私の問いに対し、永琳は口を開くことなく超音速の矢を放った。ご丁寧に眉間を狙ってくるあたり、その技術が超一級なのは確かだろう。しかし遅い。遅過ぎる。たかが音速を越えた程度、あまりにもスロー過ぎて嫌になってくるほどだ。人差し指を一本立てて迫り来る鏃に向ける。瞬間、矢が空中で木端微塵に炸裂してしまった。
その結果を見た永琳の目が見開かれ、そして私を睨みつけてくる。止めろよ。そんな風に睨まれても困る。敵討ち、か。それこそ千年は顔を合わせていないであろう弟子のために、わざわざここまでやって来たらしい。
「あの娘を殺したのは、貴女で違いないわね?」
「違いありません。えーりん」
しかも、その先に勝利がないと悟りながら、だ。何と馬鹿な。
私としては、あまり長いこと続けたくない。面倒だし。死にたくもない。……いや、続けるべきなのか? 私はここで死ぬつもりなのに。そのために、こうしてここにいる。なぁんだ、なら別にいいか。
永琳が弓に矢を番えた瞬間、私は軽く踏み出した。永琳に肉薄して右腕を突き出し、その身体を突き刺し貫いてい貫し刺き突き刺し貫い貫し刺き突き刺し貫し刺き突き刺し刺き突き刺き突き突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突突き刺し、その瞬間に蓄積された衝撃が炸裂し、その身体が弾け飛ぶ。
「ハッ! ……ハァー、ハァー」
「これでも死なねぇのですね。……面倒臭い」
しかし、気付けば私からいくらか距離を取った場所に永琳が復活していた。いくら身体が滅びようと、その魂は永遠であるらしい。だが、随分と息が荒い。何もかも元通り、というわけにはいかないようだ。そう、決して元通りになるはずがない。
それにしても、あの魂を直に見てしまうと、どうやら消し飛ばすのは無理そうだと悟ってしまう。消し飛ばすのは容易だと思ったけれど、それも勝手な思い上がりだったようだ。しかし、何も出来ないわけではない。
「待ちなさい、永琳」
「姫様、お下がりください」
「いいえ、下がらないわ」
そう思い右手を大きく開いたところで、永琳の背後に突然輝夜が出現した。瞬間移動ってそんなホイホイ出来るもんじゃないと思うんですけど。月の民、恐ろしい。はぁ。
「放っておいたら永琳だけ追放されて亡きものと化す歴史と共に消えるのよ」
……何故知っている。そんなはずはない。知られているはずがない。既に消し飛ばされた未来だった話だ。
私が思わず足を止めていると、輝夜が私を見詰めてくる。
「永琳を消すのなら、私も一緒に消しなさい。それとついでにあの妹紅もね」
「……輝夜」
「どうして貴女の頼みを聞かにゃなりませんか?」
「この私を殺してくれるのでしょう? なら、遺言の一つや二つ、叶えてくれてもいいじゃない」
本気だ。あの時今ではないと言っていたあの輝夜が、今殺してくれと頼んでくる。その理由は、孤独だろう。永遠の時をたった一人では耐えられないと、そう感じている。
別に殺せばいいじゃないか。殺すのは面倒臭い。ここで終わるならそれでいいじゃないか。恨みを募らせ復習に来るぞ。今のうちに禍根は断っておいたほうがいい。揺れる。揺らぐ。あぁ、気持ち悪い。選べ。選べよ! 迷う必要なんてないじゃあないか。
「よく耐えた。通信ご苦労だった、レイセン」
しかし、その迷いは致命的な隙だったらしい。永琳と輝夜から離れたところにいた月の兎のその隣、何者かが光と共に降り立った。そして、その少女は永琳と私を交互に見てから、永琳に歩み寄っていく。
「お久し振りです、お師匠様。……そして、お前か。お姉様を殺したのは……ッ!」
「はぁ」
あーあ、面倒なことになった。どうやら、あの月の兎は生かしておかない方がよかったらしい。
「すまんな、蓬莱山輝夜」
私は怒り狂う少女を無視しつつ輝夜を見遣り、一つだけ謝っておく。意味なんてないくせに、口にしてしまう。きっとただの自己満足だ。あぁ、なんと醜いことか。
「殺せないよ」
「そう」
この世界は、なかったことにしよう。
くおてっ謝けだつ一、り遣見を夜輝つつし視無を女少う狂り怒は私「!ッ……はのたし殺を様姉お。か前お、てしそ……。様匠師お、すでり振し久お」。くいてっ寄み歩に琳永、らかて見に互交を私と琳永は女少のそ、てしそ「ンセイレ、たっだ労苦ご信通。たえ耐くよ」。たっ立り降に共と光がか者何、隣のその兎の月たいにろことたれ離らか夜輝と琳永「いなゃじいいもてれくてえ叶、つ二やつ一の言遺、らな ?うょしでのるれくてし殺を私のこ」「夜輝……」「ねも紅妹のあにでいつとれそ。いさなし消に緒一も私、らなのす消を琳永」。るくてめ詰見を私が夜輝「よのるえ消に共と史歴す化とのもき亡てれさ放追けだ琳永らたいおてっ放」。たし現出が夜輝然突に後背の琳永「わいならが下、えいい」「いさだくりが下お、様姫」「琳永、いさなち待」。たいてし活復が琳永に所場たっ取を離距からくいらか私ばけ付気「ーァハ、ーァハ…… !ッハ」。ぶ飛け弾が体身のそ、間瞬たえ番を矢に弓が琳永「?ねわいない違で女貴、はのたし殺を娘のあ」。るくてけつみ睨を私てしそ、れか開見が目の琳永た見を果結のそ。たっましてし裂炸に塵微端木で中空が矢、間瞬。たっ放を矢の速音超くなとこく開を口は琳永――