兎と龍の幽雅な日常   作:バンドリーマーV

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ドラゴンの言葉

 

一海、そして三羽ガラスとの再会からしばらくたった。あれからもたまに、野菜を持ってくる時に顔を合わせている。

 

ある日のこと。

 

長谷「はじめまして、長谷(はせ)泉貴(みずき)といいます」

 

戦兎「おう、よろしく。俺は桐生戦兎。んでこいつが俺の助手の…」

龍我「だから助手じゃねぇよ!…っと、万丈龍我だ」

 

夕士の幼なじみの長谷(はせ)泉貴(みずき)が遊びにやって来た。

 

夕士とは小学生時代からの親友。両親を亡くしてヤサぐれてた夕士からただ一人離れなかった友達…らしい。

 

容姿端麗、頭脳明晰、超有名大企業の社長子息のお坊ちゃん!手土産にドンペリってなんだよドンペリって。まぁ俺もちょっと飲ませてもらうけどな。

 

しかぁしただの優等生にあらずッ!中学自宅には裏番を務め、ゆくゆくは親父さんの会社を乗っ取ろうと、今は近隣の『見所のある』不良どもを着々と束ねて『組織作り』してるんだとよ。ヤベーイ。モノスゲーイ。

 

長谷「ここはホント面白いところですよね〜」

戦兎「全くだな」

 

 

 

──その時だった。

 

戦兎/長谷「「……ん?」」

 

急にあたりが静まりかえった。

まるで風の流れさえピタリと止まったような。

 

龍我「なんだ…?」

 

夕士「…!龍さんだ…!」

戦兎「それって、確か…」

 

夕士から少し話を聞いたことがある。

 

龍さん。なんでもとびきり格の高い霊能力者だとか……。

 

現れたのは、黒いジャケットに、長い黒髪を後ろで束ねた男。

 

なんというか……上手く表現できないが……雰囲気がこう、すげぇ。

 

夕士「龍さん!」

龍「やぁ、夕士くん。久しぶり。おかえり!」

 

 

 

俺達は、龍さんに挨拶をした。

 

龍「そうか。君たちが"仮面ライダー"か。話は聞いているよ」

 

戦兎「は、はぁ…」

 

龍「長い戦いの果て、君たちがここにたどり着いたのもまた、運命ということだね。これからよろしく頼むよ」

 

戦兎「は、はい!」

龍我「う、うっス」

 

 

 

そして俺達は、夕士が語る『プチ』のダメダメ話に揃って爆笑した。

 

龍「いきなりでびっくりしただろうけど、なんてことないからな」

 

夕士「古本屋さんにも同じこと言われたっス。俺としては、どうせなるなら龍さんの後輩になりたかったな〜なんて──」

 

長谷「あ」

龍「あ」

龍我「あ」

戦兎「あらぁ〜…」

 

夕士「へ?」

 

ドガッ!

 

夕士「いってぇええっ!?」

 

古本屋「よう、龍さん!久しぶり!」

龍「や〜古本屋さん。変わらないね」

古本屋「お互いサマ」

 

丸メガネに不精ヒゲのこの男、世界を旅して古今東西の奇書珍書を売買し、自身も魔導書を操る夕士の"先輩"、『古本屋』である。

 

戦兎「これを教訓に気をつけろよ、夕士」

夕士「は、ハハ……いてぇ……」

 

 

 

で、俺達は昼間っから始まってる酒盛りに混じって昼飯を食った。

 

戦兎「うまっ!初ガツオの刺身うまっ!」

龍我「だな!俺今までタタキしか食ったことねぇよ」

長谷「俺もです。カツオって足が早いしなぁ」

龍我「足?カツオに足なんかねぇぞ」

戦兎「そういう意味じゃないよバカ」

龍我「筋肉つけろ!」

戦兎「うるさいよ、黙って食ってなさいよ」

 

カツオの刺身もさることながら、海老と新生姜の挟み揚げとか最っ高じゃねぇか。

 

さらに帰って来た秋音ちゃんが、

 

秋音「このカツオのお刺身のお茶漬けが、もうサイコーにおいしいのよ〜!」

 

戦兎「え!?刺身をお茶漬けにって、生臭くならねぇの!?」

 

秋音「二、三切れ小皿にとって生姜とお醤油にしばらくつけておけば大丈夫です!」

 

一色「もうるり子ちゃんがやってくれてるよ」

 

秋音「さっすがるり子さん!わかってる〜!」

 

で、俺らも試してみたらめっちゃうまかった。

 

秋音ちゃんに倣い、生姜醤油によくつけたカツオの刺身を熱々の飯に乗っけて、ほうじ茶かけたらも〜う最っ高!腹パンパンになるまで食っちまったよ。

 

 

 

翌日、バカでかいイノシシをかついだひとつ目巨人がやってきた。なんでもありだなここは。

 

ひとつ目巨人──又十郎さんは、熊野の山奥の隠れ里で暮らしているそうだ。

 

一昔前の豪放磊落な親父といった性格。俺達の世界では、こういう人物も消えつつある。

 

あらゆるものや情報に囲まれて、不自由なく生活しているから…だろうか。

 

龍「物のあるなしじゃないんだよ。結局は……やっぱり、ココの問題だね」

 

胸をトンと叩きながら言った龍さんのその言葉は、なんだか、すげぇ印象に残った。

 

 

 

 

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