桂馬えもん 天理と神のみぞ知るセカイ   作:夢回廊

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 またまたイレギュラーが発生します。


第15話

 6月に入ると梅雨時となり、雨が毎日続くことも珍しいことではなくなった。

 そして現在、1週間連続で雨が降っている。こうなると、多かれ少なかれ不満を持つ子供が現れる訳で……

 

「暇ー!」

 

「退屈ですわー!」

 

「はぁ……」

 

 見事に3人娘(うらら・美生・結)の不満爆発である。確かに子供にとって梅雨はつまらないだろうな……外で遊べないし。

 インドア派の天理は全く気にしてなさそうだけど。俺と遊ぶにしても基本は室内だしな。

 

「ケイちゃーん。遠足の時みたいに、ちょーのーりょくで晴れにしてー!」

 

「この前は特別だったからなぁ……あまり何度も天気を変えるのは……」

 

「だってつまんないんだもん!」

 

「…………」

 

(結まで俺を見つめてきてるし)

 

「……桂馬君。どうする?」

 

「う~ん、そうだな……」

 

 うらら達は俺から視線を離さない。とにかく外で遊びたくて仕方ないらしい。

 あー、何かドラえもんの気持ちが分かった気がする。映画や大長編だと、大抵はのび太達の無茶振りを何とかしてあげてるもんな。『大魔境』とか『海底鬼岩城』とか『日本誕生』とかさ。

 

「……どうしても外で遊びたいか?」

 

「「「うんっ!」」」

 

「結まではっきり返事するか……分かった。何とかする」

 

「「「ほんとに!?」」」

 

「息ピッタリだな」

 

「……大丈夫?」

 

 天理が不安そうな顔で、そして小声で尋ねてくる。天気を変えずに外で遊ぶとすれば……う~ん、候補は色々あるけど、今のうらら達だと……あそこだな。

 

「うん。外へ出るのはもちろん、空を飛ぶのもズブ濡れになるし……それなら雲の上で遊べるようにすれば良いかなって」

 

「雲の上……?」

 

 大雨の中を『タケコプター』で飛ぶのは危険過ぎる。びしょ濡れになるだけならまだしも、雷に当たりでもすれば大怪我してしまう。

 いや、下手をすると死んでしまうかもしれない……天理達をそんな危ない目に遭わせる訳にはいかないからな。

 

「後で説明するよ。俺は今から準備してくるから、うらら達と待ってて?」

 

「……うん、分かったよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 天理に話し終えた後、俺はうらら達に見られないよう部屋の外に出てから、『どこでもドア』とタケコプターを取り出す。

 行き先は『雲の上』と指定し、ドアを開けると……そこには、土砂降りの地表とは比べものにならないほど晴れ渡った青空が広がっている。

 

「やっぱり雲の上は晴天だな……よっと」

 

 頭に付けたタケコプターで空を飛びながら、手頃な雲を探す。大きくて、それでいて広く、皆で遊ぶのに最適な雲は……

 

「……この雲で良いか」

 

 それなりの広さの雲を見つけると、俺は用意していた『雲固めガス』を吹き付ける。このガスを吹き付けられた雲は、フワフワに固まって上に乗ることが出来るようになる。

 原作でも度々登場しているが、『雲の王国』でドラえもん達がこれを使って王国を作り、皆で遊んでいる場面が特に印象に残っている。

 しかしガスを使うのは地味に大変で、一部分だけでなく雲全体にまんべんなく吹き付けないといけないのだ。

 

「これで半分か。残りは……あっちか」

 

 ガスを吹き付けながら、俺はここで天理達とどう遊ぶかを考える。雲スキーは幼稚園児には危ないだろうから、やはり雲合戦だろうか?

