だっていきなり足場が無くなっててボッシュートされるのは嫌じゃん?
「oh……Jesus」
お外に出たら恐竜さんに出会したザウルス。しかも恐竜の王様ことティラノサウルスだドン!
……うん現実逃避は止めようか。本当は衝撃的過ぎて俺の頭がオーバーヒートしただけなのさ。
つまり冷静さを取り戻すと……。
「アイエエ!?恐竜!?恐竜ナンデ!?」
残念ながらこうなる。うん、いや死んで神様に出会ってる時点で大抵の事は驚かなくなったというか、神様がいるくらいなんだから恐竜ぐらいいてもおかしくないよなぁとか順応してしまってる訳なんですよ。だからこうして悪ふざけが口から出てしまうんだ。
しかしそんな事は恐竜さんには関係ない訳で。
「グォォォォォ!!」
「うぉぉ!?サーセンしたぁぁ!?」
俺の一人芝居がティラノの逆鱗に触れたのか、はたまたご機嫌斜めなのか。とにかく殺意丸出しで力強い咆哮を上げるティラノサウルス。負けじと俺も情けなく謝罪の声を上げるものの、相手は食物連鎖の王様。流石に人間がステゴロで恐竜に勝てるわけないだろ!ふざけるな!(迫真)
「これは逃げるに限るっ!」
「グォォォォォ!!」
幸いすぐ近くには俺が出てきたばかりの洞窟!逃げ切る事など造作もないっ!!
回れ右で背中を向けて俺は逃げ出した!
ティラノサウルスが後ろからついてきた!
俺は洞窟の中に駆け込んだ!
ティラノサウルスは洞窟に入れず立ち往生している!
「ふはは!ざまぁないぜ!人は古来より頭を使って生きてきたのさ!」
「グルルル……」
いやぁティラノサウルスは強敵でした。出来ればもう会いたくねぇわマジで。命が幾つあっても足りない。
とにかくティラノが諦めていなくなってからが本番────
「グルォォォ───」
「……へ?」
助かったと完全に気を抜いていた俺。そんな俺の視界は突如真っ赤な炎に包まれたのだった。
あ、こりゃ死んだわ。
次回!時間が滅茶苦茶進むの巻!!
みなさんもご一緒に!
プットッティラー!プットッティラーノザウルース!