戦兎「天っ才物理学者・桐生戦兎の暮らす東都の街で、スマッシュと呼ばれる謎の怪人が市民を脅かしていた。そこに現れたのが我らがヒーロー・仮面ライダー!」
龍我「自分で天才とかヒーローとかイタイんだよ。ただの記憶喪失のオッサンだろ」
戦兎「うるさいよ!そう言うこいつは刑務所を脱走した殺人犯の万丈龍我」
龍我「俺は殺しも脱走もしてねぇ!」
戦兎「そう言ってわんわん泣いてすがるもんだから、心優し~い俺は、何と東都政府を敵にして、こいつと逃げてしまったのでありました──」
──そうして始めた"記録"。
俺達がかけがえのない仲間達と共に生きたあの世界の記憶を、消さないために。
──新世界。
この世界にやって来てしばらくたったある日の夜、公園のベンチ。
龍我「ハラ減ったぁ…」
戦兎「言うな万丈。口に出すと余計に腹が減る」
俺は桐生戦兎。仮面ライダービルドに変身する天っ才物理学者だ。
隣のバカは万丈龍我。仮面ライダーグローズに変身する、元格闘家。俺の…相棒だ。
俺と万丈は、仲間達と共に地球外生命体・ブラッド族のエボルトを倒し、"新世界"を創造(ビルド)した。
龍我「てかさぁ…戦兎」
戦兎「ん?」
そして今…俺達は端的に言って、困っていた。
龍我「俺達いつまで野宿なんだよ!」
戦兎「しょうがないでしょうが。今の持ち金で部屋なんか借りられるかっての」
そう、宿無しなのだ。
俺が造ったペットロボットを売ってはいるが、まだまだ売り始めたばかりだからそこまでは貯まっていない。
戦兎「この辺は家賃高いからなぁ。どうしたもんか…」
俺達は二人揃って頭を抱える。
戦兎/龍我「「はぁ〜…」」
『──お兄ちゃん達、住むところを探してるの?』
戦兎/龍我「「ん?」」
ふと、すぐ側から声をかけられた。
子供の声だ。
『だったらあの店に行ってみなよ。安くていい部屋、きっとあるよ』
あの店?
顔を上げるが……
戦兎「……あれ?」
龍我「あん?今のガキどこ行った?」
すぐ側から声が聞こえたはずなのに、子供の姿はどこにもなかった。さらに…
戦兎「『前田不動産』…」
俺達の真正面、公園から出て道路を挟んだ先に、『アパート、マンション、下宿、空き部屋あり』の看板が見えた。
戦兎「……あんなとこに、あんな店あったか?」
龍我「わかんねぇ…。けど行ってみね?」
戦兎「う〜ん…まぁ、ものは試しか」
俺達はその『前田不動産』に向かった。
そしてそれは…俺達の新しい物語の始まりだったんだ。
いかがでしょうか。
不定期更新ですが、よろしくお願いします!