 それとも『自動万能工事マシン』で町を……いやダメだ。それはせめて小学生になってからの方が良い。

 幼稚園で『天国ならあります! ケイちゃんが作ってくれました!』等と発言するうららが簡単に思い浮かぶ。

 

「……よし、こんなもんかな」

 

 雲全体にガスを吹き付けたことを確認し、俺は周りにバレない対策として『マジックドーム』を取り出す。

 大長編『雲の王国』に登場した道具で、これを使うと薄い煙の膜が周囲に広がり、煙で囲まれた内部の様子が外部から一切バレなくなる。

 今回は雲の上でしか活動しない為、天理達に『石ころぼうし』を被せるよりこちらの方が手軽だ。

 ただしドームの外に出てしまうと、使用者もドームの内側の様子を確認出来なくなるという欠点もある。

 とはいえ、どこでもドアがあればいつでもこの雲を訪れることが出来るので、その点は心配無い。

 

「ちゃんと煙は出てるな。これで周りからはバレないとして、後は天理達を呼べば……」

 

 ……そう。心配ないはずだった。しかし、この道具の欠点はそれだけではない。考えてみれば分かる話だが、この道具は別にバリヤーを張る効果は無い。あくまでも()()()()()()()()だけだ。

 つまり、空を飛ぶ存在なら()()()()()()()()()()()()()ことも十分あり得る可能性である。

 それが現実世界ならば、せいぜい鳥か飛行機……それも一瞬なので、多くの者は見間違いか何かだと思うだろう。

 しかしここは『神のみぞ知るセカイ』とよく似た世界。空を飛ぶ者は鳥や飛行機だけでなく……

 

「……む?」

 

「……え?」

 

 悪魔も含まれる。そう、うっかりだよ。俺、またやらかしちゃったんだよ。

 というか何でリミュエルがここに? あ、そういやこの前も飛んでたっけ? でもあの時とは違う場所のはず……

 いやいや! 毎回全く同じルートを通るとは限らないだろ! そんなことも考慮してなかったのかよ俺!?

 

「……お前、は」

 

「いや、その……」

 

 どうする? どうやって説明する? いっそ正直に話すか? 『俺は特別な道具を持つ転生した3歳児です』って。

 ……普通ならふざけてるとしか思われないな。でもリミュエルは悪魔だし、普通の人間よりは信じてもらえるかもしれない。

 それに原作では終始桂馬の味方……だったはず。よ、よし。思い切って話してみるか……?

 

「…………」

 

「あー、えっと、リミュエルさん? 俺は……」

 

「……!?」

 

「へ?」

 

 あれ? 何かこっちに近づいてきてない? それも猛スピードで。というか思いっきり証の鎌持ってない? 殺意バリバリの表情してない!?

 おいおいおいおい!? まさか俺を敵と勘違いしてるのか!? 俺正統悪魔社(ヴィンテージ)じゃないよ!? 増してサテュロスでもないよ!?

 

「……っ!」

 

「うわっ!?」

 

 ヤバイヤバイヤバイ!? そんなこと考えてたらかなり接近してきてる!?

 こんなところで敵と誤解されて殺されるのは嫌だあああああああああああああああああッ!!

 

「なっ!?」

 

「はぁっはぁっ……あ、あれ?」

 

 俺は咄嗟に、それも無意識の内に道具を取り出して使った……らしい。

 手元を見てみると、表が赤色で裏が青色の布をヒラヒラとさせていた……ってこれ『ひらりマント』じゃん!

 そ、そうか……俺は生存本能的な何かでひらりマントを取り出して、リミュエルの突進攻撃を跳ね返したのか。

 そのせいかリミュエルは反対方向に吹っ飛んでるっぽいし。しかも俺自身も空を飛んでいる。どうやらタケコプターが俺の意志に反応して起動したようだ。

 

「え、えーっと! 俺は敵じゃない! 味方味方! どう見ても怪しいかもしれないけど味方!」

 

 ヤバいヤバいヤバい! 焦って頭が回らない! ど、どうすれば良い!? この状況を改善するにはどうしたら良い!?

 

(私の攻撃を、まさか私ごと吹き飛ばして対処するとは……これは厄介な相手じゃ……! サテュロスの奴ら、まさか人間に擬態してこんなことを……!)

 

 ダメだ! 全然話を聞いてない! それどころか、さっきより俺のことを睨んでる!?

