ダンガンロンパ短編集   作:弾丸 論破

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基本好きなキャラでしか書いてなかった。だから順番はバラバラです。


ダンガンロンパ2
七海千秋と求めていた日常※


ここは希望ヶ峰学園。全国から『超高校級』と呼ばれる稀代の能力をもっている者のみが入学を許され、卒業すればその後の人生の成功が約束される超進学校。

 

時刻は放課後。各々が自宅あるいは寮に帰ったり、部活に勤しんだりしている。そんな中、廊下を慌ただしく走る一人の男がいた。

 

 

「はあっ、はあっ、………」

 

 

その男の名前は日向創。容姿は黒髪端麗。恐らくこの学園の歴史の中でも唯一であろう、なんの才能も持たない、言わば『超高校級の普通』であり、予備人員のような形でこの学園に入った人間である。

 

だが、この学園のカリキュラムは厳しく、今はテストで一定以下の点数を取ってしまった為に補習にかかってしまいその後の予定に遅れてしまっている状況だった。

 

 

「はあっ、はあっ、すまん、遅れた!」

 

 

廊下の突き当たりにある部屋のドアをガラリと音を立てて開ける。その部屋の中は床に絨毯を敷いて、その上にお菓子と座布団とテレビ、そしてゲームが置かれている、まるでゲーマーの自室のような有り様だった。

 

普通の学校ではあり得ない光景だが、この学校では許されるのだ。申告制ではあるが、自分の才を伸ばす『研究室』という名目で教室を借りることができるのだ。その部屋のソファーに寝転んで携帯ゲームをいじっている少女………七海千秋、超高校級のゲーマーである彼女がこちらに気がついて微笑みながら手を振ってきた。

 

 

「日向くん、遅かったね……もう来ないのかと思ったよ?」

 

 

「ご、ごめん、思ったより長引いちゃってさ。」

 

 

「勉強、難しいもんね~。あ、私が教えてあげようか?…二人きりでさ。」

 

 

「本当か!なら今度クラスのみんなでやろうぜ!」

 

 

「………べつに、いーけどさ。」

 

 

一切の躊躇もなく答える日向の様子にどこか不満そうな彼女の様子に首をかしげながら彼は起き上がって隣を空けてくれた彼女の横に座る。

 

 

「どうする?もう下校時刻まであんまり時間ないけど、なんかゲームするか?この、なんだっけ?ひげの兄弟が亀とお姫様奪いあうやつとか………うわっ!?」

 

 

「………………」

 

 

「な、何するんだ!?」

 

 

床に置いてあるゲームコントローラーを手に取りながらそう言った彼の言葉は突然とぎれた。横から七海にタックルをされたからだ。横に折り重なるように倒れて、下敷きになった日向は抗議の声をあげた。

 

 

「………………あのさ、私と日向くんってさ、付き合ってるよね?」

 

 

「?ああ、それがどうかしたか?」

 

 

俺たちは半年ほど前から付き合っている。告白は彼女の方からだった。何でも、入学したての頃にクラスに馴染めないでいたところに声をかけてくれて、無愛想な態度も気に留めず一緒にいてくれたことが嬉しかった、気がつけば好きになっていた、ということらしい。

 

ちなみに今では彼女は先生公認のゲーム親睦会などもあってクラスメイトとも仲良くなれて、学級委員長も任されている。

 

 

「いや…………なんか日向くんが全然意識してるように見えないからさぁ……。」

 

 

そう、日向は彼女と付き合う前と後でなにも態度が変わっていないのだ。強いていうならこの放課後ゲームタイムに付き合い出したということぐらいか。

 

とにかく、七海千秋の妄想シミュレーションでは、もっとこう、らぶらぶいちゃいちゃ、とまではいかなくてもそれに近いものをイメージしていたので、最初は少しだったが、今ではもう欲求不満がはちきれんばかりに溜まっていたのだ。

 

そして今、彼女なりに精一杯の誘惑を敢行したのだが、一蹴されてしまい、この行動に出たのだった。

 

 

「意識って、七海と付き合ってるってことをか?それならいつだって意識してるぞ、忘れたことなんて一度もない」

 

 

