いつからだろう 人が怖くなってしまい純粋に人を見ることができなくなったのは
小学生だった頃の私は、そこらにいる子供と大差がない普通の子供だった。
あの頃は弟や妹の面倒を見たり遊んだりしていたので、近所の人からはよく「偉いね、立派なお姉ちゃんだね」と撫でられたり、褒められたりと嬉しかった。
その頃の学校でもクラスメイトのみんなとは仲が良く一緒に遊ぶ事が多かった。
そんな普通の日常が私はとても充実していた。
けれどそんな日常もある出来事で簡単に崩れて壊れた。
ある日の私は体調が悪く学校でも眩暈がして体がふらついていた。
保健室に行こうにもその日はクラスの行事でお楽しみ会を開いておりみんな楽しんでいた。 先生に言おうにも他のクラスメイトと仲良く話していて、途中で割り込んで「気分が悪い」と言って話しているクラスメイトの気分を下げたくないと思い話しが終わるのを待った。
けれどそんな我慢をしていたので体調はどんどん悪くなり喉の奥から何かが出てきそうで口を必死に手で抑えながらもトイレに向かおうとドアを方に足を運んだ。
けれどドアの前にはいじめっ子数人が話しており私がお願いしてもニヤニヤと口をにやけながら通せんぼをするのでもう一つのドアのほうに行こうにもそっちにもいじめっ子が移動して通してくれなかった。
いよいよやばくなった私は膝をつき今まで我慢していたものを口から吐き出しいじめっ子の前でぶちまけてしまった。
その後は様子は阿鼻叫喚でクラスが大騒ぎになりせっかくのお楽しみ会が中止になり私は先生に急いで保健室に運ばれた。
それからの日常は私にとってはもう思い出したくない地獄になった。
多くの人が歩いている交差点の中で私は着物の袖を揺らしながら目的地向かって足を進めていた。
季節は夏、まだ9月の最初なのか青い空に浮かんでいる太陽の光がジリジリと肌を焼き、体温を下げるために体から汗が大量に出てくる。
お陰で着物の中が蒸し暑くなり早く用事を終わらせて家に帰りたいと思いながら体をふらつかせ、人を避けながら足を運んだ。
家から出て20分くらい時間が経った頃、しばらく歩いていると、まだ午前8時なのに周りにいた大勢の人が一人も居なくなり、電柱にいた蝉の鳴き声だけが辺りにうるさく響いた
私はそんな現象も慣れたように眺めながら歩いていると、数十メートル先にある目的地である廃ビルに入っていった。
廃ビルの階段を上りながら最上階の4階に着き廃ビルには不釣り合いなドアの前に立ち二回ほど軽くノックをした。
すると中からバタバタと音がなり扉が開くと、出迎えたくれたのは短い髪の毛を頭の後ろにまとめたくたびれたスーツを着た男性だった。
「 やぁ、智子ちゃん 、いらっしゃい」
この人の名前は「秋巴康太」、私が高校に入学してからしばらくだった日に、たまたま行ったカフェで一緒にアニメ鑑賞をしてから仲が良くなり、当時の私が決死の思いでにアドレス交換をした人だ。
生まれて初めて弟以外の男の人のアドレス交換をしようとした私は、アドレス交換をしないか聞くためだけに頭の中が真っ白になり声がモニュモニュと口が上手く動かせず暴走しかけたがいざ交換が出来た時のにやけ方が余りに気持ち悪く実際目の前にいた秋巴さんがものすごい引きつった顔で数歩下がるくらいだったらしい。
実際メール交換が出来たその日に、弟の部屋に突撃し自慢したら、私のにやけ方が気持ち悪すぎて弟にも引かれた(自慢しながらそのことを軽く煽ったらアイアンクローを頭が割れるくらいやられ、部屋を追い出された)。
今では普通に会話が出来るが会話出来るまで軽く一ヶ月以上かかり会話の途中で下ネタを言ってしまい引かれる事が何度もあった。
「おはようございます、秋巴さん、あの、社長はいますか?」
「いるよ、でも今は寝てるから起こそうか?」
「あ、はい、お願いします」。
「そっか、じゃあ中に入って待ってなよ、外は暑いし部屋の中は冷房で冷え「お願いします」…(−_−;)」。
言葉の途中だけど余りに魅力的すぎる提案によりつい会話をぶった切る勢いで返事をしてしまったので秋巴さんは軽く汗を流しながら呆れた目で見てくる。
嫌だって仕方がないじゃん、今借りて住んでいる部屋にもエアコンは付いているが節約の為に余りつけることが出来ず毎晩窓を網戸にして寝ても蒸し暑いのだ。
それにここに来るまでに着物のお陰で少し涼しいが今日はいつもより一段と熱くもう体が汗まみれで気持ち悪いのだ(正直さっきから暑さで体がフラフラするし目眩もしてる」)。
そんな状態で冷房で涼んでいけた言われたら誰だって涼みに行くだろう…行くよね?。
「まあ早く入りなよ、麦茶も出すから」。
「…ありがとうございます」。
ただ冷静にはなって考えたら失礼なことをしたと頭の中で思いつつそのまま部屋の中に入っていった。
部屋の中は広く大量の本が壁側にある本棚にぎっしりと積まれている。家具などはソファーや机、キッチン、テレビなど生活に必要最低限な物だけが置かれており余計なものはないといった感じだ。階段もあるが上の階にあるのは別の本棚が置かれているだけでありここにある本は全て外国の文字や昔の日本語で書かれており前に読もうとしたが内容が読めなかった。
「じゃあ起こしてくるから待っててね」。
ソファーに腰掛けた私にアイスコーヒーを出してくれた秋巴さんがそのまま部屋の奥にひっこんでいった。
私は出されたアイスコーヒーを飲みながら冷房の冷気で体を冷まし、頭の中で今日ここへ来た理由を思い返した。
今日ここに来た理由は最近自殺者の飛び降り自殺が多発しているビルについてで話し合いをしたいと言われ一昨日店長が来てくれと頼まれたのだ。
本来はそういうことは警察の仕事だがここの店長は警察のお偉いさんと知り合いで警察では対応しきれない不可解な現象が解明出来ない時は良くここに依頼をしてくるそうだ。
秋巴さんもさっきみたいに事務員の仕事をしているがここに来るのは時々で本業は警察官だ。 きっとその仕事についての依頼をするついでにやってるだけだ。
まさか警察官だとは思わずに思わず震えて涙目で「私は何もしていません」と言ってしまったのはいい思い出にはならず黒歴史の一つとして加えられた。
しばらくのんびりしていると部屋の奥から誰かが部屋の中が出てきた。
「ふぁ〜、…あら、おはよう智子、もう来たの?、もう少し遅くても良かったのに」。
パッチリとしたスーツも少しよれながら短く整えられた黒髪を軽くかき、少し眠たげに目を擦らせながらこちらにだらしがない姿を見せるのは、高校の時に私が属してたクラスを担当してた元体育教師の 熱血教師、「荻野橙子」だった。
第2話です 中途半端で止めてしまい申し訳ありません 次の話が出来次第すぐに次を投稿します