 

(周囲の目を欺き、雲の上に拠点を作ろうとする……そんな奴が人間界で派手に暴れたら、本当に不味い……!)

 

「うわっ、また来た!?」

 

 殺意を隠そうともしないリミュエルが俺に向かって来る。完全に殺す気だろこれ!?

 

「……くっ!?」

 

 まさか味方相手に攻撃することなんて出来ないので、俺はタケコプターとひらりマントでリミュエルの攻撃を防ぎ続けるしかない。

 しかし証の鎌だけならまだしも、羽衣や勾留ビンを出されると非常にめんどくさいことになる。

 特に羽衣で拘束されるとひみつ道具を取り出せなくなるので、それだけは何としてでも避けなければならない。

 

「このっ……!」

 

「り、リミュエル! 俺はサテュロスでもヴィンテージでもない! むしろ味方だって!」

 

協力者(バディー)でも無い人間が、その名を知っているはずがない!」

 

「うっ……」

 

 そこを突かれると痛い。原作のこの時期の桂馬は当然協力者(バディー)ではなく、地獄や天界とも関わりがない一般人だ。

 せめて過去編……例の『球』を持っている状況なら、それを見せれば地獄側の味方だと証明出来る。

 しかし今は味方と証明出来る物が無い。つまりリミュエルからすれば、俺は『極秘情報を知り、よく分からない力を行使出来る謎の存在』である。

 うん、そりゃ敵と思われるよな。俺がリミュエル側の立場でもすっげぇ警戒するわ。

 ……って極秘情報については、たった今俺がヴィンテージとかサテュロスって言っちゃったから? もしかして俺、墓穴掘った!?

 

「と、とにかく話を聞いて……ひぃっ!?」

 

「ぐうっ! お前、その力は何なのじゃ! 私の攻撃を容易く回避するとは、サテュロスの中でもかなりの実力者じゃな!?」

 

「だから違うって! はぁはぁ……」

 

 全力でマントを振っているせいか、流石に腕が疲れてきた……でもマントを振らないと俺が死ぬ。

 それにリミュエルの飛行速度が速すぎて、タケコプター単体で逃げ切ることは出来そうにない。

 しかしこのままだと先に俺が力尽きるだろう。悪魔と人間なら、当然だが悪魔の方が体力は上なのだから。

 仕方ない……痺れを切らして羽衣やビンで攻撃される前に、ひらりマントより強力な道具を使うしかないか……!

 

「いい加減に……っあ!?」

 

(道具を出すなら今しか無い!)

 

 リミュエルがひらりマントで吹き飛ばされたことを確認した瞬間、俺は急いでポケットに手を突っ込む。

 そして迷うことなく、一見『初心者マーク』にしか見えない道具を取り出し、すぐさま胸に貼り付ける。

 よし、これで俺の安全は確保された……はずだ。『○×占い』を使う暇が無い以上、後は道具の効果を信じるしか無い。

 

「くっ……今度こそ……!」

 

 リミュエルが俺に向かって来る。俺は道具の力を信じ、微動だにしない。

 

(……? 急に抵抗を辞めたか? いや、油断させようとしているに違いない……手加減無用じゃ!)

 

 間髪入れずにリミュエルが至近距離まで接近してくる。道具を使っていても非常に怖い。

 前世では、幸いにも命の危機に晒されるような経験をしたことは無かった。そのせいか心臓が壊れそうな勢いで波打ち、体の震えと汗も止まらない。

 

「……っ!」

 

(く、来る……っ!)

 

「はぁっ! ……え?」

 

(……た、助かったぁ……)

 

 リミュエルは俺の眼前まで近づいた……その瞬間、俺に攻撃が当たることはなく、()()()()()()()()()