「む~、だからそーゆーんじゃなくてさぁ、恋人同士でやることって言ったらさあ、もっと、あるじゃん?」

 

 

「もっと……たとえば?」

 

 

「ひあっ⁉️た、たとえばって………その、てをつないだり、デートとかしたり、ハグとか、後は、き、き、……チューとか、も。」

 

 

もう彼女の顔は真っ赤であった。後半は何を言っているのか聞き取れない有り様であったし、辛うじて吃りながらも最後まで言い終わると日向の方から顔を背けてしまった。

 

 

(なんで⁉️なんでこんなに誘惑してるのにうんともすんとも反応しないの!?………まあ、そんな鈍感な所も、好きなんだけどさぁ………)

 

 

彼女が内心凄まじく葛藤していることは露知らず、日向は言われたことに目を丸くして固まっていた。

 

 

「ハグとかチュー?それは……」

 

 

「え、いや、その、違うの‼️今のはつい口が滑ったっていうか、あ!でも本音って訳でもなくてね?その、あの……」

 

 

慌てて弁解をはじめた彼女だったが、ますますボロをだしていることに気がついてアワアワと普段のおとなしい印象とは180度違った姿になっていた。これも日向の前でしか見せない彼女の秘密(にできていると思っている)の一面であったりする。

 

すると、えと、その、と慌てすぎて舌足らずな感じで必死に言葉を探している彼女にのしかかられていた日向が、何かまとまったかのように上半身を起き上がらせた。

 

 

「へ!?きゃっ、………日向くん?……日向くん!?」

 

 

バランスを崩しかけた彼女を包み込むように日向の腕が支えていた。事態を認識した彼女は茹で蛸のように真っ赤になっていた。

 

だが彼はここで止まらなかった。なんとそのまま自分の腕の中に彼女を抱き込んだのだ。

 

 

「な、なななななな⁉️」

 

 

「………七海、どうだ?」

 

 

「なななななな………………。はぇ?」

 

 

もう脳がパンク寸前というところまで追い詰められた彼女の耳元で、日向がゆっくりと囁いたその言葉に、消し飛びかけていた理性がギリギリ引き戻された。

 

彼の方を見ると、その頬は僅かに赤く染まっていた。

 

 

「いやだから、ハグとかチューとかって言ったろ?」

 

 

「そ、それってどういう、こと?」

 

 

「いや、何て言うかさ、俺は別に七海のこと興味無いわけじゃないんだってことを、証明したくてさ。」

 

 

「………」

 

 

彼女はもう吐息が当たってしまうぐらいにある彼の目を黙って見つめている。

 

 

「ただ、七海がもし嫌がったり、怖がらせちゃったりしたら、せっかくクラスの皆とうまくやれてきてるのにまた最初の頃に戻しちゃうかと思ってさ………」

 

 

「日向くん………………」

 

 

全て合点がいった。なるほど、彼らしい理由だ。そうなのだ。彼はいつだって自分のことよりまわりの人のために動ける、そんな人なのだ。そう、言うなれば『超高校級の優しさ』。私はそんな彼に救われて、好きになった。

 

 

(鈍感なのは日向くんじゃなくて、私の方だったんだ……)

 

 

ならば、私も勇気を振り絞るべきだ。

 

 

「ん………」

 

 

「………‼️」

 

 

「ん………はむ………ちゅ………」

 

 

刹那の沈黙。その直後、二人はゆっくりと唇を離した。時間にして10秒たらず。だが、二人の間には、これまでの半年よりも長い時間が流れ去ったかのような間だった。

 

 

「………七海、良かったのか?」

 

 

「うん、私は、日向くんのことが、大好きだから。」

 

 

「………俺もだよ。」

 

 

今度はさっきよりも長めの、濃厚なキスを交わした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや~、焦ったよ。今日ももし七海に嫌われたらどうしようってさ。」

 

 

「だからあんなに息をきらしてたんだね………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




書き忘れてたけど、基本二人は付き合っている、もしくは結婚しているという状況です。そして筆者はキスフェチです。(性癖開示)そして読みなおして思ったけど、妄想してるのは七海じゃなくて自分なんだよなあ………
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