 どうやら、俺が使った『道具』が正常に機能してくれたようだ……緊張の緒が切れて、ヘナヘナと体の力が抜ける。

 俺が胸に貼り付けているのは『四次元若葉マーク』。これを貼った物は四次元空間に入った状態となり、他の物が全てすり抜けるようになる。

 つまりこれを貼っている限り、少なくとも三次元空間からの攻撃は全て回避することが出来る。

 ひらりマントと違い腕を振る等といった体を動かす必要は無いので、体力を消耗する心配も無い。

 ただし同じマークを付けている者同士はすり抜けることなく激突してしまうが、自分1人で使うなら問題無い。

 ダメージを受けなくする道具なら『痛み跳ね返りミラー』もあるが、これは自分がダメージを受けない代わりに相手に2倍のダメージを跳ね返してしまう。

 敵相手ならまだしも、味方であるリミュエルにそんなことをする訳にはいかないので、自分へのダメージのみを無効にする四次元若葉マークを使うしかなかった。

 一先ずこれで攻撃を防ぎつつ、何とかリミュエルを説得するしかない……

 

「ど、どうしてすり抜け……なっ!?」

 

ズドオオオオォォォォンッ!

 

「うおっ!?」

 

 ……と思っていたら、後ろから凄まじい衝撃音が聞こえた。いやいや待ってくれ。ここは雲の上だぞ? ぶつかるような物なんて……

 そう思いながら振り返ると、その疑問を消し飛ばす光景が広がっていた。

 

「う、ぐぅ……」

 

(……うっわぁ)

 

 俺の真後ろには、原作で見たことのある人工海岸……の岩壁が広がっている。

 それに加えて、そこに思いっきり突っ込んだであろうリミュエルの下半身も見える。

 無我夢中でタケコプターで逃げ続けている内に、俺はどうやらこんなところまで来ていたようだ。

 そしてリミュエルも俺を倒すことばかりに意識を向けていた……と思う。お互い雨に打たれてびしょ濡れだが、そんなことを気にしている余裕も無かった。

 それほどの状況で俺が突然四次元若葉マークを使えば……その後どうなるかは火を見るより明らかである。

 俺の体が突然すり抜け、気づけば目の前に壁が迫っていれば……恐らく大抵の人間は激突すると思う。

 リミュエルも例外ではなかったようで、あり得ない現象が起きたことで脳の処理が追いつかず、そのまま壁に飛び込んでしまったのだろう。

 

「……り、リミュエル?」

 

「……」

 

「これは……気絶してる、のか?」

 

 あのリミュエルのことだし、もしかすると気絶しているフリをして俺の油断を誘っているのかもしれない。

 とりあえず安全の為にも、俺は『厄除けシール』を腹に貼り付ける。こうしておけば、俺の安全は100%保証される。

 そしてこのままではリミュエルに触れることさえ出来ないので、四次元若葉マークを剥がし……恐る恐るリミュエルに近づく。

 

「リミュエル……? だ、大丈夫か……?」

 

「うぅ……」

 

「もしも~し……?」

 

「んん……」

 

 足をツンツン触る。声は出ているので、とりあえず命に別状は無いらしい。だとしても、こんなところに刺さっている状態で放置するわけにもいかない。

 俺はポケットから『かるがる手袋』を取り出し、リミュエルを岩から出来るだけ優しく引っ張り出す。

 

「うんしょ……お、意外と簡単に抜けたな」

 

「……」

 

「うわっ、体中傷だらけじゃないか!? 急いで手当てしないと!」

 

 俺は慌てて『お医者さんカバン』を取り出し、リミュエルの手に聴診器を当てる。するとカバンがリミュエルの怪我の具合を診断し……画面の文字と音声で結果を報告してくれた。

 

『全身ヲ酷ク損傷シテイマス。至急薬ヲ飲マセ、安静ニサセルコト』

 

「安静って、こんなドロドロの浜辺じゃ無理だろ……仕方ない、あれを使うか」

 

 俺は周囲に誰もいないことを確認し、リミュエルに触れながら『タンマウォッチ』を使って時間を止める。

 こうすることでリミュエルから連絡が無い為に地獄が混乱するのを防げるし、リミュエルの傷が治るまでゆっくり看病することも出来る。

 しかしこのままではリミュエルをドロドロの浜辺で寝かせることになるので、俺は『かべ紙ハウス』を取り出す。

 その辺の壁に貼り付けるだけで、どこでも居住空間を確保することが出来る道具だ。しかもペラペラの見た目に反して、中はかなり広い。

 

「でも、いくら時間が止まってるとはいえ、この雨の中に紙を放置するのもなぁ……」

 

 そう。紙である以上、濡れてグシャグシャになると外に出られなくなり、居住空間に閉じ込められることになるかもしれない。それを防ぐ為にも、俺はポケットから『カサイラズ』を取り出す。

 このスプレーを吹き付けられた物は丸1日、水を一切寄せ付けなくなる。その効果は強力で、スプレーを吹き付けた物が水の中に落ちたとしても、その部分だけポッカリ水の無い隙間が出来るほどである。

 俺はかべ紙ハウスにカサイラズを吹き付けた後、適当な岩に貼り付け、お姫様抱っこでリミュエルを運びつつ中に入る。すると何もない代わりに広い空間が一面に広がっていた。

 

「とりあえず、ここなら安心してリミュエルを治療出来るな。でもその前に……」

 

 リミュエルをゆっくり寝かせて、俺はポケットから『瞬間クリーニングドライヤー』を取り出す。

 大長編『夢幻三剣士』に登場した道具で、これを使うとどんなに濡れていたり汚れている物でも一瞬で綺麗に乾かすことが出来る。

 まずはこれを使ってリミュエルの体を乾かし、濡れていることによる体温の低下を防ぐ。

 

「ちょっと熱いですよー……?」

 

ブオオオォォォォ~ッ……

 

「ん……」

 

 ドライヤーを使うと、あれだけ濡れていたリミュエルの服や体が一瞬の内に綺麗に乾いた。

 これで風邪を引いたり傷が悪化することは無い……はず。リミュエルほどの悪魔が風邪を引くかは分からないけど。

 続いて俺はお医者さんカバンが用意してくれた薬を手に取る。今回は塗り薬ではなく飲み薬だ。

 カバンの説明によると、これを飲めば体内の自然治癒力を向上させて傷を癒すらしい。外観は原作に登場した注射器型の飲み薬なので、使い方はすぐに分かった。

 

(……とりあえず、注射器の先端を口に入れて)

 

「んぅ……」

 

(ゆっくり押し込んで……と)

 

「ん……ごくっ……」

 

 これで薬を飲ませることは出来た。後は安静にさせる必要があるが、お世辞にも柔らかいとは言えない床で寝かせるのも可哀相だ。

 

「……俺の部屋の布団を使うしかないか」

 

 俺はポケットから『取り寄せバッグ』を取り出す。遠く離れた所にある物を自由に取り出すことが出来るバッグだ。

 しかも有効範囲は地球内に留まらず、その気になれば遠く離れた宇宙や銀河に存在する物や、それこそ次元を超えた別世界の物でも取り寄せることが可能だ。

 実際に『夢幻三剣士』では、ドラえもんが取り寄せバッグで夢世界から現実世界の物を取り寄せるというとんでもないことをしている。

 つまり『神のみ』世界なら、人間界にいながら地獄や天界の物を取り寄せることが出来てしまうのだ。

 ……そんなことはまずしないけどな。ひみつ道具の存在がヴィンテージやサテュロスにバレるし。

 

「俺の部屋の布団……っと! かるがる手袋のお陰で取り出すのも楽だな」

 

 取り出した布団を敷き、その上にリミュエルを静かに寝かせた。さっきまでは苦しそうな表情だったが、薬が効いているのか、少し穏やかな表情になっている。

 後は目が覚めるのを待つだけか……さて、リミュエルが起きたらどう説明すれば良いのやら。

 

「……とにかく、俺が味方であることだけは頑張って信じてもらおう」

 

 ドクロウやエルシィ達にはひみつ道具のことを話しておくつもりだったが、リミュエルはどうしよう……いや、流石にこんな状況で隠せば余計怪しまれるだけか。仕方ない、腹を括ろう。

 幸い、リミュエルは原作でも味方……で良いよな? 少なくとも、桂馬と敵対したことは無いはずだ。




 というわけで、原作と比べて異常に早いタイミングでリミュエルと対面です。
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